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安倍晋三の復活――。実は秘かに予想していた。キッカケは2年前、安倍の地元での講演。<美女>政治評論家・桜井よしこと一緒に来た。安倍の話を聞き、カブリツキで眺めて確信した。きっともう一度<総理>になる。民主党の破綻を見て、確信を深めた。急に「岸信介」の伝記を読みたくなった。福田和也「悪と徳と岸信介と未完の日本」(産経新聞社)。工藤美代子「絢爛たる悪運、岸信介伝」(幻冬舎)。「60年安保」に反対した自分が恥ずかしくなった。
安倍晋三政権が誕生するとすぐ、小川榮太郎「約束の日〜安倍晋三試論」(幻冬舎)を読み、正直、感銘を受けた。「明確な理念と果断な実行力で日本を改造しようとした政治家の、ドラマチックな挫折と葛藤――。もっとも勇敢に官僚の壁と戦い、戦後の利権構造を打破しようとした安倍晋三が、なぜ一年で政権を投げ出さざるを得なかったか?
最後にお話したいのが「官報複合体〜権力と一体化した新聞の大罪」――。元日本経済新聞記者<牧野洋>。これまた偶然。慶応の経済学部出身。「父は熱心な新聞記者だった。新聞記事の客観性や信憑性を疑うことは全くなかった。就職先として日経に内定した時は飛び上がるようにして喜んだ。だがそんな牧野が「パラダイム変化」を体験したのが、新聞記者4年目の1987年。
ニューヨークにあるコロンビア大学大学院ジャーナリズムスクール(Jスクール)へ留学した時。新聞王ピューリツァーが創設したJスクール。アメリカの新聞報道は「権力のチェック」を強化する方向で100年以上も進化してきた。その典型が1970年代、首都ワシントンで発行される「ワシントン・ポスト」がウォーターゲート事件で特報を放ち、当時のニクソン政権を崩壊に追い込んだ。これが調査報道の金字塔となった。
『権力のチェック役』ならぬ『権力の応援団』的な報道が行き過ぎるとどうなるか――。小出裕章「原発のウソ」(扶桑社新書)を読めば「原発がなくても<電力>不足は起きない。原発は安くも、クリーンでもない」ことが明白。でも政府も東電もウソとデラメで「既得権益」を守り、メディアも「権力の応援団」に徹している。恐ろしい現実。
「貿易収支が2012年に過去最大の赤字となった。世界経済の減速などで輸出が減り、火力発電所の燃料を中心に輸入が増えた結果だ。海外からの配当や利子を含む所得収支の黒字はなお大きい。これで貿易赤字を相殺、総合的な海外取引の状況を示す経常収支の黒字を今は確保することができる。だが貿易赤字の定着に高齢者の貯蓄の取り崩しなどが重なって、10年代にも経常赤字に転落するとの見方が出ている。
そのリスクを重く受け止め、日本経済の稼ぐ力を高めなければならない」と始まる。問題は「世界経済の減速などで輸出が減り、火力発電所の燃料を中心に輸入が増えた結果」という指摘。(「日経」12月28日)。「火力発電所の燃料」とはLNG輸入のこと。世界最大級の輸入元である東電は「国際比<4倍>の高値で“平然”と輸入している。「カタールは<3ドル>で輸出しているが、日本には<10ドル以下>では売らない。
日本の稚拙な調達戦略を見抜いている。日本の電力会社は<原燃料費調整制度>で守られ、調達コストが上昇しても<自動的>に電気料金に反映できる。LNG輸出国にとって常識。マレーシア国営石油企業のぺトロナスは<国内生産>天然ガスの代わりに、カタールから<3ドル>で購入したLNGを日本に<12ドル>で販売、平然と“利ざや”を稼いでいる」。
「日本の問題はLNG価格決定方式にも…。世界が『スポット市場連動方式』に移行する中、日本は計画段階から電力企業が関わり<S字カーブ契約>という原油価格連動方式。<割高>な原油価格リンクで買取り価格を保証。見返りに<安定供給>を約束してもらう。だが<LNG需給緩和>が進んだ現状では完全に<時代錯誤>」――。予定の<30分>となります。ご清聴、有難うございました。
質疑、いや意見交換ですが、一つだけお願いがある。できる限り、多くのご意見を伺いたい。ご発言、恐縮ですが、お一人<5分>以内という「ルール厳守」でお願いします。
(平成25年5月7日)
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