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「42年6月5日に戦われたミッドウエー海戦の敗北を巡り、淵田美津雄は忌憚のない山本五十六批判を行なっている」と「サピオ」(1月23日号)。中学同期の俳句仲間の風鈴さんが記事のコピーを送ってきた。火山が敬愛する山本五十六に別の面があったと添え書き。
淵田美津雄――。1941年12月8日、海軍中佐で総指揮官として真珠湾攻撃において最初の爆撃を行い、『トラトラトラ(ワレ奇襲ニ成功セリ)』の暗号を打電した男。理由は二つ――。
「世界最強の機動部隊(真珠湾攻撃の主力となった6隻からなる空母の艦隊)を、中央当局と連合艦隊司令部とで、これを解いて弱体化した」。そして「ミッドウエー作戦における部隊編成は旧態のままの戦列、山本大将は旗艦大和に座乗、直率の戦艦部隊を依然として主力部隊と呼び、全兵力の後方三百マイルにあって全作戦を支援すると誇称した。アメリカはいち早く空母主力の機動部隊へと戦術を切り替えていた。山本大将の主力部隊は全作戦の支援どころか、あわれにも身をもって、すたこら逃げ帰るほかなかった」(自叙伝)。
だがここには本人が自分を美化しがちな「自叙伝」特有の事実誤認や我田引水がある。この連載、過去4回、それを暴露してきたが、ここでトドメを刺そう。ノンフィクション作家・工藤美代子「海燃ゆ」(講談社)の引用。
前回、工藤が近衛文麿の評伝を書くために英国で貴重な史料を発見したことを紹介した。彼女はいつも綿密な考証を行っているが、今回の引用、実は司馬遼太郎の孫引き。司馬も膨大な史料を駆使する作家だ。
「『2・26事件当時の横須賀鎮守府司令長官は米内光政(中将)で、参謀長は井上成美少将」だった。この二人に、当時航空本部長だった山本五十六(中将)を加えると、この当時の海軍におけるもっとも戦闘的な良識派がそろう』。彼らが望んだのは。陸軍の独走を止め、日独伊三国同盟の締結にはげしく抵抗することだった。五十六が軍人として高く評価される理由を普通は、真珠湾攻撃の立案者であり、それを成功させたためだと考える人は多い。しかし、それだけだったとは思えない。五十六の軍人としての真価が最も問われたのは、実は2年7ヶ月に及ぶ次官時代の闘いなのである」(「海燃ゆ」221頁)。
前半が司馬の「三浦半島記 街道をゆく42」。後半が工藤の意見。工藤の意見は続く。「しかもなんとも皮肉なことに、戦争のために存在し、『常在戦場』を座右の銘とする軍人の五十六が、平和のために最も精力を傾けたのがこの(次官の)時代だった」と続く。
<航空本部長>だった山本。「国防の主力は航空機である。海上の艦船はその補助である。日本海軍はこの信念で大革新をせよ」(205頁)。この掛け声で戦っていたのが航空本部長時代の山本。淵田の「自叙伝」がいかにいい加減か、この一事でも明白。
だが「日本海軍はこの信念で大革新せよ」という山本の意見は猛烈な反対に遭う。「海軍の首脳部、特に艦政本部と五十六は真っ向から衝突することとなった。五十六は国防の主力として航空機の時代が到来すると信じていた。そこにこそ兵力を集中させようとした五十六の主張は正しかった。しかし、航空本部長に就任した当時の海軍では、むしろ彼は少数派だった」(同)
「昭和9年10月に軍令部より艦政本部に18インチ砲搭の新戦艦を建設する案が出された。その戦艦、『大和』と『武蔵』の建造が決定されるのは昭和11年7月だった。決定までにほぼ2年近い年月がかかっている。このとき職を賭して反対したのが山本五十六だった」(同)。山本五十六は「以前から『海軍航空育ての親』と目されていた。山本自身「航空本部長なら一生でも勤め上げたい」と周囲に漏らしていたと多くの証言がある。そんな山本が淵田が「自叙伝」に書いたような男であるはずがない。
「ミッドウエー作戦における部隊編成は旧態のままの戦列、山本大将は旗艦大和に座乗、直率の戦艦部隊を依然として主力部隊と呼び、全兵力の後方三百マイルにあって全作戦を支援すると誇称した」―――。これが淵田の書いた文章。なんとも空々しい。
過去、何回も火山は書いた。火山が敬愛するのは<軍政>時代の山本。真珠湾やミッドウエーは関係ない。山本自身、米内光政海軍大臣との名コンビ、海軍次官に留まることを熱望していた。だが日独伊三国同盟から太平洋戦争、日米開戦へと暴走を始めてしまった陸軍。山本は邪魔だった。結局、連合艦隊司令長官へ<祭り上げられて>しまう。
工藤美代子が発見した記録。近衛文麿の証言が残されている。「『近衛が戦争を何としても回避しようと心に決めた』のは山本五十六連合艦隊司令長官の言葉を聞いたからだった。山本は『連合艦隊は1年半ほどは戦えるだろうが、それ以降は戦えるとは思わない』と話したという。それを最も印象深く感じ、『戦争が始まれば日本に望みは全くない』と思った。
『どうやって戦争に勝つか日本で誰もわからないまま真珠湾攻撃が行われたと理解してよいですね』という質問に対しては、『1年で戦争が終結できると思わないと彼らに聞きましたが、それでも彼らは戦争に突入しました』と証言。尋問者に『あきれて口がふさがりません』と言わせている」――。平成6年7月18日の日経夕刊だ。
真珠湾攻撃の時、突撃隊長だった淵田美津雄は海軍中佐。軍政など分かるはずがない。ミッドウエーの敗戦は山本の戦略・戦術が間違っていたというが、軍政を忘れた戦略など、空理空論。はっきり言おう。淵田に山本五十六が語れるはずがない。
(平成20年3月10日)
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火山さん、「淵田に山本五十六が語れるはずがない」真に正鵠。
私も軍政などは全然知らないものですが、終戦間もなく見た映画が
チョッと。
当時小六の私はオカシイナ?と思ったぐらいで気にも留めません
でしたが、今考えてみると日米開戦へと暴走を始めてしまったのは
陸軍と言うことを曝した映画のようでした。
記憶に残っているのは国会議員の一人が議会で戦争反対の発言後、
自邸の塀や門に「非国民」と大きなビラが張り詰めされていたり
憲兵に連行されて拷問を受ける場面、軍服姿の東郷(勿論俳優)の
戦争不可避論を強調する演説場面など。
全体を通して国民総蕨起で開戦に向けたと言うような映画でした。
2008/4/1(火) 午前 11:42
身近なところから変えたい。のほほんとしていると昭和10年度と一緒。いつの間にか<大政翼賛会>。火山、自治会で具体的に事例を発見しました。周囲から沢山助言をいただきました。でもごめんなさい。火山は許せません。
そう、1人でも決起します。いずれご報告。
2008/4/1(火) 午後 9:24 [ kom*_19*7 ]
火山さん、「大政翼賛会」昔良く聞いた言葉です。
曲学阿世の典型でしょう?
決起!正義にエールを!
2008/4/2(水) 午前 8:07
戦争はしょせん為政者が自分の利権のために起こすもの。アメリカのイラク戦争はその典型。選挙に勝つために応援してくれた勢力、企業のために起こした。というよりそのネオコンと呼ばれる勢力が自分たちの意思を実現できる、代弁できる男を大統領にした。
多くの若者が有害無益に血を流し、多くの遺族を泣かせている。なにより迷惑なのが突然、民主主義と唱えて乱入してきた外国の軍隊に国土を蹂躙され、家を焼かれ、家族、国民を殺され、財産を失い、治安が乱れ、強盗・殺人の巷に投げ出されたイラク国民です。
自治会の運営。行政の言いなりのシャンシャン総会。意思決定のやり方、運営に問題がある。なんの質疑もせず、報告の承認だけを求めている。決議事項も報告で済ませている。
コンセプトは実在もしていない聖徳太子の「和をもって尊し」!こんな不合理、不条理、見逃せません。
2008/4/2(水) 午前 8:48 [ kom*_19*7 ]
火山さん、為政者が自分の利権のために起こす戦争とは間違いがない
ようです。
イラク戦争では分轄(?)されていた武力、イスラムの命知らずの
コーランの底力を軽く見て戦争を始めたアメリカが大きく仕損じた
先端科学の武器が負けた戦いと思います。
それが自治会の運用にまで汚染されたんでしょうか?
2008/4/5(土) 午前 8:10
ブッシュ政権のパウエル国務長官はベトナムを戦った軍人。現場を知らない、中央の暴政がもたらす犠牲・被害をよく知っていました。
イラク戦争はドロ沼を招く。何回となくブッシュを諌めた。「攻撃計画」というボブ・ウッドワード(ワシントンポスト紙の記者)の内幕ドキュメントがあります。
パウエルに限らない。良識派が大勢いた。でもネオコンの暴走を止められない。アメリカでも、そうなのです。
<票とカネ>!それがアメリカも支配しています。今度の大統領選で、誰を、なぜ選ぶか。アメリカの、いや世界の民主主義が問われています。
パウエルも軍人。上官(大統領)の命令には最後は従う。「イエス・サー」。彼の無念がよくわかる火山です。
自治会、日本の民主主義の原点のはず。戦前のような<唯々諾々><長いものには巻かれろ><出る杭を打つ>…。そんなことをやっている。火山、少しカドを立てるつもり。波風がたって凪(なぎ)が来る。
2008/4/5(土) 午前 9:23 [ kom*_19*7 ]
火山さん、敢然と立ち向かう勇気にエールを送ります。
パウエル国務長官のことは今知りました。
若し山本元帥の心を知っていたらその前轍を踏みながら
軍人の限界に歯ぎしりをした一人であったと思います。
2008/4/6(日) 午前 8:21
自治会としては「自主防災組織」「防犯パトロール」「青少年健全育成協議会」という三つが課題。どれをとっても住民(自治会)の負担。増税と一緒というのが「小さな政府」派の火山の立場。各自が自己責任で努力すればよい。美名ほどの効果があるか疑問。全員の納得や多数決で決めるなら良い。
ところが実態は行政にいい顔をしたい少数の顔役が暴走、決めてしまう。「長い物には巻かれろ」の住民、「報告」事項という名目で暗黙の承認を一括で承認を求められ、半信半疑のままシャンシャン総会が終わる。
2008/4/6(日) 午前 8:52 [ kom*_19*7 ]
前役員から引き継ぐ新役員、納得していない。宙に浮いているのが「自主防災組織」。隊員がいないのに防災倉庫だけがある。「防犯パトロール」は週1回のはずが火山たち新役員は週2回を押し付けられる。これでは負担増。来年は嫌われて役員のなり手がいない。宙に浮く。「青少健」は会費の負担増、増税そのもの。
火山、これをキチンと着地、全員の納得を得て、処理したい。いい顔したい連中との対決は不可避。本当は全部白紙にしたい。大震災が起きたら「防災倉庫」など「焼け石に水」!「防犯パトロール」などほとんどの自治会はやっていない。火山、調査済み。「青少健」は本来自治会とは無縁。PTAの仕事だ。天下り団体を支援するなど論外。
2008/4/6(日) 午前 8:56 [ kom*_19*7 ]
「波風がたってもキチンと議論、民主主義のルールで解決したい」。「長い物に巻かれ」ていると<役人天国>を助長、無駄遣いや道徳腐敗が起る。体制翼賛の戦争へ突っ走る。火山は身近なところから改革したい。ホンネの重要性に気付いて欲しい。その一念です。
2008/4/6(日) 午前 9:01 [ kom*_19*7 ]
火山さん、顔役が暴走する中で本当に大変なお仕事です。
「焼け石に水」私はB-29の爆撃のなかで運良く生き残り、そのとき
体験したのは普段の用意や訓練、それは焼け石に水でした。
爆弾がアチコチ破裂し防空壕の二重扉が吹き飛ばされ右往左往の末、B-29が見えなくなってから気がついたところ弟一人だけの手を取り
母や妹たち五人は逃げ出すまでは一緒でしたが、守ってくれる筈の
防空壕は文字通り焼け石に水の効果でした。
母の姉も同じように焼け出され着の身着のままで私の家へ来ました。
防空壕の中に置いた手提げ金庫の中のお金までキレイな灰となって
郵便局で換金不可能と言われこれも焼け石に水です。
PTAの仕事に天下り団体支援など、それも 民主主義のルールで
解決出来れば幸いですが。ガンバッテ下さい。
2008/4/6(日) 午後 3:07
ご理解いただき、幸せです。
<焼け石に水>!火山の原体験も戦災。行政の言葉を鵜呑み、消化訓練や竹槍。B−29の前には全く無意味。現場を知らない。そんなプランで自分たちの利権のタメ、国民や住民を犠牲にして悔いない。そんな行政を見抜けず、唯々諾々。長いモノに巻かれる。もう沢山。
火山、成否は別問題。自分の姿勢を示したい。もちろん事前の段取りに万全を期します。これは<戦略>の問題。<風林火山>の勝負どころです。
2008/4/6(日) 午後 7:05 [ 火山 ]