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「トランプのアジア歴訪、最大テーマは北朝鮮ではなかった。日本国民はトランプにとって日本は『ビジネスツール』でしかない、という<現実>を知る必要がある。日本だけが『最大テーマは北朝鮮の核問題』と勘違いしていた。アジア歴訪の『本題』は北朝鮮にあらず…。そして12日間にわたるトランプ大統領アジア歴訪。その最大のテーマは北朝鮮問題だ――。少なくとも北朝鮮問題という『国難』を重要な課題として解散・総選挙まで行った日本では、そのように報道されていた」と「まぐまぐニュース」(11月12日)…。えっ、火山、刮目!
<近藤駿介>…。今回の筆者――。「ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験。評論活動の傍ら国会議員政策顧問などを歴任、教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚を伝える切り口を得意としている」――。
「しかし、北朝鮮危機を解決するために日米韓に中国も加えて包囲網を構築、制裁を強化することで、北朝鮮に核開発やミサイル開発を思い留まらせるという日本の掲げる政策が日米韓、そして中国の共通認識であったかは疑わしいことがトランプ大統領のアジア歴訪で明らかになった印象は否めない。北朝鮮問題は国防に関わる秘匿性の高い分野であるため、一般国民の見えないところで様々な話し合いが行われるのは不思議なことではない。しかし晩餐会冒頭の『日米のゴルフ外交は、私たちが初めてではありません」(まぐまぐ)――。
ちょうど60年前、私の祖父とアイゼンハワー大統領とのゴルフが最初であります。プレーの後、アイゼンハワー大統領は大統領になると嫌な奴ともテーブルを囲まなければならないが、ゴルフは好きな奴としかできないと語ったそうであります」(まぐまぐ)――。
これに付け足すとすれば更に2度ゴルフをするのはよほど好きな奴としかできない、ではないでしょうか、大統領』という安倍総理の挨拶に象徴されるように、トランプ大統領に対する一連の『お・も・て・な・し』は米国と協力、『国難』である北朝鮮問題の解決に具体的な道筋をつけることより、安倍総理とトランプ大統領の個人的な親密さをアピールすることを目的にしたものばかりだったという印象は否めない。しかし、安倍総理の『お・も・て・な・し』に対するトランプ大統領の返礼は安倍総理の希望するものではなかったようだ。
トランプにとって日本は『ジネスツール』――。「安倍総理大臣がアメリカからもっとたくさんの兵器を購入すれば、北朝鮮のミサイルを撃ち落とすだろう。私が大事だと思うのは、安倍総理大臣が、アメリカから大量の兵器を購入することだ。アメリカは、世界で最高の兵器を生産している。F35戦闘機であれ、いろいろな種類のミサイルであれ、アメリカには雇用を産みだし、日本には安全をもたらす」(まぐまぐ)…。アホか!こんな暴論、許せない。
「首脳会談後の記者会見で安倍総理が『日本は全ての選択肢がテーブルの上にあるとのトランプ大統領の立場を一貫して支持しています。2日間にわたる話合いを通じ、改めて日米が100%共にあることを力強く確認しました』と、お決まり文句を使って日米の『蜜月関係』を演出する発言をした後、トランプ大統領は日本に米国製の武器購入を迫る発言を行った。
こうした発言から推察されることは、トランプ大統領にとって<北朝鮮>問題よりも<貿易赤字>問題、ひいては米国内の<雇用>に関する成果をあげることの方が<優先>課題ということである。そのために必要なのは北朝鮮問題を日本の望むような形で解決することではなく、日本に北朝鮮危機を感じさせつつ、北朝鮮問題を一定のコントロール下に置くこと。ビジネスツールとして使える状態に保つことだ」(まぐまぐ)…。その手に乗るな!
「トランプ大統領がこのような<戦略>を描いている可能性があることは5月に公開した拙コラム『米国の北朝鮮攻撃は期待薄?トランプのシナリオに翻弄される日本』で指摘した。それが概ね正しかったことが今回の訪日で明らかになった。逆説的に言えば、その<本音>を引き出すことができた点では、今回のトランプ大統領訪日は<成功>だったといえる。
『ヒーロー』を目指すトランプ…。米国経済は4半期<GDP>が2期連続で<3%>超成長を記録、10月の失業率も4.1%と16年10カ月ぶりの低水準となり、主要株価指数が揃って史上<最高値>を更新するなど好調を維持している。しかし、こうした好調はオバマ政権から引き継いだ<遺産>であるとともにイエレンFRB議長が行ってきた慎重な金融政策に負うところが大きいと考えられる。米国経済が拡大を続ける中、政権を引き継いだトランプ大統領は『自らの実績作り』を優先しなければならない立場にある」(まぐまぐ)――。
「FRBの金融緩和政策によって雇用が<回復>傾向を見せ、『雇用の弛み』を<懸念>してきた雇用の専門家イエレンFRB議長すらもスラック(弛み)がなくなったと発言する足元の雇用情勢の中、更に雇用を<拡大>していくのは並大抵のことではない。FRBは利上げに続いてバランスシート縮小政策にも着手、雇用改善のエンジン役を果たしてきた金融政策は引締め方向に動き出している。こんな状況を鑑みるとトランプ政権が『米国経済を発展させたヒーローになるのは<尋常>な方法では難しい』と考えたとしても不思議ではない。
一般的に『危機を救った人間はヒーローになるが、危機を未然に防いだ人間はヒーローになれない』と言われている。トランプ大統領がこうした認識を持っているとしたら、米国本土に<危機>が及ばない現時点で、北朝鮮問題を積極的に解決することに労力をかけるのはあまり得策ではない」(まぐまぐ)…。トランプの<本音>は「貿易赤字」「雇用拡大」!となれば、日本は「北朝鮮問題」を<国難>などと騒がぬ方が賢明。<稿>を改めたい――。
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