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2006年度の予算は<79兆6860億円>。凄いのは<80兆>を切ったこと。<3.0%>減。新規国債発行も最初の公約だった<30兆>を切って<29兆9730億円>。小泉・竹中コンビが目の敵にしてきた公共事業費も前年比<4.4%>カット。「俺は世界一の<借金王>だ」豪語した小渕首相が野放図に拡大した<毒マンジュウ>を<半減>させたのだ。
<経済財政諮問会議>を活用、<GDP>比という新しい<指標>を導入した<官邸主導>の成果だ。旧大蔵省が主導してきた予算編成プロセスに革命が起きた。だが抵抗は大きい。小泉純一郎が掲げた<三位一体>改革は目標にほど遠い状態で終っている。この連載「地方<格差>論」で何回か紹介した榊原英資(旧大蔵省高官)「分権国家への決断」に凄いことが書いてある。火山も一読、仰天した。余りにも無知だった。彼は書く。
平成14年度(2002年)の一般歳出は<47兆5427億円>。うち<補助金>は<22兆895億円>。実に<46.5%>(2006年度<40.4%>)を占める。しかも地方公共団体への補助は<78.5%>で<17兆3478億円>にのぼる。火山が訴えたいのはこの先だ。この<補助金>がいかに国と地方を破壊、官僚と公務員を<腐敗><堕落>させているか。前宮城県知事の浅野史郎の証言がある。彼は新聞のインタビューで「補助金分配は『悪』の根源」と語っている。榊原の著書からの引用―――。
「(補助金の悪とは)まず事務作業の手間ですね。私も厚生省の課長やってたけど、特に福祉関係の場合、職員の9割以上が補助金分配の事務に追われている。朝から夕方までずーっとです。諸外国に比べて日本の福祉はどうかといった調査、各県では手が出せないような、本来国がやるべき仕事をする時間がないわけです」。
「(補助金は国会議員の<口利き>の<温床>との質問に)口利きもそうだし、(政官業)ぐるみ選挙、官官接待、そういうドロドロしたものの温床ですよ。知事選の時、私への批判の中に『知事の役目は補助金取ってくることじゃないか。中央とのパイプがなければいかん』というのがあった。そういう古い政治手法を断ち切るためにも補助金制度は改革すべきです」(44頁)―――。
「厚生省の9割の職員が補助金分配の事務に終われている」「本来の仕事をやっていない」という背景には、こうした補助金の醜い実態がある。―――榊原氏は指摘する。
「厚生労働省の他、文部科学省、国土交通省、農林水産省等の事業官庁に補助金が多い。補助金の内訳は、社会保障関係費が<48.3%>の<10兆8000億円>、文教及び科学振興費が<22.1%>で<4兆8883億円>、公共事業費が<16.8%>で<3兆7172億円>で太宗を占める」―――。厚生労働省、文部科学省、国土交通省、農林水産省等の事業官庁の予算のほとんどは<補助金>。どこも<分配の事務>に追われ、本来の仕事をしていない。
「一般歳出<47兆5472億円>のうち補助金を除く歳出は<25兆4000億円>で全体の<31.3%>の過ぎず、残りの<一般歳出>に<地方交付税等>を加えた<64兆5000億円>のうち地方へ移転する金額は<34兆3000億円>という。―――凄い巨額。
すべて<中央官庁>が<地方>をコントロールする財源。<族議員>が<票>と<金>を集める<口利き>の<財源>になっている。しかもそのムダ、旧大蔵省でさえ「<7兆〜8兆円>もある」と指摘している。(日経<社説>2004年12月14日)。
明けて2005年1月6日「戦後60年を超えて」(日経<社説>)は次の記事で始まる。
「長野県の山村、泰阜(やすおか)村に移り住むと夫婦で20万円の助成金をもらえる。子どもが生まれれば10万〜50万円の出産祝い金。10年たてば<模範定住者>として上限50万円の海外旅行奨励金が出る。財務省が昨年、地方交付税に不適切な使用を批判した時、有名になった村だ。『定住者が来ないと村の将来がない』という松島貞治村長の不安は分かるが、確かに社会通念に照らして行き過ぎの印象は否めない。
違和感を覚えるのはこれだけではない。政府部門と民間とで経済を担う『混合経済体制』は戦後の資本主義国で共通の姿。しかし日本の混合経済は先進国の中でもかなり歪んでいる。例えば実質2.1%成長の時に過去最高額の新規国債を発行する先進国は他にない。公共投資の国内総生産(GDP)に占める割合は2002年度で4.6%と米国の2.5%、ドイツの1.6%を大きく上回る。破綻に近づいた財政を活用して経済、特に北海道などを支えている。
地方経済への政府の関与が本格化したのは田中角栄氏が1972年に首相に就任した頃からだ。新潟県出身の同氏は上越新幹線や関越自動車道の建設をはじめ『国土の均衡ある発展』の名のもとに、貧しい地域に予算を厚くつけて行った。角栄流の地元利益重視は多くの政治家に引き継がれ、バブル崩壊で加速する。田中氏以降の政治のありように根差した地元住民への<深情け>が財政赤字の膨脹と予算配分の歪みの原因といえる。深情けは今も色濃く残り小泉改革の妨げになっている。
まず時間がかかる。痛みを伴う改革には漸進主義であたるのが深情けだから当然だ。歳出削減も関係者に配慮して少しずつ進めるので、はかどらない。また予算配分の歪みは残る。恨みを買わないよう予算項目ごとの増幅幅に大きな差をつけないからだ。必要性が疑問視されながら公共事業費の約17%を占める農林水産土木費は来年度、4.3%の減少にとどまる。この調子だと10年たっても4割程度か減らず、なお来年度の空港整備費の5倍程度多い」。―――これでも「小泉改革で『中央と地方の<格差>』は広がったといえますか。
(平成18年10月9日)
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無能の極み。日本人は、政治家向いてないんじゃなの。
2013/1/18(金) 午後 0:23 [ zzzz_self ]
吉田茂、岸信介、池田勇人、田中角栄、中曽根康弘、小泉純一郎…。功罪があり、一概に評価できない。しかし、見識や気骨はあった。大平善幸も惜しい人材だったらしい。
福沢諭吉はいう。「この国民にして、この政府あり」!火山の悲願は「地元に民主主義を」です。そして官僚支配を打破したい。
2013/1/18(金) 午後 0:58 [ kom*_19*7 ]