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<小さく賢い政府へ><天下り改革不可欠><人事制度、抜本見直しを>―――。
僅か2ヶ月前の「日経」(3月9日)の見出し。だが「公務員法改正案」は<今国会、成立困難に>となった。4月26日の「日経」を見て火山、怒り狂った。冗談じゃない。<曖昧>と<変節>を決め込む坊ちゃん宰相。安倍晋三首相の<顔>が見たい―――。
「安倍政権による新たな改革に期待が集まっている。安倍晋三内閣が発足した。戦後最年少、初の戦後生まれの首相の誕生である」とは昨年9月27日の「読売新聞」だ。<経済界からの要望>―――。9月21日の「日経」の特集も新鮮に響いていた。
「構造改革を継承する安倍氏が選ばれたのは大変嬉しい。2011年の基礎的財政収支の均衡を増税なしで実現するため、公務員制度改革など大幅な歳出削減に取り組んでほしい」―――。北城格太郎・経済同友会代表幹事の<要望>。素晴らしい<卓見>だった!
公務員の<平均年収>は<国>691.9万円、<地方>688.3万円。一方<民間>は443.9円―――。公務員は民間より<6割>も高給だ。その中から半分の<3割>だけでも返上しれてくれたら<10.5兆円>が浮く。<消費税>の歳入、一年分に等しい。さすが財界の<良識>!経済同友会の代表幹事だ。火山もずっと、そう願い、主張してきた。
「官邸主導の政治を逆戻りさせず、構造改革に取り組んでほしい。安易に税を上げると思わぬ景気停滞を招くこともある。まずは経済成長に全力を上げるべきだ」―――。山口信夫・商工会議所会頭。これも素晴らしい。
<官邸主導>―――。「安倍内閣の誕生直後、マスコミをずいぶん賑わした言葉。だが最近、滅多に見ない。いつの間にか消えた。公務員法改正案が<今国会、成立困難に>―――。安倍首相の<顔>が見えない。<官邸主導>は<死語>となったのか。
「小泉改革はまだ途上、ぜひ先に進めてほしい。肥大化した官をスリムにすることが日本経済発展には必要。リストラを進めてきた民間の目から見ると官にはまだ改革の余地がある」―――。古森重隆・富士写真フィルム社長。
「小泉内閣が推進してきた改革路線を絶やすことなく、財政再建などの経済再建などの経済運営がさらに活性化することを期待したい」―――。小野寺正・KDDI社長。いずれも昨年9月、特集に出た<経済界からの要望>―――。2人とも同じことを言っている。
「消費税の引き上げは慎重に議論してほしい。個人消費は本格的に回復したとはいえない。ここで消費税を引き上げれば、消費者の心理を冷やすおそれがある。一方、郵政民営化など、小泉純一郎首相が手がけた改革路線は引き続き強力に進めるべきだ」―――。
鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス会長。これも素晴らしい。コンビニやスーパーなど消費者の身近にいるから言える。しかし、経済全般から見ても、生活者の視点から見ても<正論>!<卓見>だ。さすが火山が昔から尊敬する<名経営者>の一人。
よく考えてほしい。どれも昨年9月21日の「日経」。それから7ヶ月半。<参院選>を前に<社会保険庁解体>と<公務員改革>は<安倍内閣>の<二つの大きな柱>だったはず。
連日のようにマスコミを賑わした<公務員改革法>がズッコケた。<今国会、成立困難に>―――。閣議決定したのが4月24日、国会提出が翌25日。そして<成立困難>の報道が2日後の27日。つまり国会に提出された翌日には<困難>になってしまった。
どこに<官邸主導>があるのだろうか。「60年ぶりの大改革だ。談合の根絶につながり、公務員が自信と誇りをもって仕事をする制度になる」と安倍首相は胸を張った。
「天下り根絶センターができる。小さくて効率的な政府を目指す意味合いもある」―――。渡辺喜美行革相も高潮して<自画自賛>した。その<閣議決定>の2日後に<成立困難>―――。首相や大臣の言葉と言えるだろうか。<官邸主導>がどこにあるのだろうか。聞こえるのは<官僚>と<族議員>の声ばかり。
「安倍晋三首相が今国会の法改正に意欲を見せる公務員制度改革が混迷を深めている。渡辺喜美行革相は(3月)8日、自民党行政改革推進本部の会合に出席し、各省庁による天下り支援を禁止する案を説明。しかし党側は『各省にあっせん機能を残すべきだ』と猛反発した。OB人事への影響力低下を懸念する省庁が関係議員と組んで抵抗する構図が鮮明と也、風圧が強まっている」―――。3月9日の「日経」だ。
「『反発は想定の範囲内。こんなことではめげない。法案化作業は粛々と進める』。行革相は8日、首相に自民党との調整経過を報告した後、記者団にこう語った」と記事は続く。
<反発は想定の範囲内>―――。行革相は語った。それは当然だろう。各省から<天下り>あっせんの影響力を奪うのが<改革>の狙い。当事者が<反発>するのは当たり前。だがこれは<官>の世界だから<通用する>―――。民間で<社長>が「もう、これはお前たちの仕事(権限)ではない」と言ったら終わり。反対はクビ覚悟でしないとダメ。
総理総裁に従わない。これを<先送り><骨抜き>という。<面従腹背>だ。民間の常識が通用しない。<永田町>や<霞ヶ関>って、そんなに<偉い>のでしょうか。「ああ、そうでした。<官尊民卑>でしたね。ゴムリゴモットモ。恐れいりました。<主権在民>というのはどこの国の<憲法>でしたっけ。そうそう<美しい国>では<新憲法>ができるんですよね。<憲法改正>―――。<国民投票法案>は今国会<成立>ですよね!」。
(平成19年5月8日)
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