それは、「円高が日本の世代間格差を拡大している」との見出しです。
たしかに、円高デフレは現役世代の雇用・収入を直撃し、退職世代は物価下落
による恩恵を受けやすいです。逆に、円高の痛みを若い世代ほど強く感じること
になります。
しかし、円高で株価が下落することで、個人金融資産保有が集中するシニア
世代も痛みを感じています。 例外といえば、タンス預金主義者の高齢者たち
だけでしょうか。 確かに、運用しなければ、株価下落の直接的影響は受けず、
日用品の物価下落のメリットは享受できます。しかし、彼らとて、自分の受け取る
年金の運用は円高で痛んでいるのです。
一方、現役世代、特に20−30代の夫婦たちが、ただ手をこまねいて円高を
華僑、印僑の如く、和僑を目指す人たちにとっては、円高こそ海外移住の
チャンスです。
まだまだ少数派ではありますが、今後、円高が進行すれば、若者の海外進出
が加速する兆しは見られます。
既に、マネーの流れの面では、経常収支黒字が貿易収支より所得収支黒字で
支えられる構図になりつつあります。つまり、海外での投資収益で稼ぐ経済の
体質へ移行しつつあるわけです。
人の流れが外に向かうのは当然の経済環境なのです。
若者向け「海外移住セミナー」なども盛況と聞きます。
周辺でも、サラリーマン生活に見切りをつけ、蓄えを元にアイルランドなどに
海外留学するケースが出てきました。
子供をインド系のインターナショナル・スクールに入れたいという勇ましいママも
います。 たしかに、新興国の環境で育てるほうが、子は逞しく育つことでしょう。
ロンドン・オリンピックの日本水泳陣の活躍ぶりには、日本の若い力の迸りを
感じます。 先日は、江選手と鈴木選手が相次いで銀メダルを獲得しました。
銀は若者に似合うようです。
円高による世代間格差を若者たちはただ座視しているわけではない。
さて、ECB理事会で期待されたスペイン国債買い取りなどの具体案が決められ
ず、失望感からユーロが売られドル高となり、追加的金融緩和期待の投機マネ
ーは金売りに向かい、金価格は1580ドル台まで下落した。ドラギECB(欧州中
央銀行)総裁発言が、国債買い取りに関して確定的表現を用いず、“may ”(する
かも)という単語を使ったことが、特に失望感を誘ったようです。
しばらくは、為替は、円高方向で、強いかもしれません。