too little too late の愚策を繰り返すばかりの通貨当局と政府
日々雑感より
備蓄石油を欧米は取崩して原油高に対抗しようとするそうだが、日本政府は
前向きでないという。これまでも原油は夏場に下がり冬に高騰する「投機的な値動き」そのものを繰り返して来た。それに対して米国も有効な手を打たずに来たが、大統領改選の年を迎えてオバマ氏も1ガロン3.98ドルになったガソリン価格を無視できなくなったようだ。車社会の米国では1ガロン(3.8リットル)が4ドル(1ℓ約85円)を超えると社会的な不満が爆発するとされている。日本では1ℓ160円を越えようとしているが。
あせって備蓄を取り崩すまでもなく、もうじき原油高も解消される、と日本政府は見ているようだ。実際、異常に寒かった寒気も去り、花便りも聞こえてくる季節になった。しかし改選の年を迎えたオバマ氏は1ガロン4ドル越えを阻止しなければ99%の怒りを抑え込めないと危機感を持っているようだ。
それに引き換え、日本国民の何と優しく大人しいことだろうか。自殺者が3万人を超え、孤独な高齢者が餓死する時代になっても、愚かな「消費増税議論」にも腹を立てたデモ隊が国会を取り巻く気配もない。
日本国内から大企業のみならず町工場まで海外へ生産拠点を移す動きが出るほどの円高にも拘らず、亀の歩みよりも遅い通貨当局の円高対策に対しても、国民は大人しく耐えている。ただ能天気な大手マスコミは海外旅行を囃し立て、海外へ生産拠点を移すのが「グローバリズムの時代の賢い経営者だ」と国賊的な評論を掲載し、テレビで特集を流したりする。この国の活力を根本から削ぎ落し、国力を長期的に低下させる陰謀としか思えない生産拠点の海外移転促進プロパガンダを、円高を機に煽り続ける連中は国賊といわずして何だろうか。
「異常」な「円高」を正すのが通貨当局の責任ではないだろうか。米国がドル安政策を実施しているからといって、その尻を日本が持つ責任はない。米国は製造産業の育成を怠り、金融工学と称する「詐欺」的商法で全世界にババをばら撒いた。その結果99%の貧困と1%の富豪に二極分化した。
結果として米国流のシステムを強制されかねないTPP推進論者は日本も米国の轍を踏めと言うつもりだろうか。日本は日本独自のモノ造り、貿易立国を国是として着実に歩むべきではないだろうか。そのためには日本経済の実力を反映しない「異常」な「円高」は是正しなければならない。10兆円程度のチマチマとした増刷で日銀が「異常」な「円高」を是正できると考えているとしたら、どの程度の為替レートが「正常」だと設定しているのか、是非とも知りたいものだ。そうすれば日銀当局の「異常」さが明らかになるだろう。
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