火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

地方<格差>論

[ リスト ]

「首相交代を見計らったように、反改革の空気がじわりと広がっている。格差拡大を小泉改革の<負の側面>として指摘する声が多い。本当にそうか」―――。答えはもちろん<NO>だ。9月27日「日本経済新聞」朝刊の記事「改革に終わりはない」。筆者は<経済部長>の長谷部剛だった。

「小泉政権の5年半で<格差>が拡大した」という。だが国全体の<所得格差>を測る<ジニ係数>は日本<0.31>―――。米国<0.34>、英国<0.33>。決して高いとはいえない。
もっともジニ係数は1980年頃から緩やかに上昇に転じている。しかし、この原因は「(若年層にくらべ)もともと格差の大きい高齢層の割合が高まったため、日本全体の格差も広がったように見える」(日経・社説「成長と改革の中から格差問題の解を」06年4月11日)というのが経済学者の間の多数意見。

「経済のグローバル化を阻めない以上、この面からの所得格差の拡大は容易に収まらない。製造業だけでなく多くの業種・地域に影響が及ぶだろう。そのほか、財政難による公共事業の削減は地域間格差を広げ、IT化もその波に乗れる人と乗れない人との格差を生んでいる」と社説は続く。この指摘は正しい。火山の専門は経済学。ずっと勉強してきた。

<グローバル化>!実はこれが<デフレ>の原因。「デフレは買い手に<極楽>、売り手に<地獄>」―――。これは国際エコノミスト長谷川慶太郎の指摘だ。
彼は近著「超<格差拡大>の時代(価格破壊の<地獄>から抜け出せるのは技術力のみ)」(東洋経済)で次のように書いている。素晴らしい正論、卓見だ。

「著者は『小泉政権』の統治した5年余の期間で、日本経済が大きく前進しただけでなく、現在の世界経済の『基調』として完全に定着した『デフレ』が、日本経済のいかに強い追い風となったかを、改めて痛感している。この『基調』に逆らうことなく、むしろその影響を巧妙に利用する路線を導入した小泉政権の経済政策が、いかに大きな成果をもたらしたか。インフレ時代の景気対策とは全く逆に、公共事業投資を大幅に増やすどころか、大幅に削減したのに、日本の景気回復が実現した現実をみれば成果のほどが充分にわかるであろう」(2頁)―――。

日経<経済部長>の長谷川剛も全く同じ意見。同じ<長谷川>でも兄弟でも親類でもない。日本の<官僚>はずっと売り手の側に立ってきた。農協・ゼネコン・医師会・銀行・特定郵便局長―――。<規制>や<護送船団方式>で保護してきた。これが国際競争力を奪った。気づいた時には手遅れ。<生産性>格差で海外から<格安品>が流れ込んできた。

突然の<地獄>! 永い間、ぬるま湯に漬かり、惰眠を貪って来た連中が悲鳴を上げた。官僚とマスコミが<誇大>に騒いだ。これが<デフレ>騒動―――。
だが火山をはじめ<買い手>は<価格破壊>の恩恵を莫大に得た。火山は我が家の<買い出し係>―――。スーパーや100円ショップで><中国産>の<格安品>を買った。だから生活費の大幅カットが実現。定年後ずっと<家計簿>も自分で付けた。ウソではない。

<IT化>は<格差>を拡大。でも<ヒルズ族>など<にわか成金>を作り出しただけ。IT化で<貧者>が増えたわけではない。<機会の平等>は誰にでも開かれている。ニートやフリーターは本人にも問題がある。<飽食の時代>の<落とし子>だ。もちろん、火山は<弱者救済>の<セーフティ・ネット>に反対するつもりはない。

「公平・公正な競争で努力して勝ち得た差は市場経済では当然のこと。それが個人のモチベーション(やる気)にもなる。厳然たる格差があるといえるのは中央と地方の差で、これは直さなければならない。安倍氏が打ち出した道州制に大いに期待している」―――。
これは日本経団連会長(キャノン会長)の御手洗富士夫の言葉。安倍新政権の「経済財政諮問会議」<民間議員>の意見だ。火山ももちろん賛成。お気づきでしょう。キャノンも<売り手>! だが長谷川慶太郎のいう<技術力>で地獄を抜け出したのだ。

「大都市は良い。でも地方や農村は荒廃した。シャッター街が増えた」―――。これは事実だ。だが「弱肉強食の<競争>がこれを生み出した」というのはウソ。農村を荒廃させたのは<競争>ではない。<官主導>の<規制>と<保護>だ。
火山は「立松和平の誤り」という<書庫>に5回連続の記事を持っている。ぜひ読んで欲しい。<農村>と<自然>を荒廃させた<真犯人>は<族議員>と<農協>。後押しした<農水官僚>。―――<補助金>漬けなのです。

「1955年、日本の農家の4分の3は、専業・兼業を問わず所得の主要部分を農業で稼いでいたのに、今や農業所得が総所得の15%に満たない兼業農家の4分の3を占める。米国の米作農家の農地平均114ヘクタールに対して、日本の農地は平均1ヘクタールしかない」(ジェラルド・カーティス「永田町政治の興亡」新潮社・50頁)。これでは太刀打ちできない。後継者も生まれない。補助金漬けのツケ。「罪は<万死>に値する」。

長谷川慶太郎は書く。「<売り手>に依存する政治体制が戦後一貫して継続したため、今日においてもその影響が残っている」「日本の有権者のうち<売り手>に属する人は20%以下であり、<買い手>が8割以上を占める」―――。<弱者救済>の<仮面>を被り<既得権益>を貪る。この<巨悪>を糾弾したい。連載の狙いです。―――<続く>―――。
(平成18年10月6日)

「地方<格差>論」書庫の記事一覧

閉じる コメント(2)

顔アイコン

日本の農業は、客観的に主観的にも、どうにもなりません。

ザッハリッヒにも、ペルゾンリッヒ二も、アウト。

2008/6/25(水) 午後 1:48 [ tan*y*shi*35 ]

顔アイコン

日本農業を壊滅させたのは、実は農協、農水省、農政族議員。補助金は全部、ゼネコンに渡し、農道や空港、土木事業ばかりやってきた。農業基盤整備。美名のウラで、票とカネが動き、いらない道路ができ、新幹線が在来特急を破壊し、駅前のシャッターを下ろさせ、ゴーストタウンを作った。小泉改革はほとんど無縁。小泉が<格差>を作ったとウソとゴマカシを続け、道路や新幹線をまだ作ろうという。キチガイ沙汰です。せめて<政権交代>しませんか。
火山ブログに論証の記事が一杯あります。

2008/6/25(水) 午後 6:36 [ kom*_19*7 ]


.
kom*_19*7
kom*_19*7
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
友だち(24)
  • ★オオクワ★
  • reikotamaki
  • 海洋文化交流・貿易振興
  • 俊ちゃん
  • いちご
  • 土佐文旦
友だち一覧

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事