火山の独り言

時ならめ 風に挑みて 鯉のぼり

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「<福島>で未曽有の<大事故>を起こした東京電力が、別の原発を動かすことを認めるか。新潟の新知事は任期中に、重い判断を迫られる可能性が高い。住民の安全確保や不安の解消を最優先とし、主体的に対処する姿勢を貫けるかが問われる。新潟県知事選で、与党の支援を受けた<花角英世>氏が初当選した。野党5党が推した<池田千賀子>氏との接戦を制した。選挙戦では、東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発への対応が注目された。花角氏は池田氏と同様、再稼働に慎重な姿勢を示した」と「朝日」社説(6月14日)――。

「自民、公明両党は原発回帰の政策を進めているが、選挙戦では前面に出ず、再稼働問題や安倍政権批判の争点化を避ける戦術をとった。与党は知事選の結果を政権への追い風と受け止めているようだが、花角氏を選んだ民意は多様だ。奢らず、丁寧な政権運営に努めねばならない。一方、再稼働への事実上の『同意権』を持つ新知事にまず求められるのは、選挙での<公約>を実行することだ。花角氏は、前知事が進めた東電福島第一原発事故の原因や影響、事故時の避難方法に関する<検証>を引き継ぐと訴えた。

検証結果をもとに再稼働の是非を判断する際、改めて知事選などで県民に信を問う考えも示した。新潟県では原発への不安が強い。朝日新聞が選挙中に行った世論調査では、再稼働反対が賛成の2倍以上となった。出口調査によると、花角氏は再稼働賛成派に加え、反対派からも一定の支持を得た。多くの県民の声を重く受け止め、検証作業を徹底することは、当然の責務である。再稼働に関して県がさらに考えるべき課題は多い。柏崎刈羽の周辺には豪雪地帯があり、実際に機能する<避難>体制を整えるのは難しい」(読売)――。

「東電社内で安全確保の意識や体制がどこまで改善されたかについても、国任せにせず、地元の視点でチェックする必要がある。福島の事故以降、新潟県は原発の安全について独自の取り組みを続けてきた。東電の『炉心溶融隠し』をあぶり出し、自治体の避難計画づくりで国の関与の不十分さに光を当てたのも、その成果だ。

政権与党に支えられた新知事に対しては今後、再稼働を急ぎたい政府や東電などからさまざまな働きかけもあるだろう。それでも、独立した立ち位置で判断し、問題点を正す姿勢を保てるか。花角氏は、県民の視線が注がれていることを忘れてはならない」(読売)…。

「新潟県新知事。原発再稼働を冷静に議論せよ」と「読売」社説(6月14日)――。「原子力発電所の再稼働について、冷静に議論するきっかけとしたい。新潟県知事選で自民、公明両党が支持した花角英世氏が、立憲民主党など野党5党推薦の池田千賀子氏らを破り、初当選した。新潟では近年、知事選や国政選挙で与党の苦戦が続いた。昨年の衆院選では、6小選挙区のうち4選挙区で野党系が勝利した。

自公両党は今回、『県民党』を標榜する花角氏に対して表立った応援を控え、支持組織や団体の引き締めに力を割いた。組織力を生かしたことが勝因。与野党対決の構図となった知事選を制し、支持率低下の安倍内閣は窮地を脱したとの見方も…。新潟では原発に批判的な知事が続き、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の見通しは立っていない。柏崎刈羽の6、7号機を巡っては原子力規制委員会が昨年、安全審査への合格を示す審査書を決定した」(読売)。

「再稼働の是非は、専門的、技術的見地から判断すべきである。地方選挙で政治的な争点とすることはなじまない。花角氏は、東電福島第一原発事故の新潟県による検証が終わるまで、柏崎刈羽の再稼働の是非を決めない方針を示した。拙速な判断を避け、再稼働問題を争点にしなかったのは理解できる。知事には本来、再稼働に関する法的権限はない。花角氏の役割は県民の代表として政府や東電に注文をつけつつ、不安の軽減に努めることである。

花角氏は、検証終了後に『信を問う』と述べ、出直し知事選の可能性に言及している。原発問題で県民を再び二分するような事態は避ける必要がある。新潟は人口減少が深刻で、経済の低迷も指摘されている。花角氏は、観光振興や交通網整備、次世代自動車産業の支援などで雇用を確保すると訴えた。国土交通省出身の官僚で、新潟県副知事も務めた経験を生かし、政府と連携して施策を推進することが求められる」(読売)…。

「危険性を訴え続けて40年、<不屈の研究者>が警告する原発の恐怖」――。小出裕章は京都大学原子炉研究所<助教>!「私はかつて原子力に夢を持ち、研究に足を踏み入れた人間です。でも、原子力のことを学んで、その危険性を知り、自分の考え方を180度変えました。原子力のメリットは電気を起こすこと。しかし、メリットよりもリスクの方が大きいのです。しかも、私たちは原子力以外にエネルギーを得る選択肢をたくさんもっています」(小出裕章「原発のウソ」扶桑社新書の<帯>の言葉)――。

「大量の二酸化炭素を出す原子力産業」――。意外や意外!原発は「二酸化炭素」の<大量放出>の上に、産業として成立している。原発が出すのは「死の灰」だけではない。実は「二酸化炭素(CO²)」も出す。しかも<大量>に――。げっ!これが「原発のウソ」!

「地球温暖化防止が叫ばれるようになって以来、政府や電力会社は『原子力は二酸化炭素を出さず環境にやさしい』『地球温暖化防止のために原子力は絶対に必要』と宣伝してきました」(小出裕章「原発のウソ」・113頁)…。<原発>再稼働!これが<電力>企業の<悲願>!「高収益」を維持、企業価値<株価>を上げたい。安倍一強もこれが悲願!でも「原発は安くもクリーンでも安全でもない。原発が無くても電力は不足しない」(小出裕章)――。
(平成30年6月16日)

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「日本人が海外に出かける機会と同時に、訪日外国人(インバウンド)も増えているようだわ。『世界の共通語』である英語の重要度が高まっているようね。日本人の英語は今までより上達するのかな。日本人の英語力向上への取り組みについて、大坪桂子さん(44)と長谷川由布子さん(45)が木村恭子編集委員に聞いた」と「日経」(昨年11月27日)――。

「学校でどんなことが始まりますか――。2020年度から大学入試センター試験に代わり『大学入学共通テスト』が導入されます。英語で従来の『読む』『聞く』を測るテストに、『話す』『書く』が加わるのがポイントです。目玉はスピーキングテストですが、一斉の面接だと時間や労力が足りません。受験生が実用英語技能検定(英検)やTOEICといった民間試験を、高校3年の4〜12月に最大2回受ける仕組みにします」(日経)。

「小学校でも20年度から、会話や歌、ゲームで英語に慣れ親しむ『外国語活動』の授業の開始を現在の5年生から小3に前倒しします。小5・小6では成績を評価します。中学校では21年度から、原則英語で授業をします」(日経)…。

「どうして始める必要があるのですか――。旅行や出張などで海外に出国した日本人は16年、1700万人規模にのぼります。中国語をはじめ様々な言語がありますが、実際には英語で外国人とコミュニケーションを取る頻度が高いでしょう。グローバル企業で働くなら、英語は必須です。訪日外国人は約2400万人と、国内でも英語を使う場面が増えています。東京五輪・パラリンピックが開かれる20年の政府の誘致目標は4千万人です」(日経)…。

「ところがTOEICのデータによると、16年の国・地域別の平均スコアで、日本は516点と41位に留まりました。アジアでも、英語が公用語の一つである12位のフィリピンはともかく、19位の韓国などに差をつけられています。またネット関連統計サイト『インターネット・ワールド・スタッツ』の調べでは、ネット上で英語のユーザーは全体の約25%と最多で、日本語は約3%でした。英語力の有無で情報量に差が出ます」(日経)…。

「英語力を高めるのにどんな課題がありますか――。英語教育は変わるのに、授業で教える教員の英語力はどうでしょう。小学校の教員になるための教職課程で、英語は現在必修ではありません。中高の教員も含め、英語の授業を指導するため、研修や英会話学校に通って対応を急いでいます。英語嫌いの生徒が増えたら、何のための拡充かわからなくなります。

ネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチが日本人1万人を対象に、9月に発表した調査によると、未成年・成人ともに60%以上が英語に対して『苦手意識がある』と答えています。今までの教育や経験の結果なのかもしれませんが、消極性は言葉の習得の阻害要因になります。日本語と英語は語順などが大きく違い、最もかけ離れた言語の一つともいわれており、むしろ英語学習の時間が少なすぎるとの指摘もあります」(日経)…。

「今後の英語事情についての見通しはどうですか――。世界で中国語が台頭しそうですが、漢字は非漢字圏の人々からするとハードルが高く、英語の座を脅かすには至らないでしょう。『人工知能(AI)が通訳をしてくれる』との期待もあるようですが、旅行ならまだしも、損得に直結するビジネスの交渉の場などにはそぐわないのではないでしょうか。

外国語を始めるのは早ければ早いほどいいのか議論があります。小学生の柔軟な頭の代わりに成人には不確かな点を経験知から推測、効率よく学べるという強みがある。学校教育を終えた人でも、まず英語の『ルール』=文法を再確認してみる。時代は、『英語(そのもの)を学ぶ』から『英語で(別のものを)学ぶ』へと変わりつつあるようです」(日経)…。

<TOEIC>=国際コミュニケーション英語能力テスト(Test of English for International Communication)…。英語を母語としない者を対象とした英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験。試験の開発、運営、試験結果の評価はアメリカ合衆国の非営利団体である教育試験サービス(ETS)が行っている。またETSはTOEFL(Test of English as a Foreign Language = 「外国語としての英語のテスト」、トーフル)も主催している。

TOEICプログラムは2012年度から世界150ヶ国で実施。約700万人が受験している。日本では2013年度の「受験者」(数は約236万1000人。テストは「聞き取り」 (Listening) が100問と「読解」(Reading) が100問の計200問の構成。設問は身近な事柄からビジネスに関連する事柄まで、幅広くコミュニケーションを行う能力を測るのが目的。評価は聞き取りと読解でそれぞれ5点から495点までの5点刻み。合計では10点から990点。

<日本のランニングは41位>…。「日本経済新聞」(2017年11月27日)夕刊掲載の情報によると『2016年、TOEICテストの国・地域別平均スコアランキング』では、日本は<41位><516点>…。ランキングは以下のようになっています(インターネット)――。

▼1位 カナダ 833点…。▼2位 ドイツ 789点…。▼3位 スイス 783点…。▼4位 ベルギー 782点…。▼5位 チェコ 767点…。▼6位 コスタリカ 756点…。▼7位 イタリア 744点…。▼8位 ヨルダン 732点…。▼9位 レバノン 724点――。
▼10位 フランス 720点…。▼12位 フィリピン 709点…。▼19位 韓国 679点。▼22位 マレーシア 644点…。▼33位 インド 596点…。▼35位 中国 586点…。▼40位 台湾 534点…。▼41位 日本 516点…。火山、実は865点(2003年)――。
(平成30年6月16日)

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「福島第一原発で大事故を起こした東京電力が、近くの福島第二原発も廃炉にする方向で検討する、と表明した。7年前の事故以来、福島県をはじめ地元自治体や議会から廃炉を再三求められていた。遅きに失したとはいえ当然の判断。廃炉について明言を避け、曖昧な状況を長引かせたことは被災地復興の足かせになった。東電は計りしれない深手を負わせた責任を改めて胸に刻み、後始末をやりとげなければならない」と「朝日」社説(6月15日)。

「まずは廃炉を正式に決め時期や進め方など、具体的な計画づくりを急ぐ必要がある。大切なのは安全の確保。東電は今後、2カ所で廃炉を並行して進めることになる。東日本大震災で福島第二は大事故を免れたが、通常の廃炉でも大量の放射性廃棄物の管理などに細心の注意が求められる。一足早く着手した福島第一では、事故で核燃料が溶け落ちた炉内の状況を未だつかみきれず、作業は難航を極めている。数十年に及ぶ廃炉を安全に進められるのか、不安を抱く住民も少なくない。体制の整備に万全を期さなければならない」(朝日)――。

「原発周辺では事故後、住民が長期の避難を強いられた。生活の基盤が根こそぎ壊され、今も帰還が進まない地域も目立つ。廃炉作業に伴う雇用や、県が進める再生可能エネルギー関連のプロジェクトへの協力などを通して、東電は地域の再生にも、積極的に貢献するべきだ。
 福島第二を廃炉にすれば、震災前に福島に10基あった原発は全てなくなり、東電は半数以上の原発を失うことになる。これを機に、原発頼みの経営から転換を図るべきではないか。

「実質国有化された東電は巨額の事故処理費用を賄うため利益を大幅に増やすことを求められている。柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働や東通原発(青森県)の完成をめざすが、どちらも実現の見通しは立っていない。福島第一の事故以来、国内では原発に批判的な世論が強く、安全対策コストも大幅に上がった。この先も多くの経営資源を原発に割くことが東電にとって得策だろうか。海外では多くのエネルギー企業がコスト低下や技術革新が進む再エネなどを新たな成長分野と見定め、先を競って投資や研究開発を進めている。

「福島第2廃炉に確かな道筋を」と「日経」社説(6月15日)――。「福島第2原子力発電所について、東京電力ホールディングスの小早川智明社長が廃炉にする方向で検討すると福島県知事に伝えた。廃炉の検討は当然だろう。まず地元の住民や自治体が福島第1原発事故を起こした東電に抱いている不信や不安はなおも強い。技術的にみても、第2原発で津波や地震への対策を施し、国の規制基準に合格するには巨額のコストが見込まれる」…。

「現実的に再稼働は極めて厳しい状況といえる。福島第2は出力110万キロワットの大型炉4基からなる。廃炉費用は計2700億円以上と見積もられ、東電が積み立ててきた準備金だけでは足りない。だが国が廃炉の会計制度を見直し、東電は損失を一度に計上する必要がなくなった。これらの制度見直しが東電の判断を後押ししたとみられる」(日経)――。

「福島第1の事故後、関西電力美浜1、2号機(福井県)、四国電力の伊方1、2号機(愛媛県)などの廃炉が決まり、廃炉になる原発は18基まで増えた。これに福島第2の4基が加わると大量廃炉時代を迎える。電力会社が乗り越えるべき大きな課題が廃炉に携わる技術者の確保や必要な技術・資機材の調達。廃炉になる原発をもつ電力各社が解体の順番や工程表を綿密につくり、原子炉メーカーとも協力、人材や技術を着実に手当てする必要がある」(日経)…。<廃炉>のメドが立たない限り、<再稼働>のメドも立たない。理の当然――。

「福島第二廃炉。復興を進める契機としたい」と「読売」社説(6月16日)――。「福島の復興を少しでも前進させるための判断。東京電力ホールディングスの小早川智明社長が福島県の内堀雅雄知事に対し福島第二原発4基を全て廃炉にする方針を表明。福島第一原発含め10基あった福島県内の原発は全て廃炉になる。東電は安全かつ着実に作業を進めねばならない。福島第二原発は大震災以降、稼働していないが、大量の使用済み核燃料が残る。

小早川社長は「曖昧な状況を続ければ復興の足かせになる」と廃炉を決めた理由を説明した。背景には廃炉作業が続く福島第一原発で放射性物質トリチウムを含む処理水が増え続けている事情もある。福島県民が求める第二原発の廃炉に応じることで、処理水の海洋放出を実現する突破口にしたい思惑があるのではないか。廃炉には通常でも20〜40年かかる。しかも事故で大きく破壊された福島第一原発と並行しての作業。熟練した技術者をいかに確保するか。大量に出る放射性廃棄物をどう処理するか。様々な難題が待ち受けている。

「東電は具体的な作業手順を定めた工程表の作成を急ぐべきだ。政府や他の電力会社との連携を密にすることも大切である。両原発の廃炉費用の捻出にメドが立っていないのも問題。福島第一事故を巡る賠償や廃炉にかかる22兆円のうち16兆円を東電が負担する。これに福島第二の廃炉費用が上乗せされる。今後30年間、毎年5000億円を超える資金を確保しなければならない計算。東電の利益は2000億円〜3000億円程度に留まっている。<収益力>強化が喫緊の課題である」(読売)――。優遇が過ぎる人件費も高コストの要因。

「東電は昨年の経営再建計画に原子力や送配電事業で他社と協業する方針を盛り込んだ。だが目立った成果は出ていない。巨額の債務を抱えた東電との協業に二の足を踏む他電力は多い。政府の支援が欠かせまい。収益改善のカギとなるのが新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働。1基動けば最大900億円の利益拡大効果があるという。柏崎刈羽の6、7号機は原子力規制委員会の安全審査をパスしているが、新潟県の花角英世知事は早期再稼働に慎重。政府と東電は再稼働に対する地元の理解を得るよう説得に全力を挙げるべきだ」(読売)――。
(平成30年6月16日)

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25歳のベートーヴェンは「ウィーンで最高のピアニストとしての地位を得るべく公開の場へデビューする。1795年3月29日と30日の2日間に行われたウィーン音楽家協会主催の未亡人慈善音楽会において、ブルグ劇場の大ステージに登場したのである。初日はピアノ協奏曲第2番(作品19)の独奏者として、翌30日にはピアノ即興演奏を行う。モーツアルト未亡人が主催した亡夫のオペラ<皇帝ティトゥスの慈悲>(K621)上演の幕間にモーツアルトのピアノ協奏曲を独奏」(平野昭「ベートーヴェン」新潮文庫・39頁)。

ベートーヴェンが幕間に弾いたピアノ協奏曲はカデンツァ(ソリスト用の華麗な独奏パート)を自分用に書き残すほど気に入っていた<第20番・ニ短調・K466)だった。即興演奏を披露したのが1795年3月30日。これから142年経った同じ日に<火山>が誕生。その火山はこの<20番ニ短調>を2006年2月12日に東京文化会館で聴き、50年以上もほとんど見向きもしなかったモーツアルトを突然、好きになる。人生は不可思議だ。

さらにもう一つの不思議。1785年のこの日(時差で現地2月11日)にモーツアルト自身が<20番ニ短調>を独奏、初演したのだ。時に29歳。ウィーンで絶頂期を迎えていた。華々しい活躍ぶりを父レオポルトに見せようと、故郷のザルツブルグから父を招待した。モーツアルトの家は現在「フィガロハウス」と呼ばれる豪邸。家賃450フロリン(450万円)というから豪華。オポルトがモーツアルトの姉ナンネルに宛てた手紙が残っている。

「おまえの弟は家具類もすべて整った綺麗な家に住んでいる。こちらに到着した晩、私たちはあの子の予約演奏会の初日を聴きに入ったが、そこには身分の高い人々がたくさん集まっていた。演奏会は(ザルツブルグとは)較べようもない素晴らしさでオーケストラも見事だった。それからヴォルフガングの見事な新作のピアノ協奏曲が披露された」―――<新作の>とは<20番ニ短調>のこと。1785年2月11日だ。

そしてもう一つ。父レオポルトは誇らしげにナンネルに書いている。「翌日の晩にはヨーゼフ・ハイドン氏と2人のティンティン男爵が訪ねてこられて、ヴォルフガングが作曲した3曲の新しい弦楽四重奏を演奏した」(平野・110頁)。ハイドンとの親しい交際を伝える父の目撃談だが、新しい弦楽四重奏曲とはハイドンに献呈された<K465>のこと。

「いずれも充実し切った素晴らしい曲ばかりである。24歳年少のモーツアルトと共にこれらの曲を演奏しながら、ハイドンはどれほど深い感銘を受けたことだろうか」(平野・111頁)。そして有名なハイドンの言葉――「私は神に誓って正直に申し上げますが、あなたのご子息は、私が名実ともに知る最も偉大な作曲家です。ご子息は趣味が良く、その上、作曲に関する知識を誰よりも豊富にお持ちです」はこの晩、レオポルトが聞いたものだ。

父レオポルトは65歳。2ヶ月余りのウィーン滞在だったが、大満足でザルツブルグに帰る。父は2年後に世を去る。永遠の別れだった。モーツアルトも6年後、35歳の若さで死ぬ。ベートーヴェンは1795年3月31日、モーツアルト未亡人が主催した音楽会でモーツアルトの<20番ニ短調>を演奏した。自作の「ピアノ協奏曲」第2番に始まる3月29日から3日間の連続演奏がベートーヴェン25歳のウィーン楽壇への華々しいデビュー――。ハイドンがモーツアルトを絶賛して10年、モーツアルトが世を去って4年が過ぎていた。

「名演奏家のひしめく当時のウィーンにあってベートーヴェンが注目を浴びたのは独自の二つの武器、一つはボン時代のオルガン奏者として身につけた即興術であり、もう一つはネーフェ(ボン国民劇場の音楽監督)から学んで完成させていたクラヴィコード奏法に由来するレガート奏法とカンタービレ奏法であった。この頃のウィーンではモーツアルトの演奏に代表される音の均質さ、響きの清澄さ、軽快な速度といった伝統的なチェンバロ奏法から来る真珠を転がすスタッカート気味のエレガントな奏法が流行していた。ベートーヴェンの生み出す響は新鮮だった」(平野・38頁)。

モーツアルトとベートーヴェンの時代はピアノが「チェンバロから現代のピアノに近いフォルテ・ピアノ」へ進化する時代。<弦>を<引っ掻いて><音>を出すチェンバロから弦を<叩いて><音>を出すピアノへ――。奏法に変化があったのも当然だろう。

火山は<横浜みなとみらいホール>のレクチャーコンサート「ピアノの歴史」(全4回)を6月から聴講する。「もしショパンが現代のピアノを弾いていたら、あの美しい数々の名曲は生まれていなかったかもしれない」という。「ピアノの誕生」「謀略家としてのハイドン」「モーツアルト、クラヴィーア(チェンバロ)の深層」「ベートーヴェンとシュトライヒャー、ピアノの理想を求めて」――。これが第一期のプログラム。火山は第二期を聞く。

ベートーヴェンのピアノ、特に<即興演奏>は貴族の邸で競演が開かれる都度、名ピアニストを次々と打ち破っていく。「即興演奏は与えられた主題を音形変奏していくか、次々に新しく美しい旋律を継いでゆくのが当時の流儀だった。ところがベートーヴェンの即興は時によってはソナタ楽章やロンド楽章仕立てで、主題動機の展開をもった構築性が追求され、またある時は幻想曲風な自由形式で、しかも構成感を併せ持ち、華麗な技巧的パッセージを織り込んだものだった」(平野・38頁)。

ベートーヴェンが自作の「ピアノ協奏曲」第1番ハ長調(作品15)を初演したのは同じ1795年の12月18日。ハイドン主催の音楽会。ベートーヴェン、栄光の日々のスタートだ。
(平成19年3月29日)25歳のベートーヴェンは「ウィーンで最高のピアニストとしての地位を得るべく公開の場へデビューする。1795年3月29日と30日の2日間に行われたウィーン音楽家協会主催の未亡人慈善音楽会において、ブルグ劇場の大ステージに登場したのである。初日はピアノ協奏曲第2番(作品19)の独奏者として、翌30日にはピアノ即興演奏を行う。モーツアルト未亡人が主催した亡夫のオペラ<皇帝ティトゥスの慈悲>(K621)上演の幕間にモーツアルトのピアノ協奏曲を独奏」(平野昭「ベートーヴェン」新潮文庫・39頁)。

ベートーヴェンが幕間に弾いたピアノ協奏曲はカデンツァ(ソリスト用の華麗な独奏パート)を自分用に書き残すほど気に入っていた<第20番・ニ短調・K466)だった。即興演奏を披露したのが1795年3月30日。これから142年経った同じ日に<火山>が誕生。その火山はこの<20番ニ短調>を2006年2月12日に東京文化会館で聴き、50年以上もほとんど見向きもしなかったモーツアルトを突然、好きになる。人生は不可思議だ。

さらにもう一つの不思議。1785年のこの日(時差で現地2月11日)にモーツアルト自身が<20番ニ短調>を独奏、初演したのだ。時に29歳。ウィーンで絶頂期を迎えていた。華々しい活躍ぶりを父レオポルトに見せようと、故郷のザルツブルグから父を招待した。モーツアルトの家は現在「フィガロハウス」と呼ばれる豪邸。家賃450フロリン(450万円)というから豪華。オポルトがモーツアルトの姉ナンネルに宛てた手紙が残っている。

「おまえの弟は家具類もすべて整った綺麗な家に住んでいる。こちらに到着した晩、私たちはあの子の予約演奏会の初日を聴きに入ったが、そこには身分の高い人々がたくさん集まっていた。演奏会は(ザルツブルグとは)較べようもない素晴らしさでオーケストラも見事だった。それからヴォルフガングの見事な新作のピアノ協奏曲が披露された」―――<新作の>とは<20番ニ短調>のこと。1785年2月11日だ。

そしてもう一つ。父レオポルトは誇らしげにナンネルに書いている。「翌日の晩にはヨーゼフ・ハイドン氏と2人のティンティン男爵が訪ねてこられて、ヴォルフガングが作曲した3曲の新しい弦楽四重奏を演奏した」(平野・110頁)。ハイドンとの親しい交際を伝える父の目撃談だが、新しい弦楽四重奏曲とはハイドンに献呈された<K465>のこと。

「いずれも充実し切った素晴らしい曲ばかりである。24歳年少のモーツアルトと共にこれらの曲を演奏しながら、ハイドンはどれほど深い感銘を受けたことだろうか」(平野・111頁)。そして有名なハイドンの言葉――「私は神に誓って正直に申し上げますが、あなたのご子息は、私が名実ともに知る最も偉大な作曲家です。ご子息は趣味が良く、その上、作曲に関する知識を誰よりも豊富にお持ちです」はこの晩、レオポルトが聞いたものだ。

父レオポルトは65歳。2ヶ月余りのウィーン滞在だったが、大満足でザルツブルグに帰る。父は2年後に世を去る。永遠の別れだった。モーツアルトも6年後、35歳の若さで死ぬ。ベートーヴェンは1795年3月31日、モーツアルト未亡人が主催した音楽会でモーツアルトの<20番ニ短調>を演奏した。自作の「ピアノ協奏曲」第2番に始まる3月29日から3日間の連続演奏がベートーヴェン25歳のウィーン楽壇への華々しいデビュー――。ハイドンがモーツアルトを絶賛して10年、モーツアルトが世を去って4年が過ぎていた。

「名演奏家のひしめく当時のウィーンにあってベートーヴェンが注目を浴びたのは独自の二つの武器、一つはボン時代のオルガン奏者として身につけた即興術であり、もう一つはネーフェ(ボン国民劇場の音楽監督)から学んで完成させていたクラヴィコード奏法に由来するレガート奏法とカンタービレ奏法であった。この頃のウィーンではモーツアルトの演奏に代表される音の均質さ、響きの清澄さ、軽快な速度といった伝統的なチェンバロ奏法から来る真珠を転がすスタッカート気味のエレガントな奏法が流行していた。ベートーヴェンの生み出す響は新鮮だった」(平野・38頁)。

モーツアルトとベートーヴェンの時代はピアノが「チェンバロから現代のピアノに近いフォルテ・ピアノ」へ進化する時代。<弦>を<引っ掻いて><音>を出すチェンバロから弦を<叩いて><音>を出すピアノへ――。奏法に変化があったのも当然だろう。

火山は<横浜みなとみらいホール>のレクチャーコンサート「ピアノの歴史」(全4回)を6月から聴講する。「もしショパンが現代のピアノを弾いていたら、あの美しい数々の名曲は生まれていなかったかもしれない」という。「ピアノの誕生」「謀略家としてのハイドン」「モーツアルト、クラヴィーア(チェンバロ)の深層」「ベートーヴェンとシュトライヒャー、ピアノの理想を求めて」――。これが第一期のプログラム。火山は第二期を聞く。

ベートーヴェンのピアノ、特に<即興演奏>は貴族の邸で競演が開かれる都度、名ピアニストを次々と打ち破っていく。「即興演奏は与えられた主題を音形変奏していくか、次々に新しく美しい旋律を継いでゆくのが当時の流儀だった。ところがベートーヴェンの即興は時によってはソナタ楽章やロンド楽章仕立てで、主題動機の展開をもった構築性が追求され、またある時は幻想曲風な自由形式で、しかも構成感を併せ持ち、華麗な技巧的パッセージを織り込んだものだった」(平野・38頁)。

ベートーヴェンが自作の「ピアノ協奏曲」第1番ハ長調(作品15)を初演したのは同じ1795年の12月18日。ハイドン主催の音楽会。ベートーヴェン、栄光の日々のスタートだ。
(平成19年3月29日)

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「オーストリア首都の『ウィーン』と大分県の湯布院を、寅さんがつい聞き間違え、ウィーンへ行くことになるのは『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』。あまり似ていない気もするが、そそっかしい寅さんならさもあらん▼寅さん、同じ映画の中で、もう一つ、地名を混同している。帰国後、ウィーン製と称するバッグを売るのだが。その口上が『オーストラリアはウィーン製のバッグだよ』。案の定、客に『ウィーンはオーストリアの首都じゃろが』と指摘されるが、言い返す」と「東京」コラム<筆洗>(6月14日)…。

「『そういうこともありました。昔は』。▼ややこしい地名の話題に寅さんなら『カンベンしてくれよ』と言うか。旧ユーゴスラビアのマケドニアが名を『北マケドニア』に改めるそうだ。▼1991年の独立以来、その国名を使っていたが、まかりならんと主張したのが隣国ギリシャ。何でもマケドニアはアレキサンダー大王の昔からギリシャの北を意味する地名であり、それを使うのはギリシャ領土への野心の表れとまで批判。マケドニアのEU加盟にも反対するなど、こじれていた」(筆洗)…。

「▼遠い国から見れば、そんなことでと思うかもしれぬが、当事国のこだわりも分かる。今回、古代マケドニアと区別、北と加えることでギリシャも折れた。▼漢字なら一文字で済んだ話に20数年。ともあれ、その対立も『そういうこともありました。昔は』になればいい」(筆洗)…。笑える。BSジャパン「やっぱり土曜は寅さん!『男はつらいよ』」を土曜の都度、観る火山、竹下景子がマドンナ役、第41作・ウィーン編「寅次郎心の旅路」をデジカメで撮影した。「私、生まれも育ちも葛飾柴又、人よんでフーテンの寅と発します」――。

「今や米国は世界の深刻な不安要因である。トランプ大統領がいそしむ秩序破壊の後には混乱が広がる。そのつけは自身に返ってくることを悟るべきだ。米国の威信低下が著しい。米ギャラップ社が昨年、134の国・地域で実施した<世論調査>によると、米国の指導力を<評価>する人は<30%>と、オバマ政権時の2016年から<18>ポイントも<下落>した。しかも同盟国・友好国で評価しない人が多い」と「日経」社説(6月15日)…。

「ノルウェーは評価しない人が83%と最も高く、カナダとメキシコも7割超――。<同盟国も『敵国』扱い>…。「自由、人権、民主主義という共通の価値観で結ばれた同盟国・友好国とのあつれきは、カナダで先週開かれたG7サミットを引き裂いた。米国の金利上げに伴う新興国の通貨安、イタリアの政治不安、欧州市場の動揺、中東情勢の混迷…。リスク要因に事欠かない状況、G7は結束できなかった。はらわたが煮えくり返る思いだろう。

議長国カナダのトルドー首相は総括記者会見で『第一次大戦以来、われわれは米軍兵士と肩を組んで異国の地で戦ってきた。米国が安全保障を理由にすることを軽く見るわけにはいかない。これは侮辱だ』と述べた。トランプ政権がカナダはじめ欧州連合(EU)や日本という同盟国に導入した鉄鋼・アルミニウムの輸入制限の理由に、よりによって安全保障を挙げたことを批判した発言だ」(日経)…。

「敵国同然の扱いをされたと怒るカナダと欧州は報復する構えだ。貿易戦争に発展しかねない雲行きである。第二次大戦の欧州戦線の先行きが見え始めた1944年7月、米国東部のブレトンウッズに連合国が集まり、米ドルを基軸通貨とする国際経済の仕組みを固めた。国際通貨基金(IMF)と世界銀行の創設も決まり、ブレトンウッズ体制は産声を上げた。米ホワイトハウスの西側にはIMFと世銀の両本部が付き従うように立つ。米国が事実上支配した戦後の世界経済体制を象徴する光景である」(日経)…。

「48年には関税貿易一般協定(ガット)ができた。29年の大恐慌によって各国が保護主義に走り世界経済のブロック化が進んだ。それが第二次大戦の遠因になった反省から生まれた自由貿易推進のための協定。95年にガットは発展的に解消、世界貿易機関(WTO)が発足。米国自身が大きな恩恵を受けたこうした経済体制を、トランプ氏は壊しにかかっている。

<大国に求められる自律>…。「輸入制限には米国内でも、鉄鋼の大口消費者である機械メーカー、アルミ缶を必要とするビール業界などが反対を唱える。コスト上昇や雇用喪失につながるからだ。米製品の競争力もそがれ、世界経済も混乱する。貿易戦争に勝者はいない。独善と身勝手で米国を孤立に追いやるトランプ氏。それでも最近、支持率は持ち直し4割台に乗った。大国が身勝手な振る舞いをすれば、他国とのあつれきを生む。誰も国際規範を守ろうという気をなくす。混乱が広がり、そこにつけ込んで自分の利益を図る者が現れる。

だからこそ大国は自ら律する意思が求められる。超大国の米国であっても力には限界があり、難しい国際問題には他国との協調対処が必要となる。昨年、北朝鮮に最大限の圧力をかけるよう各国に呼び掛けたのは、トランプ氏ではなかったか。一方、G7サミットと同時期に開かれた上海協力機構(SCO)の首脳会議。ホスト国の習近平中国国家主席がロシアや中央アジアなどの各国首脳らを前に、SCOは『世界の統治を完全なものにする重要な勢力だ』と述べた。国際舞台では米国の退場で生じた空白を中国やロシアが埋めにかかっている。

「G7サミットに出席したトゥスクEU大統領は『ルールに基づく国際秩序が試練に立たされている。その元凶が秩序の保証人たる米国であることには全く驚かされる』と語った。◆秩序の保証人のはずが、その上で『秩序を損ねるのは無意味なことだ、と米国を説得する。民主主義も自由もない世界を望む連中の思うつぼになるからだ』と力を込めたが、トランプ氏は耳を貸さなかった。破壊した後にどんな世界をつくる考えでいるのか」(日経)。


トランプ氏の場当たり的で一貫性に欠ける言動からは、そんなビジョンはうかがえな

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