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「政府が2003年度以降、雇用・能力開発機構、宇宙開発事業団など54の特殊法人を49の独立行政法人に移行する過程で、総額12兆円の繰越欠損を政府出資金で穴埋めしていた」と「日経」(4月25日)。無責任な<役所仕事>に火山は怒り狂った。<減資>は重大だ。
「民間企業が減資する際は株主総会で特別決議など厳格な手続きが必要。経営トップの責任追及やリストラなどを求められるケースも多い。特殊法人や所管官庁は<痛み>を伴うことなく、いつの間にか政府出資金が失われた形だ」と続く。そう!許せない。
<公務員制度改革>は<天下り規制>と<能力主義>導入が狙い。まさに「経営トップの責任追及とリストラ」ができるようにしたい。だが相変わらず<役人天国>を決め込む。
「地方公営企業<実質債務超過>72事業」―――。「日経」(5月2日)の報道。ナヌっ!
「公立病院や公営バスなど全国の地方公営企業のうち、少なくとも72の事業が2005年度末で実質債務超過に陥っていたことが、日本経済新聞社の集計で分った。債務超過額の合計は<2300億円>。08年度から連結ベースで自治体の健全性を評価し、早期の再生を促す再建制度が始まる予定で、今後赤字事業への税金投入や抜本的な事業債権が迫られる」。
<国>の特殊法人が作った欠損<12兆円>!<地方>の72の公営企業の欠損は<2300億円>―――。「少ない」と思ったら大間違い。「日経」が集計したのは「貸借対照表」を<開示>している2643だけが対象。火山の怒りは募った。<粉飾決算>の疑いが濃厚なのだ。
日経は公的機関や銀行からの借金の<借入資本金>を<資本合計>から除いて算出した。だが<公営企業>自身が独自の基準で算出、「地方公営企業年鑑」に発表した債務超過は17。<日経>の<72>とは<45>の差が出る。火山はこの<45>を敢えて<粉飾>という。
若き日、公認会計士を目指した火山。モーレツに勉強した。成果あって日本生協連から<経営指導>コンサルタントのスカウト話もあった。会計や経営に強いのだ。
「日経」の判断は正しい。<地方債>や<借入金>を<借入資本金>などと呼んで<資本合計>に算入するのは<不適切>。まさに<無責任>型<役人仕事>。甘い<会計基準>の<発明>=<役人根性>が<採算>意識を麻痺させ、<赤字>経営を招く―――。
「実質債務超過額が最も大きかったのは名古屋市のバス事業で<547億円>。決算書の債務超過<443億円>を、実質では<100億円>余り上回る。職種が違っても給与格差がほとんどない公務員の給与制度が、民間と比べて高コスト体質を招いている。交通事業には実質債務超過が多い。神戸市や大阪市のバス事業や、札幌市の地下鉄、大阪市の新交通システムなど実質債務超過額の大きい事業が目立つ」と日経。
火山、かつて「週刊誌」で読んだ名古屋交通局の<異常な高給>を思い出した。インターネットで検索してみた。いろいろ出てきた。最も信頼できそうなものが次―――。
「名古屋市交通局は巨額の累積赤字を抱えるバス事業の収支状況を一般市民に知らせる目的で100円稼ぐのにかかった経費を表す営業係数をバス停の時刻表や車内ポスターに掲示するという。営業係数が150の場合、100円稼ぐのに50円が赤字とひと目で赤字がいくら
分かるようにする。『厳しい実情を知ってもらい利用促進につなげたい』のだそうだ。
名古屋市はバス乗務員の賃金を30%カットする大規模なリストラ計画をまとめた。地下鉄と合わせ5年で総額100億円の人件費カットを断行する。民間のバス、タクシーの立場から見てみると、税金を食い物にして、なんと甘えた経営をしてきたのかと怒りすら感じる。
横浜市では一昨年、有識者らによる市営交通事業あり方検討委員会を開き、市バスの経営改善が図られた。問題になったのはやはり乗務員の破格の高給。市バス職員1616人中、年収1000万円以上が15%、最高は1300万円だった」―――。オオ、モーレツ!!!
バス乗務員の高給、京都市も50歳以上は年収1000万円を超え、定年間際には1400万円に達していたという。名古屋市バスが657億円の累積赤字になった最大の原因は民間の役員に匹敵する高給を乗務員が受けていたことにある」―――。げっ!
<大阪市>の「バス・地下鉄」の赤字―――。「<労・使>蜜月が生んだムダ。大阪市職員、厚遇に批判」(「日経」05年3月15日)を読めばよく分かる。
「条例にないヤミ退職金・年金、団体生命掛け金の公費全額負担、スーツ支給、<給与の二重支給>と指摘された5種類の特殊勤務手当…。総務省が是正を求めた特勤手当は47都道府県で合計44億円、13政令指定都市で108億円あったが、大阪市は56億円で都道府県の合計を上回り、13政令都市合計の半分を占める」―――。物凄い<腐敗>だ。
公益法人や特殊法人、独立行政法人に<天下り>した国家公務員は2006年4月現在<2万7882人>。うち役員は<1万1888人>。06年度上半期の天下り先への補助金や交付金は<5兆9200億円>!<上半期>だけ。しかもおいしい<随意契約>がほとんど。ゾッ!
「国家公務員改革、中でも天下り規制に挑むのは全省庁はいうにおよばず、大半の官僚出身国会議員を敵に回すことを意味する。だが政府を小さく、しかし賢く再生させるには避けて通れない道だろう。国が途方もない額の借金を抱えている中で霞ヶ関の高コスト構造を是正し、将来の国民負担を抑えることに確実に寄与するからだ。役所は行政分野と縁が深い公益法人や業界団体に幹部を送り、受け入れ側は補助金や委託費を期待する。これが退職公務員の押付け的なあっせんの図式だ。(編集委員 大林尚)」と日経(3月9日)。
(平成19年5月3日)
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