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「私は旅行の荷物が、とても小さい。ステージドレス等すべて入っているのか、と関係者にビックリされる」と「日経」コラム<あすへの話題>(12月13日)は始まる――。タイトルは「宅配便」!ああ「ヒミツは宅配便か」と察しはつくが、これが半端じゃない。
「先日もスーツケースを4つ床に並べて支度をした。北海道方面、東北地方、関西方面、九州地方、と書いてメモを貼る。各々にドレス、ステージ靴、最小限の化粧道具と着替え、最後に『どこのホールを回るスーツケースか』を書いた紙を入れ、あとは宅急便で出す。
それぞれのスーツケースは『担当』の地区で行われるコンサートのホールを次々回る。私がコンサート会場に着くと、楽屋には見慣れたスーツケースがちょこんと待っていて微笑ましい。終演後は次のホールへ送り出す」とコラムにある。凄い!<超>売れっ子ぶり!
なぜ、こんなに「宅配便」を巧みに使いこなすようになったのか。千住真理子が<只者>ではないからだが、そこには<さすが>のエピソードが隠されている。そこが「日経」コラムの<あすへの話題>の「話題」たる所以であろう。実に痛快だ――。
千住真理子(1962年4月3日…)――。「1977年、15歳の時、第46回日本音楽コンクールを最年少で優勝した。1979年、17歳の時、第26回パガニーニ国際コンクールに最年少で入賞した(第4位)」とウィキペディア――。「音大へは進学せず、慶應義塾大学文学部哲学科に進む。20歳の時には『天才少女』と呼ばれてきたストレスなどから、バイオリンから離れ、全く楽器に触れることもなかったが、2年後にはプロへの道を志した」と続く。
「愛器は1716年製ストラディバリウス。『デュランティ』の愛称で知られる。ストラディヴァリが製作してすぐにローマ教皇クレメンス14世に献上され、その後フランスのデュランティ家に約200年間所蔵されていた。次いでこの楽器はスイスの富豪の手に渡ったが、その約80年後の2002年にその富豪が演奏家のみを対象に売りに出した為、千住家が数億円で購入した。約300年間誰にも弾かれずに眠っていた幻の名器とされている」――。
「この300年は『城に隠され、演奏家“が”弾くことはなかった』と2011年NHKの番組『イタリア特集』…」――。この愛器を彼女が入手した直後、名機と彼女をコンサートのカブリツキから眺めた。ドキドキした。そして火山は彼女の大ファンに変身した。そして去る10月20日(日)、年一度の慶應の大同窓会「連合三田会」で再びカブリツキから千住真理子を眺め、愛器<デュランティ>の名演を聴いた。この日は兄<千住明>との共演――。
「兄に『女性なのだから着替えも靴も色々持て』と言われ、ある日素直に言うことを聞いたがため酷い目に逢った経験がある。乗った飛行機が遅れ、次の乗り換えのフライトまで時間がなく、海外の広い空港を疾走、片手に楽器、もう一方の手に重たくて大きなスーツケース、何とか間に合いはしたがグダグダに疲れた。それ以来、誰に何と言われようとが荷物は可能な限り小さくと、決めた。本当は楽器以外何も持ちたくない。楽器を守りたいからだ」――。コラム<宅配便>が「理由」を明かす。この楽器こそ<幻の名器>!
「国内の場合は便利な宅配便が活躍する。さすが、日本の誇る宅配便、時間に正確、場所も間違えず、確実に届けてくれる。だから国内での荷物は小さい必要もないのだが、小さくまとまると妙に嬉しい」と<美女>バイオリニスト・千住真理子は続ける――。
正直に打ち明けよう。彼女が名器ストラディバリウス<デュランティ>を手に入れたと「新聞」報道で知った火山。その<お披露目>のコンサート、「カブリツキ」の席を入手、ワクワクしながら出かけた。ウワサの<美女>!そしてウワサの<名器>だ。
まずビックリしたのが、ステージの両袖にモノモノしい<警備員>の姿が見えたこと。<数億円>という金額もさることながら初代の持ち主は<ローマ法王>!その後<弾き手>がなく、200年も秘蔵された。その<名器>に何か事故でもあれば、世界中から<非難>されかねない。それくらい<大切>な楽器という思いが、千住真理子を突き動かした。
さてその千住真理子。華やかで<可憐>!ウワサ通りの<美女>!さすがの火山も<一目惚れ>!若々しく<20代後半>に見えた。だが今夏<7月5日>から始まった金曜日夕刊のコラム。インターネットで検索して<驚嘆>した。<1962年4月3日>生まれ…。えっ、<51歳>!あの若やいだ<艶(あで)姿>は何だったのか。だが最近、少し安心した。彼女が<名器>を入手したのが<11年前>と判明。つまり、当時の彼女は<アラフォー>!
若やいで見えたって、不思議はない。アラフォーは2008年の<流行語大賞>にも輝いた。
だがコラムを毎週、待ち遠しく読み始めて気づいた。この<美女>!実に短気!しかも意外と<男>っぽい…。「走る」「待てない」「考えない」「銭湯」「泳ぐ」――。家内も毎週、コラムを読んでいるが、感想は同じ。<男っぽい>と決めつけた。2人で大笑い。「外国の広い空港を、大きなスーツケースを持って<疾走>した」――。モーレツだ。そして<割り切った>!「誰が何と言おうと、もう荷物は持たない」!
「終演後は次のホールへまた送り出す。一年中、常に数個のスーツケースが宅配業者の手によって行き交っている。宅配業者は、今や演奏家のパートナーだ」と千住真理子のコラム「宅配便」は終わる。素晴らしい!だが「<演奏家>のパートナー」とは言うが、この演奏家とは<男っぽく>て<短気>!即断即決が大好きな<千住真理子>以外ではありえない。火山、改めて、この美女バイオリニストが好きになった。もうメロメロだ。
(平成25年12月13日)
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