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「天下り透明化へ半歩」「再就職管理を一元化」「人材センター制度設計先送り」「骨抜きの恐れ」―――。今朝(4月25日)の「日経」だ。
「政府は24日夜の臨時閣議で、中央省庁による天下りあっせん禁止を柱とする国家公務員法改正案を閣議決定した。官製談合の温床とされる天下りを媒介とした役所と企業の不透明な関係をただすのが狙いだ」―――。リード(前書き)が続く。だが火山、読めば読むほど<怒り>が込み上げてくる。<官尊民卑>に毒された<論調>が鼻につく。
安倍晋三首相は昨夜(24日)、「公務員制度改革は60年ぶりの大改革。この改革によって談合が根絶される」との臨時閣議後、記者団に胸を張ったという。見当違いも甚だしい。<根絶>すべきは<天下り>=<再就職あっせん>。<天下り>が<官製談合>の原因。<再就職あっせん>が続けば<談合>も<温存>される。「詰め残した論点も多い。内閣主導の<天下り>規制に向け、与野党は国会で論議を深めてもらいたい」と「日経」は書く。
<役人天国><お役所仕事>を<叩き潰す>のが<真>の<公務員改革>。国と地方の<財政破綻>は深刻。北海道の<夕張市>が話題になっているが、<国と地方>の借金(累積赤字)はGDP2倍を超える<1061兆9000億円>―――。もし民間企業が<売上高>の<2倍>も<累損>を抱えたら<倒産>。待ったなしで<賃下げ><人減らし>が始まる。<公務員改革>は<人件費>削減が狙い。<再就職>と名前を変えても<天下り>は残る。<予算>(補助金)と<権限>(利便供与)による<押しつけ人事>は続くのです。
「内閣主導の天下り規制へ議論を深めよ」と「日経」は今朝(2007年4月25日)も<社説>に書く。同じ「日経」が「公務員制度改革を放置するな」と2004年12月7日に<社説>に書いていた。なぜか。小泉内閣が2003年秋の衆院選のマニフェスト(政権公約)にも「2004年中に<公務員制度改革法案>を国会に提出する」と明記していたからです。
<公務員改革>は2001年4月、<簡素で効率的な政府>の実現を目指す<小泉内閣>の発足で「中央省庁再編に続く行政改革の柱」として据えられていた。<簡素で効率的な政府>―――。つまり<人件費>削減=<賃下げ><人減らし>が<狙い>だったのです。
しかも2001年の<閣議決定>は「年功序列や天下りなどの慣例を是正、能力・実績を重視する<能力等級制度>に転換、2006年度をメドに新制度に移行する」となっていた。
今回の<閣議決定>についても「日経」は「天下り透明化へ半歩」としか書かない。しかもこの見出しの後、「新しい仕組みがうまく機能するか見えない上、公務員が定年まで働ける環境づくりや労働基本権など積み残した課題も多い。骨組みはできたが、これからが正念場だ」と記事を続ける。ズバリ「<骨抜き>にされかねない」と書く方が正直だ。
「天下り規制を先行させたことで、採用から退職までを含む公務員制度の改革も道半ばとなった。定年まで働ける<専門スタッフ職>の創設や民間企業や他省庁から幹部を公募する制度の導入は、基本法案まで先送りされた。働き盛りの50代から次々役所を去る早期退職の慣行を変えないと、天下り問題の抜本的な解決は難しい」と「日経」。鋭い指摘だ。
火山の本職は<人事>。だから人事制度については勉強した。<能力主義>の導入は<戦う人事>の基本命題。企業の死活問題だった。限られた<人件費>を<適所適材>と<公正な処遇>にどう有効<配分>するか。従業員一人一人が<誇り>を持って<能力>一杯に働く。そのために<人事制度><賃金制度>をどう組み立てるか。<大命題>でした。
<能力主義>は<年功序列>の<改革>から始まる。<同期>や<年上>を部下に持っても<活用>できる。これが<優秀>な<管理者>=<人材>なのです。ところが<官僚>。たった一人の<事務次官>を残すために<働き盛り>の<50代>から<出世街道>から外れた<同期>を次々<肩叩き>―――。これが<再就職あっせん>が必要な原因。何とも<身勝手>な論理。まさに<年功序列>の<悪弊>です。
だが<再就職あっせん>=<天下り>は<官僚>には<予算>と<権限>を増やす手段。<外郭団体>と一体となって<口利き>と<利便供与>を行う。だから<族議員>も絡む。<外郭団体>は族議員には「<集金><集票>のマシーン」。簡単に手放すはずがない。
「人材交流センターの能力にも不満の矛先が向く。ある経済官庁の幹部は『年5千人にも及ぶ公務員の再就職を担おうとすれば人件費が増え、行き着く先は<大きな政府>』と皮肉を込める」―――。「<小さい政府>が公務員改革=天下り規制の狙いなら、人材交流センターなどわざわざ作らず、今のままの方が安くつく」と言いたいのだ。フザケルナ!
「巻き返しへ時期探る」―――「日経」(4月25日)の囲み記事。「改革に官は今なお不満だ。(再就職の道が狭くなれば)『官僚の士気低下につながる』と国土交通省の幹部。『手足を縛られたまま泳げといわれているようなもの』と財務省幹部は話す。透明化を目指した改革が霞ヶ関官僚の目には『今夏の参院選を意識して日に日に高まる<公務員叩き>の一環』と映る。財務、国土交通、経済産業など<天下り人口>の多い省庁ほど強く抵抗した」。
「政府、欠損12兆円穴埋め」―――。今朝(4月25日)の「日経」トップ。火山、怒りに震えた。2003年度以降、54の特殊法人が独立行政法人(外郭団体)に移行する過程で<12兆円>もの<繰越欠損金>を<無断>で<血税>で埋めた。「政府の説明責任が問われそうだ」というが、これが<士気の高い><官僚>のお仕事―――。もう許せない!
(平成19年4月25日)
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