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「行政への信頼が土台から深く傷つけられているというのに、安倍首相はいつまで国民の<疑念>に背を向け続けるのか。衆参両院の予算委員会で昨日、森友・加計問題を中心とした集中<審議>が開かれた。しかし、そこで繰り返されたのは、新たな事実を突きつけられても問題はないと開き直る<首相>の寒々しい対応だった。森友学園との国有地取引を巡っては財務省が先週、膨大な交渉記録を公開した」と「朝日」社説(5月29日)…。
「首相の妻<昭恵>氏の名前が何度も登場、昭恵氏付の職員が『優遇』を求める学園側の照会を受け、財務省に問い合わせていた記述もある。少なくとも、学園側が名誉校長を務めていた昭恵氏との<関係>をテコに交渉に臨んでいたことは明らかだ。しかし、首相は『妻が関わっていないのは明らか』の一点張り。その『関わり』も、贈収賄に問われるようなものに限定されるという考えを示した。到底<納得>できない。昭恵氏本人が会見してはとの提案にも『私が答える』と<一蹴>した」(朝日)…。総理も妻に、頭が上がらない――。
「加計問題では、2015年2月に加計孝太郎理事長が首相と会って、獣医学部新設について『いいね』と言われたと聞かされたという愛媛県の文書の<信憑性>が焦点となった。首相は昨日も、会談の事実を否定したが、理解できないのは、面会はつくり話で、愛媛県にウソをついていたという学園のコメントに対し、『論評する立場にない』としたことだ。
首相はこれまで、加計氏が自分を利用しようとしたことはないと強調してきた。学園の関係者が、ありもしない面会や自分の発言を<捏造>していたというのなら、怒り、抗議するのが当然だろう。そもそも、学園の説明は額面通り受けとれない。別の文書には、加計氏と首相に『面談する動きもある』とか、面会を受け『首相秘書官から資料提出の指示あり』といった<面会>を前提とした<具体的>な記述がある」(朝日)…。ウラまでミエミエ――。
「一連の文書は整合性があり、一部を否定すれば済むものではない。学園のコメントが文書だけで、記者会見で説明していないことも<不誠実>極まりない。森友、加計問題は公文書管理と情報公開という民主主義を支える両輪が壊されている政治の惨状を映し出す。首相の答弁とつじつまを合わせるために、周辺でウソや公文書の改ざん、廃棄がはびこっているのだとしたら、自ら指示していないとしても、重い責任は<首相>にある」(朝日)――。
「『焼酎一杯グイ』と、さえずりが聞こえるのはセンダイムシクイ、『五郎助奉公』はフクロウ、そして『特許許可局』はこの時期、山里で鳴くホトトギスだ。そのかん高い声は未明や早朝に響きわたり、聞く者をハッとさせる。多くの文人の心も動かし名歌が残っている。▼『情けあるなら、物思いに沈む私に、どうか鳴き声を聞かせないで』。そんな趣旨の一首が古今和歌集にあった。辛かった恋や遠いふるさとを、この鳥の一声で思い起こしてしまう。そんな<作風>が目立つようだ」と「日経」コラム<春秋>(5月24日)…。ナ・ナヌッ!
「このホトトギスがほしいまま喉を震わせたせいでもなかろうが、またぞろ昔のメモや記録が姿を現している。▼愛媛県が参院に出した文書によると、加計学園の獣医学部新設で、3年前、安倍首相が学園理事長と会い、賛意を示していたのだという。『いいね』の一句が、かつての『よっしゃ』のごとく生々しい。首相は面会自体を否定、なかったことを証し立てる『悪魔の証明』」の迷宮が再びアングリ口を開けたかのようである。▼『従来の答弁が嘘なら総辞職』。野党はこう追及している」(春秋)…。何がホトトギス。春秋、アホか――。
「安倍首相の国会答弁の<信憑性>にかかわる<重大>事態だ。加計学園の問題を巡り、愛媛県が新たに国会に提出した一連の文書の中に、首相と加計孝太郎理事長が2015年2月25日に面会、獣医学部新設についてやりとりを交わしていたと記録されていた。首相はこれまで、学部新設を知ったのは、正式に決まった17年1月だと繰り返してきた。県の文書が事実なら、その2年前から知っていたというに留まらない。『加計氏と獣医学部の話をしたことはない』という説明も<偽り>だったことになる」と「朝日」社説(5月23日)――。
「首相は昨日、『ご指摘の日に加計氏と会ったことはない』と真っ向から否定した。ただ官邸への出入りの記録は残っていないという。新聞が報じる首相の動静も、記者が確認できたものに限られる。気づかれずに会う手段はある。会っていない根拠の提示は全く不十分だ。文書には学園関係者からの報告として、国際水準の獣医学教育を目指すという加計氏の説明に、首相が『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』と応じたとある」(朝日)…。
「森友文書公開。国民欺いた罪深さ」と「朝日」社説(5月24日)――。「財務省が森友学園との国有地の取引を巡る交渉記録を国会に提出した。辞任した佐川宣寿・前理財局長が、昨年2月に国会で『残っていない』と答弁、その後も『廃棄した』と繰り返してきた文書だ。更に驚くべき事実…。財務省の説明によると、同月下旬以降、省内で保管されていた記録を、実際に廃棄していたというのだ。佐川氏の答弁とのつじつまを合わせるためだったという。
「文書を隠し、改ざん、捨てる。組織として問題を闇に葬ろうという明確な意図があったとみるべきだ。国会と国民は1年以上にわたって財務省に欺かれ、裏切られてきたことになる。官僚だけの問題ではない。『文書はない』の一点張り。野党の質問をはねつけ、人々の疑問に真摯に答えようとしなかった佐川氏を安倍首相や麻生財務相は国税庁長官に登用した。国民の知る権利と立法府の行政監視機能を軽んじた点で首相の<罪>も重い」(朝日)――。
何回も何回も繰り返されてきた<モリカケ>問題…。まる見えなのに一体、いつ決着か――。
(平成30年5月29日)
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