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NHK環境アーカイブス レイチェルカーソン 沈黙の春 1962 6分



ja.wikipedia.org/wiki/沈黙の春 - キャッシュ
沈黙の春』(ちんもくのはる、Silent Spring, ISBN 978-4102074015)は、1962年に出版されたレイチェル・カーソンの著書。DDTを始めとする農薬などの化学物質の危険性を、鳥達が鳴かなくなった春という出来事を通し訴えた作品。
発売されて半年で50万部も売れ、特にBook of the Month Club(高名な合衆国最高裁判所判事ウィリアム・O・ダグラスの推薦文が同封された)やニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに選ばれてからよく売れた。
1964年新潮社から初めて日本語に訳された際の題名は、『生と死の妙薬-自然均衡の破壊者〈科学薬品〉』(せいとしのみょうやく―しぜんきんこうのはかいしゃ・かがくやくひん)だった。翻訳は青樹簗一(南原実)。現在は上記のタイトルで文庫版が刊行されている。

現在の評価

レイチェル・カーソンのこの著作は、あまり知られていなかったDDTの残留性や生態系への影響を公にし、社会的に大きな影響を与えているが、執筆から40年以上経過した現時点の最新の科学的知見から見ると、その主張の根拠となった1950年代の知見の中には、その後の研究で疑問符が付けられたものも存在する。例えば当時はDDTに発ガン性があるという見解が多かったが、長期間にわたる追跡調査はDDTによる人間に対する発ガン性に関しては未確定であり、国際がん研究機関発がん性評価においてはグループ2Bの「人に対して発がん性が有るかもしれない物質」とされている[1]。またオスのワニが生まれなくなった要因を農薬に求める記述もあったが、ワニの性別温度で決まるため、その指摘自体が誤りである。
また本書がDDTの世界的な禁止運動のきっかけとなった点についても、レイチェル・カーソンなどが実際に主張したことは、農薬利用などマラリア予防以外の目的でのDDTの利用を禁止することにより、マラリア蚊がDDT耐性を持つのを遅らせるべきだという内容だったことには留意をするべきである[2]。実際に、安価な殺虫剤であるDDTの田畑での農薬としての使用は途上国では最近までほとんど減少せず、猛禽類や水棲生物の減少による生態系破壊はそのままで、DDTに耐性を持つ蚊を増やす結果となった。現在では途上国においては蚊帳への使用という限定的な条件でDDTの使用が認められている。
一方、人類史的な視点からは、それまで生態系などへの環境に対する影響自体が軽視されており、後のアースディ国連人間環境会議のきっかけとなった本作は、環境と人間とのかかわりから環境問題の告発という大きな役割を果たし、人間が生きる為の環境をも見据えた環境運動へのさきがけとなったのである。

作中で語られるカーソンの主張

()内はその主張の実例
  • 生物濃縮の怖さ(アメリカ西部Clear Lakeにおける農薬散布とカイツブリ類の中毒死例他)
  • 化学的農薬ではなく生物農薬の利用(侵入昆虫マメコガネに対して劇薬散布を取った中西部諸州と病原菌・寄生蜂の蔓延方策を取った東部諸州の例、競合植物で線路際の高木の繁殖を上手く抑えた例他)
  • 人間が自然をコントロールする愚かさ(乾燥地帯に生えるヨモギの一種Artemisia tridentataを除去しようとして逆にさらなる不毛の地になってしまった例、道端のブタクサを除去しようとして逆にブタクサばかりになった例他)
  • 単一植物ばかりを植えることの脆弱性(ニレ並木ばかり作ったせいでニレ立枯病の蔓延を招いた例他)
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kotobank.jp/word/沈黙の春-689501 - キャッシュ
デジタル大辞泉 - 沈黙の春の用語解説 - 《原題Silent Spring》米国の海洋生物学者カーソンの著書。1962年刊。農薬による環境汚染の問題を指摘した作品。別邦題「生と死の妙薬」。
www.gorotto.com/column/kankyo/nov/note1.html - キャッシュ
1962年、「沈黙の春」(Silent Spring)という本を著し、その中で化学物質による環境汚染の重大性について、最初に警告を発した女性です。 「沈黙の春」は1962年に出版されて以来、アメリカでの発行部数は150万部を超え、20数カ国に訳され、読者は世界中 ...
池上と平成生まれ.jp > 池上彰と平成生まれ > 池上彰推薦本 - キャッシュ
池上彰さんが名古屋の名城大学にて「世界を変えた本」と題して講義を行った際、6冊目に紹介したのがレ・・・
www.shinchosha.co.jp/sp/book/207401/ - キャッシュ
自然を忘れた現代人に魂のふるさとを思い起こさせる美しい声と、自然を破壊し人体を蝕む化学薬品の浸透、循環、蓄積を追究する冷徹な眼、そして、いま私たちは何をなすべきかを訴えるたくましい実行力。三つを備えた、自然保護と化学物質.
bookmeter.com/books/1162 - キャッシュ
評価(評価: 73%)評価:73%-460件のレビュー
春は来たが、沈黙の春だった」何十年も前に書かれた本の有名な一節。命芽吹く春の筈が死の予感を感じさせる不穏さから始まる。古臭さを感じさせないのは、今も昔も変わらない…人の私利私欲、合理性利便性を追求した為に起こるべきして起きた問題を ...
www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=1786 - キャッシュ
解説 |. 1962年に出版されたレイチェル・カーソンの著書のこと。日本訳は、1964年に『 生と死の妙薬』のタイトルで単行本として出されたが、1974年『沈黙の春』というタイトルで新潮文庫に収められ、それ以来日本でも多くの読者に親しまれている。 農薬や殺虫剤 ...
hb6.seikyou.ne.jp/home/JRCC/note.html - キャッシュ
自然は、沈黙した。うす気味悪い。鳥たちは、どこへ行ってしまったのか。みんな不思議に思い、不吉な予感におびえた」「春がきたが、沈黙の春だった。いつもだったら、 コマドリ、スグロマネシツグミ、ハト、カケス、ミソサザイの鳴き声で春の夜はあける。 そのほか ...



?カネミ油症の原因物質であるライスオイルは、どこに捨てたのでしょうか? 


カネミ油症の損害賠償を求めた訴訟で、時効により患者側が敗訴が確定したことは、とても残念なことだと思います。
さて、カネミ油症の原因物質であるライスオイルは、どこに捨てたのでしょうか?
海や畑に捨てたという話を聞きますが、具体的に土壌汚染や底質汚染を確認できれば、カネミ油症被害者認定の具体的な判断資料になるかも知れません。
カネミ油症被害者救済のため、ライスオイルを何処に捨てたのかをご存知の方がいらっしゃいましたら、お教えくださいますようお願いします。


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「回復への祈り‐カネミ40年記念誌‐」と言う本の
第2章 被害者の証言より
http://www.yusho.hosp.kyushu-u.ac.jp/about/pdf/20141119_data.pdf
この49ページに以下の記載があります。

『問題のカネミ油を買ったのは、昭和43年頃だった思います。安くて良い油があるときいて〇〇商店から一斗缶で購入(中略)
しかし、昭和43年8月頃、〇〇で米穀の販売業を経営していた叔父から、この油は悪い油らしいから食べてはいけないと注意を受け、びっくりして残った油を缶ごと一緒に屋外に捨ててしまいました。残った油は4升ぐらいで、家族で6升ものカネミ油を食べたことになります。
 その原因で、私たちは全身的な障害を受け、(以下略)』
との記載があります。

昭和43年ごろに、油を捨てるとなると川や海、山ぐらいだろうと思います。もし、土壌や底質に含まれる当時のカネミ油を分析することができれば、ロットごとに異なるカネミ油の毒性組成が明らかになり、認定されない患者に対する新たな知見が分かるかも知れません。

他に、ご存知の方がいらっしゃいましたらお教え頂きますようお願いします。

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カネカ高砂工場


兵庫県高砂西畑

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油症認定患者と一般人におけるダイオキシン類の血中残留性と暴露経路の関連性について

はじめに
 ポリ塩化ビフェニル(PCB)等に汚染されたカネミライスオイルの摂取に起因する油症事件が発生して38年以上が経過した.
  飯田ら􌛋􌛗􌛙􌛎􌛗は1995年頃より油症認定患者(以下,油症患者と記す)血液中のPCB,ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)及びポリ塩化ジベンゾダイオキシン(PCDD)等のダイオキシン類濃度レベルの追跡調査を継続してきた.

 その結果,現在でも一般人と比較してかなり高濃度のダイオキシン類が血液中に検出され,あらためて残留性の高さが再確認された􌛏􌛗.さらに,残留レベルの差に加えて,ダイオキシン類同属体の残留パターンが互いに著しく異なっていることが明らかにされている􌛌􌛗􌛍􌛗.
 その原因は油症患者と一般人では,暴露された化学物質の組成,暴露量,暴露期間等の暴露状況の違いに起因するものと考えられる.
 油症患者はカネミライスオイルに混入した種々の化学物質,特に,PCB,PCDF 及びPCDD 等のダイオキシン類に高濃度の暴露を受けたことがわかっている.
 一方,一般人も低濃度ではあるが,食事を通じて日常的にダイオキシン類の暴露を受けていることが明らかにされている􌛑􌛗.
 このように両グループともに類似の化学物質の暴露を受けているが,血中の残留状況と暴露状況の関連性を詳しく評価した報告は少ない.血中の残留状況と暴露経路の関連性を評価するには,暴露源と人体のダイオキシン類濃度・組成情報が必要である.油症患者のダイオキシン類暴露量は吉村による原因カネミライスオイルの摂取量調査􌛒􌛗や組成分析をもとに増田ら􌛓􌛗によって推定されている.

 また,一般人のダイオキシン類暴露量は,厚生労働省によるトータルダイエット調査􌛋􌛔􌛗等を通じて明らかにされてきた.それらのデータを利用すれば,油症患者及び一般人の血中ダイオキシン類の残留特性と暴露量の関係を解析できると考えられる.

 そこで,本報告では,現在までに得られている油症患者と一般人のダイオキシン類暴露量と血中残留性に関する報告値をもとに,カネミライスオイルを摂取した油症患者と食事から摂取した一般人の血中ダイオキシン類の残留特性を比較検討した.

対象と方法
 油症患者及び一般人のダイオキシン類濃度油症患者の血中のダイオキシン類濃度は飯田ら􌛎􌛗の報告値を使用した.このデータは2001年度受診された油症認定患者78名を対象としたもので,平均年齢は65歳であった.
 一般人については,油症患者と同じ平均年齢65歳の一般住民検診受診者127名を対象とした飯田らの調査結果を使用した.なお,これらの調査における血中のダイオキシン類分析の精度を確認するため,3分析機関によるクロスチェック􌛋􌛌􌛗を実施したところ,良好な結果であった.

油症患者のダイオキシン類摂取量の推定

 油症患者のダイオキシン類摂取量は,飯田らによって測定されたカネミライスオイルのダイオキシン類濃度と油症患者が摂取したカネミライスオイルの平均摂取量(Hayabuchiら1979)より推定した.ここで,カネミライスオイルの平均摂取量は688ml,カネミライスオイルの比重は0.92として計算した.

食品経由のダイオキシン類摂取量の推定

 一般人におけるダイオキシン類の摂取量は,平成10年度に厚生省(当時,現厚生労働省)が実施したダイオキシン類の食品経由摂取量に関する研究(トータルダイエットスタディ)の成果をまとめた「食品中のダイオキシン類汚染実態調査研究報告書」􌛋􌛔􌛗の報告値を使用して計算した.

 この調査は全国7地域に分けて行われているが,九州地区における各食品群のダイオキシン類濃度と国民栄養調査の食品別摂取量表をもとに同族体ごとに平均的な食生活におけるダイオキシン類の一日摂取量を算出した.
 総摂取量は一日摂取量に65歳までの日数を乗じて計算した.

結果と考察
 油症患者及び一般人のダイオキシン類の血中の残留状況
 油症患者及び一般人の血中のダイオキシン類濃度をTable1に示した.油症患者の血中ダイオキシン類濃度は一般人と比較してPCDD が0.3〜2.3倍,PCDF が0.9〜5.2倍, ノンオルソコプラナーPCB(Non-Co-PCB)が0.7〜3.3倍及びモノオルソコプラナーPCB(Mono-Co-PCB)が0.7〜6.4倍であった.油症患者及び一般人の平均TEQ濃度はそれぞれ,206及び46pg-TEQ/g lipidであり,油症患者の方が4.5倍高濃度であった.
 カネミ油症事件が発生して38年以上経過し,血中濃度がかなり低下したとはいえ依然一般人と比較すると高いレベルであった.
 TEQの構成割合は,油症患者ではPCDF が68%を占め他の同族体の寄与率が少ないのに対して,一般人はPCDD が33%で,ついでNon-Co-PCB(26%),PCDF(22%)及びMono-Co-PCB(20%)の順であった.このように両グループ間ではTEQの構成割合に顕著な差が認められた.

 Table 1の測定値をもとにPCDD,PCDF, Non-Co-PCB 及びMono-Co-PCB 等の同族体別に濃度構成割合を表した結果をFig.1に示す.

 PCDD では両グループともにOCDD が80%以上を占め,他の同族体は10%以下であった.油症患者と一般人の間でPCDD 同族体の構成割合に大きな違いは認められなかった.PCDF では両グループともに2,3,4,7,8-PeCDF が50-70%以上を占め,ついで1,2,3,4,7,8-HxCDF,1,2,3,6,7,8-HxCDF(10-20%)の順で他の物質は10%以下であった.
 Non-Co-PCB については油症患者においてPCB169 の割合が70%を占めるが,一般人ではPCB126が60%を占め油症患者と構成割合が異なっている.

 Mono-Co-PCB については油症患者においてPCB156の割合が高く50%を占めているがPCB118の割合20%と少なく,一般人では50%を占め,逆にPCB156は20%以下であり両者間に顕著な差が認められた.

ダイオキシン類の摂取量
 一般人と油症患者のダイオキシン類総摂取量を計算した結果をTable 2に示す.油症患者のダイオキシン類総摂取量は一般人と比較してPCDDが1〜78倍,PCDF,0〜1029,Non-Co-PCB が14〜390倍,Mono-Co-PCB が26〜227倍,及びTEQ値が151倍であった.油症の諸症状と最も関連性の高いと考えられている2,3,4,7,8-PeCDF及び1,2,3,4,7,8-HxCDF は475及び1029倍にも達した.


中略


ダイオキシン類の摂取量
一般人と油症患者のダイオキシン類総摂取量を
計算した結果をTable 2に示す.油症患者のダイ
オキシン類総摂取量は一般人と比較してPCDD
が1〜78倍,PCDF,0〜1029,Non-Co-PCB が
14〜390倍,Mono-Co-PCB が26〜227倍,及び
TEQ値が151倍であった.油症の諸症状と最も
関連性の高いと考えられている2,3,4,7,8-PeCDF
及び1,2,3,4,7,8-HxCDF は475及び1029倍にも
達した.
油症患者のダイオキシン類の総摂取量は357
μg-TEQと推定された.一般人のダイオキシン類
の総摂取量は2.4μg-TEQと推定された.このよ
うに油症患者は発症までに一般人と比較して
TEQベースで150倍の高濃度暴露を受けたもの
と推定された.

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 油症患者のダイオキシン類摂取量を見積もるた
めには油症患者が摂取した油症ライスオイルのダ
イオキシン類濃度と摂取量が必要であった.前者
についてはTanabe et al,飯田ら及び元
らの報告があり,後者については吉村  の報告を
もとに油症患者が摂取したカネミライスオイルを
算出したHayabuchi et al.􌛋􌛎􌛗の報告がある.今回
は飯田らとHayabuchi et al.の報告値を用いて計
算した.その結果,総摂取量は357μg-TEQで
あった.この値は増田らの報告値􌛓􌛗(620μg)より
60%程度で低値であったが, 元らの測定値を用
いて計算した結果に近い値であった.いずれにし
ても両者の差は大きいものではなく,製造日ある
いは出荷時等分析に供したカネミライスオイルの
ロットの差􌛋􌛑􌛗に起因するものと考えられた.
一般人のダイオキシン類摂取量を一日当たりに
換算すると食事からの摂取量は100pg-TEQ/
day/person,体重1 kg 当たりでは1.67pg-
TEQ /dayと推定された.この値は耐用一日摂取
量(TDI 4 pg-TEQ/kg/day)を下回っており,
平成10年度の全国調査結果􌛋􌛔􌛗(1.4-2.7pg-
TEQ/kg/day平均値1.7pg/kg/day)とほとんど
同じ値であった.油症患者の場合はダイオキシン
類の摂取量は5300ng-TEQ/day/person,88.8
ng-TEQ/kg/dayと推定された.ダイオキシン類
一日摂取量を比較すると油症患者は一般人の5万
倍の一日摂取量に相当するが,摂取期間が短かっ
たため,総暴露量は前述したように150倍と推定
された


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血液と暴露源のダイオキシン類の比較
Fig.2に油症患者について血中及びカネミライ
スオイルを通じて摂取したダイオキシン類同族体
の構成割合を示した.Fig.3に一般人について同
様なグラフを示した.縦軸はいずれも各同族体総
濃度に対する各化合物の割合を示している.油症
患者の血中PCDD 同族体の構成割合はOCDD が
80%を占め,他の化合物は10%以下であった.カ
ネミライスオイルのそれは1,2,3,4,7,8-HpCDD が
40%を占め,ついでOCDD 及び1,2,3,6,7,
8-HxCDD がそれぞれ20%程度であり血中
PCDD 同族体の構成割合とは異なっていた.一
方,一般人では血中と食品の構成割合はお互いに
よく類似していた.
油症患者の血中PCDF 同族体の構成割合は2,
3,4,7,8-PeCDF が70%を占め,ついで1,2,3,4,7,
8-HxCDF,1,2,3,6,7,8-HxCDF(10-20%)の順で
ある.この構成割合はカネミライスオイルのそれ
と比較的類似していた.一方,一般人の血中での2,
3,4,7,8-PeCDF,1,2,3,4,7,8-HxCDF,1,2,3,6,7,
8-HxCDF 等の構成割合は油症患者のそれと類似
しているが,2,3,7,8-TCDF のように一般人の暴露
源で25%を占めているのに血中での割合が低い
ものがあった.その他にも2,3,4,7,8-PeCDF,1,2,
3,4,7,8-HxCDF 及び1,2,3,6,7,8-HxCDF 等を除
いて両者ともに血中残留濃度は低かった.2,3,4,7,
8-PeCDF は両グループともに血中の総TEQに
占める毒性寄与率が最も高い物質であり,油症患
者では62%を占めている.増田ら􌛋􌛒􌛗􌛙􌛌􌛋􌛗は日本と
台湾の油症患者血中のPCB,PCDF について濃度
推移を詳しく追跡している.その結果,PCDF の
半減期は7.7年と非常に長く人体への残留性が高
い物質であり,神奈川ら􌛌􌛌􌛗は35年以上経過した
時点でも油症患者に残る諸症状との関連性を示唆
している.
Non-Co-PCB についてはカネミライスオイル
からの摂取割合が低いPCB 169(8%)が油症患
者の血中では70%を占めている.一方,一般人で
摂取量の80%を占めるPCB 77の血中での割合
は数%であり,その代わりにPCB 126が60%を
占め油症患者と顕著な違いが見られた.
Mono-Co-PCB については油症患者の血中
PCB 118及びPCB 156の割合はそれぞれ20及
び40%であったが,一般人のそれは60及び20%
であった.PCB 118とPCB 156の構成割合に関
してして両グループ間に顕著な差が認められた.
一方,暴露源であるカネミライスオイル及び食品
におけるPCB 同族体の構成割合は両者間に大き
な違いは認められなかった.今までPCB の構成
割合で検討してきたが,総摂取量でみても,両グ
ループともにPCB 118の摂取量が最も多いにも
かかわらず,油症患者の血中濃度は一般人の80%
程度である.これとは逆にPCB 156は食品及びカ
ネミライスオイルともにPCB 118より摂取量が
はるかに低いにもかかわらず血中残留濃度は油症
患者の方が5.7倍も高かった.これは, 摂取した
PCB が油症患者では一般人と異なる生体内挙動
をとることを示唆している.堀ら􌛌􌛍􌛗はPCB と
PCDF を同時投与したマウスのPCB 残留状況は
油症患者に類似したパターンを示すことを明らか
にした.すなわち,PCB 118に相当するピークの
減少がみられ,その原因としてPCDF 投与により
強い酵素誘導が起こりPCB 118の代謝促進が起
こると推定している.そのために一般人と異なる
油症患者特有のPCB パターン􌛌􌛎􌛗を示すものと考
えられている.一方,一般人の場合,PCBsの摂取
は食事由来が大部分を占め,特に我が国では魚介
類を多食する傾向があるためPCB 118の摂取量
も多く油症患者の総摂取量と比較して1/38程度
であるが,油症患者のような短期間に高濃度の暴
露を受けなかったため,酵素誘導に基づく
PCB 118の代謝促進は起こらなかったものと推
察される.
生体内運命が類似する化学物質では暴露量と人
体の残留量は相関すると考えられるが,物理化学
的性質が類似しているダイオキシン類同族体で
あっても実際には体内吸収率,代謝性,排泄がそ
れぞれ異なるため,それらの影響を受けて血中の
最終的な残留パターンが決まることが示唆された.

総括
油症患者と一般人の血中ダイオキシン類の残留
パターンは互いに顕著な差がみられる.この違い
を考察するため,それぞれの暴露源であるカネミ
ライスオイル及び食事のダイオキシン類組成及び
摂取量と関連させて比較検討した.
一般人について血液と食事中のダイオキシン同
族体の組成割合を比較検討した結果,PCB 及び
PCDD の血中残留状況は食事の同族体の組成割
合と類似していた.一方,油症患者の場合,血中
残留状況は食事あるいはカネミライスオイルいず
れの同族体組成割とも類似せず一般人の血中残留
同族体組成とも異なっており,同族体の選択的代
謝が推察された.両グループの主な暴露源である
カネミライスオイル及び食事からの推定総暴露量
はTEQ値で150倍の開きがあったが,2001年度
の時点における血中の濃度比は4.5倍であった.
しかし,油症の諸症状に最も関連している物質と
考えられている2,3,4,7,8-PeCDF の濃度レベルは
一般人の10倍以上のレベルであり,今後とも注意
深く観察する必要があると考えられた.

大阪市 津守の木津川運河の底質ダイオキシン

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転載元転載元: 有害物質は土壌・底質に蓄積する。高砂西港のカネカ盛立地を学ぶ


映画『食卓の肖像』予告編





ダイオキシン類・PCB類の毒性



  ダイオキシン類は塩素を含む物質の不完全燃焼や、薬品類合成の副生成物です。世界保健機関
(WHO)は、次の3種類をダイオキシン類としています。

ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(polychlorinated dibenzo-p-dioxins, PCDDs)
ポリ塩化ジベンゾフラン(polychlorinated dibenzofurans, PCDFs)
ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(dioxin-like polychlorinated biphenyls, DL-PCBs):PCB
のうちダイオキシン類特有の毒性を見せるもの
ポリ塩化ビフェニル(PCB)類やダイオキシン類には400種類以上の異性体が含まれます。そ
れぞれの異性体の毒性は似ていますが、その強さは化学式・異性体によって異なります。

  油症の原因となった食用油にも、PCB、PCDFの中の複数の化合物やポリ塩化クアターフェニー
ル(PCQ)が混入していたことが油症研究班によって明らかにされましたが、油症が発生した
当時は、その毒性の性質や強さについてはほとんど分かっていない状況でした。その後、非常に
毒性の強い2,3,4,7,8-PeCDFが患者さんのダイオキシン毒性の約75.5%を占め、他に1,2,3,4,
7,8-HxCDFが約11.6%、2,3,3′,4,4ʼ,5-HxCB(PCB156)が約1.5%、1,2,3,6,7,8-HxCDFが
約1.2%を占めていることが分かりました。

 最近、ダイオキシン類やPCB類が毒性を発揮するためには、「ダイオキシン受容体Aryl
hydrocarbon receptor(AhR)」が必要であることが分かってきました(1,2,3)。ダイオキシン類が
AhRに結合すると、細胞の中で強い酸化反応が起こり、活性酸素が過剰に産生され、酸化スト
レスによって細胞内のいろいろな蛋白質やDNAが傷ついてしまいます(図1)。AhRはどの臓器
にも発現していますが、とりわけ肺、肝臓、腎臓、胸腺などで高い発現が認められます(4,5,6)。

 さまざまな動物実験で、ダイオキシン類暴露によって、肝癌、肺癌などの発症を助長す
ることが報告されています(7,8)。一方、ダイオキシンはマウスの乳癌の転移を抑制すると
いう報告もあります(9)。ダイオキシンによる発がんには、種差、性差、臓器差があるようです。

これまで、油症患者では、死亡率の増加は見られていませんが、何らかの癌による死亡
率が一般人よりも1.37倍高く、とりわけ男性の肝癌(1.82倍)や肺癌(1.75倍)による死亡率が一般人よりも高率でした(10)。

また、油症発生後の10年間に流産、早産、胎児死亡が増加したり、母体ダイオキシン類濃度が高いと児の出生
体重が減少していました(11-16)。




油症患者の血中ダイオキシン類濃度


  体内に取り込まれたダイオキシン類は徐々に排泄されます。しかし40年以上経過した現在でも
患者血液中のPeCDF濃度は健常者に比べて有意に高値であり、その平均値は健常者平均値の約
10倍もあります(表1)。血中PeCDF濃度の半減期も40年以上に伸びている患者さんが増えてき
ています。いまだに異常高値の患者さんでは、PeCDFは一生涯体内に残留し続けると考えられ
ます。ダイオキシン類が長期にわたって人間の健康にどのような影響を及ぼすかを把握するため
に、油症研究班では、各自治体と連携して、患者さんの検診を行っています(1-6)。


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油症の症状と経過


  油症の急性期には、全身倦怠感、食欲不振、体重減少、頭重感といった全身症状や、著明なマ
イボーム腺の分泌亢進(図2)、眼瞼の浮腫、結膜の充血、視力の低下といった眼症状が起こり、
引き続いて塩えん素そ痤ざ瘡そう(塩素ニキビ)とよばれるダイオキシン類中毒に特徴的な皮膚症状:痤瘡様
の丘疹、黒こく色しょく面めん皰ぽう、嚢のう腫しゅ、色素沈着(図3、図4、図5)を始め注1、多汗症、喀
かく痰たん注2、咳がい嗽そう(せき)、関節痛、頭痛、腹痛、四肢のしびれ、知覚鈍麻、月経異常などの症状がみられました。

注1 酸化ストレスによって皮膚の毛嚢脂腺が異常に角化し破壊され、塩素ニキビが発生する
と考えられます。また、ダイオキシン類による酸化ストレスは色素細胞によるメラニン色
素産生を亢進させることがわかっています(1)。

注2 気道の上皮細胞にダイオキシン類が作用すると、粘液の分泌が過剰になります。このた
め痰が激しくなると考えられます(2)。

 油症発症早期(1968年10月)には、80%以上の症例に眼症状や塩素痤瘡が認められました(表
2)。体内に吸収されたダイオキシン類は、徐々に排泄されるため、症状はゆるやかに回復に向
かっています。塩素痤瘡はこの40年間で徐々に軽快し、最近の検診では何らかの皮膚症状が認め
られる患者さんは約30%でした。一方、全身倦怠感、頭痛、手足のしびれ、喀痰、咳嗽、腹痛と
いった自覚症状は、いまだに50%の患者さんに認められます(表3)。一方、血中PeCDF濃度は、
塩素痤瘡、全身倦怠感、頭痛、喀痰、咳嗽、腹痛、関節痛の症状の強さと正に相関することが明
らかになっています(3,4)。

 油症研究班で、平成20年度に厚生労働省によって実施された油症患者実態調査(生存している
油症患者1,420名のうち1,131名が参加したアンケート調査)と、一般成人対象群1,212名(性別・
年齢補正)における同様のアンケート調査結果を比較検討しました。
アンケート調査に基づく調査ではありますが、これまでの油症研究によって血中ダイオキシン
類濃度との関連が示唆されていた症状のうち、神経痛、頭痛、認知症、多汗症、不眠、鼻血が止
まりにくい、心肥大、動どう悸き、動脈硬化、糖尿病、十二指腸潰瘍、高脂血症、骨粗鬆症、紫斑、手
足のしびれ、などが一般成人よりも1.5倍以上あるいは3倍以上の頻度で油症患者に認められま
した。

 アンケート調査に基づく調査の限界や、一般的な非特異症状であることに留意が必要ですが、
今後の油症患者の健康管理や研究に活用できる可能性があります。


油症の認定
油症研究班は、時間の経過に伴う症状と所見の変化ならびに分析技術の進歩等に伴い、油症診
断基準の見直しを行っています。各自治体は、検診の結果、油症診断基準を満たすと判断される
方の認定を行っていますが、平成24年12月に、診断基準が改定され、油症発生当時に、油症患者
と同居し、カネミ倉庫製の、PCB等が混入していた当時の米ぬか油を摂取した方で、現在、心身
の症状を有し、治療その他の健康管理を継続的に要する場合には、検診を受けなくても、書類等
により、認定を受けられることになりました(現在の診断基準(表4))。2013年12月31日現在の
認定患者数は累計2,246名(うち同居家族認定264名)です。
認定された患者さんには、油症研究班が、ダイオキシン類が人体に及ぼす影響を把握し、治療
法を開発することを目的に、各自治体と連携して、検診を実施しています。油症検診でのチェッ
ク項目は、http://www.kyudai-derm.org/yusho/4.html をご確認ください。また、原因企業のカ
ネミ倉庫株式会社が、見舞金や医療費等の支払いを行っています(一部の医療機関では、カネミ
倉庫株式会社の発行する油症患者受療券を提示すれば、窓口での自己負担が無くなります。)

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油症診断基準(2012年12月3日追補)
油症治療研究班

油症の診断基準については、時間の経過に伴う症状と所見の変化ならびに分析技術の進歩に伴っ
て、1972年10月26日、1976年6月14日、1981年6月16日、2004年9月29日に追補・改訂等が行われ
てきた。

今般、「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」が制定され、同法に基づく「カ
ネミ油症患者に関する施策の推進に関する基本的な指針」に基づき、国から、事件当時の同居家族
で健康被害を受けた者が、家族内で認定結果が分かれることのないよう、診断基準を拡大する方向
で見直すよう要請されたことから、追補することとした。

発病条件
 PCBなどの混入したカネミ米ぬか油を摂取していること。
 油症母親を介して児にPCBなどが移行する場合もある。
 多くの場合家族発生がみられる。

重要な所見
1.ざ瘡様皮疹
 顔面、臀部、そのほか間擦部などにみられる黒色面皰、面皰に炎症所見の加わったもの、
および粥状内容物をもつ皮下嚢胞とそれらの化膿傾向。

2.色素沈着
 顔面、眼瞼結膜、歯肉、指趾爪などの色素沈着(いわゆるブラックベイビーを含む)

3.マイボーム腺分泌過多

4.血液PCBの性状および濃度の異常

5.血液PCQの濃度の異常(参照1)

6.血液2,3,4,7,8-pentachlorodibenzofuran(PeCDF)の濃度の異常(参照2)
参考となる症状と所見

1.自覚症状
 1)全身倦怠感4)眼脂過多7)月経の変化
 2)頭重ないし頭痛5)せき、たん
 3)四肢のパレステジア(異常感覚) 6)不定の腹痛

2.他覚的所見
 1)気管支炎所見6)血清ビリルビンの減少
 2)爪の変形7)新生児のSFD(Small-For-Dates Baby)
 3)粘液嚢炎8)小児では、成長抑制および歯牙異常
 4)血清中性脂肪の増加(永久歯の萌出遅延)
 5)血清γ-GTPの増加

  参照1 血中PCQの濃度は以下のとおりとする。
   ⑴ 0.1ppb以上:高い濃度
   ⑵ 0.03〜0.09ppb :⑴と⑶の境界領域濃度
   ⑶ 0.02ppb(検出限界)以下:通常みられる濃度

 参照2 血中2,3,4,7,8-PeCDFの濃度は以下のとおりとする。
  ⑴ 50pg/g lipids以上:高い濃度 
  ⑵ 30pg/g lipids以上、50pg/g lipids未満:やや高い濃度
  ⑶ 30pg/g lipids未満:通常みられる濃度

また、年齢・性別についても勘案して考慮する。
註1.以上の発病条件と症状、所見を参考にし、受診者の年齢および時間的経過を考慮のうえ総合
的に診断する。

2.この診断基準は油症であるか否かについての判断の基準を示したものであって必ずしも油症
の重症度とは関係ない。

3.血液PCBの性状と濃度の異常および血液2,3,4,7,8-pentachlorodibenzofuran(PeCDF)の
濃度の異常については、地域差、職業などを考慮する必要がある。

4.測定は油症研究班が適切と認めた精度管理が行われている検査機関にて行う。
追補:油症患者(同居家族)に関する条件

 油症発生当時に、油症患者(本追補により油症患者とみなされた者を除く。)と同居し、カネミ
倉庫製の、PCB等が混入していた当時の米ぬか油を摂取した者で、現在、心身の症状を有し、治療
その他の健康管理を継続的に要する場合には、油症患者とみなす。





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【高木基金プレゼン1質疑】カネミ油症
 石澤さん: 最初に国の研究を担当した医師グループ中心の体制がずっと続いている。これを変えないと、「油症研究班」をまず解体しないと始まらない。いろいろ公害があるなかで、なぜ油症への扱いはこんなに冷酷なのか。明らかにしていきたい。


【高木基金プレゼン1質疑】
 遠藤選考委員: 水俣病では原田医師の研究で胎児性の被害が認められるようになったが、油症では政府はなぜ認めないのか。
石澤さん: なぜ胎児性が未認定なのか、理由は明らかにされていない。
【高木基金発表会14】質疑
 瀬川さん: 診断基準が症状の実態にあっていないということか?
 下田さん(北九州): 76年以来、臨床面での診断基準は変わっていない。
 石澤: いまだに家族内での認定/未認定という不条理が残り、厚生省と油症研究班とでたらい回しをしている。


第 4 章 油症を起こした原因化学物質 47
4.1. ライスオイル中の毒性化合物
 油症事件が発生した1968 年に,患者の家庭から集められたライスオイル中の毒性有機塩素化合物
を最初に分析したときは,電子捕獲検出器付きガスクロマトグラフによる分析法,赤外線吸収スペ
クトル法,塩素を滴定で測定するホルハルド法及び放射化分析法によるものであった (1)。ライス
オイルの加熱に使用された熱媒体であるカネクロール-400 (KC-400) には塩素が48% 含まれていた。

 したがって,上記の方法でライスオイルには1,000〜1,500 ppm の塩素が含まれていると分析された
ので,ライスオイル中の PCB 含量はその2 倍の2,000〜3,000 ppm であろうと推定された。蛍光 X
線分析法により,このライスオイルを製造したカネミ倉庫から2 月の初めに出荷されたライスオイ
ルには500 ppm までの塩素が検出されたが,他の月に出荷されたライスオイルにはわずかの塩素が
検出されるのみであった。1968 年2 月の5 日または6 日に製造されたこのライスオイルは数年後に
電子捕獲検出器付きガスクロマトグラフで再度分析された。この場合には PCB の全ピークの高さ
による方法または完全塩素化して十塩化ビフェニルとして定量分析する方法が用いられ,より正確
に濃度が求められた(2)。このライスオイル中の PCB 濃度は800〜1,000 ppm であり,初めて分析
された値の1/2 から1/3 となった。図4. 1 に示しているように,そのライスオイル中 PCB のガスク
ロマトグラムパターンは未使用の KC-400 のパターンと少し異なり,保持時間の比較的小さい部分
の PCB ピークが割合に少なくなっていた(3)。これはライスオイルに混入された PCB が脱臭工程
等において減圧下で加熱される操作がより強く行なわれたために,低沸点部分の PCB が比較的多
く消失したために生じたものと考えられる (4)。

 Vos らはヒナの胚の生育実験により,PCB 製品はその中の不純物である PCDF の含量によりその
毒性が強められていることを発見した(5)。したがって,PCB 混合物の毒性を評価するときは,そ
の中の混在物である PCDF 含量が重要な意味を持つことになる。活性アルミナによるカラムクロマ
トグラフ法は PCDF を大量の PCB より分離するのに有効であることを見いだした。

 このアルミナカラムクロマトグラフ法によりライスオイルの PCB から PCDF を分離することに成功したので, 電
子捕獲検出器付きガスクロマトグラフ装置によりライスオイル中の PCDF を初めて定量分析するこ
とができた (2)。その結果ライスオイルには PCDF が5 ppm 含まれていた。この値は未使用の KC-
400 がライスオイルに混入されたとしたときの250 倍の高濃度であった(6)。この高濃度 PCDF の
発見は,後に宮田らにより確認された(7)。

 このようなライスオイル中 PCDF の濃度増大は次のようにして発生したと考えられている。カネミ工場のライスオイル脱臭工程で熱媒体として使用された KC-400 は長期間 200°C 以上に加熱され,その間 PCB は徐々に PCDF に変化していった。

 このようにして PCDF 濃度が増大した KC-400 は加熱パイプの溶接ミスにより生じた穴(3.4.6 参照)を通
してライスオイルに混入したものといわれている。高温加熱により PCB が PCDF に変化すること



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概要

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1968年、北九州市に本社を置くカネミ倉庫が製造した食用の米ぬか油を食べた西日本一帯の1万4000人以上が吹き出物や内臓の疾患、がんなどの被害を訴えた。原因は油に含まれた猛毒のダイオキシン類。患者の症状は44年がたった今も続く。認定患者は2012年3月末現在、1966人(うち死亡者数596人)にのぼる。

被害の発覚

カネミ油症事件は1968年(昭和43年)10月10日、朝日新聞が「正体不明の奇病続出」と第一報を報じたのが発覚の発端だった。西日本各地で吹き出物や手足のしびれ、倦怠感などの健康被害を訴え出る人が相次いだのである。原因は北九州市に本社を置くカネミ倉庫の米ぬか油「カネミライスオイル」。被害は福岡県を中心に西日本一帯に及び、1万4000人以上が被害を訴え出る「国内最大の食品公害」となった。

人類初のダイオキシン類による食中毒被害

中毒の原因は当初、油の臭みを取る工程の熱媒体として使われた有機塩素化合物PCB(ポリ塩化ビフェ二ール)とされ、患者の症状は次第に軽減されると考えられていた。しかし1974年、油にはPCBが加熱されることで変性した猛毒のダイオキシン類、PCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)が主な原因物質であることが判明する。2001年には国もダイオキシン類が主原因であることを認め、カネミ油症事件は「人類が初めてダイオキシン類を直接口から食べた」事件であることが明らかとなった。

患者の症状

ダイオキシン類はベトナム戦争(1960年〜1975年)でアメリカ軍が使用した「枯葉剤」にも含まれていたことで知られる。症状は吹き出物などの皮膚症状や手足の痺れといったものから、肝機能障害、骨の変形、歯の異常や頭髪の脱毛、流産、がんに至るまで全身の多岐に及び、カネミ油症は「病気のデパート」とも言われる。
これまで多くの被害者たちが、がんなどを発症し、死亡している。ダイオキシン類は体内での残留性が高いことでも知られており、患者たちの症状は44年がたった今も続いているのが現状である。

次世代被害

ダイオキシン類の大きな特徴の1つは被害が子や孫の世代に引き継がれることである。事件発生当時には油を食べた女性患者から皮膚の色が黒ずんだ「黒い赤ちゃん」が生まれるケースが数多く報告され、社会に大きな衝撃を与えた。2010年5月、国は認定患者を対象に実施した健康実態調査の結果を公表したが、子供、もしくは孫に「吹き出物がある」、「疲れやすい」などといった被害を訴える患者が調査対象者ののべ半数以上に及んでいる。

差別と偏見

カネミ油症の根本的な治療法は今も見つかっていない。また「黒い赤ちゃん」など被害が次世代に引き継がれていく懸念などから患者たちは事件発生当初から結婚や就職などで激しい差別や偏見に見舞われた。患者たちは次第に被害について口をつぐむようになり、毎年一部の自治体で実施される油症検診すら受診しない患者が相次ぐようになるなど、被害の実態把握は大きく遅れた。また患者の多くが家庭の食卓でカネミ油を食べたケースが多いことから、家族ぐるみで油症の症状に苦しみ、働けなくなったり、医療費がかさむなどして生活困窮に陥るケースが相次いだ。

未認定問題と認定基準

2012年3月末現在、カネミ油症患者として認定されたのは1966人(うち死亡者は596人)。被害を訴え出た1万4000人の約14%に過ぎない。厚生労働省の全国油症治療研究班が定めた認定基準によって被害者の認定、未認定が振り分けられ、現在は血中のダイオキシン濃度が最も重要視されている。しかし、その基準の妥当性には疑問の声も上がっている。

裁判と仮払金問題

カネミ油症をめぐる民事裁判は発覚の翌年1969年に始まった。裁判は責任企業のカネミ倉庫やPCBを製造したカネカを相手取り1986年までに8件が提起され、うち5件については被害の拡大責任を問われた国も相手取って行われた。原告は1985年までにカネミ倉庫だけでなく、国にも2度勝訴。しかし、翌86年5月、全国統一民事訴訟第二陣の二審判決で流れは変わり、国に逆転敗訴した。その後最高裁も原告敗訴の見通しを示したことから、原告は国への訴えを取り下げる。その結果原告は先に受け取った1人当たり約300万円の賠償金の仮払金を返還する義務が生じ、すでに医療費や生活費などにつぎこんでいた原告たちの中には返還に応じきれず、自殺者も現れるようになった。その事態を重く見た当時の自公政権は2007年に仮払金返還を免除する特例措置法を成立させ、仮払金問題は一定の解決に至る。
2008年には87年の裁判終了後に新たに認定された新認定患者がカネミ倉庫を相手取り損害賠償請求訴訟をおこし、現在も裁判は続いている。

取り残されていた患者救済(〜2013年3月)

カネミ油症の被害者は油症検診を受診して患者と認定されない限り、一切の医療費助成を受けることができない。さらに認定されても責任企業のカネミ倉庫からは見舞金23万円の支給(認定時のみ)と、認定後の医療費の一部が支給されるだけで、過去の裁判の原告への賠償金500万円も経営難を理由に支払いが凍結されたままである。国は治療研究の資金として全国油症治療研究班に約2億円の研究費(2012年度)を、そしてカネミ倉庫には経営を支援するため政府米の倉庫代 およそ1億5000万円(2011年度)を支払っているが、過去の裁判で原告側が国への訴えを取り下げたことを根拠に、患者に直接、医療費などの公的支援を行うことを一貫して拒んでいる。

政権交代で芽生えた救済の機運

事件から42年が経過した2010年、患者の高齢化が進む中、患者と支援者は政権交代を機に2010年1月以降、医療費の公的負担などを盛り込んだ「カネミ油症被害者救済法案」の成立を求めて全国で被害者集会を開催し救済を訴えた。そして3月には、患者と支援者が民主党幹事長室に救済法案の成立を陳情。民主党内でも一部の議員が救済法案の議員立法の検討を進めるなど、法案成立への機運が高まっていたが、2010年6月の鳩山総理辞任などの 政局の混乱を受け、法案の通常国会提出は断念された。

被害者救済法の成立

2011年8月、被害者からの声を受けて民主、自民、公明など有志の国会議員は超党派の国会議員連盟を設立。被害者救済法成立に向けた機運が再び高まりはじめた。そして、翌2012年3月には自民、公明両党がまとめた救済法案に民主も合意し、救済法成立は現実性を帯び始める。しかし厚生労働省などが「食中毒は原因企業による補償が原則」などとして法制化に強く反発。それを受けて民主党は一転、法案ではなく国の予算措置による救済案に傾くなど救済へ向けた動きは迷走する。結局、自民、公明が民主を引き込む形で超党派の議員連盟は法案をまとめ議員立法で国会へ提出。2012年8月29日の参院本会議で救済法は可決、成立された。

医療費の公的支給ならず・・・ カネミ油症被害者救済法

国は救済法に基づく支援策として2013年度から当面、認定患者を対象に毎年1回健康実態調査を実施し「支援金」として年19万円を支給。また従来からカネミ倉庫に対し行われている備蓄米などの保管委託を拡大してカネミ倉庫の経営支援策を拡充させ、カネミ倉庫からも年5万円を支給する。さらに認定基準も見直し、被害発覚当時に認定患者と同居していた家族などで未だ未認定のままの患者も認定することになった。しかし、患者の医療費については国からの支給は見送られ、従来通りカネミ倉庫から支給されることとなり、国からの直接救済を望んでいた患者からは失望の声が相次いだ。

残された次世代被害

今回の救済法成立は、患者にとって完全救済への「大きな一歩」に過ぎないと言える。認定基準が見直されたとはいえ、大半の未認定患者は救済されないままであり、被害者が高齢化する中、未だ根本的な治療法の開発にも至っていない。また子や孫への「次世代被害」に対する救済も手付かずの ままである。カネミ油症被害者の完全救済には未だ多くの課題が残されたままとなっている。

http://www.kbc.co.jp/tv/kanemi/image/midashi_archives.gif

転載元転載元: 有害物質は土壌・底質に蓄積する。高砂西港のカネカ盛立地を学ぶ


大阪市ライス油中毒事件に関する販売経路と製造方法

カネミ倉庫kk大阪支店
植田商店 東区東淡路町 
耕誠商店 西区阿波座
大阪第一食糧事業協同組合


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www.kinsokyo.com/kanemi/ - キャッシュ
カネミ倉庫株式会社へようこそ Ico_124.gif (1312 バイト). line_11.GIF (824 バイト). bt_2.GIF (2275 バイト). プロフィール. line_1.GIF (90 バイト). カネミ倉庫の全てが一目 でわかります。 line_22. ... 玄米の保管を中心とした営業倉庫(北九州市・大阪市).


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転載元転載元: 有害物質は土壌・底質に蓄積する。高砂西港のカネカ盛立地を学ぶ

高知県は、昭和44年にカネミライスオイル822本を回収させた。その内、開封したものは549本ありました。

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www.pref.kochi.lg.jp > ... > 健康政策部 > 健康対策課 - キャッシュ
カネミ油症診断基準が改訂され、油症事件発生当時にカネミ油症認定患者様と同居して おり、カネミ倉庫社製の米ぬか油を摂取されたことで、 現在も心身の症状があり、治療 等を継続的に必要とされる方については、新たに認定の対象となり ...
www.pref.kochi.lg.jp/.../2013110800314_www_pref_kochi_l...
性別. 生年月日. 男. 女. 明治. 大正. . . 昭和. 連絡先. 申請者との. 続柄. 性別. 生年月日. 男. 女. 明治. 大正 . . 昭和. 添付書類①:現在の心身の症状等(様式2). 事件当時の. 摂 食状況. 添付書類②:認定家族と事件当時同居していたことの証明書類等. 事件当時.




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www.pref.kochi.lg.jp/.../2013110800314_www_pref_kochi_l...
カネミ油症患者の. 同居家族の. 認定申請のご案内. 申請の受付は、随時行います。 高知県. 1)から3)をすべて満たす方が対象となります. 1)油症発生当時、油症患者( 認定患者)と同居していた. 2)油症発生当時、カネミ倉庫社製の米ぬか油を摂取した.
blue.ap.teacup.com/documentary/1959.html - キャッシュ
2012/4/7. カネミ油症 母から子へ 中内孝一さん(高知新聞) 公害・薬害・環境・医療問題 ... 孝一さんは、高知龍馬空港に近い南国市の海岸沿いに立っていた。太平洋に ... 中学 に進むといじめは激しさを増し、孝一さんは県立江の口養護学校へ転校。高等部卒業 ...


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shokutaku.ne.jp/witness - キャッシュ
しかし、矢野さん一家はカネミ油症被害者になるという新たな苦難に遭遇することとなっ た。 ... 高知県在住。 中内郁子さん、孝一さん 中内郁子さんは1968年当時、職場の同僚 から健康に良いとカネミライスオイルをプレゼントとしてもらいカネミ油症の被害者になっ  ...
www.cool-susan.com/2015/10/24/カネミ油症事件/ - キャッシュ
2015年10月24日 - カネミ油症事件はPCB(ポリ塩化ビフェニール)による日本最大の食品中毒事件である。 昭和43年 .... 10月22日、高知県衛生研究所がカネミ倉庫の米ぬか油をガスクロマト グラフィーで分析、米ぬか油から有機塩素物質を検出したと発表した。
www.yusho.hosp.kyushu-u.ac.jp/about/index.html - キャッシュ
1968年(昭和43)に発生したカネミ食用油による油症は、人類が経口でPCB類や ダイオキシン類を摂取したことによって生じた ... 全県)、島根県、広島県、山口県、高知 、鹿児島県]、福岡県保健環境研究所ならびに油症相談員(福岡県、長崎県、広島県 に ...
www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou.../0000098714.pdf
2015年9月28日 - 平成27年度のカネミ油症に係る検診の実施について. 平成27年度のカネミ油症検診を 、以下のとおり実施します。各自治体から受診の呼びかけ. 等を行っていますが、ご ... ① 高知県・高知市病院企業団. 立高知医療センター(高知. 県高知市 ...





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国内最大の食品公害とされるカネミ油症の患者団体と国、原因企業のカネミ倉庫(北九州市)による3者協議が2018年1月20日、福岡市であった。カネミ油症は今年で発生から50年を迎える。患者側はなお未認定の被害者が多いとして、認定基準の撤廃や見直しを求めた。
 協議は被害者救済法(2012年施行)に基づくもので11回目。11の患者団体の代表、厚生労働省や農林水産省の担当者、カネミ倉庫の加藤大明社長らが出席し、非公開で開かれた。
 3者によると、患者側は「(ダイオキシン類の血中濃度などで判定する)認定基準を撤廃し、カネミ油を食べたことをもって認定してほしい」などと要望。国は「基準は科学的知見によるものだ」と反論した。加藤社長は、患者側が求めている入院中の食費支給について「国に要望しているが現状では難しい」と答えた。
 患者側は、油に混入したポリ塩化ビフェニール(PCB)を製造し、カネミ倉庫に販売したカネカ(鐘淵化学工業 高砂)も協議に参加するよう求める要望書を国に提出した。

転載元転載元: 有害物質は土壌・底質に蓄積する。高砂西港のカネカ盛立地を学ぶ

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