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昨日の火山、みなとみらいで<命の洗濯>をしてきた。お蔭様で<二日酔い>!往路の車中では、英書の講読。6日(日)福音派のクリスチャンの皆さんとの輪読に備え、予習。毛沢東の文化大革命の渦中、中国のクリスチャンは<反革命>分子として酷い迫害、虐待を受ける。主人公の<THE HEAVENLY MAN>は10年以上も監獄と娑婆との往復。言語に絶する拷問を受けながら、信仰を深める。75日間も断食。水を一滴も飲まず、拷問に抗議。物凄い実話。クリスチャンがこんな体験談を読む。どんな心境なのか、明日が楽しみ。
さてランドマークタワー。30分近く英書を読みながら待った。無断欠勤かと気を揉んだが、無事<姫>ピアニストが現われた。<姫>ピアニスト。火山が勝手につけた名前。何となく高貴な風貌、容姿の女性。相当な弾き手と火山は睨んでいる。みなとみらいのランドマークタワー。そのガーデン・スクウェアでピアノの演奏が聴ける。以前から知ってはいたが、なかなか聴く機会に恵まれない。昼過ぎと夕方、1時間30分ずつの生演奏。偶然通りかかるにしては時間帯が半端なのだ。
5月だったと思う。みなとみらい大ホールの「昼どきクラシック」の後、偶然、聴いた。その時はジャズ風の演奏。好きなレパートリーではないと直感した。だがその次に通りかかった時、ショパンを弾くのを聴いた。「雨だれ」だったと思う。「おっ」と思った。続けて「別れの曲」「夜想曲」…。これはイケル。腰を下ろして聴いたら素晴らしいのだ。この時から<姫>ピアニストと命名。先日は演奏時間に合わせてわざわざ聴きに出かけた。酔って聴いたが、大好きな「夜想曲」<遺作>を弾いた。思わずブラーヴァと絶叫した。
彼女、大物だ。嫣然と笑うが、態度が大きい。姫らしく、いわば横着。そこが気に入った。ホームページの紹介蘭を読むと、断りなく演奏を休むことがあるらしい。いつも遅刻。第一部と第二部の休憩も、15分でよいと思うのに20分もとる。火山、いつも待ち遠しい。そして昨日――。昨日も遅刻だ。悠々と響板を上げ、ピンクのマフラーを外し、ようやく弾き始めた。「アラベスク」(ラヴェル)!華麗な演奏。火山、ボトルのお酒を煽った。
第一部の最後はショパンの夜想曲「遺作」。火山の最も好きな曲。彼女、知っていて選んだのだろう。前回、いつだったか忘れたが、第一部でも第二部でも弾いてくれた。都度、火山、ブラーヴァと叫んだ。なにか<想い>が通じた気分。20分、たっぷり休憩を取って第二部。「浜千鳥」から始まった。クダラナイ!でも続いて「虹の彼方」「渚のアデレーヌ」…。まあ許そう。ブラームスの「子守唄」で終演。
立ち飲み屋へ移動した。貧乏な火山、予算は1000円。ビールと冷奴を注文。750円という。良かった。実は火山、歯痛で入れ歯が使えない。噛めないのだ。もう一週間以上、流動食。お隣の常連らしい二人と立ち話。「電車に乗ってわざわざ野毛まで来た。以前はしょっちゅう来ていたが、定年から11年、貧乏なので年に一度しか来られない」と話の口火を切った。お二人さん、毎日来るという。現役の強み。火山と違って小遣いには不自由していない。というより、ここで飲むのが唯一の楽しみ。そのために定年後も働いているのだろう。
仕事を終わって、ホッとひと息。気持ちは分かる。火山も現役時代、そうだったのだから。貧乏な火山、本日の予算は後250円。お隣さんがマッカリというのを注文した。韓国のお酒らしい。270円というが、目をつぶった。20円、オーバーだが仕方がない。
(平成20年7月5日)
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