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永澤美咲は外資系の飲料メーカーに勤めている24歳。オレゴン生まれのさわやかマイクに首ったけ。でも英語に弱い美咲には手強いライバルがいる。帰国子女のエリ。見習い中の天使アンジェラが応援してくれるが、昼食に出て、マイクがエリと二人で食事をしているのを目撃してしまった。さあ大変。美咲は気が気ではない。だが飛びこんだレストランで上司のリンダからランチをご馳走になることになった。
<You seem very busy recently.>(最近、お忙しそうですね)と美咲はリンダに話しかけた。<Yes,I’ve had to work overtime this whole week. I must admit I'm workaholic.>(そうなの。今週はずっと残業の連続。仕事中毒だって認めるわ…)。<I’m exhausted You know,the head office always
tells us to cut down our expenses.>(もう疲れきってクタクタ。ねえ知ってるでしょ。本社はいつも経費節減って煩いのよ)…。
<Thank you for the lunch.I’m full>(ランチ、ご馳走様でした。お腹が一杯になりました)。
<How about some melon-pan? Melon-pan is my favorite. It's not so bad to have one for dessert.>(メロンパン、食べない。大好きなの。デザートとしても悪くないわよ)とリンダ。<Are you going to eat more? I see. You always have room for dessert.>(まだ食べるつもり…。分かった。あなたにはデザートはいつだってべつ腹なんだ)。
<Tell me. Misaki. Why do Japanese workers hesitate to complain to me directly?>(美咲に聞きたいんだけど、どうして日本人社員は私にじかに不満をぶつけて来ないのかしら…)。<Well, that’s because Japanese people are shy and patient…>(それは日本人が恥ずかしがりやだったり、我慢強かったりするからとです…)。
<Shy and patient! Those might be Japanese virtues, but they sometimes irritate me.>
(恥ずかしがりで我慢強いですって…。それは日本人らしい美徳なんでしょうね。でも時には、私、イライラさせられるわ)。
<I'm sorry. I shouldn’t be grumbling.>(ごめんなさい。これ私のグチね)。<So Misaki, tell
me what’s bothering you.>(ところで美咲。何が気がかりなの。話してよ…)。
<You don’t seem to be satisfied with what you’re doing. Let me make a suggestion.Why
don’t you make a proposal for our prioject?>(今、やってることに満足してないようね。提案したいんだけど、新しいプロジェクトに企画を出してくれない)。
<え、proposal? Is it OK for me to write a proposal?>(え、企画書ですか。そんなの書いていいんですか)―――。<Yes, We need a new product to improve the image of our company>(もちろん。会社のイメージアップになるような新製品が欲しいのよ)。
<Do you think I can do it?>(私にできますか)<Of course. Can you give me a rough plan by
tomorrow?>(もちろん、できるわ。明日までにおおまかでいいから案を出してくれる)。―――美咲は飛び上がった。雑用係から卒業だ。これでマイクにも胸を張れる。そ、そうだ。思い出した。マイクはエリと二人で食事をしていた。やっぱり付き合っているのかしら。
あ、マイクがいた。美咲はエレベーターの前でばったりマイクに会った。<How was your linch?>(ランチ、いかがでした)…。素知らぬ顔で探りを入れた。
<Lunch? I was just talking about the new project with Eri.>(ランチ? ああ、エリとプロジェクトについて打ち合わせしていただけさ)―――。よかった。美咲はまたもや飛び上がった。
<Linda told me to write a proposal for the new project.>(リンダさんが、私に企画書を書いてみてといってくれたの)―――<Really? That’s great!>(ホント?凄いじゃないか)。 美咲はまたもや飛び上がった。いや、舞い上がった。嬉しい。
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