株式探偵コナン

日韓の関係がギクシャクしてきました。お互いの正しい歴史認識なしに、修復は不可能だと思います。

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崩壊を防げるかスペイン市場

本日、参照した記事 → businessinsider.com

もうひとつ参照した記事 → FT.com

  株式探偵団、ノラネコのタマよ!!

予想通り、7月に入り、ヨーロッパの市場の動きがあやしくなってきたわね。

  まず、ギリシャなんだけれど、今回の格下げで、世界の投資家が債券運用の基準とする主要な

グローバル指数からギリシャ国債が除外されることとなったため、資本流出が、急ピッチで、

進行しており、実態の不透明さが市場の不安心理を助長しているわね。

 多くの市場関係者が、指数を利用するファンドの運用総額などから、流出する可能性がある

資産規模を割りだそうと試みているけれど・・・・・。一説には、数兆円規模との試算もあるけど、

世界に広がる巨額マネーの実態は極めて不明確なのよね!!「あるファンドは、先を見越して

早々と外したが、急速な価格下落に追いつけず、まだ投げ切れていない。パッシブ運用者には

主要指数とのかい離を嫌い、あえて保有し続けている参加者もいる」と、対応もばらばらの

ようだし・・・・。
http://av.r.ftdata.co.uk/files/2010/06/Greekbank_LSR-e1276523333861.jpg

  ギリシャ債の対独スプレッドは、拡大が続き、同国債CDSは、いまや1000bpsを超えるように

なってしまったわ。わずか1~2週間で、国債の対ベンチマークスプレッドが200bps以上も

ワイドニングする、などという事態は、取引のボリュームがほとんどないことを示唆します。

Bid と Ask が開きすぎてまともな値がつかないということでしょ。

  ギリシャ債を売ろうにも、いまさら市場に「買い手」はどこにもいない。

  市場に買い手のいなくなったギリシャ国債を買い取ったり、それを担保に資金を銀行に貸して

くれるのは、いまやECBしかいなくなったわ。

  でも、ECBが流動性の後ろ盾をしてくれるからと言ったって、それも所詮は短期的な対処。

いくら利回りが魅力的に見えたとしても、正常化に目処が立たず、セカンダリー市場で自由に売買

できない流動性のまったくない証券を、今、敢えて持ちたいと考える民間投資家が存在するとは、

とても思えないわよねぇ。

  ギリシャの金融機関は、キャピタルマーケットから完全に閉め出されている。

ECBの緊急融資を受けながら流動性はなんとか保っている様子だけれど、それだけで資金繰りが

安定するわけもないわよねぇ。

  ギリシャの銀行群のバランスシートがどうなっているのか知りたいものだわ!!

調べてみると、6月14日のFT Alphavilleの過去記事に、それに関連した記事を見つけたわ。

 ● 負債サイド:ギリシャの銀行システムの預金総残高は09年4月から210億ユーロの減少、
   率にして7.5%減。
 
 ●  資産サイド:民間セクターへの貸出の伸びは無し。だが、ギリシャ国債の買い入れは
      大幅増。今年4月時点のGGB残高は440億ユーロ、半年間で120億ユーロ増。 

預金が減っているのに、GGB(ギリシャ国債)を買い増すことができるのは、ギリシャ国の中央銀行

(BOG=Bank of Greece) からの借り入れを急増させているからということになるわよねぇ。

以下、ふたたびFT記事より和訳。

 ● ギリシャ銀行群のBoGからの借り入れは900億ユーロ、拠出された担保の額は1230億ユーロ。 

 ● しかし、4月末時点でギリシャの銀行は1020億ユーロしか有価証券残を持たず、うち
   ソブリン債は480億ユーロ、残りの多くが証券化後に自己B/Sに保持した分。
 
 ● 仮に、ブック上の有価証券全額がレポ用担保として受け入れられたと楽観的に仮定しても、
   有価証券残高だけでは中央銀行からの借り入れ担保としては不足しており、ギリシャの銀行群
   はすでに融資ブックを裏づけに資金調達している可能性が高い。 

  インターバンク市場から完全に閉め出され、キャピタルマーケットでもリーズナブルな

イールドで中・長期資金を民間から調達できなくなったギリシャの金融機関の資金繰りの

ポジションは、もう「厳しい」とか「きつい」とかいった中途半端な形容詞では表現できない

レベルまで来てしまっていることよ。

○ 預金が減少。

○ レポ担保になる有価証券、使い果たし。

○ さらなる担保になる新発国債の購入資金を、中央銀行からの借り入れに依存。

○ その借り入れの裏づけに、融資ブックを提供。

○ B/S構造で貸出と預金がともに減少し調達コストが上昇しているために、ネットインタレスト
  マージン(NIM)が低下。さらに、不良資産増加で償却負担も増加しているため、純利益を
  下ブレさせる。

つまり、流動性のみならず、資産内容にも圧力がかかり、リスク許容量が狭まってきている。

銀行のバランスシートがこんな有様で、景気回復を後押しするための与信積極拡大などできる

はずもないわよねぇ。

 こうした状態を、民間の金融機関が、この先果たしてどれだけ長く続けられるのかしら??

  ギリシャ国債に話を戻すと、取引が極端に薄い中で、パッシブ運用ファンドの売り圧力が

乗っかり、それが対独スプレッドを悪化させているのは間違いないわ。
http://image.blog.livedoor.jp/masamasa119269/imgs/1/f/1f365aa6.gif


  さて、この7月という月は、スペイン国は国債償還時期が集中し、スペインは、かなり旺盛な

国債発行を目論んでいるとのこと。

 今月から来月にかけて行われる可能性のあるオークションのスケジュールは、上の表のとおり。

 7月1日のスペイン国債(5年物)のオークションが、どうなりものかと心配していたけれど、

なんとか、無事成功した模様。

  スペイン政府は、今回の5年債発行で25億から35億ユーロの発行をもくろんでいたけれど、

その上限にあたる35億ユーロを発行、Bid-to-Coverレシオ (発行額に対する需要総額)は1.7倍で、

需要もそこそこあった様子。(利率は3.65%、5月発行の5年債は3.53%だった。)

  ただ、スペインは基本的にインターバンク市場からシャットアウトされており、スペイン国債を

担保として提供しても民間でのレポ取引では使えない状況になっています。

  ということは・・・・、憶測に過ぎないけれど、市場での取引が自在にいかない国債を嬉々と

して買う他国の投資家がゴマンといるとも思えず、となると、多分、スペインの銀行達に

バカスカ「買わせてる」のじゃないかと思ってしまうわけ!!

  スペインの対独スプレッドレベル(200bps台)は、ギリシャのそれ(1000bps超)と比べると

まだマトモだとはいえ、市中からの調達が困難になっている点は両国とも変わりなく、国内融資

(スペインの場合特に不動産融資)が拡大基調にいるとは考えにくい点からして、おそらく

スペインの銀行群も、ギリシャ同様に、バランスシート上の国債保有残高を増やしているのでは

ないかかしら?、と推察するのです。

  ということから、7月最初のスペイン国債オークションがうまくいったと言っても、ここで

ぬか喜びは禁物ということ!!

   GSの推計では、7月中に手当てが必要な額は217億ユーロとのことだけれど・・・


・キャッシュ赤字額=135億ユーロ (A)←GS推計 
・今月中に償還を迎える国債総額ネット=82億ユーロ (B) 
・7月キャッシュ必要額(A+B)=217億ユーロ 
・同国のキャッシュリザーブ残高=91億ユーロ (C) 
・最低借り換え必要額(A+B-C)=126億ユーロ 

 キャッシュ不足に対処するため、スペイン政府が積極的に出費を抑えるなどしていれば(A)が

減り、最低借り換え必要額もその分減る可能性はある。他にも代替手段はあるであろうし、

すぐすぐデフォルトがどうしたという話に発展する可能性も低い。

 でも、欧州市場で資金の流動性が全般的にタイトになっている最中での起債ラッシュなだけに、

入札のたびに注目されることになるわね!!

  ということは、そういった投資家の不安心理をついて、ヘッジファンドは、売り崩しで、

ひと儲けを狙っていると考えてもおかしくないわよねぇ!! 


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外資系生保のユーロ建て生命保険の、基本利率が上昇局面ですが、裏返すとリスクが増大したと言う事ですか?

2010/7/6(火) 午前 9:43 [ 短足おじさん ] 返信する

生命保険もドル建てとかユーロ建てとか、複雑にな商品が多くなっていますね。為替が将来どうなるか??庶民にも為替の相場観が必要な時代になりましたね。

2010/7/6(火) 午後 7:32 コナン 返信する

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