火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

年金消滅の主犯を暴く

[ リスト ]

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

イメージ 10

イメージ 11

「歴史上、最初に年金制度を考案したのは初代ローマ皇帝・アウグストゥスとされる。国家の平安に貢献した兵士の老後を保証することによって、永く国の繁栄をもたらした」(「文芸春秋」7月号・106頁)。ローマ帝国を支えた年金制度に注目、現代の年金の原型を作ったのはドイツのビスマルク宰相(1815〜1898)。日本の年金もドイツの労働者年金保険をコピーして1942年に創設された。「わが国における年金制度ははじめから国民のためのものではなかった」と文春。

「年金消滅の主犯を暴く」(7月号・106頁)で岩瀬達哉(年金ジャーナリスト)は書く。「横領、癒着、怠業…もはや国家的詐欺行為だ」――。日本の年金を作った厚生省の初代年金課長の花澤武夫は自著「厚生年金保険法大要」(1944年刊)で「勤労力の増強と浮動購買力を吸収してその巨大なる資金を国家的に動員することを目標とし、之が目的達成の手段として、社会保険の制度の活用を企画した。即ち日本的年金保険は社会保険たることを要しない」(106頁)。呆れる。社会保障ではないのだ。

だから花澤課長は別の出版物(厚生年金制度回顧録)の中で「なにしろ戦争のどさくさにまぎれてやってしまったから、それがいちばんよかったのですね。落ち着いて、みんながまともに考えるようになってからこれを作ろうと思ったら…法律はできなかったでしょう」(107頁)――。なんとも正直だが、実は後輩の年金官僚への自慢話なのだ。「年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。せっせと使ってしまえ」(同)と号令までかけている。ナンタルチーヤ!!

「花澤氏が、邪(よこしま)な思いを実現するために忍び込ませた掛け金の<中抜き条文>は現在の厚生年金保険法79条と国民年金法74条に生きている。今回の社会保険庁が廃止・解体されるにあたっても、同条文は文言を変え存続することになっている」(107頁)。<せっせと使った>のは<天下り>用の大規模年金保養基地グリーンピアや日常の事務費やコンピュータ経費。これまで総額で6兆円を超えるという。呆れる。今、問題の「記録漏れ」もNTTデータなどに1兆3200億円を払って生み出した。素晴らしい。

もっと素晴らしいのは社保庁幹部が深刻な<記録不備>に気づいたのは27年前。1980年に年金記録のオンライン化が始まったが、半年後のサンプリング調査で、名前の読み間違い、生年月日の間違いなど、かなりの入力ミスがあることが報告されていた。だがオンライン化計画の遅れが発覚すれば、作業に支障が出るとの理由から検証や不備の補正を見送ったというのだ。官僚お得意の先送り。事なかれ主義の典型だ。

幹部社員の中には「社保庁の記録が間違っていても、年金受給を申請する本人が<証拠>を添えてその間違いを指摘できなければ本人の責任だ」とうそぶく者までいたという。システムの提供者はNTTデータ、日立製作所、日本電子計算機の3社。NTTデータは1社だけで1兆480億円も支払を受けている。総額1兆3200億円の8割は我々の掛け金から支出されている。NTTデータは最有力の<天下り先>だ。

「NTTデータとの契約は『データ通信サービス』契約。システム開発費をNTTデータが負担、開発したシステムの使用権を提供する。電話料金のようにシステム使用料を払う。費用は10年で回収する。NTTには未回収のコストが残債で残る。毎年のように行われるシステム変更。残債は増えることはあっても減ることはない。残債が消滅しない限り契約は解除できない。社保庁との契約は半永久的に続く」(108頁)。まさにおいしい契約だ。

社保庁のオンライン化とは全国の年金加入者と納付記録等を社保庁の記録管理部門である社会保険業務センターに集約、大型コンピュータと全国309ヶ所の社会保険事務局、事務所をネットワークで結び、「正確かつ迅速な事務処理」(108頁)を図るために導入された。だが現時点で判明しているだけで5095万件の年金記録が宙に浮き、厚生年金で1340万件、船員保険で36万件が未入力。1兆3200億円の巨費を投入しながら、お粗末極まりない。

「掛け金の<中抜き>と浪費、ズサンな記録管理の露呈は起るべくして起きたといえる。現場を管理できない長官と(職員)組合の横暴がもたらしたモラルハザード、申請主義をたてに国民への冷淡な対応を続けてきた勤務姿勢、そしてシステム提供企業と年金官僚たちとの癒着関係など複合的要因が<組織風土>となって堆積していたからである」(111頁)。

<組織風土>――。現役時代、火山が一番研究してきたテーマ。電機メーカーの教育担当。組織活性化!つまり<一人一人が主役>という<組織風土>作りに心血を注いできた。<ミートホープ><不二家><社保庁>みたいな企業・組織を作らないことがテーマ。「社保庁がガバナンス(統治)の効かない組織になったのは、ひとえに歴代長官が職場管理を放棄してきたことに尽きます」(111頁)――。厚労省年金局の心ある幹部の言葉だ。日産の再建を急速に進めたゴーン社長。まさに<組織風土>を変えた。天地雲泥の差だ。

「社保庁には長官以外にも総務部長、運営部長、社会保険業務センター所長など約30名のキャリア官僚が厚労省か出向し、運営管理に当たっている。しかし、彼らは2,3年で本省に戻ったり、内閣府や厚労省参加の独立行政法人に異動していく。社会保険の業務に精通しているものは一人もおらず、そもそも管理職としての適格要件を欠いている。だからこそ彼らは社保庁のノンキャリアの神輿におとなしく乗っていなければ何もできない。自らが先頭に立って、この腐敗した組織を立て直すなど考えも及ばなかったろう」(111頁)。
(平成19年7月16日)

「年金消滅の主犯を暴く」書庫の記事一覧


.
kom*_19*7
kom*_19*7
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
友だち(24)
  • 土佐文旦
  • nitoro
  • 俊ちゃん
  • MAX
  • 海洋文化交流・貿易振興
  • masa
友だち一覧

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事