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「5日の東京株式市場で日経平均<株価>は続伸した。終値は前日比208円20銭(0.89%)高の2万3714円53銭で1992年1月6日以来、連日で約26年ぶりの<高値>を付けた。4日の<米国>株高や5日の<アジア>株高など世界的な同時株高で運用リスクを取りやすくなった<投資家>からの買いが<日本株>を押し上げた。株価指数先物が先行して上昇、ファナックやTDKといった指数への寄与度が大きな<値がさ株>に裁定取引の買いが入った。主要通貨に対する円安も日本株の支えになった」と「日経」(1月5日)――。
「午前の取引では前日の大幅高の反動で利益を確定する売りも出て上値が重くなる場面もあったが、午後に買いの勢いが増した。日経平均は年明け後の2営業日で合計949円上昇した。東証株価指数(TOPIX)も続伸、16.52ポイント(0.89%)高の1880.34と91年11月1日以来、26年2カ月ぶりの高値を付けた。JPX日経インデックス400は162.71ポイント(0.99%)高の1万6662.53で続伸、連日で算出開始以来の高値を更新」(日経)…。
「東証1部の売買代金は概算で3兆140億円と連日で3兆円を上回る大商い。売買高は16億8144万株。東証1部の値上がり銘柄数は1302と全体の約6割。値下がり655、変わらず106。アサヒが昨年来高値を更新した。東ガスや大ガスも高かった。三菱UFJやりそなHDなど銀行株も高い。一方、楽天は昨年来安値を付けた。任天堂やソフトバンクも下落。東証2部株価指数は続伸した。東芝とFDKが上げ、杉村倉と省電舎HDが下げた」(日経)。
「日本経済の現在地。30年の苦闘を糧にして」と「日経」社説(1月4日)――。「日本経済は昨年、いくつかの<指標>が『バブル期超え』を記録した。東京・銀座の土地の値段。<人手不足>を示す有効求人倍率。<日経平均>株価も1989年末のピークには遠いものの、92年の水準を回復した。バブル崩壊後、資産デフレを刻み続けた<地価>と<株価>。実体経済の低迷を映し出した雇用。その両面で数字は戻った。私たちは今、どこにいるのか。
東京<銀座>の光景は、この30年で大きく変わった。バブル期は銀行の支店が軒を連ねた。銀座<街づくり>会議の竹沢えり子事務局長は『午後3時に閉まる銀行は街の<賑わい>にマイナス。銀座通連合会は閉店後もシャッターを下ろさないでと要望書を出した』と振り返る。その銀行の跡地に海外の有名ブランドが進出。ファストファッションや携帯電話の店舗も立ち並び、<外国>からの<観光客>が次々と訪れる。<グローバル>経済の<勢い>を取り込んだ街に、人の波とおカネが流れ込む」(日経)…。<賑わい>は<勢い>――。
「<雇用>を巡る数字の意味もかつてとは異なる。低迷を続けてきた就業者数は12年を底に反転、16年までに185万人増えた。だが86〜90年は同じ4年間で396万人の増加だった。背後には当時の人口の伸びがあった。大勢の若者に、それ以上の仕事があった時代から人口減の中で<人材>を奪い合う時代へと様変わりしている。この30年間には様々な制度<改革>も進んだ。金融システムは不良債権処理の<先送り>で問題を大きくした揚げ句、荒療治を強いられた。護送船団行政の時代は終わり、メインバンク制も弱まった。
規制緩和が進み、政官業の『鉄の三角形』は緩んだ。新たなビジネスモデルを見いだせなかった名門企業が舞台を降りる一方、新興企業が生まれた。政策も大きく振れた。バブル崩壊後の巨額公共投資。そして近年の大胆な金融緩和。功罪の議論は続くが、実験的な政策を迫る経済状況があった。こうした試みを経ても凍り付いたままに見えるのが企業家精神。バブル期以上の利益を上げながら賃上げや投資に慎重でカネを貯め込む傾向が続く」(日経)…。
「人口減少が懸念材料とはいえ後ろ向きの姿勢が際立つ。日本銀行の古賀麻衣子氏らは最近の論文でバブル期以降の日本企業の投資行動を分析。過去に資金繰りに困った経験を持つ企業ほど将来の成長を低く見積もる偏りがあり、設備投資や研究開発への支出を抑える傾向にあると論じている。過去の一時的なショックが持続的に影響を与えることを『履歴効果』と呼ぶ。失業した労働者が技能を蓄積する機会を奪われるといった現象もそうだ。
日本経済の<実力>を示す潜在成長率の推計値は90年代半ば以降下がったまま。実力程度は発揮できるようになってきたが、実力が伸びなければ頭打ち。<生産性>向上を掲げた安倍政権も目立った成果は出せていない。何が<障害>になっているか<見極め>が欠かせない。<コスト>削減に邁進してきた企業行動は<賃金>と<雇用>に大きな<負>の影響をもたらした。だが最近、非正規社員の<正社員>化を進める企業が増えてきた。<人手不足>や『働き方改革』が背景にあるが、それだけではない」(日経)。
「『経営環境の変化が速い中、会社の<成長>を考えれば<人材>の<可能性>を引き出すことに集中すべきだ。<処遇格差>をなくした方がいい』。全社員を<正社員>にしたクレディセゾンの松本憲太郎・戦略人事部長はこう説明する。かつて<株主>重視経営の旗を振ったオリックスの宮内義彦氏は最近の朝日新聞のインタビューで次のように述べた。『人はモノやカネとは違う。最大限の配慮が必要。経済活動は人に<奉仕>するために存在する』『次の時代はより<分配>に力を入れた社会を目指すべきだ』」(日経)――。火山、刮目!
「どうしたら<景気>が良くなるか」と<創業者>社長。今を去る<58年>の昔。1959年秋、<就活>で3次入試「社長面接」に臨んだ火山が問われた。慶大<経済>優等生のはずの火山、即座に答えた。「簡単です。<労働者>の賃金を上げてください」――。「君、そんなんじゃ、ダメだ」と社長、唖然!もっと驚いたのが<陪席>していた人事課長。廊下に出た火山に「君、<思想>は大丈夫か」…。当時、アベノミクスの<ア>の字もなかった。世の中、変わりました。
(平成30年1月6日)
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