火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

長谷川櫂の俳句入門

[ リスト ]

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

「俳句にとって大事なのは“切れ”と“季語”」――。「俳句には季語を一つ入れるという約束がある。季語とは季節を表す言葉のこと」(長谷川櫂「決定版・一億人の俳句入門」講談社現代新書・106頁)。俳句と季節…。切っても切っても決して切り離せない関係がある。
そして「切れ」と「季語」とは俳句の命。そこで最近はずっと「季節」を話題にしてきた。

「季題と題詠」「季題と季語」――。高浜虚子は『俳句は季題を詠ずる文学なり』といった。季題は一句の主題であるから当たり前のことだ。季題は題であるから句に詠みこんで詠みこまなくてもよい。中には季題とは別の季語を詠みこんだ句もある。季語が複数詠みこまれた句もある。季題はあっても季語がない句もある」(長谷川櫂・112頁)。

あさよさを 誰まつしまぞ 片ごゝろ(芭蕉)

「季語同様、想像力の賜物である歌枕にも、季語の宇宙に匹敵する歌枕の宇宙がある。だからこそ、芭蕉は歌枕の句には季語は必ずしも必要ではないと考えた」(139頁)。
「あさよさを」の句には「松島」という歌枕があるから、季語はなくてもよい。
それどころか、季語を入れると、歌枕と季語がダブり、かえって煩わしい。さらに、季語が松島という歌枕の働きを邪魔してしまう。

語られぬ 湯殿にぬらす 袂(たもと)哉(芭蕉)

「おくのほそ道」出羽三山の一つ湯殿山の句という。この句にも季語がない。湯殿詣でが「暗黙の季語」…。この句には「湯殿」という地名が詠みこまれているから、季語はいらないという。面白い。「季語」の宇宙も実に広いのだ。

歌書よりも 軍書にかなし 芳野山(支考)

この句にも季語がない。吉野山という歌枕が詠みこまれているから、支考は師の芭蕉にならって季語は不要と考えた。花、花の山などの「暗黙の季題」を想定することもできると、長谷川櫂。吉野山は花の名所。となると、これは春の句。

広島や 卵食ふ時 口開く(西東三鬼)

三鬼の句は原爆が投下された広島を詠む。この句に季語を入れると、かえって邪魔。広島という戦後日本の聖地の名が、はるか昔の歌枕と同じように働いている。だから無季の句が陥りやすい散漫さとも空虚さとも無縁、と長谷川櫂。ウーン、面白い。「俳句には季語が必要である。しかし、季語がないというだけで無季の句を排除するら、無季の名句の可能性を封じてしまうことになるだろう。ただその可能性はけっして大きくないということをしっておきたい」(141頁)。
(平成23年10月5日)

「長谷川櫂の俳句入門」書庫の記事一覧


.
kom*_19*7
kom*_19*7
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
友だち(24)
  • 竹田征司
  • くりゅぐ
  • けんた
  • nitoro
  • zentokare
  • zentokare2
友だち一覧

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事