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「美容院で優雅なサービスが苦手だ。一つ一つの動作を待てない。カットサロンなのだから、カッとしてくれれば満足なのだが、色々ケアしてくれる。多くの女性は、そんな優雅なサービスを喜び、リラックスしながら雑誌を読み、会話を楽しむのだろう。だが私は違う。先(ま)ず洗髪。清潔であればよい。よく私は『簡単でいいです』というがなかなか真意が伝わらない。要領よく短時間で洗ってほしいが、よかれと実に丁寧に洗髪する人もいる。20分も30分もかかっているんじゃないかと思うほどの時もあった」――。痛快!
「日経」コラム<あすへの話題>(11月8日)!筆者は美女バイオリニスト千住真理子。火山<笑い>がとまらない。なぜか…。火山も昔から同じ<衝動>に駆られているからだ。「待てない」というのが千住真理子<姫>のご託宣――。今週はその<下>!先週の、その<上>では「食堂で<料理>が来るのが<待てない>」という話題だった。
「(洗髪に)20分も30分もかかってるんじゃないか」…。お姫様は待てない――。火山も床屋に行くと「簡単でいい」といつも宣言!だが「なかなか<真意>が伝わらない」――。理髪!いくら<丁寧>にやっても翌日になれば<元の木阿弥>!<不細工>な男に戻る。だから<待たせない>で――。<短気>な火山、昼休みに会社近くの<床屋>に飛び込み、「簡単でいいから<早く>」と頼んでいた。昼休みは<45分>!<30分>で終わらないと定刻に戻れない。「<手抜き>してもいい。<雑>でもいい。とにかく<早く>!」――。
床屋のマスターが答えた。「ダンナ、そんなことやってたら、お客様が来なくなっちゃう。ダメです」――。ウーン!だが<千住真理子>姫も火山とまったく同じ趣旨だ。「まず洗髪。清潔であればよい。私は『簡単でいいです』というが、なかなか真意が伝わらない」――。
「よかれと実に丁寧に洗髪する人もいる。20分も30分もかかっているんじゃないかと思うほどの時もあった。そんな人の場合、丁寧なのは洗髪のみならず、髪の毛をタオルで拭くのも丁寧だったりする。そうなると、もうじっとしてるのが苦痛で耐えられなくなる…。優しく拭いたり、毛先をトントンしたり、髪の毛をまとめてタオルでくくってピンで止めるまでの優雅な動作を『それ必要ない。もう拭かないでいいから早くカットする席に移りたい』と心で叫び、イメージの中では私は既に向こうの席に移動している」と続ける。
「誰かと食事しても、私が早食いのため、待つ努力を強いられる。母の生前、一緒にレストランに入り食事が遅い母を観察した。一口食べては私に嬉しそうに話をしていたため、たまりかねた私は『食べる時は食べることに集中して!話はあと』と言って母に呆れられたことがある。思えば可哀そうなことをした」――。これが先週の「待てない」<上>。母とはエッセイスト・千住文子。「食事が遅い母を<観察>した」――。ここが笑える。
今週も<観察>している。「優しく拭いたり、毛先をトントンしたり、髪の毛を…」とイライラの<原因>を探求する。この「心理」が笑える。「拭いたあと、新しいタオルを持って来たり、何かを取りに行ったりする度、待つ。少々お待ちください、という言葉に私は過敏に反応し、ドキドキしてしまう」…。ここにも<観察>!イライラの<結晶>だろう。
11月11日(月)――。火山、馴染みの<床屋>に行った。来春<喜寿>を迎える火山…。我が街の福祉団体から「記念撮影」をプレゼントされた。期限は11月30日。通知を貰った時、<辞退>しようと思った。家内に相談しても「イヤ」というに決まっている――。「夫婦でなんかイヤ。撮るならパパ独りで…」と言われるに違いない。<独り>なら、ワザワザ撮る必要はない。そう思った。だが高校のクラス会で<話題>にしてみた。意外!「撮った方がよい」というのが<多数>意見――。理由は<葬式用>。げっ!
火山は高校からの<慶應>ボーイ。クラス会は二つある。2年次までと3年次…。3年次は「医学部」に備えた<優等生>クラス。当時から<優遇>制度があった。さすが慶応!<競争力>強化に熱心!最近のクラス会。<還暦>から<病気>と<死亡>の話題ばかり。<古希>を過ぎたら一段落…と思ったのに「写真」を話題にしたら、ナント<葬式>――。意外!しかも火山の<遺言>は「<誰>にも知らせるな」!つまり葬式も写真も不要!なぜ撮るか――。税金や福祉<国民負担>の実態を見極め、モトを少し取り戻したい。
そこで昨11月11日!<1>が4つ並ぶ<縁起>を担ぎ「床屋」に行き「写真」も撮る。しかも床屋、次女が<6歳>の正月に見つけてくれた。幼稚園児なのにチラシ大好き。「パパ、これって安いんじゃない」とチラシをくれた。確かに安い。しかも30分のピード仕上げ!「人件費」節約で「安値」を実現。火山には<一石二鳥>だ…。その次女が今や40歳。1男2女の母!「写真館」も実は次女が「成人式」の記念撮影。美人の彼女、ショウウィンドウに陳列された。あれから20年――。凄い!火山、自慢とお礼を言ってきた。
「ドライヤーが始まると私は『乾いていればいいですから』という。最近は、行きつけの美容院の方の理解を得た。要らない動作はすべて省かれ、洗髪も手際よく、タオルドライもそこそこに、要らぬマッサージはサービス無しに、会話をしない代わりにカットに集中して、必要最小限のドライヤーセットをしながら会計を同時に行い、皆の表情が苦笑気味ではあるものの、カーレースのピットインのようで嬉しい」と、千住真理子は結ぶ。
でも「カーレース」とか「ピットイン」とか火山、分からない。レース中に一時的に外れ、修理、点検、調整、交換、交代などするらしい。千住真理子って不思議な人だ。ウーン!
(平成25年11月12日)
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