火山の独り言

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「姥捨て山だ!」「老人切捨てだ」――。国民総スカンという感じの「後期高齢者医療」についてテレビ朝日の「サンデープロジェクト」が取り上げ、田原総一朗が舛添要一厚生労働大臣に切り込んだ。「厚労省の役人はウソばっかりついている」「インチキは教えてほしい」「騙されてはダメ」「守る必要はない」――。過激な言葉を乱発する司会の田原。

「だいたい厚労省の発想がおかしい。老人は病院の待合室をサロン代わりに使っている。だから懲らしめる必要がある。そんな懲罰的な姿勢がミエミエ。老人はバカにされたと感じ、怒っている。納得するはずがない」とコメンテーター高野孟(インサイダー編集長)。「岩見隆夫(毎日新聞・客員編集委員)は来年、後期高齢者になるが、昨日会ったら劇高していた」と星浩(朝日新聞・編集委員)――。まったく同感。舛添要一の答えは紹介する気にさえなれない。答えになっていない。役人の代弁者。番犬になり下がっている。

日曜朝TBS「時事放談」で野中広務が「あれは小泉改革の『負の遺産』、福田さんは気の毒だ。小泉改革の破綻が明白になっただけ。悪いのは小泉だ。民主党だって、あの時、スキーム(構想)作りに参加した。共産党を除く全野党が検討した。今になってガタガタいっているのはおかしい」――。共演した渡部恒三が激怒した。「そんなウソを言っちゃいけない。自民党が強行採決した。民主党は体を張って反対した」。2006年6月、法案成立。時の総理は確かに小泉純一郎。だが議員は誰も気づかなかった。皆、役人に騙されたのだ。

「後期高齢者は死ねというのか」(堀内光雄・自民党元総務会長)。「後期高齢者医療制度は財政上の都合ばかりが優先され、人間味が欠けている」(塩川正十郎・元財務大臣)。
どちらも政策通の政治家だ。それが月刊誌や新聞に投稿して公然と批判する。民主党の渡部恒三議員だって「恥ずかしい。議員バッチを外したい」と発言した。
「老人のための新しい医療制度を創りました」「保険料も安くなります」――。そういって誤魔化した。現に舛添大臣は「7〜8割の人は安くなる」と言わされ、袋叩きにあった。

先週、テレビ出演した堀内元総務会長、「福田総理には直接お会いして問題点を詳しくご説明した。総理は『よく分った。有難う』と言っていた」と発言。厚生大臣も経験した渡部恒三も感心していた。火山も「文藝春秋」6月号の記事を読んだ。実に立派だ。
もっと適切な検証がある。塩川正十郎、実は内閣官房に設置されている「社会保障国民会議」の議員。そんな塩川が呆れる。まさに<人間味>がないのが役人の舞台回しだ。

今朝、「報道2001」(フジテレビ)と「サンデープロジェクト」(テレビ朝日)を見たが、閣議と事務次官会議の恐るべき実態の報道があった。菅直人「大臣」(岩波新書)を読んでいた火山、もちろん先刻承知。国会に提出される法案は全部、この二つの会議で審議される。ここを通らないと提出できない。だが仰天するなかれ、閣議は審議がない。総理以下閣僚は黙々と議案にサインするだけ。中身の説明もない。官房副長官(事務)が読み上げるのは「議題」だけ。閣議後に閣僚懇談会がある時も<懇談>であって審議ではない。

「事務次官会議」は官房副長官(事務)が主宰する。しかし、全省庁から集まる事務次官による全員一致(コンセンサス)が大前提。つまり、事前に全部<調整済み>――。根回しが済んでいる。誰か1人でも反対すれば全部却下。だから<小骨一本>も抜けない。タテ割り各セクションが起案した法案が全部、そのまま通過。イチャモンはつけられない。
こんな形で本当に<小泉内閣>が起案、通過させた。<小泉改革>の<痛み>=<負の遺産>などと言えるのだろうか。このカラクリ、政治家なら誰もが知っている。常識なのだ。

もちろん自民党には政調部会があって、法案は<事前審査>の洗礼を受ける。だがこれがまた珍妙。事前審査は口利きの場、族議員が暗躍するステージ。つまり地元への<利益誘導>が主体。票とカネにつながることは熱心だが、妙味のない法案はどうでもよい。
情けないが、これが実態。ウソだと思うなら、舛添要一「永田町VS霞ヶ関」(講談社)を読んで欲しい。舛添は参院ナンバー3の政審会長だった。衆院なら政調会長。「厚労省と社保庁の役人はウソばかりつく。それをコントロールするのが政治家」と豪語していた。

だが元気がよかったのは就任直後だけ。だんだん役人にコントロールされるようになり、最近は菅直人が言った<番犬>になりさがった。だから田原総一朗がサンプロの放送中に「守る必要はない。騙されている」と助言するのだ。
だが民主党も感心できない。「後期高齢者医療は小泉内閣が作った」と攻撃する。「だから山口補選で自民党は負けた。今、総選挙をやれば同じ。自民は負ける」と田原も指摘する。火山も同感。だが裏に<官僚支配>があることを忘れては困る。これが重大なのだ。

戦後ずっと続いた与党支配。この中で<政官業>の<癒着>が構造化された。ここから官僚支配が生まれた。だから舛添の「永田町VS霞ヶ関」の副題は「最高権力を奪取するものは誰か」となっている。原稿執筆中の舛添。自分ならやれると思っていた。政審会長は政策に強く、調整力が要求されると強調、「利口な政治家の役人活用法」を紹介していた。
口惜しいことに、今や見る影もない。今朝も再確認した。役人の代弁を繰り返す。

火山も問いたい。「最高権力を奪取する者は誰か」――。少なくとも舛添はダメ。福田総理も騙された。法案が成立してからやがて2年。当の厚労省も、担当大臣も、総理も、ムダに時を過ごした。小泉純一郎も福田総理と同罪。知らないものは説明できない。だから誰も未だにキチンと説明できない。<政権交代>の絶好のチャンスなのが――。
(平成20年5月25日)

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3月中旬、堀内光雄(自民党元総務会長)の手元に市役所から葉書が届いた。「最初、どういうことなのかよく分らなかったので、厚生労働省の担当者を呼んで説明してもらった」(「文藝春秋」2008年6月号・146頁)という。よく聞いてみたら……。
「私が50年にわたって経営してきた富士急行の健康保険から放り出されてしまうことになるらしい。長年、保険料を支払い続けてきた場所から、本人の意志も確かめずに一片の通知で保険証を無効にする、そんな強権が国にあるのだろうか」――。凄い、鋭い指摘だ。

「75歳以上という高齢者には、いろんな人間がいる。そうした人間への想像力がまったく働いていない。もらえる年金も少なく、病院にも通えないような人からも保険料を自動的に年金から天引きしていくというのは、非常に冷酷な感じがする」(151頁)。
「75歳以上の人たちはもはや用済みとばかりに、国が率先して<姥捨て山>を作ったかのような印象を受ける」(146頁)――。堀内光雄、現職衆院議員が<怒り>の声を上げた。

1997年の通産大臣の時、石油公団について事務方の答弁書に疑問を持った堀内、公団関連企業112社の膨大な資料を独りで精査。不良債権が1兆3,000億円もあることを暴き出す。「文藝春秋」(1998年11月号)に『通産省の恥部・石油公団を告発する』と暴露。その結果、2002年「石油公団廃止法」が成立、公団は2005年3月に解散。正義感は抜群。「文藝春秋」など滅多に買えない火山。でも堀内光雄の記事を読みたい。思い切って買った。

「今まで国民健康保険やサラリーマンの健康保険に加入しながら、老人保健制度下で医療を受けてきた人たちが、75歳以上で輪切りにされ、一斉に別の枠の中に送り込まれた。その数は約1300万人。配偶者や子供らに扶養されて保険料を払ってこなかった人も含め、全員が保険料を負担することになる」――。何とも明快。それだけに<鬼気>迫る話だ。

発想を変え<年金>を話題に考えてみよう。日本の年金は戦前<積立>方式でスタート。簡単にいえば「将来もらう年金は自分が積み立てた<貯金>と<利子>から<分割>払いを受け取る仕組み」だった。
ところがムダ使いが嵩じて原資が不足。ある日、突然「日本の年金は<賦課>方式です。年寄りの年金を若い世代が負担する仕組みです」と言い出した。長年支払い、積み立ててきた貯金をパーにされた。同じことが健保でも起こった。これは火山説。堀内説ではない。

「私が50年にわたって経営してきた富士急行の健康保険から放り出されてしまうことになるらしい」とは堀内議員の言葉。年金も健康保険も<厚生労働省>の担当。<悪質>だ。
「親子や夫婦の絆まで引き裂く状況を生み出しかねない。これまで子供を扶養してきた親、子供が成長、就職して子供の扶養家族になる。健康保険も子供と一緒。親子の長い関係が続いてきたのに、急に『お父さんは後期高齢者、扶養家族から外れました。保険証を返して、今後は自分で保険料を払ってください』とは子供だって言いづらい」(147頁)――。

「夫婦の間でも、夫が75歳以上になり、妻がそれより若ければ、夫だけが現行の制度から外されて新制度に入り、それまで妻が夫の扶養家族として保険料を払っていなかったとしたら、妻は1人で国民健康保険に入らなければならなくなる。もちろん妻の新たな保険料負担が発生する」(同)――。血も涙もない残酷な制度。

「新法案は厚労省が原案を作成した後、誰もブレーキをかけないまま06年6月の成立に向かっていった。さらにそこから2年も準備期間があったのに、制度の趣旨や仕組みについて分りやすい説明も行われず、施行されてから問題が次々と明らかになった。周知が不徹底だったことも、混乱を招いた原因の一つだろう。そこには厚労省の無計画性、怠慢があったように思う」(151頁)――。一方、堀内光雄の勉強振りは素晴らしい。

「高齢者の高すぎるという議論は、10年以上前からあった。06年度推計での国民医療費は約34兆円、そのうち高齢者医療費は約11兆円、全体のおよそ3分の1をしめている。後期高齢者の1人当たりの医療費は、現役世代の4倍から5倍かかっている」(150頁)。
「老人医療費は年々増えているから、何か制度変更をしなくてはいけない、と捉えている人がいるかもしれない。しかし、事実は違う。1999年からの老人医療費を見ると、ずっと11兆円台であり、実は増えていないのだ」(153頁)。凄い指摘。何のための新制度か。

「自民党の中でも『後期高齢者医療制度を考える会』という組織ができるなど、制度見直しの声が上がってきている。ここは思い切っていったん凍結してゼロベースで国民的議論を行うべきである」(152頁)。火山も大賛成。<保険>とはいえない悪法は廃止すべき。
「まず第一に高齢者の意見に耳を傾け、納得してもらわなければ、医療改革は進まないということを認識してもらいたい。1300万人の後期高齢者たちにとっては、ガソリン税の暫定税率問題より、この制度の方が切実な問題として受け止められるだろう」(同)。

「高齢者をわざわざ隔離するような制度にはせず、今ある老人保険制度を時代にあった形で十分対応できるはずだ」――。医療費の高い高齢者だけ集めるたら破綻するのは自明。
「根本的には、政府が経済成長を良くしていくことができれば、高齢者の医療負担も少なくて済む社会になるだろう。福祉財源を充実させるためにも、政治はしっかりとした舵取りをしていかねばならない」(153頁)。――別項の<川本裕子>早大大学院教授の<上げ潮>路線をご参照。バラマキ主体の<増税派><高負担>を強いる路線とは根本的に違う。
(平成20年5月12日)

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みのもんたの「朝ズバッ!」で自民党参院議員の山本一太(群馬県選出)が吼えた。「日本の政治家で<高齢者り捨て>を考えているものは一人もいない。聞き捨てならない。取り消せ」と社民党の福島瑞穂党首に詰め寄った。「後期高齢者医療」を巡る討論――。では75歳以上だけを区分する新しい制度が「切り捨てではない」と言えるのか。

テレビ朝日、昼のワイドショー「スクランブル」がすっぱ抜いた。「与党議員も<塩爺>も批判、新制度で医療現場も大混乱」で「その痛みを後期高齢者自ら自分の感覚で感じ取っていただく」のが狙いと、大混乱の新制度を計画した高齢者医療制度施行準備室室長補佐が今年1月、金沢市のフォーラムで発言したと放送した。
要するに「今までの医療(健保の仕組み)では若い世代の負担が増えるだけ。高齢者は感じない。だから自分で負担すれば<痛み>が分かるだろう」と言いたいのだ。

国民医療費は今、年34兆円。うち高齢者の医療費は約3分の1の11兆円。1人当たりに換算すると若い世代の4〜5倍になる。今の制度では負担しきれない。だから「75歳以上だけを区分、新制度で自己負担させよう」というのだ。だからこの室長補佐は「医療費の高いところは高い保険料を払ってもらう」とフォーラムで説明している。実際、この新制度、「対象は75歳以上全員と64歳から74歳まで一定の重い障害がある者が加入する」と同じ放送で解説された。もっと酷い話がある。

舛添要一厚生労働相の発言だ。4月15日の閣僚懇談会で「7〜8割の人は保険料が減るのではないか」と発言したが、夜、記者会見を開き、「正確な数字は分りません。私の感じで申し上げた」と訂正したのだ。どう考えてもおかしい。官僚の言いなりなのはミエミエ。
「厚生労働省は説明不足だ」という指摘が多い。福田康夫首相も「国民が安心できるような説明ができていなかった」と繰り返す。だが「制度」自体に問題があるのに、説明不足と言い逃れ。「クロをシロ」とするゴマカシは許されない。

<医療改悪法>と野党が名付けた「後期高齢者医療」制度は小泉内閣時代の2006年5月17日、自治体首長、医師会関係者らが「国民の健康、医療格差を拡大する計画だ」と反対する声を押し切って強行された。衆院で審議入りしてわずか一カ月余の衆院厚生労働委員会。

国会前には医療関係者や患者など約350人が座り込み、委員会室にも数十人が傍聴席につめかけていた。与党は「社会保障制度が充実していると過度な期待を国民に抱かせてはならない」(自民・北川知克議員)、「審議も機が熟してきた。法案の処理をぜひ進めるべきだ」(公明・福島豊議員)と主張、審議を一方的に打ち切って強行採決。ホンネが見える。

「自民に見直し論、与党執行部封じ込めに汗」――。4月26日(土)の「日経」の見出し。
「衆院山口2区補欠選挙の投開票を27日に控えて見直し論が広がると、『国民に安心を与える制度』としてきた政府・与党の立場が揺らぎかねない。『補選に悪影響を与えるので勝手な動きは慎んでもらいたい』。自民党の大島理森国会対策委員長は24日、制度見直しを盛った政策提言をまとめた山崎派の保岡興治事務総長に厳重注意した。伊吹文明幹事長は岩国市での補選の応援演説で時間の半分を費やして制度の必要性を訴えた。

公明党も自民党に引き締めを要請。高木陽介選対委員長は同日の党代議士会で、『自民党の中で与党の結束に足を引っ張る人間を推薦する必要はない』と次期衆院選での推薦見送りにまで言及し、結束を求めた」――。全部「日経」。制度を正当化したい意向がミエミエ。
自民党の若手議員ら約60人でつくる「社会保障制度研究会」の会合では制度廃止を求める意見すら出ているという。当然だろう。こんな<医療改悪法>を許しては自分の再選は覚束ない。政治生命を失いかねない。せめて<反対>という姿勢をアピールしたいのだ。世論は大きく動いている。

<暫定税率>についても「自民党内で意見が割れている」。都市派の若手議員は世論に敏感だ。自分の選挙区を考えると「首が危ない」と考えざるをえない。落選すると分かる政策には反対せざるを得ない。良いことと思う。先日も横浜市営地下鉄の新線<グリーンライン>の日吉駅で街頭演説をしていた自民の若手議員。火山、握手をしてきたが、<暫定税率>復活には<反対>と強調していた。素晴らしい。
(平成20年4月26日)

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「朝ズバッ!」で、みのもんたがまた吼えた。4月28日(月)朝の放送。福田政権で初の国政選挙となった衆院山口2区補欠選挙で、民主党前職の平岡秀夫が勝利。それを朝刊各紙が大きく報道したことを取り上げた。いずれも自民敗北は「後期高齢者医療や暫定税率に対する国民の強い批判が決め手」と指摘している。当然だろう。

「内閣支持率の低迷にあえぐ福田康夫首相にとって手痛い打撃で、求心力の低下は避けられない」と「日経」社説。「『ねじれ国会』での巻き返しを狙って総力戦で挑んだ福田政権にとって強い逆風となる。与党はガソリン税の暫定税率の復活に向けて強気の国会運営を続ける構えだが、福田康夫首相には次期衆院選の<顔>としての失望感が強まりそうだ。政権課題が山積する中で、首相は難しいかじ取りを迫られる」と政治面の記事が続く。

27日夜、町村信孝官房長官は記者団に「山口2区の人に国民全体の判断を委ねたこともないし、委ねるべき性質のものでもない」と語ったという。だが「朝ズバッ!」にレギュラー出演している毎日新聞論説委員の与良正男は「選挙を何と考えているのか。国政で一番重要な選挙で出された国民の判断を政策に反映させないなどということは許されない」と珍しく激怒の表情を見せた。みのもんたも大きく頷いた。火山ももちろん同じ気持ちだ。

「自民党は『勝てば政局の流れが変わる選挙』(古賀誠選挙対策委員長)として民主党への反転攻勢の絶好の機会と位置づけてきただけに落胆の色を隠しきれない。与党はガソリン税の暫定税率維持を盛った租税特別措置法改正案を30日に衆院で再可決する方針を堅持する。懸念を深めているのはむしろ道路特定財源を10年維持する道路整備費財源特例法改正案への影響だ。2009年度以降は使途を定めないとした首相指示や政府・与党合意との矛盾解消を求める声が、自民党の若手・中堅議員の間で強まることが予想される」(日経)。

「5月12日以降の衆院再可決へ向けて党内で<造反>の動きが拡大する恐れもある」――。
「<土建国家的>地方利益論」――。「道路を造る。橋を架ける。施設を作る」。補助金をバラマク利益誘導。民心をつかみ、ゼネコンを選挙マシンにして票や献金につなげる。日本の政治は明治政府以来、この手法で運営されてきた。チャンピオンは「列島改造」を武器に権力の座に登りつめた田中角栄だ。田中は<金脈>問題で失脚、失意の内に世を去った。歴史的使命はとっくに終わったはずなのに、族議員も官僚も<利権>を手放さない。

「後期高齢者医療」――。健康保険は相互扶助が基本。最も医療費が高額になる75歳以上だけを切り離して、医療や保険が成立するはずがない。区分すれば75歳以上の<負担>が重くなるのは自明の理。それなのに<自民党>も<厚生労働省>も「7〜8割の自治体では保険料が安くなる。負担が軽くなる」と強弁する。見え透いたウソをつくから選挙にも負けた。「これでは勝てない」「落選する」――。若手・中堅など有権者の気持ちに敏感な議員が「クビが危ない」と<造反>するのは当然だ。

日本の道路は人口2000万人以上の先進国の中で、1キロ平方の道路距離がダントツに長い。GDP(国民総生産)に占める公共事業費(道路予算)の比率は独仏の2倍、米国の3倍も高い。それでもまだ道路が必要と族議員や自治体の首長はいう。
ワイドショーの多くは「クルマがほとんど通らない道路」「普通の道路に並んで走るムダな有料高速道路」をしばしばテレビ画面で紹介する。それなのに自民党は「道路特定財源の一般財源化」に<反対>という。それほど<うま味>ある<利権>なのだ。手放したくない。

「(衆院山口2区補欠)選挙戦で平岡氏はガソリンにかかる揮発油税の暫定税率の失効で、ガソリン価格が下がった成果を強調する一方で、後期高齢者医療制度の廃止などを掲げ、政権批判を繰り広げた。山本氏は地域活性化を強く訴えたが、及ばなかった」と日経社説。
<地域活性化>――。美名を使うが「<土建国家的>地方利益論」そのものだ。ゼネコンにお金を落とす。長野オリンピックで巨額の補助金を手に入れたが、逆に大幅な財政赤字を作った。これが県政批判を招き、田中康夫知事を誕生させた。

「<土建国家的>地方利益論」を提唱したのは元財務官僚の榊原英資(ミスター円)だ。
「分権国家への決断」(毎日新聞社)。ミスター円は第一章「分権国家論」を「変わり始めた<この国のかたち>」で始める。「長野県議会に不信任された田中康夫知事が圧倒的多数で再選された」(12頁)が冒頭の言葉。当時の県議会はゼネコン族の巣窟だった。

「長野県は他の多くの地域と同様、公共事業の受益者であった。そして、県や市町村の政治はその公共事業を中心に、ここ50年、いや明治以来展開してきたのだ。しかし、多くの県民は、実は主たる受益者は既存の政治家や建設業者たちであって、自分たちではなさそうだと気づきはじめたのだ」と続ける。まさにズバリ。胸がすく。

政府・与党は道路特定財源を10年間維持することを定めた法案を5月12日以降再可決する方針という。「しかし特例法案は2009年度から道路特定財源を全額一般財源化する首相の公約と矛盾する。自民党内からも再可決する前提条件として、閣議決定や総務会での党議決定などの担保を求める声が出ている」と「日経」社説。だが「自民党の道路関係議員らは一般財源化になお抵抗姿勢を示しているが、きちんと道筋をつけなければ首相の活路は開けない」(社説)。開けないのは<首相>の活路ではない。<国民>の活路だ。
(平成20年4月28日)

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テレビや新聞を見るたびに腹が立つ。「新しい制度で、低所得の人は保険料が安くなる。ただ市町村によっては上るところもある。今、実態を調べている」というのだ。「ウソつけ」怒鳴りたくなる。だって原理的には<負担増>が当たり前。安くなる道理がない。選挙を前に具合が悪い。だから急遽<減免措置>を講じたり、ごまかしたりしているだけ。

もともと若い世代にこれ以上負担させられない。だから世界にも類例のない<後期高齢者>だけを<分離>した制度を小泉政権時代に<強行採決>した。悪法と承知の上。
「国民医療費」の総額は約34兆円。その約3分の1の11兆円が高齢者の医療費。一人当たりの医療費は若い世代の<4〜5倍>という。これを<後期高齢者>だけに負担させる。保険料が安くなる道理がない。なぜはっきり「負担してください」と説明しないのか。

官僚の手口は常に<利権>拡大。「<財源>と<権限>を増やしたい」――。今回の事例で言えば、いままで<市町村>に任せ、運営させてきた<国民健康保険>を<県>単位の<公域連合>に移管する。一見、何の不思議もない。
だが広域連合は<中央集権>の出先。<地方分権>からの権力奪取。厚生官僚の<権限>が強化された。東京23区など財政力の高い自治体は<加入者>負担を<軽減>、医療費を自治体が補填していた。新制度に移行すると全国一律になる。だから二重の<負担増>。

「市町村によっては…」というが、制度の設計段階で綿密に試算、検討すべきだった。それをいい加減に扱い、これから実態調査という。許せない<怠慢>。「<国民不在>の行政」と指摘して当然だろう。
厚生官僚が握る財源は増え、権限も増える。<利権>拡大の正体が見える。地方自治体は負担が減るから嬉しいかも知れない。地方に<恩>を売りながら<利権>拡大。ご立派だ。

保険適用の医療も減るらしい。この際、整理したいのだ。今後、増えることはあっても減るはずのない医療費。負担を<後期高齢者>に押し付ける。そのための<分離>。「世界中探してもこんな制度はない」と識者は指摘する。本当だろう。本来、保険は<相互扶助>!母体が大きいほど<良い>給付ができる。分離しやら、うまく行くはずがないのだ。

国民年金は<相互扶助>。世代間で負担。「若い世代1人が老人3人を養う」――。<賦課方式>。それが<いや>と脱退が増え、今や破綻状態。だから脱退できないように「年金から天引き」。さすが世界一の<官僚王国>。知恵者が多い。嬉しくて涙が出る。
(平成20年4月17日)

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