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梅雨が明けてからの福岡地方では真夏日が続いていて, 街を歩きながら,いつも通りに呼吸するだけで, 体温よりも温められた空気が鼻や口を通して体内に入り込み, その熱気が通過する気道や肺のみならず, 恐らく僅かながらでも熱気が伝わるであろう, 耳の中や目頭辺りも咽てしまいます. 製鉄所等の工場が集まる北九州市・戸畑には, JRの駅から区役所へ向う途中に「浅生(あそう)」という大きな交差点があり, その角が,駅前から広がる古くからの商店街の終点となっています. かつて我が国の4大工業地帯の一角を成していた北九州ですが, バブル経済が最大限に膨張するよりも少々早く, 得意としていた製鉄業や重工業が成熟のピークに達した後, 少々くたびれた空気が漂い始め, ある意味,落ち着いた街となりました. 戸畑駅前の商店街は,閉められっぱなしのシャッターが点在し, まるで虫歯のようです. しかし,軒を並べる昔ながらの専業商店は, お客と店主の間で交わされる日常会話やオマケ, 隣り合う店同士の些細な助け合い等, スピードや合理化を追求する私達が忘れがちな何か, 人や街とのコミュニケーションのようなもの残し, 人情味ある大切な文化のあかりを灯し続けてくれています. そんな商店街と浅生の交差点を挟んで在る「金春堂」という書店. 道路ひとつを挟んで区切られてはいるものの, ここも商店街の仲間であろうことは, やや疲れた店構えからも推測できます. 信号待ちのため,ふと,その建物を見上げると, 年代物のコンクリート壁は劣化のために黒ずみ, それだけではなく,金属材料から滲み出た錆汁の跡も残り, 恐らくもう少し明るめの色で塗ったであろう外壁の塗料は, 日焼けのためにくすんだレンガ色.ところどころは色落ちさえしています. 建物の不連続部には配管がむき出しになり, 漏れた水が溜まりやすいのか, 建物の一部には高さ1m弱の雑草が青々と育っていました. 一体,いつ頃建てられた物でしょうか? そこに思わず鳥の声. 「ピーピー」というか「ヒーヒー」というか, か細く,不安げな雛の声です. 声が聞こえる辺りを良く見ると, 先程の雑草の根元にある外壁の穴から, ハトの子供がのたのたと姿を現しました. とほぼ同時に,親バトがご帰宅. 暑くなる午後には日蔭になる場所. すぐそこの八百屋さんでは,クズ野菜をもらえる. 魚屋さんは,冷たいお水が一杯! 足がかりがないので犬や猫の訪問も無い. 良い場所を見つけたものです. 本日の画像:
初夏のハンブルクの公園. 綺麗なラインの歩道橋が軽快です. |
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へ〜ステキな風景なんでしょうね〜。。夏の日陰っていいですよね〜★
2006/8/3(木) 午後 11:25
《あかりさん》何気ない,ほんとうに些細なことでした.キャンプのお話,楽しみにしていますよ!
2006/8/4(金) 午後 10:08
良い環境ですねぇ〜(^∀^*)しかしシャッター街はいただけません(´・ω・)フー。久留米も閉まってる店が多くなってきました、寂しいものです。
2006/8/5(土) 午後 9:23 [ にゃゆりーざ ]
《まゆりぃざさん》街が哀愁を帯びているのは,たまに訪れて散策する分には良いのですが,そこに住み生計を成す方々にとっては深刻な問題ですよね.地域格差が加速度的に進行しているようで,とても心配です.
2006/8/5(土) 午後 10:15
本当に、下町って捨てたモンじゃない!って思いますよね。ほのぼのです。ハトの赤ちゃんってどんなのですか?そこで頑張っていきているハト一家。安住の地ですね。
2006/8/6(日) 午後 8:01
《ゆうぴさん》ハトの赤ちゃんは,見た目は親バトとそっくりなのですが,ふたまわり程,体が小さかったです.ヨチヨチと巣穴(外壁の穴)から出て来て,ゴハンを貰った後,またヨチヨチと巣穴に戻っていく後姿が可愛かったです.
2006/8/7(月) 午後 9:10