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…2月こそ、マメに更新するぞ〜!

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その日のまえに…

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【読書の時間】



多感な学生時代…、ナースになってからの働きマン時代、…子育てに追われていた時代。

時間はあるものではない…作るものだと。

それぞれの時代に合わせて、読書の時間をそれなりに楽しんできた

時間が制限されていた子育ての時でさえ、本は私のかけがえのない大切な友人だった。

ところが、ところがである!


数年前から、その座を脅かすものが台頭してきた。

それは…パソコンである。

勿論、某俳優【愛しのウリ王子】に惚れこんでしまったのが原因である。




瞬く間に読書の時間は削られ、睡眠時間でさえ瀕死の危機にあった。

ここ数年は、読書の時間はどこに行った?状態である。


年間読書量100冊を目標にしていたが、その半分も読んでいなかった。



けれど、PC仲間の読書量や深みのあるコメントを知る内に
少しづつであるが、昨年末より、読書の時間が復活してきた。



そのきっかけは柴田よしきの【聖なる黒夜】であり、石田衣良の【眠れぬ真珠】であった。



そして、今は何と言っても【重松 清】

私の読書の傾向として、お気に入りの作家の作品はあらかた読んでしまうこと。
(勿論、全て読破は出来ないのだが…)



彼の代表作の一つである【その日のまえに】は私のお薦め本です。

キャッチコピーは…
『神様は意地悪だから大切な人を遠くへ連れ去ってしまう。』

死んでいく人と残される人のことを描いた作品は数々あるが、私は読んでいくうちに

涙が出て止まらなかった。

そして、知らなかったのだが、3つの小説が連続映画化されていた。



2008年 7月公開の『きみの友だち』(原作:新潮社)
2008年 11月公開『青い鳥』(原作:新潮社)
今公開中なのが『その日のまえに』(原作:文藝春秋)


一作家の小説が一年間に3作も映画化されることは非常に珍しいらしい。


重松清の描く、友情・家族愛・心の交流など人間味あふれるストーリーに、

世の注目が集まっているのかもしれない。

そして、今、私は【疾走】を読んでいる。


PS;【大村正樹トークショー】のレポupを予定しています。

   ここは、訪問者も少ないのでちょっとネタばれをします。

   今暫く、お待ち下さいませ。<(_ _)>

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親から子へ…受け継ぐ者と受け継がれるもの。



新春餅つき大会は施設の中でも1,2を争う人気の行事の一つです。


高齢者の方にとって、お餅は四季を問わず特別な御馳走です。


松飾りが取れる1月中頃、当日は地域の方の協力で、会場に大きな石臼と杵が運び込まれます。

準備が整うと、蒸しあがったばかりのもち米が蒸篭から石臼に移されます。



“ぺったん、ぺったん”



昔を思い出すかのように、心得があるお年寄りは、自ら杵を持ち、餅をこねていきます


つきと返しの心地よい音が響き、息のあった返し手に皆の顔が綻んで行きます。


そして、臼の中の餅が湯気を立てて踊り出し、輝きを放ちます。



つきあがった餅がムロタ(のし板)に乗ると、和菓子職人だったAさんの出番です。



慣れた手つきで餅を引っ張ったかと思うと、流れるような所作で。親指と人差し指で輪を作り

一口大に締めて切っていきます。



“うまいもんじゃ。さすがは昔とった杵柄じゃ。”



皆の賞賛の声を浴び、日頃は口下手で頑固な職人気質のAさんの頬が赤らんでいきます。


それは、去年までの初春の風景でした。



腕の良い和菓子職人だったAさんですが、酒に溺れ、ギャンブルに手を出し

借金の果てに、家族とは離れ離れになってしまいました。


老人ホームに入居する頃には、長年の不摂生がたたり、片足は切断となっています。


奥様はすでに他界され、当時小学生だった息子さんも結婚されたと、風の便りに伝わってきました。


けれど、Aさんとの再会は拒み続けていました。



その後、癌に冒されたAさんは、家族との再会も叶わず、職員に看取られ静かに最期を迎えました。


施設での告別式は、ほんの僅かな身内のみとなりました。


その当日、親戚の方と一緒に息子さんがようやく姿をみせました。



焼香を終えた息子さんは、遺影を見つめ、溢れる涙を堪えるように、肩を震わせ続けていました。



収骨後は、戻られた息子さんとねぎらいの席が設けられる事になりました。



初めてお会いする息子さんは、Aさんの面影を色濃く引き継いでいます。

聞けば、和菓子職人として店舗を任されるまでになったそうです。



「親父の事はずっと恨んでいました。

だから、同じ道を歩まないと決めていたのですが…。

けれど、親父に感謝している事が一つだけあります。」



当時を思い出すかのように、訥々と語ります。



「和菓子屋に弟子入りを申し入れた時、そこの親方からこの手を褒められたんです。

手の大きさとか、指の長さでなく、手が冷たかったと…


和菓子は素手で、一つ一つ心を込めて作るもの。


それゆえ細工は正確かつ素早く施さなくてはならない。

細工の際、手が温かいと途中でべたついて形が崩れてしまう。

不器用なのは経験が補ってくれるけれど、手の温かいのはどうしようもない。


それは、親から引き継いだものだと…。」



愛おしそうに撫でた両手はAさんから引き継いだ手でした。


美しさを生み出し、喜びを生み出す職人の手がそこにはありました。



【手を使って作るという事は心を込めるという事】



暫くして、息子さんから、丁寧な礼状に添えられた和菓子が届きました。




花びらの練り切り餡は、手錬の職人がヘラと指先で、精巧に、かつ、繊細に細工をしたものでしょう。

控え目な黄身餡の甘さが、柔らかい春の訪れを告げていました。

家族の肖像

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いくつになってもその人にとっての陽だまりがある。

あの日、私はそれを知りました。





【特別養護老人ホーム】 

何かしらの事情で自宅での生活が出来なくなり、介護を必要とされる方が

入居される施設です。

そして、余程の事がない限り、人生の終末をそこで迎えます。




島に厳しい寒さが訪れると、冬花の水仙が、清らかな姿を見せ始めます。


正月飾りが外される頃には、館内の至る所に水仙が活けられ

その可憐な風情と甘い香りに、暦の移り変わりを感じます。



「お誕生日おめでとうございます。」


その日、お誕生日を迎えたTさんに祝福の声が重なります。


薄化粧の頬を紅潮させ、穏やかな微笑みを湛えたTさんの傍らには


職員と共に久しぶりに見るご家族の姿がありました。



この日の為にと用意した淡いピンクのカーデイガンは、色白のTさんに良く映えています。



− 誕生日は家族と記念撮影 −


疎遠になりがちなご家族に少しでも多く面会に来て戴けないだろうか


その願いを込め、開所以来続けてきた行い事です。





Tさんは入所してからも、面会のみならず、盆・正月にも外泊されており


息子さんの親孝行ぶりは施設でも有名でした。


そして、誕生日には必ず来所され、記念撮影に収まっていました。



けれど、数年前より面会の頻度が減り、誕生日にも姿を見せなくなりました。


複雑な事情があり、息子さんとの連絡が途絶えてしまいました。


それから、誕生日の写真はTさんお一人だけとなりました。



「これがずっと仏壇に飾られるのかな。」



冗談めいて話されるTさんですが、その心の内を、誰にも打ち明ける事がありませんでした。




寒さが厳しさを増す頃、風邪をきっかけにTさんが体調を崩されました。



本来なら、入院を余儀なくされる所ですが、身元引受人の息子さんの所在が

定かでなく、施設での対応になりました。

危篤状態ではないものの、高齢者ゆえ、いつ急変するかもしれません。

そんな時、ようやく息子さんの所在がわかり、連絡を取る事が出来ました。

事業に失敗し、しばらくの間、身を隠されていましたが

親戚の援助もあり、ようやく仕事再開のめどが立ったようです。




息子さんが面会に来られる日も、部屋にはすいせんの甘い香りが立ち込めていました。



病気も峠を超し、何とか体調を取り戻しつつありました。



何か言いたげな様子のTさんに気付いた私は、ベッドサイドに近付きました。



「もうすぐ、息子さんが来られますね。

お伝えする事でもあるのですか?」



病の影響もあり、いつもは弱々しい声しか出なかったTさんが

一言一句、はっきりと言葉を紡ぎます。



「看護婦さん…頼みますから…あの子を…叱らんで下さい。

 ええ息子ですから…」




連絡の取れない息子さんを、職員が嘆いていたのを知っていたのでしょう。



数年ぶりにお会いした息子さんは、深い皺が刻まれ、苦労の跡が忍ばれます。

Tさんの部屋に案内した後、私は何も言わず、その場を立ち去りました。



母と息子 ― 二人だけの時間が流れていきます。

二人が何を語ったのかは、私は知りません。







Tさんにとって、今年の誕生日は特別なものになりました。

息子さんとの2ショットの写真は何年ぶりでしょう。



「しばらく見ない内に、随分、老けたみたいやなあ〜。」

「色々あったからなあ…。おふくろは変わらんなあ。」

「…昔から年いってたからなあ。」



親子ならではの会話に周囲に笑いと和みの輪が広がります。



窓からの日差しは柔らかな陽だまりとなり

甘い香りのすいせんがいつまでも二人を見守っていました。

お正月と言えば…

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私にとってお正月の楽しみの一つに同窓会がある。

小・中・高校と三つあるのだが重なって行われる事は滅多にない。


高校は幹事がマメ(これが何よりも大切)なのと、妙にノリのいいメンバーが男女殆ど同数
(これも大事)集まるので二年に一回は集まっているような気がする。



故郷への帰省はお盆よりもお正月が圧倒的に多く
その為か、同窓会も圧倒的に新年の2日か3日に開かれる事が多い。

…で行って参りました中学校の同窓会!
この前から12年経っています。

いい感じのというより、大分くたびれた中年の男女の集まりなのですが…

不思議ですなあ〜。
逢えば、すぐにタイムスリップします。

やんちゃ代表の彼も…
マドンナだった彼女も…
すぽ根一筋の彼も…
空想ばかりしていた彼女も…(私です。)

夢を抱いて前しかみていなかった赤いほっぺの中学生に還ります。

冒頭の恩師の挨拶では…

「皆さんは、今が一番充実し、輝ける年代です。

 ですから、もう、俺なんか…とかどうせ、私なんて…と言う言葉はタブーです。

 人生をもっと楽しみましょう。」

私達より、ずっと年上の人生の先輩に勇気を貰いました。

さあ、これで今年も頑張れる〜!


PS:タムドクショールを会場に忘れていたらしく、翌日、幹事が届けてくれました。
  酔ってたからなあ〜。笑
  

一月のろう梅

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これは私が【毎月のお話】を書くきっかけになったエピソードです。

今年もろう梅の甘い香りが漂ってくる季節になりました。



*****



私は仕事の一環として主に高齢者のお宅を訪問しています。



その中の一つに【見守り訪問】があります。



実際にお家に訪問し、安否確認と共に相談を受けるのが仕事です。




92歳のMさんもその見守り訪問の対象者の一人でした。



一人暮らしで寝たきりの為、日常生活の殆どをベッドの上で過ごされています。





Mさんの自宅は幹線道路に面しており、日々過ごされるお部屋は道路に面しています。


路傍に駐車するとベッドサイドの窓が車の窓と隣接します。




いつからか、玄関ではなくベッドサイドの窓からが訪問となりました。



暖かい日は窓を開けておられ、私の顔が車から覗くと




「頑張っとんな、えらいな、…いつもありがとう」



私が言いたいことを、いつも先に言われます。





そんなMさんでしたが、年末より体調を崩され、一人暮らしが困難になりました。



入院か、施設入所か、或いは娘さんの元へ引き取られるか…




それでも、Mさんは【終の棲家】を今の自宅と決められました。




長年、住み慣れたここで『最後まで暮らしたい』



それがMさんの最終選択でした。






1月に入り、体調は益々厳しくなっていきました。



ある日、いつものようにMさんの窓から声を掛けました。



窓を開けてくれたのは、いつものヘルパーさんです。



在宅酸素の機械の音が静かに部屋に響いています。




ふと、室内に目を向けると、鮮やかな枝ぶりの『ろう梅』が活けてあります。



庭のろう梅を娘さんが剪定してきたそうです。



聞けば、元気な折、娘さんと行った初詣で買った一品とのこと。



春の訪れを感じさせるろう梅の香りが部屋に満ちていました。




「綺麗ですね…」



私の声に只、Mさんは只、頷くだけでした。




1月にしては暖かな雨が降る日にMさんは帰らぬ人となりました。



あの窓はもう開くことがありません。







…本当に、見守られていたのは誰だったのか?




  自分に問いかけながら、私は今日も車を走らせています。








      注  ろう梅は、蝋細工のように透き通った花です。

          春に先駆けて1月下旬から2月いっぱいに

           黄色の甘い匂いを漂わせて咲く冬の花です。

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