火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

田中康夫県政に学ぶ

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「長野県民が現職県知事、田中康夫氏(50)に突きつけた答えは『ノー』だった。6日投開票の長野県知事選。『脱ダム宣言』など斬新な改革路線を打ち出した反面、県議会や市町村との摩擦は絶えなかった田中氏。『対話』を訴え、反田中票を集めた元自民党衆院議員の新人、村井仁氏(69)は当選確実の報に硬い表情ながらも支援者らと喜びをかみしめた」―――。日経<社会面>の記事だ。

「『脱ダム宣言』など斬新な改革路線を打ち出した反面、県議会や市町村との摩擦は絶えなかった田中氏」―――と日経は書くが、県議会や市町村は「<土建国家>的<地方利益>論」(榊原英資「分権国家への決断」毎日新聞社・12頁)に凝り固まった相手。改革路線を進めれば<摩擦>が起きるのは当然。悪いのはどっちだ。日経もマスコミの一員として、キッパリと<見識>を発揮すべきだろう。

「反田中票を集めた元自民党衆院議員の新人、村井仁」は「『対話』を訴え」たと日経は書く。もっともらしい。だがこれこそ<利益誘導>型政治家の<常套手段>だ。聖徳太子お得意の<和を持って尊しとなす>―――。まさに<和>が村井<勝利>をもたらした。

「智に働けばカドが立つ。情に棹差せば流される」と夏目漱石は書いた。田中康夫知事は<智>に働いたのだ。カドが立って当然だろう。
火山、現役時代、尊敬すべき苦労人の社長から教えられた。「火山君なあ、男はカドがないとダメだ。だから<ヒトカドの男>というのだ」―――と。まさに至言。

一方、火山は連載してきた。「聖徳太子は実在しない」―――。実在しない聖徳太子が<憲法17条>を作れるはずがない。誰が作ったか。藤原不比等だ。古代国家<最高>の政治家と謳われた。<律令国家>を完成させた。その意味は<天皇をロボットにした>―――。実権は藤原一族が独占した。<和をもって尊し>は「藤原氏への<和>を求めた」もの。藤原氏の<実権>=<既得権益>を<永遠>にするための智恵だったのだ。

日本は<農耕>民族。稲作にはムラの<共同体>意識が大切だった。<和>を説く絶好の条件が整っていた。一方、アングロサクソンに代表されるヨーロッパは<騎馬>民族。突出したリーダーシップが<狩猟>の成果を決めた。集団全体の生殺与奪を指導者に委ねないと<生き残れない>―――。独裁も時には必要だった。特に<非常時>―――。

実は<変革期>には日本でも<独裁>が必要だった。それが<織田信長>の時代。<大化の改新>に続く変革期、古代国家の成立にも<独裁>が必要だった。中大兄皇子つまり天智天皇の<独裁>だ―――。

そして近くは<明治維新>も。大久保利通の<独裁>。<独裁>が悪いのではない。時代が要求する。そして<小泉改革>も同じ。だから竹村健一は「これ1冊で日本の大変化がわかる」(青春出版社・2005年11月15日初版)で「衆院選に<刺客>を送り込んだ小泉手法は欧米の民主主義では<常識>。独裁ではない」とハッキリ書いている。

竹村健一はだから、よく繰り返してきた。「日本の常識は世界の非常識」と―――。まさにその典型。長野県民ももっと真剣に考えて欲しかった。
「6年前に県民の喝采を浴びて長野県知事に迎えられた田中康夫氏は、改革派知事として無党派層を中心に絶大な人気を誇ったが、県議会や市町村との対立に伴う混乱を解消できず、最後には有権者の支持を失った形だ」―――。日経の記事。さすがに「失った<形>だ」と書く。「失った」とは断定していない。

「『一部の利権集団による県政を変える』『美しい山河を守るためにダムによらない治水』―――。田中氏は初当選以来、斬新な政策を打ち出してきた。全国に先駆けて入札制度を改革。『脱ダム宣言』に象徴される公共事業削減は県財政で一定の成果もあげた。旧来のしがらみをバッサリ断ち切るのが田中流の政治手法。車座集会などを通し『知事の存在が身近になった』と感じる県民も増えた」―――。これ全部、日経の記事です。<ベタ褒め>ではないでしょうか。だが―――。

「しかし、自らの理念と政治手法にこだわるあまり、県議会との対立が続き予算や条例の否決が常態化。経済界とも摩擦を引き起こした」―――これがこの記事の<結び>。
せっかくの論調が<台無し>。日経さん、もう少し勉強して欲しい。日経も<ヒトカド>でないとダメ。今は<非常時>なのです。

<最悪は長野県>―――。7月6日、総務省が発表した自治体の「財政健全度」の指標。47都道府県の中で<隠れ借金>などを含め試算した結果。<収入>に対する<借金の負担割合>が長野県は<20.1%>もあり、もっとも健全な<神奈川県>の<9.7%>の2倍以上。
こうなったのは<長野オリンピック>に象徴される<過大>な<公共事業費>。極端な<ゼネコン優遇>が<諸悪>の根源。田中知事のリコールも<土建癒着>にドップリ依存してきた<県議会>の<反撃>だった。それを拒否したはずの県民が今回、また騙された。

日経さん、物事の<本質>をキチンと報道してください。
(平成18年8月7日)

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閉じる コメント(6)

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ひとつ質問があります。今年の2〜4月頃永田議員メール問題がどこの放送局でも第一に取り上げられていました。朝日新聞でもそうだったのですが、日経でもそうだったのでしょうか。永田議員メール問題の真の当事者として教えてください。

2006/8/13(日) 午前 9:55 [ me_**monn*ai ]

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日経も連日でした。ただ情けないのは献金情報のようなことで自民党を攻撃、点数稼ぎができると思う浅ましさ。国民や有権者を甘く見ている。<小さい政府>を目指す行財政改革、歳出カットの甘さ、消費税増税論議のいい加減さなど、批判できることはいくらでもある。議員もマスコミも志が低過ぎる。ガセネタと分かった後も身内を庇って決断できない。民主党執行部の無様な対応には憤激を通り越して呆然とする思い。こんな連中に政治を語る資格はないと思いました。

2006/8/13(日) 午前 10:13 [ 火山 ]

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そうですか・・・、ならばひとつ大きな懸念を抱かなければなりません。上のコメントにも書いたのですが、永田議員メール問題というのは永田議員が真の当事者ではないのです。小泉純一郎ともども自民党であり、細木数子であり、そして私が当事者なのです。どこの放送各局もフィギアスケート界アジア初の荒川選手の金メダルにも先んじて1ヶ月以上永田議員メール問題を取り上げ続けたのは不自然には思いませんか?

2006/8/13(日) 午前 11:39 [ me_**monn*ai ]

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この偽メール事件は実は自民党、民主党、さらに情報各局が一緒になって「演じ続けた」のが真相です。日経までもがそれに乗ってしまったということは・・・、(情報に対する)大変な危機感を覚えなければなりません。もはや日経も政治家に情報を「飼われている」部分があることを念頭に入れる必要があること私は言いたいのです。「日経も<ヒトカド>でないとだめ」とありますが、それを期待することはあまりできません。

2006/8/13(日) 午前 11:47 [ me_**monn*ai ]

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もし私の言うことをお疑いになるならば私のサイトを見に来ていただけないでしょうか。テレビに関することはあまり分かりませんが、質問なら出来得る限り答えます。

2006/8/13(日) 午前 11:48 [ me_**monn*ai ]

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マスコミをどう読み解くか、今日、もっとも重要なテーマです。メディア・リテラシーが問われている。大前研一が若き日の猪口邦子は日本を変革できる論客だったが、政府の審議会など委員を歴任するうちにカドがなくなり、<曲学阿世>の徒になったと嘆いています。アメリカのマスコミがネオコンの支配下にあることは周知の事。日本のマスコミも官僚や政治に弱い。朝日新聞のジャーナリスト宣言は笑ってしまいました。ただ「正しいものは正しい」と見定め、支えたいと願っています。

2006/8/13(日) 午後 0:19 [ 火山 ]


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