火山の独り言

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大化改新の真相

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2月2日放送「NHKスペシャル」<大化改新>「隠された真相」は驚くべき内容だった。「蘇我氏は天皇を滅ぼそうとした<大逆臣>」という通説が発掘調査で覆された。
奈良文化財研究所が行った甘樫丘(あまかしのおか)一帯の発掘調査の結果、<大豪邸>と言われた蘇我蝦夷、入鹿父子の邸宅跡から発見されたのは兵器庫と兵舎ばかり。天皇の宮殿<板蓋宮>を囲んで蘇我一族は邸宅や飛鳥寺を構え、外敵の侵略から防衛する形。遺構は朝鮮半島の百済の都<プヨ>(扶余)とソックリ。入鹿は逆に<大忠臣>だったのだ。

東アジア、中国や朝鮮半島の情勢に通じていた蘇我入鹿は飛鳥の防衛を固める一方、唐との融和を図るため外交にも積極的だった。瀬戸内海を通じ東アジアにつながる難波の港を重視、大阪の中心部に外交拠点を置こうとしていた。テレビでは入鹿の時代、飛鳥で流行していた<伎楽>が紹介された。唐の文明や文化を賛美する内容だったという。

古代中国語が専門という京都産業大<森博達>教授がテレビで指摘した。「大化改新が記された『日本書紀』の巻24と25は古代中国語の正しい発音と語法で漢字が使われている。大陸から渡来した中国人が執筆したと考えられます―――。
ところが巻24の中大兄皇子が入鹿暗殺の大義を天皇に述べた箇所には中国人が犯しそうもないミスがある。『豈(あに)天孫をもちて鞍作(入鹿)に代えむや』(天皇の子孫をなぜ入鹿に代えるか)。<天孫>と<鞍作>の位置が逆。つまり正しい<漢文>になっていない。

また巻25の『入鹿暗殺の直後から<改革>が行われた』という部分には<24ヶ所>も誤りがある。これはどういうことか。中国人の執筆者が亡くなった後、『日本書紀』編集の最終段階で大化改新の記事に大幅な手が加えられた。これは事実です。となると『日本書紀』に書かれたことが実際にあったとは言えなくなる」―――。森博達教授は断言した。

中大兄皇子と中臣鎌足による入鹿<暗殺>は朝鮮三国からの使節を迎える儀式の中で起った。「臣、罪を知らず」(私に何の罪があるのでしょう)―――。頭と肩を切られた入鹿はそう絶叫して息絶えた。翌日、甘樫丘で焼き討ちにあった蝦夷は抵抗せずに滅亡した。
「日本書紀」はその直後から<大化改新>が始まったと書く。だが―――。

「NHKスペシャル」では入鹿暗殺の後、飛鳥では不思議な土木工事が始まったという。<酒船石遺跡>―――。亀の形を石造りの誘水施設。天皇の祭祀に利用された。聖なる山<須弥山>を象ったとされる<須弥山石>―――。天皇の権威を知らしめるために使われた。大規模な土木工事によって建設された<運河>―――。建設には数万人の労働力が動員された。いずれも外敵の侵略に備えた緊迫感はない。

645年6月の入鹿暗殺の後、政治の実権を握ったのは中大兄皇子と母の斉明女帝。その後、東アジアの政治情勢は緊迫していた。660年、唐は新羅と連合して13万の大軍を倭国(日本)の友好国<百済>に送った。百済の首都<プヨ>から戦いの結果を如実に示す瓦が出土している。プヨは唐によって占領された。遺跡から<大唐>と刻印された瓦が大量に発見されている。唐の司令部の屋根の軒先を飾ったものだ。

隣国の<百済>は滅亡した。それは唐の脅威が倭国に迫ったことを物語る。だが中大兄は百済の王子を匿い、その再建を支援する。唐を敵にまわすかのような外交を展開した。
その一方、国内では唐の侵略に備える気配はない。入鹿暗殺から既に15年が過ぎていた。つまり<大化改新>と言われる政治改革が進んだという形跡はない。

「それはかつて入鹿がとった<唐>を中心とした先進的な外交政策とは正反対。むしろ<百済>一辺倒の保守的政策。唐に対する外交路線で対立していた入鹿を中大兄ら反動的な勢力が倒したクーデターだったのではないか」とは京都府立大・門脇禎二名誉教授の解説。

「入鹿死後18年の663年、中大兄の外交路線が試される時が来た。倭国軍が朝鮮半島の百済に出兵、唐・新羅の連合軍との決戦に及んだ」と「NHKスペシャル」は語る。
<白村江の戦い>―――「我ら先を争はば彼自ずから退くべし」(真正面から攻めれば唐は一目散に逃げる)。中大兄は甘く見ていた。だが唐は巨大戦艦(楼船)を持ち、圧倒的な軍事力を誇っていた。倭国の軍船は次々と撃破され、海は倭国の兵の屍で埋まり、血で赤く染まった。倭国の完敗。中大兄は大きく政策転換を余儀なくされる。

<八釣ヤマキ遺跡>が映った。飛鳥を囲む丘陵の尾根から謎の<掘立柱>の列が発見された。発掘調査を行った明日香村教委の相原嘉之さんが解説する。「柱の跡は一直線に並び、飛鳥を囲んで8キロに及ぶ。これは飛鳥全体を防衛する<城壁>だった」―――。
飛鳥から4キロ離れた<森カシ谷遺跡>。円形に並んだ柱は物見(ノロシ)台の遺構。城壁の外には同じような施設が数多く残っている。<天智>天皇になった中大兄が建設した。

東洋大の森公章教授は7世紀の国際情勢から飛鳥防衛網を読み解く。<白村江の敗戦>で<唐>侵略に備え天智天皇は政治改革を急いだ。防衛網は瀬戸内海から北九州に及ぶ。
岡山県に古代の山城<鬼の城>(総社市)がある。似た山城がずっと連なって残っている。
天皇は今まで豪族連合の<首長>に過ぎなかった。だが<白村江の完敗>―――。
天智は唐の侵略に脅え<中央集権>国家=律令体制への改革を急ぐ。これが<大化改新>の真相。蘇我入鹿は<逆臣>などではなかった。唐と百済を巡る外交政策で中大兄と対立、その犠牲となったのだ。「日本書紀」の記述も<逆臣>と捏造していたに過ぎない。
(平成19年2月18日)


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