火山の独り言

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税と社会保障の一体改革

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「なぜ税と社会保障の一体改革なのか」――。社会保障給付費は現在94.1兆円(2008年度)。「財源」は年金保険料、健康保険料、介護保険料をはじめ「社会保険料」だけでなく、国と地方自治体の一般会計――。つまり「税」に大きく依存している。だがお立合い、「社会保険料」という収入も「税」という収入も「財源」不足…。「破綻」に近い。

「税」――。国の予算を見てみよう。2011年度一般歳出は92.4兆円(西沢和彦「税と社会保障の抜本改革」日本経済新聞社・21頁)。だが西沢は54.1兆円と書く。差額38.3兆円は政府が自由にできない国債費21.5兆円と地方交付税交付金等16.8兆円だからだ――。「歳出」54.1兆円のうち「社会保障関係費」は53.1%の28.7兆円…。これに対し「税収」は40.9兆円。「その他の財源」で7.2兆円を捻出しても「税収」を上回る44.3兆円が「公債金収入」。つまり「借金」――。ではもう一つの収入「社会保険料」の方はどうか――。

「日本の社会保険料の行きづまり」(西沢・23頁)――。西沢は「行きづまり」の原因として3点を指摘する。(1)負担と受益の対応関係の希薄化。(2)低所得層および企業にとっての負担感。(3)最低保障との矛盾――。順次「解説」するが、いずれも深刻な状況=財源不足。「なぜ税と社会保障の一体改革なのか」と問題解決を迫っている。

第一に「負担と受益の対応関係の希薄化」――。西沢は「少子高齢化に伴う、年金の収益率の低下」(24頁)を指摘。年金は約40年保険料を払い続ける。だが生涯に払い込んだ「保険料」(負担)と還元される「元本+利息」(給付)は見合っているか。厚労省は「若い世代でも2.3倍の給付負担倍率になる」と公表。つまり払った「負担」の2.3倍の「受益」(給付)があると厚労省はいう。だが実際は、ナ・ナント「単身世帯なら0.5倍、夫婦世帯(妻は専業主婦)なら0.8倍かそれ以下」(25頁)――。つまり「半減」とか大損なのだ。

「根本的な原因は、著しい少子高齢化が進むと、公的年金財政が賦課方式を基本に運営されているためである。賦課方式とは平たくいえば、当該年度に集められた保険料は、将来のために積み立てられるのではなく、そのまま当該年度の高齢者の年金給付に充てられる財政方式。このように、年金の負担と受益の関係は、若い世代にとって、もはや大きく崩れている」(西沢・25頁)――。恐ろしい。これが「空洞化」の実態。

第二に「社会保険料が社会保障制度間の所得移転に用いられるようになった」(西沢・24頁)。「所得移転」というが、簡単にいえば<流用>!特に許せないのが「基礎年金拠出金の導入(1986年)」――。国民年金「未納」が激増。赤字の穴埋めがサラリーマンにしわ寄せされた。「基礎年金拠出」とは国民年金の赤字を埋める厚生年金と共済年金からのピンハネ…。詳しくは「西沢和彦『税と社会保障の抜本改革』日本経済新聞社」(162〜177頁ご参照)。西沢は「制度上の諸問題の多くは基礎年金拠出金制度に起因」と指摘している。

「基礎年金」はトンデモナイ制度。「国民年金」の慢性的赤字を「穴埋め」するため「給付財源」を「厚生・共済年金」からを収奪すべく、1985年にコッソリ新設された。「社会保障制度審議会の委員で共済組合連盟会長だった今井一男は次のように述べている。『制度審の案は最後に大河内会長(一男。東大名誉教授)と私が大平総理と会い、もし社会保障にもノーベル賞があれば、それをもらえる案だと大平君に吹きまくった』(西沢和彦「年金制度は誰のものか」日本経済新聞出版社・10頁)と自慢した「極悪」制度なのだ。

「(戦中に年金を創設した)厚生省の初代年金課長の花澤武夫氏は『労働者年金保険はドイツ社会保険の実例に鑑み、勤労力の増強と浮動購買力を吸収してその巨大なる資金を国家的に動員することを目標とし、社会保険の活用を企画した』と自著に述べた」――。

「戦争のどさくさにやってしまったから一番よかった。落ち着いて、みんながまともに考えるようになってから(では)…法律はできなかったでしょ」(花澤課長の「回顧録」)…。日本の年金は「積立方式」でスタートした。積立金を利殖、増えた原資で給付を賄う。花澤課長も「百も承知」!だから「とんでもない」ことをホザいている。「将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら<賦課式>にしてしまえばいい。それまでの間に、せっせと使ってしまえ」(岩瀬達哉「年金大崩壊」講談社・23頁)。これは国家的犯罪だ。

税も社会保険料も財政的に行き詰まっている。少子高齢化で増大する社会保障費の負担に耐えられない。破綻する。だから「税と社会保障の一体改革」――。ではまず「全体像」を俯瞰してみたい。限られた紙幅。アウトラインから見て行きたい。

「全体像を俯瞰するには、政府を中央政府、地方政府、および、社会保障基金政府の3つの部門に分けているSNA(国民経済計算)統計を用いるのが有効である」(西沢・34頁)。社会保障基金政府とは耳慣れないが、「年金特別会計、健康保険組合、市町村の国民健康保険事業会計、広域連合」(39頁)などである。これらが複雑に絡み合う。

「税収と社会保険料の合計139.1兆円」(41頁)。これが収入。一方、支出(給付)面を見ると、社会保障給付費は、総額94兆848億円」(43頁)――。いずれも2008年度。差額は一般の行政サービス…。公共工事、外交、防衛、警察、消防、教育など。詳細は稿を改めるが、3つの政府部門間の「資金移転」が複雑に絡み合うため、「(これらの)帰結として、負担と受益の関係が不透明になる」(37頁)――。全容を眺めた火山、ゾッとしている。タテワリの弊害。全体を総括する「責任主体」が不在。だからデタラメが窮まった。(続く)。
(平成23年10月6日)

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