火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

地方<格差>論

[ リスト ]

何気なく見たNHK「クローズアップ現代」。キャスターの国谷裕子さんは知性的で好きだ。テーマは「失われていく<茅葺屋根>の<古民家>」。福島県南会津町が舞台。江戸時代からの伝統的な古い民家、茅葺屋根が消えていく。寂しい話だ。ゲストは作家の立松和平。<自然保護>に積極的に取り組む<行動派>という。1980年「遠雷」で<野間文芸新人賞>を受賞、1997年、「毒―風聞・田中正造」で毎日文化賞を受賞。上品な風貌、語り口もソフトでなかなかのイケメンだ。火山も真剣に耳を傾けた。だが…。

「日本から残したい風景が消えていくのは『<グローバル・スタンダード>ですべてが左右されているから』」という。「日本のどこの町へいっても<同じ風景>。<コスト意識>ですべてが決まる」と言い始めた。<えっ>―――。火山、息を飲んだ。
言いたいことは分かる。コンビニやファミリー・レストラン、スーパー、マクドナルド、ミスター・ドーナツ、ケンタッキー・フライドチキン―――。こんなものが伝統的な<商店街>を駆逐する。同じように<農村>も消える。

先日、家内の実家・青森県木造町に行って分かった。義兄の隣はロードサイド・ビジネスのファッション・チェーン店になっていた。五所川原の駅からタクシーに乗った。商店街は<シャッター街>に変身、寂れている。市街を抜けると道路の両側は全国チェーンの店舗や看板が並んでいる。美しい<岩木山>は昔のまま。だが田んぼや畑が変わり、風景が変わっている。義兄がファッション・チェーンに敷地を貸したと聞いて、火山は驚いた。

だがこれが<グローバル・スタンダード>ということだろうか。<グローバリゼーション>は分かる。<通信や交通>の発達で地球は狭くなった。国際交流で<異文化>交流も活発だ。だが人権団体や環境保護団体が<アンチ><グローバリゼーション>の運動に立ち上がっていることも知っている。だが―――。

ズバリ<結論>から書こう!!火山はテレビを見ながら<重大>な<発見>をした。「<古民家>や<日本の風景>が消えていく」原因は―――<農業>の<荒廃>にある。
<農業>の<危機>が若者を<農村>から<追放>した。農村の<高齢化>が進み、<過疎化>が進むのは<農業>に<魅力>がない。<農家>に<明日>がないからだ。

何が<日本農業>を<危機>に追い込んだか。これもズバリ言おう!農業向け<補助金>が<元凶>。<農水省>や<農協>が<補助金>漬けにして<農業>を<荒廃>させた。<補助金>を<集票><集金>マシーンとして悪用してきた<族議員>が<真犯人>だ。もう一つ指摘したい。

「『土建国家』建設の強力なリーダーが田中角栄にほかならない。1955年から1970年代のかけての高度成長の中で農業人口は1560万人(1955年、総就業者の38%)から669万人(1975年、総就業者の12.5%)へ急落。反比例して建設業の雇用は1955年の195万人から479万人に増大する」(榊原英資「分権国家への決断」毎日新聞社・115頁)―――。
農業人口は891万人も減った。建設業は284万人も増えた。<列島改造計画>―――日本の農業と農村の破壊は<田中角栄>から始まっている。

「1955年、日本の農家の4分の3は専業・兼業を問わず所得の主要部分を農業で稼いでいたのに、今や農業所得が総所得の15%に満たない兼業農家が農家の4分の3を占める。米国の米作農家の農地平均114ヘクタールに対して、日本の農地は平均1ヘクタールしかない」(ジェラルド・カーティス「永田町政治の興亡」新潮社・50頁)。
―――これでは国際競争力も後継者も生まれない。「補助金の罪は<万死>に値する」。

「コメ関税の維持が焦点」という<WTO交渉>の日経(1月10日)の切抜きがある。
「日本はコメやコンニャク、イモ、落花生などに高率関税をかけ、国内農業を守っている。仮に上限関税が(引き下げられ)100%に決まれば、中国産や米国産のコメの価格は1キロ当たり300円程度となり、国産のブレンド米の価格を下回る。こうした状況は『国内農業は打撃を被り、国土の荒廃を招く』(農水省幹部)として政府は上限関税の導入にはあくまでも反対を貫く方針。コメの高関税の維持を最重視している」とある。

分かりにくい。だが日本米のコストは10キロ<2500円>。米国産は<660円>というから驚く。4倍近い<コスト差>。日本の消費者は<割高>のコメを食べさせられている。
農業を<守る><関税>…コメ<778%>、コンニャク<1706%>、落花生<737%>というから仰天。日本の農業はまるで<国際競争力>がないのだ。

1994年4月、WTO(世界貿易機関)の設立が合意され、10月に南米のウルグアイで「農業合意対策大綱」が策定された時、農水省は1995年から2000年までの6年間で<6兆100億円>の予算を獲得、国際競争力を強化すべく<構造改革>を約束。別に地方単独事業が<1兆2000億円>。計<7兆2100億円>が投入された。<ウルグアイラウンド対策>だ。だが実際は<3兆5500億円>は公共事業(ゼネコン)に消えた。別の<8900億円>も<温泉探査>など無意味に消えた。

起きた変化は<田んぼ>が整然と区画され、<農道>が舗装され、いらない<信号機>がつき、使わないからぺんぺん草が生えた<農業飛行場>ができた。空いた口が塞がらない。
これでは農業は衰退、農家は減り、若者が農村から離れ、商店街のシャッターは降りる。

(平成18年10月11日)

「地方<格差>論」書庫の記事一覧


.
kom*_19*7
kom*_19*7
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
友だち(24)
  • くりゅぐ
  • 石川7太郎
  • reikotamaki
  • いちご
  • boss
  • †ともみ†
友だち一覧

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事