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 来年度入試よりこちらの学校さんは6年一貫の中等教育校以外に、3年間を単位とする高校の付属中学校を設立されます。
じつは、この付属中学校に関しての問い合わせがけっこう来てました。
ネタばらしで個別に申し上げてもよかったのですが、とりあえずはこちらの説明会でできるだけの内容を把握し、それについての調査は後日行うものとして、個別の説明はやらなかったんです。
せっかく問い合わせてくださった方々には申し訳なかったんですけど。
今日はきちんと説明を聞いてきましたので、思うところを書きとめておきたいと思います。

 まず、6年一貫コースがありながら、なぜ中学3年間コースを作ることになったかについて。
こちらの6年一貫中等学校は、大阪の私学では唯一の学校さんです。
通常の中高内部進学とどこが違うかというと、その教育内容にあります。

 教育要綱において、中学および高校で学習させる内容については厳密な区別がされています。
中学部で高校の先取り教育を行ったとしてもそれは卒業単位には数えられないし、高校部で中学部のおさらいを行ったとしても卒業単位には加算されません。
ここにおいて、大阪の私学中学校さんは大きな勘違いをなさっているわけです。
ただし、慣習的に授業全体の3分の1は補習や小テストを行うことが認められており、そういう意味においてはギリギリセーフとなる授業の進め方もあるわけですね。
それでも、先取り教育で中学部で教えた世界史や物理の単位が高校卒業単位として認められず、急いで夏季補修で卒業に必要な単位を取得させた学校さんもまだいらっしゃるようです。
(去年も2校あったようですね。)

 ところが中等教育校はそのような中高の垣根を取り払い、一番学習しやすい順番で指導することが許されています。
学習内容に置いても、高校の内容を中学部で行っても何ら問題がないわけです。
ですから、6年一貫をうたうのであれば、中等教育校にするのが当然だと思うのですが、なぜか大阪の私学さんではこちらのみ。
運営できるだけの能力とノウハウを持った私学さんがなかったということもあるのかもしれませんね。

 つまり、中等教育校の特徴は、高校の先取り授業です。
高校でもう一度同じ内容を学習する無駄を避け、できるだけスムーズな学習内容の連続を行うことにより、普通の学校よりも無理なく学習進度が速くできる。
こちらの学校さんはこの優位な点を生かし、現在までにTOKKERS(東大・京大・阪大・神戸大)の合格者を毎年出しておられるわけですね。

 しかし、今回設置される付属中学校では、これとは全く違ったアプローチで学習指導が行われるようです。
たとえば勉強について。
中等教育校では徹底した先取り授業がキモですが、付属中は座学を中心とした授業中心教育。
また、中等教育校で行われている習熟度別事業も行わず、授業は各クラス単位のものになります。
さらに、中等教育校では学習主眼の教育のため、空手部などの全国レベルのクラブに入部することはできませんでしたが、付属中では自由にクラブに参加することができます。
これらの指導法で目指しているのは、各人がリーダーになれる全人教育。
中等教育校では全員一丸となって合格を目ざすグループ教育であるのに対し、付属校は各人のよさを磨きあげる個別教育を主眼としていると。
「高校部に内部進学した子たちが、各コースのリーダーとなれるように育てたい」とは、付属中学校準備委員会長の高田先生のお言葉でした。

 次に高校部について。
入学者の質・量ともに年々向上しているこちらの学校さんですが、どの学校でもぶつつかる壁に悩んでおられるように私は感じています。
それは「組織の巨大化に伴う肥満化」です。
入学者が増えるということは、生徒の個性も多様化するし、指導する教師も数を増やさなければいけないということ。
このあたりを大阪の私学さんは勘違いしておられると私は考えているんです。

1クラス増えたらその分の教師を増やせばいいというものではありません。
横のつながりを強化するためにも、教師は1.5倍雇うべきなんですよ。

 たとえば個性の多様化についても、クラブ重視でいくのか、資格重視で推薦を目指すのか、学力重視でセンター入試を突破するのかでは指導方法も変わってきます。
そのすべてに対応しようとすれば、それだけの専門役職を設置しないといけないわけです。
しかし、大阪の私学さんの場合はただ雇う先生の数を増やすだけで、大切な2つのことを行なっていないと。
一つは上記の必要な先生数の確保です。
もう一つが、教師の教育なんですよ。

 学校の特色を出すためには、それぞれの学校ごとの教育方針と指導方法のマニュアル化が求められます。
いい先生を雇ったからと言って、その先生の個性に頼った教育をさせていては、伸びる生徒も伸びませんし、学校独自のカラーも出せません。
つまりは、教師をきちんと育てられない学校は、生徒を伸ばすこともできないということです。
カウンセリングや放課後指導で新任の先生たちの教育を行っている私学さんは、大阪ではわずかに5校。
その中でも、先生の話し方や黒板での説明のときにどの位置に立つかまで教えていらっしゃる学校さんはたった1校です。
つまり、大阪の私学さんは、それぞれの先生の好きに教えさせている学校さんがほとんどだと。
私から見れば、うすら寒くなる話なんですけどね。

 そして、残念ながらこちらさんは先生に対する指導・教育がそう熱心ではないように思われます。
生徒さんや保護者からアンケートをとって先生たちを評価することはやっていらっしゃるようですが、教師養成については聞いたことがありません。
その弊害がはっきりあらわれたのが去年卒業の高校3年生でしょう。
彼らは入学当初から質・量ともに前年度入学者よりもレベルアップの度合いが大きく、入学後に当時の校長をして「この学年は期待できる!」と言わしめた学年でした。
しかし結果は例年どおりの進学率で、今日の説明会でも進路実績についてはなんの発表もありませんでした。
この原因は、教師の質にあったと私は勝手に判断しています。

 勘違いしないでくださいね。
教え方が下手だったと言っているわけではありません。
確かに数人の先生はプリントをやらせても解答さえ配っていなかったという情報もつかんでいますが、それくらいならどの学校さんでも聞く話です。
一番致命的だったのは、「担任教師の指導の仕方を、学校側がほとんど指示していなかった」という点だろうと。

 一番大きな原因は、下位の進学コースにまず推薦入試の希望選択をさせ、そののちに残った推薦大学を特進コースの生徒さんに選ばせているというシステムのせいではないのでしょうか?
だから、上位の特進クラスは成績がいいにもかかわらず、それよりも下位の生徒さんの方が関関同立の推薦資格を手に入れられると。
推薦がほしければ、特進よりも下の進学コースにいた方がいいという矛盾した制度になってしまっているわけです。
もし担任教師に対して学校さんが統一された指示を出していれば、「その点数では解く新コースでは推薦はとれない」という言葉ではなく、「それだけの実力があるのなら、もう少し頑張れば国立大に手が届く」という言葉になっていたはず。
そして、生徒さんのやる気も持続したはずだと。

 結果として「推薦はないよ」と宣言された生徒さん達は自分自身の学力に不安を覚え、多くの方がセンター入試を選ばずに公募推薦受験を行ったようです。
才能ある学年を有しながら、進路実績が伸び悩んだのは本当に残念でしたね。

 学習指導的には何の不安もない学校さんだと私は思っています。
ずいぶん前の不祥事があった時でさえ、こちらの学校さんは面倒見のいい学校さんだと信じていましたし、現在もその思いは変わりません。
ただ、学校の巨大化に伴う教師の質・量の確保に少し疑問があるだけなんです。
そのあたりをなんとか改善し、さらなる飛躍につなげてほしいと私は思っています。

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    > yuk*12*2jpさん
    簡単に申し上げれば、「中等教育校は中学時代に高校の内容も学習できる」「付属中学は基本的に高校の学習内容を指導することはできない」ということです。

    実は文科省の学習区分というものは結構いい加減で、中学生の内容が高校に回ったり、その逆になったりすることがよくあります。

    中等教育校はそういう区分に振り回されないということです。

    また「中等教育校の最終目標は大学入試合格」「付属中学の暫定目標は高校入試合格」と言い換えてもいいでしょう。

    [ こむりん先生 ]

    2017/2/1(水) 午後 1:42

  • 顔アイコン

    > yuk*12*2jpさん
    なので、付属中学さんについては高校進級時に成績に応じたコースを選択することになると思います。

    中等教育校さんは今まで通りに6年間で国立難関大学突破を目指すコースと言えそうですね。

    [ こむりん先生 ]

    2017/2/1(水) 午後 1:44

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