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「これでは働く女性や独身の男女はもちろん、専業主婦の夫も納得できないだろう。厚生労働省が社会保障審議会に示した主婦年金の見直し案は、会社員の妻などが保険料を負担せず国民年金(基礎年金)をもらう『第3号被保険者制度』への批判のこたえていない。夫婦合算の保険料負担や年金受給額は今と変わらず、不公平の解消にはほど遠い。『3号』制度は主婦の年金権を確保するため1985年に導入した。厚生年金の加入者全員で保険料を肩代わりしているが、共働きや独身者が増え、不公平との不満が高まっている」――。
「日経」社説(10月9日)は、こう始まる。「負担なしで受給できる厚生年金サラリーマンの妻(専業主婦)は優遇され、共働きや独身者にくらべて<不公平>」というのだ。
「社会保険制度は保険料を払う人に給付するのが原則だ。自営業の妻は『専業主婦』であっても保険料を払う」と続く。バカバカしい。論説委員氏、実に不勉強――。「1985年に『主婦の年金権』を導入」というが、基礎年金導入までの「歴史」を理解しているのか。
厚生年金は戦前の1941年に発足。政府の意図は保険料徴収を通じた戦費調達。そして可処分所得抑制によるインフレ抑制――。公務員は恩給から保険料を徴収できる共済制度へ1948年に衣替え。官民雇用者の公的年金が整備された。やがて自営業者や農林漁業者にも公的年金との掛け声から1961年に「国民年金」が発足。「国民皆年金」を一応達成された。日本の「年金制度」は、もともと一元化されていない。バラバラだったのだ。
「国民皆年金」に<一応>がつくのは「雇用者の専業主婦に関しては、国民年金制度への加入を強制ではなく任意としたためである。年金改革でしばしば用いられる『一元化』という用語で言えば、日本の年金制度はもともと一元化されていなかった。ただ一元化されていないことは、必ずしも悪いことではない。フランスなどでは現在も職業ごとに分立した制度体系をとっている」(西沢和彦「年金制度は誰のものか」日本経済新聞出版社・4頁)。
厚生年金の保険料は労使折半で負担。受益の給付は積立金と利子や運用益を財源に行う。「負担」「受益」はもともと見合っていた。「加入者全員で保険料を肩代わり」というが、それは制度設計の問題。不勉強な論説委員が「不公平」とか!トヤカク抜かす必要はない。
だが1985年、トンデモナイことが起きた。「基礎年金」の導入だ。「国民年金」の慢性的赤字を「穴埋め」するため“給付財源”を「厚生・共済年金」からを収奪すべく、1985年に新設された。「社会保障制度審議会の委員で共済組合連盟会長だった今井一男は次のように述べている。『制度審の案は最後に大河内会長(一男。東大名誉教授)と私が大平総理と会い、もし社会保障にもノーベル賞があれば、それをもらえる案だと大平君に吹きまくった』(西沢和彦「年金制度は誰のものか」日本経済新聞出版社・10頁)――。これが実に悪辣。
「穴埋め」の実態――。「年金給付に要する費用は14.2兆円(2000年度)。14.2兆円から特別国庫負担(0.5兆円)を除いた13.7兆円は、国民年金、厚生年金、共済年金の各制度からの拠出金で賄われる。基礎年金給付金への拠出金は基礎年金拠出金と呼ばれる」(56頁)。
基礎年金拠出金は各制度の「拠出金算定対象者」に比例して<案分>される。厚生年金制度は「20歳以上60歳未満の第二号被保険者(民間サラリーマン)3089万人に“第三号被保険者(専業主婦)986万人”を加えた4075万人が拠出金算定対象者。公務員などが加入する共済年金制度も同様の方法で算定され、その数は684万人。一方、国民年金制度の拠出金算定対象者は、第一号被保険者から『保険料未納者および免除者』を除いた1216万人である」(56頁)…。「保険料未納者および免除者」は<除外>!「専業主婦」は<算入>!
「厚生年金の“第三号被保険者(専業主婦)986万人”」とは――。「保険料を払っていないのに給付は受けられる。自営業などの『払っている主婦』と比較して“不公平”だ」と袋叩き。サラリーマンの妻、本人は確かに払っていない。だが 夫は割高の保険料を払い、厚生年金全体では「専業主婦」分までキチンと払っている。<算定方式>を決めたのは誰か。不公平論…この事実が抜け落ち、官僚も政府もダンマリを決め込んでいる。なぜか――。
「厚生労働省が社会保障審議会に示した主婦年金の見直し案」(「日経」社説)にはワナ!「日経」は完全に見落とし…。「『3号』制度そのものは、保険料を払わないですむ年収基準を下げる方針とはいえ、事実上存続させる方向だ。一方、夫の厚生年金や配偶者が死亡した場合の年金が半分になるという問題も生じる」。社説はサラリと書く、知らないからだ。
「夫の厚生年金や配偶者が死亡した場合の年金が半分になる」――。「みのもんたのサタデーずばっと」(TBSテレビ・10月8日)が報道している。「主婦年金改革で夫の年金がピンチ」「夫の厚生年金を3号の妻と分割する案」――。恐ろしいのは<10歳差>の夫婦の場合。
夫が65歳となり、受給の時に大ショック!窓口で年金担当者が冷たく言い放つ。「年金が受給できるのは<65歳>から。奥様がもらえるまで<あと10年>ですね」――。ガーン!
「えっ<204万円>の大損ですか…」!みのもんたが絶句。だが奥さん分の年金「6万6000円×12月×10年=7,920,000円」のことではない。これも大損。だが他に「3号」見直しで減額された夫の「1万7000円×12月×10年=2,040,000円がある。両方足すと「10歳差」夫婦の場合、生涯年金が「7,920,000円+2,040,000円=9,960,000円」減額…。げっ!これ、どこへ行くのでしょう。そう、厚労官僚の利権になる――。詳しくは火山の「『公平な主婦年金』改革に名を借りたサラリーマン収奪を許すな!」(別稿)をご参照ください。
(平成23年10月10日)
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BBQ♪とバドミントン大好きの<あきっくま>さん、ようこそ。
昨日は横浜・中華街へ「国慶節」の祝賀パレードを見物に出かけ、「ミス双十節」やら大勢の可愛いお嬢様に出会い、感激のあまり深酔い。ブログを扱えず失礼しました。
でも10月10日にブログ開設とは「国慶節」(双十節)ですから素晴らしい。中華民国が2000年の専制政治から解放された「辛亥革命・。今年は100周年。祝賀ムードいっぱいでした。
ブログのご発展をお祈りします。
2011/10/11(火) 午前 8:37 [ kom*_19*7 ]