火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

長谷川櫂の俳句入門

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<異季の季重なり>――。「花は春、月夜は秋。秋といっても月夜は一年中あるが、この花は桜で春しかない。そこで、主たる季語=季題は花。花の月、桜月夜を季題とみてもよい。どちらにしても春の句である」(長谷川櫂「決定版・一億人の俳句入門」講談社・146頁)。

♪梅若菜 まりこの宿の とろゝ汁(芭蕉)

<季重なり>――。1句の中に、季語がいくつも入っていること。だが季語が二つあっても、強弱がハッキリしていれば別、と長谷川櫂。こんな場合、主たる季語が季題となり、従の方は普通の言葉となる。<主従>を、キチンと判別することが、決め手となる。

「梅若菜」の句は、ある年の正月、江戸へ下る門弟・乙州(おとくに)のために餞(はなむけ)として大津で詠まれた。東海道の鞠子(まりこ=静岡市丸子)の宿は「とろろ汁」が名物。「ぜひ食べていけ」という気配り。正月気分を優先すれば、「若菜」が主たる季語=季題となる。ビックリは新暦と旧暦の違い。明治5年(1872)11月9日の新暦(太陽暦)採用の結果、旧暦(太陽太陰暦)とは違って、梅は初春、若菜は新年に分かれたという。

♪花の如く 月の如くに もてなさん(高浜虚子)

これも<異季の季重なり>――。「花(春)と月(秋)。(「花の上なる」の句と)同じ理由で花が主たる季語=季節である」(146頁)。この句は実際には春に詠まれた。もし、秋だったら「花の如く」と切り出すことはない、と長谷川櫂。火山も同感だ。「季重なり」では<主従>を見分けることが重要。火山も少し、分かってきた。

♪雲の峰 幾つ崩れて 月の山(芭蕉)

<異季の季重なり>を、もう一つ。「雲の峰(夏)、月(秋)。『月の山』は月山(がっさん)のことだから、この月は実際の月ではない」(146頁)――。ナルホド!これは笑える。こういう句を、例にもってくる。長谷川櫂、なかなか「粋」だ。「いわば虚の月。主たる季語=季題は雲の峰。夏の句」(146頁)。だいたい「月の山」が「月山」だというなら、もともと季語の<主従>であるはずが、ない。

♪啄木鳥(きつつき)や 落葉を急ぐ 牧の木々(水原秋桜子)

<異季の季重なり>――。「啄木鳥は秋、落葉は冬。『落葉をいそぐ』は、高原の木々が秋のうちから早々と落葉しているというのだから、主たる季語=季題は啄木鳥。秋の句である」(147頁)――。長谷川櫂は<季重なり>を「同季」と「異季」を含め、幾つも幾つも紹介している。何が問題か。つまり「季重なり」を「禁句」とすること自体が、あまり意味がない。俳句の世界は、もっと多様で奥が深い。それが日本人の自然、つまり季節との長い「付き合い」だからだろう。ウーン、ナルホド!
(平成23年10月14日)

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