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みのもんたんの「朝ズバッ!」を見るのが、習慣になってしまった。話題は今日も「後期高齢者医療制度」――。「『社会保障費の抑制に一定の成果を上げつつあるが、今後はサービスの質を向上すべき』と提言した」と審議会答申を報道。要するに「<見直せ>ばよい。<廃止>には反対」という。これまた<官僚>ペースの答申、報道。何を抜かすか…。
その上、「保険料を取りすぎた」とは…。「高くなった」報道を否定するウソ、ゴマカシ。
「社会保障費<抑制>は小泉政権が骨太の方針で示した。社会保障に限らず歳出がGDP
に占める比率に枠をはめようとした。政府支出も財源が必要。無制限には伸ばせない。社会保障費は額が大きいので(目立つ)…」。さすが浅野史郎(元宮城県知事)。正確な解説。財務省や厚労省、国交省などは族議員と組んで、無制限なバラマキを画策。小泉・竹中がブレーキをかけた。<上げ潮>路線だ。<経済成長>が前提。金額を抑制したのではない。
だが道路予算(公共事業)。ピーク時にくらべ半減。素晴らしい成果だ。でも国際比較では日本の公共事業のGDP比はまだ、アメリカ、独仏の3倍、2倍とダントツに高い。
大阪府知事になった橋下徹が5兆円(歳入の約4倍)の<財政赤字>対策に人件費のカットを打ち出した。赤字の原因は公共事業(道路)。90年代、宮澤政権の頃から国は地方に補助金を添えながら、公共事業を強制した。地方の歳出は膨脹、赤字は雪だるま…。
国と地方の借金は<1060兆円>超。GDPの2倍以上。バブル崩壊後の「失われた10年」の時期、日本経済は失速、政府は公共事業のバラマキで経済成長を達成しようとした。小渕啓三は「俺は世界一の借金王」と自嘲、<100兆円>を超えるバラマキを行った。
だが景気は浮上せず、借金だけが雪だるま式に膨脹した。ケインズ経済学の<有効需要>政策を盲信した政府。間違っていたのに打ち続けた。莫大な<資本>が浪費された。英国「エコノミスト」誌の編集長ビル・エモットは、バブル絶頂期に「日はまた沈む」を出版。日本の<失速>を予言、注目を集めた。これが見事に的中、一躍ベストセラーになった。そのビル・エモット、今度は「日はまた昇る」(草思社)を出版。火山はまた読んだ。
「ユックリ着実に歩むカメ(日本)が、足の速いウサギ(中国)に勝つ!」。だが「90年代の<資本浪費>の教訓を活かせ!」と指摘している。莫大な資本(予算)をドブに捨てた。
2001年4月、誕生した小泉政権はミスに気づき、急ブレーキをかけた。竹中平蔵、だからバラマキを<利権>とした<官僚><族議員>から袋叩きにあった。まだ記憶に新しい。
<バランスシート>調整問題――。小泉政権時代の流行語。金融機関、超一流上場企業がバブル崩壊で莫大な<不良債権>を抱えた。バランスシートとは「貸借対照表」のこと。<資産>と<負債>の対比。バランスシートに莫大な<損失>(不良債権)が発生した。
銀行も企業も体力を失った。国も自治体も借金ダラケ。この状態を放置したまま、カンフル注射だけを打ちつづける。政府はそんな<愚策>を重ねていたのだ。
「不良債権を処理」「財政状態を改善」――。これがバランスシート調整。プライマリー・バランス(基礎的収支)の改善だった。<小泉・竹中>の路線はまったく正しかった。大学で理論経済学を専攻。会社人生でも専門書を読み、勉強を続けた火山。よく理解できる。だから<小泉・竹中>を、ずっと支持してきた。日本経済も、だから再生した。
「後期高齢者医療制度は<小泉改革>の<負の遺産>」という俗説が出回っている。野中広務など<抵抗勢力>だった連中が、今<声高>に絶叫している。ウソ、ゴマカシだ。
<小泉・竹中>コンビはGDP比の社会保障費を<骨太の方針>で枠にはめようとした。「聖域なき改革」「改革には痛みが…」とも言った。公共事業費は<半減>させたが、「社会福祉も<半減>せよ」とは言っていない。無責任なバラマキにストップをかけただけ。
だが削減、痛みを強いられたバラマキ族がまた復活し始めた。官僚も族議員もバラマキを<利権>に、天下りやカネ、票をブン捕る。総選挙を目前に、財政の規律が緩み、改革がドンドン後退している。官僚は仕事(権限)と予算(利・カネ)が欲しい。族議員も同じ。
社会福祉費の削減。主体は<医療改革>!<診療報酬>や<薬価>の見直しがテーマ。「後期高齢者医療」は元財務大臣の塩川正十郎も元総務会長の堀内光雄も痛烈に批判している。
要するに<官僚>の独走。まさに中川秀直のいう「官僚国家の崩壊」(講談社)なのだ。
「医療改革のテーマの一つは病院<勤務医>の待遇改善。ボロ儲け、年収3000万円超がゾロゾロという<開業医>優遇を見直す」はずだった。だが族議員と組んだ日本医師会が猛反発。結局、今回も立ち消え。「後期高齢者」への<負担増>だけが<一人歩き>――。
竹中平蔵は近著「闘う経済学」(集英社インターナショナル)で、小泉政権が行った経済政策を理論的に解説している。火山、もちろん読んだ。正論だ。全面的に支持する。
「後期高齢者医療制度」――。<見直し>というが、目先の<目くらまし>。負担軽減や特典を期間限定でオマケするだけ。制度は温存、総選挙が済んだら、本来の痛みに戻す。
医療制度や財源は変わらない。将来、痛みが急増するのはミエミエ。<廃止>しかない。「見えざる(ステルス)複合体は<増税・利上げ・規制強化>を目指す」と中川秀直はいう。
「官僚主導国家は必ずや<日沈む国>をもたらす。<政治主導>にしたい。ステルス複合体(官僚国家)を解体、<日昇る国>にしたい。政治家・中川秀直は闘う」と中川はいう。「後期高齢者医療は<廃止>!<政権交代>を目指せ!」。火山はいう。狙いは一緒。
(平成20年6月13日)
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