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「空気が澄む真冬の星は、さえざえとして美しい。が、夏の夜に涼を求めて仰ぐ星もいい。さそり座のアンタレスや来月、地球に大接近する火星は赤く燃えるようだ。地球も日照りだが、水のない星はもっと乾いているだろう。旱星(ひでりぼし)とは炎暑に眺める天体をさす季語。▼わが地球に水と生命をもたらしてくれた恩人と考えられるのが、小惑星という。水を含む天体が数億年にわたり地球に衝突を繰り返し、海ができた。壮大な仮説が研究者によって描かれている」と「日経」コラム<春秋>(6月28日)…。えっ、火山、刮目――。
「その証拠を求め、4年前に旅立った探査機『はやぶさ2』がきのう、3億キロかなたの小惑星「りゅうぐう』に到着した。▼公開されたりゅうぐうの画像は、黒っぽくて岩だらけに見える。荒涼とした旱星に水があるのだろうか。だが、専門家は、この小惑星に、水分を多く含む岩石がある、とにらんでいる。サンプルを無事に持ち帰ることができれば、生命の起源などを解明する有力な手掛かりになるはずだ。竜宮城からの玉手箱が待ち遠しい。
▼46億年の地球の歴史を1年のカレンダーに換算すると、海が誕生したのが3月1日。人間が四大文明を築いたのが、大みそかの午後11時59分。はやぶさ2プロジェクトに参加する杉田精司・東京大教授が監修した科学絵本「僕は46億歳』が教える。親子で夜空を眺めつつ地球を通り過ぎた時間に思いを致すのも悪くない」(春秋)。
「『今は昔』の話ではない。<歴史>の真実は勝者や権力者によって歪曲され得る」と「東京」コラム<私説・論説室から>(6月25日)…。「記録文書が改ざんされ、隠蔽されていた安倍政権の『森友』『加計』問題。類することは昔もあった。徳川家康にとって浜松市の『三方ケ原の戦い』は大きな<屈辱>だった。上洛途上の武田信玄軍に攻撃を仕掛けたが蹴散らされ、ほうほうの体で浜松城に逃げ帰った。
日本記者クラブで会見した歴史学者の磯田道史さんによると、武田勢は江戸初期の史料では2万人だったのが、江戸後期では4万人に膨れ上がっていた。少ない人数に負けたのでは、<家康>の<威光>が傷つく。それを恐れて<史料>が改ざんされた<疑い>があるという。徳川への織田信長の援軍も江戸時代の文書では3千人とされるが、武田側などの史料によると2万人いた可能性もあるという。十分な援軍を受けながら負けたのでは、やはり<格好>がつかないというわけだ」(東京)。
残念だが、<歴史>の真実は<勝者>や<権力者>側によってねじ曲げられ得る。江戸時代とは違い、議会があり、民主主義制度を取り入れているはずの今でも、改ざんが繰り返されるのは<制度>がきちんと<機能>していないためだろう。歪められた真実が歴史として伝わってしまう。いや、<後世>の<検証>を待っている余裕などない。目の前のアンフェアを正すため、民主主義の機能を取り戻すことは急務だ。今は<江戸の昔>ではない」(私説・論説室から)…。そう、安倍晋三・昭恵夫妻の<隠蔽><虚偽>をいつまで見逃すのか。
「歴史には別の<視点>もある」と「日経」コラム<春秋>(6月25日)――。「『から』の歴史、『にとって』の歴史を考えよう。歴史学者の成田龍一さんが『戦後史入門』(河出文庫)で呼びかける。『から』や『にとって』の前には地域や集団などが入る。中央の目線や中心からの思考とは異なる見方にふれる意義を説く。▼代表例に挙げるのが沖縄から見た歴史。地元で作られた子供用教材を開き年表を見ると、大戦末期の沖縄戦の記述が詳しい。
1945年から戦後期が始まるが、それも72年を境に『米軍支配期』と『現代沖縄』に分かれる。例えば沖縄以外で育った若者のうち、どれくらいの人がこうした感覚を共にしているだろう。▼一昨日の23日、沖縄は梅雨明け宣言とともに『慰霊の日』を迎えた。『戦争は起こらないでほしい。もうあんな思いをする人がいてはいけない』。戦没者名を刻んだ『平和の礎(いしじ)』のある摩文仁(まぶに)の丘で83歳の女性がそう語ったと本紙記事が伝える。戦後73年目を迎え、体験を語れる人たちが減る中、記憶をどう伝えるか」(日経)…。
「そうだったのか!森友・加計問題の本質〜国の意思決定や情報管理〜」…。火山が一昨6月27日(水)午後「憲政記念館」(永田町)で受講した「構想日本」(加藤秀樹代表)の「J.I.フォーラム」。<前川喜平>(前文科省事務次官)がゲスト。カケを生々しく語った――。
「森友学園への国有地売却、加計学園の国家戦略特区認定を巡り、公文書の改ざん、『総理のご意向』と書かれた文書の存在などが問題視され、国会やメディアで議論となっています。これらの問題の本質は何か。問題進行時の文部科学事務次官である前川喜平さんをゲストに迎え、政府の意思決定、それに関する文書の作成、管理のあり方、政治家と官僚それぞれの役割と関係について整理し、日本の政治・行政を考える材料にして頂きたいと思います。
(加計学園)●安倍首相の指示・意向はあったのか。意向に対する『忖度』はあったのか…。⇨2017年6月の文科省の調査によると、加計学園の獣医学部を巡るメモが14種類存在することがわかった。⇨『総理のご意向』『官邸の最高レベルが言っていること』という文言があることから、安倍首相の指示や意向、もしくは首相周辺の『忖度』によって、特区の指定や事業者の選定等で、加計学園を有利に進める動きがあったのではないかと追求されているが、安倍首相は圧力が働いたり行政が歪められたことはないと否定している。
●獣医学部の新設は『加計学園』ありきですすめられたのか…。京都産業大は京都府と連携、2016年3月に内閣府に申請した(以下略)…。前川喜平前次官、ありのままを語った――。
(平成30年6月29日)
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