火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

官僚支配

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竹中平蔵「構造改革の真実」(日本経済新聞社)には官僚の無責任ドラマがいくつも紹介されているが、その一つに<無謬性>がある。小泉は総理就任と同時に竹中に「これから凄まじい戦いが始まる。戦場に行く覚悟だ。一緒に戦って欲しい」と言った。「日本を変える。自民党を変える。変わらなければぶっ壊す」と公言した戦いだ。

「日本が90年代を通じて100兆円を上回る追加経済対策を行ったにも拘わらず経済が回復せず『失われた10年』といわれるようになったのは<不良債権処理>が先送りされてきたからに他ならない。だからこそ、小泉総理の最初の国会演説においても、不良債権処理は第一の優先課題とされていた。しかし、現実には小泉内閣が発足した後も銀行の不良債権問題は一向に改善せず、金融危機という表現は新聞・雑誌のヘッドラインを飾っていた」(竹中平蔵「構造改革の真実」日本経済新聞・33頁)。

「銀行問題は監督する『当局』、つまり金融庁がすべてを握っている。不良債権がどうなっているのか、検査の結果がいいのか悪いのか、金融庁以外に誰も知ることができない。経済財政担当大臣であった私にも検査結果を知る術がなかった。金融庁が絶対的な情報と権限を持ち、それ以外は、たとえ閣僚でも手出しのしようがなかった」(竹中・34頁)。

2001年9月7日、例の9・11同時多発テロ4日前の朝。第2四半期(4〜6月)のGDP統計が発表された。マイナス0.8%――。1月を山に景気は悪化。銀行の不良債権問題という構造問題も深刻化。株価は1万500円まで低下、1万円割れは時間の問題となった。
「金融庁が、ここまで不良債権処理の加速に躊躇する理由は私には充分理解できなかった。考えられる唯一の理由は、これまで金融庁、特に金融庁の幹部は既に10兆円の公的資金を注入し、これによって銀行は良くなると繰り返し主張してきた。

したがって、あらためて銀行の実態が悪いということになると、過去の政策が不十分であったことを証明することになってしまう。だから過去の政策を正当化するために、現状が悪いとは言えない――。これこそが官僚組織特有の<無謬性>である。しかし、現状が悪いことを出発点として認めないかぎり、求められる新たな不良債権処理に絶対に行き着かない。それにしても、総理の指示に対して官僚がここまで無視した政策を行ってよいものだろうか」(竹中・44頁)。竹中の怒り、当然だ。火山も憤激に震える。

「役人のズルイところは、常に自分たちに都合の良いデータしか出さない点である。こちらが要求しても、不利なデータは全部隠す。都合の良いデータだけ見た政治家は、なるほどと納得してしまうが、それでは霞ヶ関の術中にはまる。これからの政治家には反論できるだけの材料と頭脳が要るのだ。今まで私が体験した中で最も酷かったのは社会保険庁だ。今日出してくる資料と昨日出してきた資料が違う。精査して『違うじゃないか』と追い詰めると、また違う資料を持ってくる。後ろめたいことがあればあるほど、都合の悪いデータを隠したがる」(舛添要一「霞ヶ関VS永田町」講談社・199頁)。

小泉の凄さはこの後、発揮される。「(不良債権終息宣言を)できないなら、できる人に代わってもらう」。森昭治金融庁長官を更迭、竹中平蔵経済財政担当大臣を<兼務>させた。
「民主党が道路特定財源と並んで『3月決戦』の柱と位置付ける年金記録問題で再び攻勢を強めている。政府が(3月)14日、宙に浮く年金記録約5千万件の4割に当たる2千25万件が特定困難と発表したのを『公約違反』と批判」。これは3月15日の「日経」朝刊。
ここにも官僚の<無謬性>が見える。単にサボっているのではない。許せない!!

「(<利権構造の維持>と並ぶ)もう一つの官僚の欠陥を挙げれば<無謬性>であろう。つまり、官僚は失敗をしないということになっていることだ。これが年金問題の根本原因だ。なぜ、社保庁はここまでひた隠しに隠してきたか。官僚は間違いを犯さないということになっているからである。5000万件の年金が行方不明なんていうことはあり得ないから、データを隠し、政治家はデータに近づけない」(「潮」4月号・84頁。田原総一朗)。

官僚の堕落はなぜ起きたか。根本原因は<官僚支配>が明治維新から続き、現在も変わっていないからだ。官僚は本来、政治家に仕えるはず。国民の代表である政治家がリーダーシップを発揮すべき。だが現実は官僚は終身雇用。一方の政治家は当選したり、落選したり。大臣もコロコロ変わる。大多数の大臣はポスト=肩書きが欲しいだけ。仕事が目的ではない。総理大臣すらしばしば交代。こんな現状が官僚の作った作文を、そのまま読んだり、政策にしたりするだけのダメ政治家を生み出す。今の自民党の政治だ。

「このような官僚の弊害を最小限に抑えるためには、日本の政治風土に政権交代の土壌を養うしかない。政権が変わるとどうなるか。たとえばアメリカでは上級官僚の顔ぶれが一新する。日本で言えば官僚の部長以上が全部代わる。だから政権が変わるごとに官僚の構造も、人間も変わることになる。だから欧米では長期的付き合いによる官僚と政治家の癒着ができにくい。官僚制度を変えるためには日本も二大政党を作るべきだろう。さらに言えば、官僚との関係が強過ぎる自民党から民主党が政権を奪った方がいい」(「潮」・85頁)。

田原総一朗の意見だ。田原に言わせると、「国民は自民党では官僚との癒着は解決できない」とみている。しかし、「バラバラの民主党に任せてよいかとなると一抹の不安を感じている」という。火山は不安を全然、感じない。小沢一郎は言う。「自民党と同じ政治なら、いつでもできる。官僚に全部任せればよい」――。言いえて妙。賛成。とにかく<政権交代>だ。
(平成20年3月17日)

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以下の官僚に都合の言い制度を廃止して、
官僚制度を官僚の都合の悪いように変えれば改革できる。

2008/3/26(水) 午後 9:21 [ iwa*ima*u*a1949 ]

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そのためには<政権交代>。自民党支配をやめさせること。渡辺喜美大臣を見殺しにしないことが第一歩です。
しっかり改革の行方を見守りましょう。抵抗勢力がアブリ出されます。

2008/3/26(水) 午後 10:51 [ kom*_19*7 ]


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