火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

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「訪日外国人が年間2千万人を超える中、英語などを<自動>で通訳する機器が登場している。NECは小型の通訳端末を発売、富士通は病院向けの端末を開発した。人工知能(AI)の進化などで実力は英語能力テストのTOEIC(990点満点)で『800点レベル』と折り紙つき。2020年の東京五輪に向け、通訳端末が活躍する機会が増えそうだ。NECは18年1月、日英中韓の4カ国語に対応した小型の通訳端末を発売する。端末に話しかけるだけで、<文章>と<音声>で通訳してくれる」と「日経」(10月20日)…。えっ、凄い!

「2月に開催された『東京マラソン』でも警備担当者が試験的に利用した。家電量販店や百貨店では訪日外国人が増えており、こうした店頭での利用を想定。価格は5万円。月額3000円で利用できる。富士通は病院向けに小型の自動通訳端末を18年度中に発売する。<名札>型の端末を<胸元>に着けたまま翻訳できるため医師が<問診>しながら外国人の患者と会話できる。医療機関で頻繁に使われる言葉にも対応、『頭がずきずきする』といった内容であれば<2秒>以内に翻訳できる」(日経)…。これがTOEIC800点の実力か――。

「同社は電話の会話を通訳するシステムを開発した。日本語と英語に対応、固定電話につないだパソコン画面上に翻訳された<文字>が表示される。自動通訳システムは英語や韓国語などの外国語の<音声>を認識、<文章>や<音声>で日本語に変換する。クラウドにある翻訳エンジンを活用するが、これまでは<試験>運用に留まっていた。音声認識システムの<精度>が向上してきた他、高速通信網の整備でタイムラグが殆どなく、自然な会話のように通訳できるようになった」(日経)…。なぬっ!火山の英語。実はメカ以上かも――。

「富士通やNECなどが使う翻訳エンジンは総務省所管の情報通信研究機構(NICT)が開発する。6月から翻訳にAIを導入したこともあり、日常会話には問題のない『TOEICで800点以上の水準になっている』(NICT)。パナソニックは16年末に発売した『メガホンヤク』と呼ぶメガホン型翻訳機の受注を拡大している。成田空港や東京地下鉄(東京メトロ)で利用が始まった。災害など緊急時に旅客を誘導する用途を意識、『電車が遅れています』などの<日本語>を英中韓の3カ国語の<音声>で伝えられる」(日経)…。

「翻訳はインターネットを介さず、製品内部のデータベースに基づいて行う。翻訳できる語彙に制限があるものの、危険情報などの外国語をスピーカーから明瞭に発声できる。自動通訳システムの多くはインターネットを介するため、今後はスマートフォン(スマホ)やAIスピーカーといった身近な端末でも利用できる見通し。小売店や病院だけでなく、観光地といった様々な場所で外国人と気軽に<会話>できるようになりそうだ」(日経)…。

「志半ばで凶弾に倒れ、そして伝説となった…ケネディ。ケネディの亡霊に悩まされつつ『偉大な社会』建設を夢見た…ジョンソン。激動の’60年代。2人の大統領の残したメッセージ」と<帯>…。これは火山が選んだ<TOEIC>受験用テキストの一つ「アメリカ大統領<就任>演説集」――。なぜ、火山が「英語能力検定」<TOEIC>受験を始めたか。これも<運命>かも…。ナント、1995年(平成7)初秋。突然、社長からの呼び出し――。

「これからはグローバリゼーション(国際化時代)。わが社の社員、いつ英語が必要になっても不思議はない。ついては『全社全社員を<TOEIC>600点以上にしてほしい』――。えっ?火山、我が耳を疑った…。だが1995年(平成7)。一部上場企業では密かに「TOEIC」ブームが起こっていた。わが社も当時「8000人規模の<国際<企業>」…。<輸出>といえば<中東>へのエアコン。<北米>にテレビ、オーディオなど電子機器を手掛けてはいた。

だが「海外事業部」の社員は「120名」前後。海外駐在所は<ドイツ>デュッセルドルフ、<北米>ニューヨーク。工場は<タイ>と<中国>の上海。<輸出>比率は<45%>!かなりの規模だが、<商社>依存!海外を身近に感じる状況ではなかった。だから火山、ビックリポン――。もっとも火山、自身は数年前、簡易無線・自動車無線などを扱う「通信機事業部」カナダ駐在の内示を受けたことがあった。伊藤忠商事から出向の次長に見込まれた――。

だが当時の社長が<猛>反対!「火山を、海外だの英語だの、トンデモナイ。辞めとけ」と言ったらしい。これ、決して褒めていない。だが次長。若き日、夫婦で<英検1級>を受験!「同点1位」獲得で周囲を唖然とさせた<伝説>の主。<伊藤忠>商社マンの<眼力>で火山を選んだ…。だが<昔>から火山を知る社長がダメを出し。「鶴の一声」で消えた――。

「その国は英語だけが足りない」――。何とも気になる「車内広告」。「いまどき、2ヵ国語ぐらいは話せないとね」と猫が言い、犬のマネを見抜けなかったネズミは猫の餌食となる。このネズミ、ワンワンと吠えた猫を犬と勘違い。猫は上機嫌でネズミに自慢した。「いまどき、2ヵ国語ぐらいは話せないとね」――。元重役氏と曽我の「梅祭り」に出かけた火山。素敵な麗人を含む奥様3人連れと出会った。梅の名所と知られた近くのお寺への道順を聞かれたのだ。元重役氏が一手に引き受け、火山は置いてけぼり…。火山、一計を案じた――。

「バイリンガク(梅林学)はダメですが、これでもバイリンガル(2ヵ国語通)です」とダジャレ…。麗人奥様、大笑い。やっぱり「いまどき、2ヵ国語ぐらいは話せないとね」だ。米倉涼子を気に入っている火山、「スピード・ラーニング」を話題にしたブログを書いた。
何を隠そう!これでも「TOEIC」<A>級(860点以上)有資格者。グローバリゼーション対応を目指し「英語大革命」を担う<教育部長>として「率先垂範」で<責任>を果した。
もっとも目標をクリアしたのは「定年」3年後。つまり63歳(2000年)夏。でも偉い!
(平成29年10月21日)

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<初恋>!それは人生の<最初>にして<最大>のドラマかも知れない。そして多くは実らない。儚い夢と消えてしまう。だが<想い出>だけは、長く記憶に留まる。

♪秋の日の ヴィオロンの ためいきの 身にしみて ひたぶるに うら悲し…♪
♪鐘のおとに 胸ふたぎ 色かえて 涙ぐむ 過ぎし日の おもいでや…♪
♪げにわれは うらぶれて ここかしこ さだめなく とび散らふ 落葉かな…♪

ご存知の<落葉>!上田敏の名訳は、あまりにも有名だ。「<初恋>がドイツ語、フランス語を勉強させた」とは火山が<古希>に書いた“想い出”話。高校1年の昭和28年4月から3年間、NHKの「ラジオ講座」でドイツ語を学んだ。講師は桜井和市。謹厳実直、いかにもドイツという感じ。シューマンの「蓮の花」の美しい前奏が今も耳に残っている。
翌・高校2年からフランス語を学んだ。講師は前田陽一。洒落れていた。シャンソンの講義は、最高に楽しかった。いかにもエスプリ(機知)という感じ。そして学んだ動機は…。

ドイツ語はシュトルムの「みずうみ」を原語で読みたい。フランス語はヴェルレーヌの詩で上田敏の名訳がある「秋の日の ヴィオロンの ためいきの ひたぶるに…」を原語で味わいたいと強く願っていた。どちらも混血の美しい女生徒から借りた本だった。
この美少女、中学2年の同級生。なぜか火山に親切だった。初対面は小学校6年の横浜市の「小学生<絵画>コンクール」!桜木町駅近くの小学校が会場。我が校代表二人の内、彼女は入選したが、もう一人の火山は落選。落魄の火山は憧れの目で彼女を見つめた。

中学2年の秋、ピアノのある音楽室はサロン風のたまり場。顔を出すと彼女と話ができる。火山も願いを込めて、よく通っていた。そんなある日、家に帰って国語のノートを取り出した火山、仰天!息を飲みこんだ。なんと裏表紙のウラ、最後のページに<落葉>の詩が“落書き”されていた。素晴らしい<麗筆>!一目で“彼女”と分かった。…♪秋の日の ヴィオロンの ためいきの…。ドッキリ、火山の胸は高鳴った。全身がカッと熱くなった。「恋が実った」かのような気分。翌日、どんな顔で彼女に会ったか、まるで覚えていない。

「水色のワルツ」――。高木東六(1904〜 2006)が戦後間もない昭和23年に書いた名曲。「君に会う嬉しさの、胸に深く…」。確か作詞は藤浦洸(1898〜1979)。彼女がアルトの憂いを秘めた声で、火山に聞かせてくれた。この歌も知らなかった火山、帰路、伊勢佐木町の楽器店を彷徨い、楽譜を買い求めた。風邪の高熱を圧しての“純愛”行動!

フランス語の“ヴェルレーヌ”は高校3年。独習を始めて2年目の秋に前田先生が教材に採用、解説してくれた。文法も一通り勉強していたので、バッチリ理解できた。感激!そしてドイツ語の「みずうみ」は、大学1年の夏休み、独力で読み通した。英語を含め原書1冊を独力で読む初めての体験だった。恋の力は恐ろしい。だが火山の恋は実らず、火山の手元には、彼女が<お別れ>記念に贈ってくれたミレーの<晩鐘>だけが残った。

大学では「独逸文化研究会」に入った。やはりシュトルムの影響だろう。仲間にドストエフスキーなどロシア文学に強いのがいて「『みずうみ』が好きだ」といったら「あんなのは『おとぎ話』だ」と笑われた。意味が分らなかった。最近、OB会(オンケル会)で再会したので、文句をいってやった。<半世紀の恨み>を晴らし、スカッとした。ウーン!

<大学出てから四十有余年>…といっても数年前の話。ドイツ語と再会した。ラジオ講座も日進月歩。教え方は<隔世の感>がある。文法よりも日常生活。すぐ使える会話が多い。暮らしが分るので理解が早い。もっともこっちの記憶力が衰えたので、すぐ忘れ<元の木阿弥>だが…。講師の増本浩子、声も若く、話し方が幼いので学生のアシスタントかと思った。独協大学講師、文学博士と知って仰天した。当然、テキストも自分で書くのだろう。

毎週のスキット(会話シーン)の主人公ナターシャはロシア人、ライプチッヒに音楽の勉強に来ている留学生。幼い頃をライプチッヒで過ごし、幼馴染の3人を探している。でも10数年の歳月を隔てているので、誰もいない。10月から探し、女友だち2人は連絡が取れた。だが彼女が一番会いたい初恋のミヒャエルは消息不明。そのナターシャを好きになる男子学生クラウス。いくらアプローチしても、ナターシャは気づかない。

ライプチッヒは旧東ドイツ。バッハが若き日、Kantor(合唱隊長兼オルガニスト)を務めたニコライ教会やドイツ二番目のオペラ劇場ゼンパー・オーパーの話、ベルリンの壁崩壊の前後の歴史なども出てきた。「テキスト」3月号を買った。ナターシャは初恋のミヒャエルと再会できるのか、夢中になってテキストを読んだ。幸い<昔とったキネヅカ>。読めば分る。結果は…ナイショ。学習の成果は…。これもナイショ。数年前の日記でした。

「<初恋>!それは人生の<最初>にして<最大>のドラマかも知れない」――。このエッセーの書き出し。火山が9年前に主催した中学<同期会>!いつもは50名前後のささやかな集まり。火山は<倍増><3ケタ>集めると、ぶち上げた。幹事一同が仰天。「絶対にムリ」と太鼓判を押す女性幹事も現れた。――火山、奮起した。

♪青春、初恋、師との再会。今日確かめる半世紀の歩み、一人一人が主役だった♪――。これがキャッチコピー。1年がかりの大プロジェクトは「中学卒業<50年>記念」だった。結果は…。ジャスト<100名>の盛会。火山も<初恋>との再会を果たした。バンザイ!
(平成24年6月2日)

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「<恋心>――クラシックをライブで楽しもう」。上野の東京文化会館のモーニング・コンサートだ。歌い文句がいい。ピアノを見てカブリツキの<A列22番>を選んだ。70分も早く並んだ。今日の演奏者やいかに…。長身ですらりとした女性が二人現れた。メゾ・ソプラノは白のレース。ピアノは漆黒のドレス。<白黒>コンビだ。

竹久夢二が<作詞>したという「宵待草」。お馴染みの前奏で始まったが、第一声を聴いて震えが来た。凄い。びっくりしたのが宵待草は夢二の造語で<月見草>のことだという。歌い終わって、メゾ・ソプラノがマイクを握った。「一年半前、文化会館主催の第一回<東京音楽コンクール>で入賞したのがご縁で今日ステージを踏ませていただきました」。謙虚に言っているが、声楽部門<優勝>。2月に新国立劇場「ルル」出演。4月バッハコレギアム出演。6月に都響と<第九>を歌う。

日本の歌曲で始めアイルランド民謡「庭の千草」まで。「洋の東西はあっても同じ島国。<恋心>は通じ合うものがある」というあたり、憎い。野上彰作詞の「落葉松」が圧巻。第二部はお得意のオペラ。「フィガロの結婚」から「恋とはどんなものかしら」。「カルメン」から2曲。有名な「ハバネラ」は客席を回って熱唱した。なかなかやる。

最後がサンサーンスの「サムソンとデリラ」。火山の大好きな「君の御声にわが心ひらく」。パレスティナのガザが舞台。ヘブライの民は異教徒のペリシテ人に征服されている。だが古今無双の力持ちサムソンが現れ、ガザを救う。だが絶世の美女・デリラがヘブライ人のサムソンを誘惑する。ペリシテ人の陰謀だ。

メゾ・ソプラノが言った。「女性の皆さんはお分かりでしょう。女性は下心があると一段と魅力が増す」――酷い。だが2度までもデリラの誘惑を退けたサムソン。ついに陥落する。デリラが歌うのが<妖艶>な<君の御声…>だ。半音階に下がってくる歌いだし。最後の<Je t’aime.Samson>というところが凄い。<I love you,Samson><Ich liebe dich,Samson>だ。が、こればかりはフランス語が一番。

東京文化会館も館長が前ソニー会長・大賀典雄になって宣伝が上手になった。<クラシックをライブで楽しもう><山下牧子><日本の恋、世界の恋を歌う><今から聴けます><500円>――。大好きな小ホール。名曲名演に客席から嘆声とブラボーが聞こえました。

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BSで毎朝の「今からでも間に合う(毎日モーツアルト)」が始まった。1月からの放送。25歳までのモーツアルトの歩みをゴールデンウィークに振り返るという。今年になって突然モーツアルトが好きになった火山、見逃せない。

モーツアルトは250年前の1756年1月27日、アルプスの麓、カソリック大司教が統治する宗教都市ザルツブルグで生を享けた。父親は宮廷楽団でヴァイオリンを弾く音楽家。5歳年上の姉ナンネルが弾くクラヴィーア(ピアノの前身)を脇で見ていたが、3歳の頃から教えたわけでもないのに突然<和音>を弾き始めた。放っておくといつまでもやめようとしない。試しに教えると簡単に覚えてしまう。進歩のスピードは信じられないほど。父レオポルドがびっくりしたのは5歳になったばかりの息子が作曲までしたこと。

ウワサはたちまちザルツブルグ中に広がった。レオポルドは神から与えられた我が子の天才を世間に知らせようと、手始めにバイエルンの首都ミュンヘンに姉弟を連れて出かけた。3週間の旅、選帝侯の前で御前演奏。ヨーロッパ中にウワサが広がる。気を良くしたレオポルド、今度は9月に妻と従僕を連れ、音楽の都ウィーン、花の都パリ、産業革命に沸くロンドンへと足を伸ばす。一家総出の旅暮らしの始まりだ。

10月の初めにウィーン到着。神童来訪の知らせは既に伝わっていた。貴族たちの招待が続き、1週間後にはシェーンブルン宮殿での午前演奏が実現。皇帝フランツ一世、女帝マリア・テレージアはモーツアルト一家を手厚くもてなした。父レオポルドは臣民としての光栄に身を震わせたが、息子の方は天真爛漫。女帝の膝に跳び乗り、首に抱きついてさんざんキスしたという。

自作の曲で王侯貴族から拍手喝采を博したモーツアルトはたちまち宮廷の寵児となった。初めての交響曲はロンドンへ赴く旅の途中で完成した。「交響曲」第1番変ホ長調(K16)。8歳の時の作品。初の「ソナタ集」も出版された。産業革命で活気のあったロンドン。王侯貴族だけでなく市民も台頭。新しい聴衆が生まれ始めていた。

「短くてコンパクトなシンフォニーだが、9歳というのに驚き。<K22>は凄い。やはり天才は違う。35歳で死ぬ時は<ミサ>を書いている途中だったというが面白い」――。本日のゲストは中西俊博(ヴァイオリニスト)。

シェーンブルン宮殿。火山も大好き。昨年の9月、東欧旅行の途次、3度目の訪問を果たした。<美しい泉>というのがドイツ語<シェーンブルン>。ハプスブルグ家の狩猟の森に建てられた<夏の離宮>。壮大な宮殿、そして広大な庭園が素晴らしい。6歳のモーツアルトが床で滑って転んだ時、助け起こしてくれた美少女がいた。7歳のマリー・アントワネット。少年モーツアルトは「将来、僕のお嫁さんにしてあげる」と約束したという。有名なエピソードだ。

「当時誰が予想しただろうか。この輝かしいスタートを切った神童が、ここウィーンの街で35歳の若さで不遇のうちに世を去り、そしてその2年後には、モーツアルト夫人ならぬルイ16世の后としてのマリー・アントワネットが、フランス革命のパリで断頭台の露と消えることになろうなどとは――」(田辺秀樹「モーツアルト」新潮文庫・27頁)。

――6歳のモーツアルト。その神童振りはヨーロッパ中に轟き渡ったという。
(平成18年5月1日

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感じのよい和風レストラン。食事を終わって上機嫌で出てきた火山夫婦。家内が伝票をレジに差し出したところ…「あの、お勘定はご一緒でよろしいでしょうか」とレジの女性。家内はキョトン。火山は吹き出した。意味を察したレジの若い彼女、大慌て――。「もちろん、よろしいですよね。決まってますよね…」。火山夫婦は<夫婦>に見えなかったらしい。4月5日、その日は火山夫婦の41回目の<結婚記念日>だった。げっ!

3月30日、古希を迎えた火山。娘と孫3人を我が家に招き、祝宴を張った。もっとも<祝宴>とは名ばかり。バースデイ・ケーキならぬ孫たちが好きなミスター・ドーナツ、そして小僧寿司を並べ、ワインならぬグレープ・ジュースで乾杯。火山に代わって2歳の孫娘(末娘の次女)が<7本>のローソクを吹き消した。一番喜び、はしゃいだのが孫娘だ。<ハッピ・バースデイ・トゥ・ユー>を何回も歌い、ローソク消しを何回も繰り返した。

<還暦>を含め誕生日など祝ったことがない火山。だが10年前<初孫>(末娘の長女)が誕生した頃から<心境>に変化が起きた。<孫>たちのために<火山>の誕生パーティを開くことになった。今年<新5年生>になった<初孫>。幼稚園の頃からバースデイ・ケーキを作る楽しさを覚え、自作のケーキで誕生日を祝う楽しさを満喫するようになった。彼女がケーキを作るチャンスを増やしたい。そう思ったのがキッカケ。だが小学校から成長を早めた彼女。バースデイ・ケーキよりミスター・ドーナツの方がよくなったらしい。

<古希>から一週間、今度は<結婚記念日>。その昔、記念日を忘れ、家内から<大目玉>を食らった。<名誉挽回>に<35>回目は新婚旅行と同じ<奈良・京都>旅行を試みた。京都で<桜>を眺め、奈良で新婚旅行の高級ホテルに宿泊した。だが再び中断…。

行く春や 西行法師の 夢を見る(火山)――。<古希>を迎えた火山の心境。火山の余命も先が見えた。西行のように桜満開のシーズン、満月の夜に世を去りたい。<願はくば 花の下にて 春死なむ あの如月の 望月の頃>(西行)。

西行が<入寂>したのは建久元年(1190年)旧暦2月16日。<新暦>に改めると3月30日。なんと火山の誕生日。数年前、NHKの放送で見た。西行の享年は<73>。同じ運命なら、火山が<桜>を眺められるのは、あと<4回>。

そんなある日、<東京ミッドタウン>のグランド・オープンがテレビで話題になった。 新しい価値を紡ぎ出す。都市機能のコラボレーション。<働く、住まう、遊ぶ、憩う>…。すべてが一体となった複合都市。オフィス、ホテル、公園、美術館など、それぞれ高い<機能>を備えています。互いに受け入れあい、刺激しあい、結びつき、新しい<何か>を生みだしていく――。<新らしもの好き>の火山、飛びついた。これだ!ついでに皇居の<千鳥が渕>で<桜>も見よう!!お堀に映える桜は<絶景>だ。

<グランド・オープン>がナント<3月30日>!!火山の誕生日だ。ここまで<偶然>が重なれば、家内を説得できる。その昔<恵比寿ガーデンプレイス>がオープンした時も、火山夫婦は観に行った。<六本木ヒルズ>も!<表参道ヒルズ>も――。昨年7月、<日本橋三井タワー>がオープンした時は最上階のマンダリン・オリエンタル・ホテルのレストランで食事をした。

4月5日の<結婚記念日>は快晴。<千鳥が渕>と<東京ミッドタウン>見物が実現した。 地下鉄の「半蔵門」で下車。お堀端を歩き、千鳥が渕の桜を見た。気分爽快。ついで地下鉄で「乃木坂」へ。延々と続くエスカレータで地上へ出た。視界が開けた途端、<東京ミッドタウン>のプラカードを掲げたガイドが随所に見えた。

シンボルの<ミッドタウンタワー>は地下5階、地上54階、高さ248mと<六本木ヒルズ>だけでなく<東京都庁舎>も追い抜く高さ。――地下鉄へと続く50mものガラス面は<草月流>竹中麗湖氏による<竹>のインスタレーション。コンセプトは<森羅万象>。「植物で描く宇宙は、永遠の流れ、山並み、時には風の道、幽玄な光」という――。

前口上はお見事。だが嫌がる家内を強引に口説いたにしては火山もガッカリ。人出は凄いが食事をしようにも、どこも長蛇の行列。エスカレーターも点々と途切れ、階を登るごとに歩かされる。ガレリアの名物<吹き抜け>の両側に並ぶファッション、宝飾、ブランド品の店舗を<見ろ>――。そんな<商業主義>がミエミエ。家内も火山も疲れた。

諦めて場所を変えることにした。乃木坂から歩いてくる途中、昼食時で地元のOLやビジネスマンが次々と入っていくシャレた和食レストランに目をつけていた。家内を案内した。 「とってもヘルシーな<軍鶏料理の店><コクと旨み>の福島県川俣産を使用。低カロリーで高タンパク」――。2組ほど待たされてテーブルが空いた。ノレンが下がったお座敷風の小部屋。<きしめん>を頼んだ。地鶏とセットになっている。赤ワインで乾杯。

いつもと違う雰囲気、一等地<六本木>で地元のビジネスマンに人気がある。値段も手ごろなのだ。レジで精算を見ていると、グループで来ているのに皆<割り勘>――。 火山、見ていて笑った。でも親切だ。素晴らしい。食事を楽しみながら家内と<割り勘>のおかしさを話題にした。だが精算しようとレジに行き、家内が伝票を出した。「あの、ご一緒でよろしいのでしょうか」とレジ。結婚記念日なのに<夫婦>に見えなかったらしい。
(平成19年4月13日)

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