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永澤美咲は24歳。外資系の飲料メーカーに勤めている。半年前、職場にアメリカ人がきた。上司のリンダは厳しいが、オレゴン州出身のマイクに一目惚れ。手強いライバルがいる。帰国子女のエリ。英語が苦手な美咲は押され気味。見習い中の天使アンジェラが美咲の味方。英語も恋も仕事も応援してくれる。―――NHKテレビ「1日まるごと英語で話そう」。
マイクの両親が日本に来月来る。マイクはエリをパーティに誘った。両親に合わせるためと知って美咲は動揺する。「もうダメ。マイクはエリが好きなんだ…!」―――。「<Keep your fingers crossed!>(願い事がかないますように!)っておまじないをしたら…」とアンジェラが励ましてくれた。美咲の携帯が鳴った。ルルルル…。
<Mike? Yes! I’m in the office…injury? No, I’m not hurt…Thank you.>(マイクなの、ええ、今、会社よ。ケガしたかって…。いいえ、大丈夫。有難う)―――「ホームで転んでケガしなかったかって」。<He is worried about me!>(彼ったら、私のこと、心配してくれたの)と美咲。嬉しくなった。アンジェラも<Sounds good!>(いい線、行ってるみたいね)と喜んでくれる。
ところで前回の<They might be dating each other.>(二人は付き合っているかも…)だ。アンジェラはマイクがエリを誘っているのを見て<ひょっとして…>と疑う場面だ。
大西泰斗先生の「ハートで感じる英文法」で解説すると、助動詞の<過去形>には<トーンダウン>機能がある。「控え目な表現」になる。大西先生は「英文法をこわす」(NHKブックス)で「would, could, mightには本来の『過去をあらわす』以外に『トーンダウンしたwill, can, may』という機能をもっている」と書いている。
(1)I may be a little late.(遅れるかもしれない)
(2)I might be a little late.(ひょっとして遅れるかもしれない)
「mayは本来50-50程度の可能性をあらわす助動詞である。その過去形mightとなると『ひょっとして…するかもしれない』程度、30%ぐらいの可能性となる。こうした『過去をあらわさない』助動詞の過去形は非常に頻繁に登場し、このmightなどは本来のmayの過去として機能するのが稀なほどである」(97頁)と解説する。
お気づきでしょう。美咲にとっては可能性が<50%>か<30%>かでは<天国と地獄>ほどの<差>になる。アンジェラもその辺を気遣って使い分けているかもしれない。まして直後にマイクからケガを気遣う電話をもらった。嬉しい。これで<二人が付き合ってる>
可能性は変化したでしょうか。<will>と<can>についても例をあげよう。
(3)Everyone says sashimi is delicious; I won’t(wouldn’t)try it though.(みんなは
刺身がおいしっていうけど、僕は絶対食べない<食べないだろうな>)。
(4)That will(would)be the Pizza.(玄関のチャイムを聞いて「ピザだ<かもしれない。>」。
(5)Jim can(could) fix it.(ジムなら直せるよ<直せるかなあ>。
(6)August in Tokyo can (could) be stiflingly hot.(東京の8月は息苦しいほど暑くなる<ことがあるかもしれない>。
どの例文にもさっきと同じトーンダウンを感じることができるはず…。
最後にテキストに紹介されている<いろいろな愛情表現>を列挙して今日は終わりにしましょう。美咲とエリの一騎打ち。<恋のバトルは燃え上がる>…。次回もご愛読をお願い申し上げます。
(1)I like you.(好きよ)
(2)I care about you.(あなたのことを大切に思っているの)。
(3)I love you the way you are.(ありのままの君が好きだ)。
(4)I’m crazy for you.(あなたに夢中)。
(5)I love you to death.(死ぬほど愛している
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