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サンタさんはいるの?

 うちの娘が生まれたとき、私は様々な計画を立てて楽しんでいました。
たとえば、幼稚園の頃から仲良くなった男の子たちの写真を年代順に並べて保管し、結婚式にはその男遍歴を披露してやろうとか。
(娘にばれてデータをすべて消去されてしまいました…)
また、はしかにかかった時に、全身に浮かび上がった赤い斑点写真をきちんと撮っておいて、将来生意気になったらご近所さんに写真をばらまくぞーとか。
(こっちはまだ見つかっていません:笑)
まあ、将来のことを考えて、いろいろいたずらしていたわけですね。

 そういう計画の一つに、「サンタクロース計画」というのがありまして。
娘には毎年必ずサンタさんからのプレゼントを親以外のものとして用意し、なんとか中学3年生まで信じ込ませたままにしておくと。
で、高校入試の前日に、「実は… サンタはお父さんだったんだ!」とカミングアウトし、「えええ!!!?」とショックを与えても受験に合格するかどうかを確かめるという、壮大な計画でした。
つまり、心を鍛えようとしていたわけですね。
ただの嫌がらせという話もありますが。(笑)
しかし、これは大失敗。
カミングアウトしたものの、「知ってるしぃ。ずいぶん前に友だちぃに聞いたしぃ。」とか言われてあえなく失敗。
くそぅ、ひねくれた友達ばっかり作りやがって!

 お子さんが成長する過程で、必ず直面しなければならない問題の一つに、「サンタは実在するのか?」というものがあります。
私たち大人も、小さい子供さんに「サンタさんに会いたいよう。あってお礼が言いたいよう。」とか言われて、困ってしまった甘酸っぱい経験があるでしょう?
あなたなら、どう答えますか?
以前にこのブログでも書いたことがあるんですが、実はこの問題に対して真摯に答えた大人がいるんです。
それは、とても夢と愛にあふれた答えでした。

 それは1897年のアメリカでの出来事で、当時8歳の少女であったヴァージニア・オハンロンちゃんが、ニューヨーク・サン新聞社に「サンタクロースはいるんですか?」という質問の手紙を送ったことから物語は始まります。
なんとサンは新聞の丸一面を使った社説で、答えを返したのです。 
その答えがこれです。(日本語にしてあります。)

「ヴァージニア、あなたの友達は間違っています。
 
彼らは疑い深い年齢であり、何でも疑ってしまうところがあるのでしょう。
そのような人達は、目に見える物以外は信じないのです。
自分が分からない事などない、と思っているのです。

いいですか、ヴァージニア。
  
人は、大人も子供もちっぽけな存在です。
 この偉大な天地万物の中で、人の知恵など虫やアリのような存在です。
 
 
人と限りの無い世界とを比べたとすれば、その広くまた深い世界を推し量るには、世の中のことの全てを理解し全てを知ることができるような、大きなそして深い知恵が必要なのです。

そうです、ヴァージニア。
サンタクロースは確かにいるのです。
彼は確かに存在するのです。

それは、愛や寛容、そして献身が確かにこの世に存在していて、あなたも知っているように、多くのそれらが君の生活に素晴らしい美しさと喜びを与えてくれるのと同じように、確かなことなのです。
 
ああ!もしサンタクロースがいないとしたならば、世界はなんてつまらない所なのでしょう。
そのつまらなさは、きっとヴァージニアのような可愛い子供たちがいないのと同じくらいなのでしょう。

その世界には、生活をより良いものにしてくれる純真な信仰もなく、詩もなく、ロマンスもないのでしょう。
私達には、見たり触れたりすること以外の楽しみはなくなってしまうのでしょう。
子供時代に世界を満たしている不思議な光も消え失せてしまうのでしょう。

サンタクロースを信じないんですって!
妖精も信じないのでしょうか?
パパに頼んで、サンタクロースを見つけるために、人を雇ってクリスマスイブに全部の煙突を見張らせることもできるでしょう。
そうすると、ひょっとしたらサンタクロースを捕まえることができるかもしれませんよ。

でも、例え煙突から降りてくるサンタクロースの姿が見えないとしても、それが何の証拠になると言うのでしょう?
誰もサンタクロースを見たことがないというのは、サンタクロースがいないということじゃないのです。
世界で一番本当のことは、子供にも大人にも見えにくいのです。

あなたは、芝生の上で妖精がダンスをするのを見たことがありますか?
もちろんないでしょう。
でもそれは、妖精がいない証拠とはならないのです。
誰もが、世界にある、目に見えなかったり見えなくなることができる不思議なことのすべてを、想像したり心に描いたりすることはできないのです。

あなたは、赤ちゃんのガラガラを壊して、何が音を出しているのか見る事ができるでしょう。
でも、目に見えない世界を覆っているベールは、どんなに力持ちの男でも、世界中の力持ちの男の力をあわせても、決して引き裂くことはできないのです。
信仰や空想、詩、そしてロマンスだけが、その覆い隠しているものを押しのけて、その向こうにある天上の美と栄光を眺めて、それを心に描くことができるのです。

本当かですって!?
ええヴァージニア。
世界の中で、本当に変わることがないのは、それだけなのですよ。

サンタクロースがいないですって!
とてもうれしいことに、彼は生きていて、永遠に生き続けるのです。
今から千年経っても。
ヴァージニア、それどころか千年の十倍たっても、彼は子供達を喜ばせ続けるんですよ。

 1897年9月21日にサン紙に載った社説です。
原文はこちら。
いまもこの新聞社のホームページに残されているんです。


できれば、この答えを書いた記者フランシス・チャーチさんのような、機知と愛に富んだ大人になりたいものですね。

あなたはいまもサンタさんを信じていますか?

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