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「朝ズバッ!」で、みのもんたがまた吼えた。4月28日(月)朝の放送。福田政権で初の国政選挙となった衆院山口2区補欠選挙で、民主党前職の平岡秀夫が勝利。それを朝刊各紙が大きく報道したことを取り上げた。いずれも自民敗北は「後期高齢者医療や暫定税率に対する国民の強い批判が決め手」と指摘している。当然だろう。
「内閣支持率の低迷にあえぐ福田康夫首相にとって手痛い打撃で、求心力の低下は避けられない」と「日経」社説。「『ねじれ国会』での巻き返しを狙って総力戦で挑んだ福田政権にとって強い逆風となる。与党はガソリン税の暫定税率の復活に向けて強気の国会運営を続ける構えだが、福田康夫首相には次期衆院選の<顔>としての失望感が強まりそうだ。政権課題が山積する中で、首相は難しいかじ取りを迫られる」と政治面の記事が続く。
27日夜、町村信孝官房長官は記者団に「山口2区の人に国民全体の判断を委ねたこともないし、委ねるべき性質のものでもない」と語ったという。だが「朝ズバッ!」にレギュラー出演している毎日新聞論説委員の与良正男は「選挙を何と考えているのか。国政で一番重要な選挙で出された国民の判断を政策に反映させないなどということは許されない」と珍しく激怒の表情を見せた。みのもんたも大きく頷いた。火山ももちろん同じ気持ちだ。
「自民党は『勝てば政局の流れが変わる選挙』(古賀誠選挙対策委員長)として民主党への反転攻勢の絶好の機会と位置づけてきただけに落胆の色を隠しきれない。与党はガソリン税の暫定税率維持を盛った租税特別措置法改正案を30日に衆院で再可決する方針を堅持する。懸念を深めているのはむしろ道路特定財源を10年維持する道路整備費財源特例法改正案への影響だ。2009年度以降は使途を定めないとした首相指示や政府・与党合意との矛盾解消を求める声が、自民党の若手・中堅議員の間で強まることが予想される」(日経)。
「5月12日以降の衆院再可決へ向けて党内で<造反>の動きが拡大する恐れもある」――。
「<土建国家的>地方利益論」――。「道路を造る。橋を架ける。施設を作る」。補助金をバラマク利益誘導。民心をつかみ、ゼネコンを選挙マシンにして票や献金につなげる。日本の政治は明治政府以来、この手法で運営されてきた。チャンピオンは「列島改造」を武器に権力の座に登りつめた田中角栄だ。田中は<金脈>問題で失脚、失意の内に世を去った。歴史的使命はとっくに終わったはずなのに、族議員も官僚も<利権>を手放さない。
「後期高齢者医療」――。健康保険は相互扶助が基本。最も医療費が高額になる75歳以上だけを切り離して、医療や保険が成立するはずがない。区分すれば75歳以上の<負担>が重くなるのは自明の理。それなのに<自民党>も<厚生労働省>も「7〜8割の自治体では保険料が安くなる。負担が軽くなる」と強弁する。見え透いたウソをつくから選挙にも負けた。「これでは勝てない」「落選する」――。若手・中堅など有権者の気持ちに敏感な議員が「クビが危ない」と<造反>するのは当然だ。
日本の道路は人口2000万人以上の先進国の中で、1キロ平方の道路距離がダントツに長い。GDP(国民総生産)に占める公共事業費(道路予算)の比率は独仏の2倍、米国の3倍も高い。それでもまだ道路が必要と族議員や自治体の首長はいう。
ワイドショーの多くは「クルマがほとんど通らない道路」「普通の道路に並んで走るムダな有料高速道路」をしばしばテレビ画面で紹介する。それなのに自民党は「道路特定財源の一般財源化」に<反対>という。それほど<うま味>ある<利権>なのだ。手放したくない。
「(衆院山口2区補欠)選挙戦で平岡氏はガソリンにかかる揮発油税の暫定税率の失効で、ガソリン価格が下がった成果を強調する一方で、後期高齢者医療制度の廃止などを掲げ、政権批判を繰り広げた。山本氏は地域活性化を強く訴えたが、及ばなかった」と日経社説。
<地域活性化>――。美名を使うが「<土建国家的>地方利益論」そのものだ。ゼネコンにお金を落とす。長野オリンピックで巨額の補助金を手に入れたが、逆に大幅な財政赤字を作った。これが県政批判を招き、田中康夫知事を誕生させた。
「<土建国家的>地方利益論」を提唱したのは元財務官僚の榊原英資(ミスター円)だ。
「分権国家への決断」(毎日新聞社)。ミスター円は第一章「分権国家論」を「変わり始めた<この国のかたち>」で始める。「長野県議会に不信任された田中康夫知事が圧倒的多数で再選された」(12頁)が冒頭の言葉。当時の県議会はゼネコン族の巣窟だった。
「長野県は他の多くの地域と同様、公共事業の受益者であった。そして、県や市町村の政治はその公共事業を中心に、ここ50年、いや明治以来展開してきたのだ。しかし、多くの県民は、実は主たる受益者は既存の政治家や建設業者たちであって、自分たちではなさそうだと気づきはじめたのだ」と続ける。まさにズバリ。胸がすく。
政府・与党は道路特定財源を10年間維持することを定めた法案を5月12日以降再可決する方針という。「しかし特例法案は2009年度から道路特定財源を全額一般財源化する首相の公約と矛盾する。自民党内からも再可決する前提条件として、閣議決定や総務会での党議決定などの担保を求める声が出ている」と「日経」社説。だが「自民党の道路関係議員らは一般財源化になお抵抗姿勢を示しているが、きちんと道筋をつけなければ首相の活路は開けない」(社説)。開けないのは<首相>の活路ではない。<国民>の活路だ。
(平成20年4月28日)
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団塊の世代が頑張って日本経済を牽引してきたのにその人対が年をとったらもう邪魔、お金を生まない人は早く死んでもらおうとばかりの高齢者医療のあり方、皆が早く気がついて自分達も通る道確り考え直さないとダメ。
人任せはよくない。
2008/4/29(火) 午後 2:33
「その日に感じたこと心に響いた事&めも」さんらしいコメント。嬉しく拝見。保険とは相互扶助。分母は大きいほどよい保険になる。健康で病気をしない、治療費ゼロの人、病がちで負担の大きい人。それらの組み合わせが成立の条件。
病がち、治療費の多い75歳以上だけを集めてよい保険になる道理がない。現に厚生労働省で後期高齢者医療を設計した官僚(準備室長代理)は「治療費の高い人たちには保険料も負担していただく」という趣旨の発言をフォーラムで行っている。
「7〜8割の市町村では安くなる」というウソの説明をコッパミジンにしませんか。
2008/4/29(火) 午後 3:06 [ kom*_19*7 ]