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福島県南会津町の<茅葺>農家が消えていく。<自生>していた<萱>が消滅、雑木林に変わった。<田植え>など共同作業を支えた<結>(ゆい)の人間関係も消えた。日本人の美風や人情が消えた。<蕎麦畑>も消え、伝統的な<村>の風景が変わっていく。日本の<農業>は<生産性>が低い。<魅力>がないから<若者>が残らない。<過疎化>と<高齢化>で<活力>がなくなる。<村>が<荒廃>…<日本の風景>が壊れていく。
<自然環境保護>の行動派作家<立松和平>がNHK「クローズアップ」に登場、「<コスト意識>優先の<グローバル・スタンダード>が<残したい日本風景>を破壊している」と訴えた。「コンビニやマクドナルドがどこの町も<同じ顔>にする」という――。だが本当にそうだろうか。農村を<破壊>している<真犯人>は誰だ!
「コメ関税の維持が焦点」という<WTO交渉>の日経(1月10日)の切抜きがある。「日本はコメやコンニャク、イモ、落花生などに高率関税をかけ、国内農業を守っている。仮に上限関税が(引き下げられ)100%に決まれば、中国産や米国産のコメの価格は1キロ当たり300円程度となり、国産のブレンド米の価格を下回る。こうした状況は『国内農業は打撃を被り、国土の荒廃を招く』(農水省幹部)として政府は上限関税の導入にはあくまでも反対を貫く方針。コメの高関税の維持を最重視している」とある。
分かりにくい。だが日本米のコストは10キロ<2500円>。米国産は<660円>というから驚く。4倍近い<コスト差>。日本の消費者は<割高>のコメを食べさせられている。農業を<守る><関税>…コメ<778%>、コンニャク<1706%>、落花生<737%>というから仰天。日本の農業はまるで<国際競争力>がないのだ。『国内農業は打撃を被り、国土の荒廃を招く』という農水省幹部の言葉。「日本の風景を残したい」という意味だ。立松和平も同じ意味で言っている。だが――。
1994年4月、WTO(世界貿易機関)の設立が合意され、10月に南米のウルグアイで「農業合意対策大綱」が策定された時、農水省は1995年から2000年までの6年間で<6兆100億円>の予算を獲得、国際競争力を強化すべく、<構造改革>を図る約束をした。別に地方単独事業として<1兆2000億円>――。合計<7兆2100億円>が投入された。<ウルグアイラウンド対策費>だ。だが実際は<3兆5500億円>は公共事業(ゼネコン)に消えた。別の<8900億円>の<構造改善>も温泉探査など無意味に消えた。
起きた変化は<田んぼ>が整然と区画され、<農道>が舗装され、いらない<信号機>がつき、使わないからぺんぺん草が生えた<農業飛行場>という。空いた口が塞がらない。そして<コスト差>だけがシッカリ残った――。
昨年1月31日の日経<社説>は「改革先送りでは日本の農業は衰退する」。「日本の農業改革の指針となる新しい基本計画の議論が大詰めを迎えている。だが議論の流れを見ている限り、国内農業の生産性を高めて国際的な競争力をつける具体的な道筋を描ききれないで終る懸念がぬぐえない」と始まる。
「目指すべき方向は明らかである。高率関税による国内農産物の保護と、すべての農家を対象とする補助金制度から早く脱却し、効率的に農業<経営>をする<担い手>に支援策を集中する新しい農政の枠組みを作るべきだ」――。
「ムダが目立つ農業土木予算を大胆に削り、その財源を回せば、農業予算の総額を抑制しつつ<担い手>に効果的に支援できるはずである。最大の問題は次世代の<担い手>をどう選ぶかだ」――。「昨年の審議会の中間報告は担い手の定義まで踏み込めなかった」。「議論の迷走の裏には<農業団体>から政府・与党への強力な働きかけがある。規模拡大の意欲を持たない兼業農家が補助金の対象から外れることを嫌い、農地規模や農業生産額、収穫量など客観的な数値基準を使った担い手の定義に抵抗したためだ」――。
「日本の農業が<存亡>の危機にある現実を、いま一度直視したい。2003年の農業就業者<368万人>。このうち65歳以上の高齢者が<56%>を占める。<耕作放棄地>は東京都の1.5倍に相当する34万ヘクタールに達している。農地の集約化が進まず、逞しい後継者が見つからないまま、日本国民の食を賄う農地が減り続けている」――。
<農地>の<集約化>…。<効率的><経営>を目指す<後継者>…。国際競争力の決め手だ。以上、誰が日本の農業を<荒廃>させているか<明白>だ。農水省の幹部は『国内農業は打撃を被り、国土の荒廃を招く』というが、無差別なバラマキ、利益誘導で税金をムダ遣い。そのうえ<担い手>も定義できない。<耕作放棄地>の増加を放置する。<株式会社>の<農業>参入も認めない――。<消費者><不在>の<農政>だ。
3月16日、小泉改革の<司令塔><経済財政諮問会議>の<民間議員>が<農協改革へ提言>をまとめた。農林水産業の<国際競争力>を高める狙いだ。<農協>改革や卸売市場の再編・合理化、<補助金>の見直し、<株式会社>参入を促すための<農地>制度の見直しを求める。「民間議員らは小泉政権で農林水産業分野の改革がほとんど手つかずとの危機感を持っている。自民党の族議員らの抵抗が強いためだ」と記事。「政府の規制改革・民間開放推進会議も<農協>改革の提言を事実上断念した」という。誰が<真犯人>か――。
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戦後の農地改革で「地主→小作」への農業の主体が移されましたが、今は「小作→企業」への転換を早急に行う必要があるのではないでしょうか。土木国家日本の弊害がいろいろな部分に残っています。
2006/8/28(月) 午前 0:27 [ uchida ]
農業を育成すべき農水官僚や農協幹部、族議員が農業、農村、自然を破壊している。税金を自分たちの利権を守るために蕩尽しながら…。こんな難しい記事をキチンと読んでコメントをくださる。感激です。本日、ダムで農業や漁業を破壊するゼネコンと農水官僚の話題を投稿予定です。彼らに人間らしい良心や責任感がほしい。
2006/8/28(月) 午前 7:42 [ 火山 ]
長野県田中県政は、意欲ある農業の担い手育成のため、知事自ら広告塔となり付加価値の高いブランド農産物を全国また外国にまで売り込んだ。周辺農産物もそれに連れて価値を高めるという計算もあった。農家が農業に誇りを持って従事し、それだけで食べていける環境を作って、農業生産全体の活発化を図ったのだと思います。しかし、自立より農業補助金を欲しがる首長や農家は多いらしく、今回の知事選で選挙違反すれすれまで最も熱心に活動(締め付け)をしたのが農協と聞いて情けなくなりました。
2006/8/30(水) 午後 8:46 [ 長野県民D ]
補助金を欲しがるのは農協と首長。農家に直接行くよりゼネコンなど<政官業>の癒着に消える。民主党は農家へ<所得補償>の直接補助に切り替える政策を打ち出そうとしています。当然のことがずっとできない。中間搾取、ピンはねには常に政治の力が働く。構造改善の補助金は農道の整備など土木工事に消え、農業の生産性向上にはまったく使われなかった。情けない現状です。コメント、有難うございます。田中県政も明日までですね。
2006/8/30(水) 午後 9:04 [ kom*_19*7 ]
馬鹿な農家と、ばかなこの国の代議士たち、、、、。誰が選んだ政府でしょうか、誰が喜んで拍手尾を食っていたのでしょうかねえ。
2007/10/17(水) 午前 10:57 [ tan*y*shi*35 ]
お久しぶりです。残念ながら代議士は<利口>です。農家や有権者を騙せるのですから。ムラ社会の義理人情につきあってきた農家をバカともいえません。悔しい限りです。
でも安倍も福田、麻生もダメ。「文藝春秋」11月号の中西輝政論文をお読みください。火山は中西は信用していませんが、彼らからも見放される自民党の現状は大いに笑えます。
2007/10/17(水) 午後 8:14 [ 火山 ]