子ろばのエッセイ

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神がかりについて

神さまが聖霊を通してある人に働きかけた強烈な神秘体験は

あまり人に言いふらさないほうがいいのだろうと思う

なぜならその経験の意味を自分自身理解することも

他人にその意味を伝えることも

そう簡単なことではないからだ

気がおかしくなったと思われるか

何か魂胆があってウソをついていると思われるか

反対に神がかり的な力を持っている巫女として崇拝されてしまうか

いずれにしろ経験の強烈さそのものが

経験の意味を覆い隠してしまう危険性があるからだ

そんなことを考えるとき

マリアが聖霊によって御子をみもごりながら

大工の妻としてその後も平然と淡々と生活していたのはすごいことだと思う

イエスさまが十字架につけられたとき

マリアはあの天使の受胎告知の言葉がウソであったと失望しなかっただろうか

「神の子の生涯」の意味を虚心坦懐に受け取る用意のある女性だったからこそ

神さまはイエスさまの母にマリアを選ばれ

マリアはイエスさまの十字架の死に

失望でも「裏切られた」怒りでもなく

ただ純粋な悲しみだけを感じたのではなかったか

そして私たちが知るべき重要なことはいつだって

「経験の意味」ではないのだろうか

スプーンを曲げたからといって

座禅したまま宙に浮いたからといって

それが何だというのだろう
「私は面食いじゃないんですよね」と言ったら

職場のさいとう先生になぜか「ありがとうございます」とお礼を言われた(笑)

キムタクや福山マサハルがカッコいいのだろうということは理性ではわかるのだが

「だからなに?」と思う

だけどヨン様は好きだった

ヨン様がなぜオバサンに人気があるのか

その理由はオバサンの私にはわかる

ヨン様はオバサンを見下さないからだ

むかし天地真理という歌手がいた

抜群に可愛くて絶大な人気を誇っていた

中年になって見るも無残な「オバサン体型」になり

その変貌ぶりに皆が絶句した

YOUTUBEで真理ちゃんが再登場した番組をみたが

私は実は真理ちゃんがさほど変ったとは思わなかった

番組出演者が誰もかれも太って醜くなった彼女をバカにしているのに

ケラケラ笑ってる真理ちゃんをみて

「ああ、真理ちゃんは初めからこういう人だったんだな」と改めてクリアに認識した

たぶんあまり頭のいい人ではなかったんだろう

だけど妬みや悪意も持たないお人よしの女性だったんだろうな、と。

太って醜くなった真理ちゃんをみじめだともかわいそうだとも思わないし

そんな彼女の変らぬよさに気づいて愛してくれる人に(もう出会えたのかどうか知らないけど)

出会えればいいなと祈るばかりである

「ああ、イヤだな、醜いな」と感じたのは中年になった真理ちゃんではなく

真理ちゃんをさげすむような顔をしたデヴィ夫人と東国原知事(当時「そのまんま東」)だった


人の品性を決定的に垣間見てしまうのはこういう瞬間である

私はこういう一瞬でどんなにカッコいい男性にも引いてしまう

「私がオバサンになっても」という歌がずいぶん前にヒットしたけど

「オバサン」という言葉を侮蔑をまじえて口にする男性か否か

私が男性をみるリトマス試験紙はそこである

「冬のソナタ」のチュンサンはユジンが「オバサンになっても」愛していてほしい

ユジンはチュンサンがオジサンになっても愛していてね

チュンサンは「お前もオバサンになったなあ」なんてユジンに言わないでね

ユジンもチュンサンのお腹が出ても若いときと同じようにロマンチックに

「サランヘヨ」って言ってね

それでこそ「冬ソナ」なんだから

中年太りして頬もたるんだユジンとお腹の突き出たチュンサンが

変らずベランダで愛のキスをしていたら

そっちのほうがずっと感動的だと思う

若かった頃

どんなに真摯であろうと

どんなに思いを込めようと

全存在をかけようと

伝わらない時がある

受け入れられないどころか拒絶されることがある

それを相手のせいにするのではなく

自分を責めるのでもなく

「事実」として受け入れるのに

どれだけ時間がかかったことだろう



全存在をかけて私は語っているのに

相手はポップコーンを食べながらファッション雑誌を読んでいる

それをゆるせるようになるのに

どれだけ時間がかかったことだろう



一生懸命に授業をすればするほど

「押し付けだ」と拒絶された若い日があった

全存在をかけて私は語っているのに

相手はポップコーンを食べながらファッション雑誌を読んでいるのが

ゆるせない

わたしがそう思っていることが生徒たちには伝わったのだ

だから「押し付けだ」と言ったのだ

そのことがわかるようになるまで長い時間がかかった



わたしの授業は聞き苦しかっただろう

わたしの方でも「聞き苦しい」と感じた語りがいくつかある

沖縄で従軍慰安婦の苦しみについて切迫した思いで語った平和ガイドさん

パレスチナ人に対する加害責任を語ったユダヤ人女性

両親に愛されなかった苦しみを「薬物乱用教室」で講演した県庁の職員

いずれも真面目で真摯な人々だった

私自身を含めて

それなのになぜか聞き苦しかった

「わたしは重要なことを自分の全存在をかけて語っているのだから

あなたは聞くべきだ」

その「真摯さ」が聞き手の反発を招いたのだろう

「あなたにとって重要なこと」をなぜ私が聴かなくてはならないわけ?



自分の「真摯さ」を肯定しようとすれば

相手の「不真面目さ」と「意識の低さ」を否定するほかはなかった

相手を肯定すれば自分のありようが否定されてしまう

苦しかった若かりし日々

自分も相手も両方ゆるせるようになるまで

どんなに時間がかかったことだろう

「愛された経験」がわたしを支え

他人に受け入れられなくても

拒絶されても

私はいつしか決定的には傷つかなくなった

「ポップコーンをほおばってたって、ファッション雑誌を読んでたって、

聴くときは聴くだろう

聴かなくたって相手には私の知らない相手の事情があるんだ」

そんなふうに余裕を持って他人に対せるようになるまで

どんなに時間がかかったことだろう

年取るってステキなことだ

私が耐えられなくなったとき

いつも神さまはマナを降らせてくださった

だから今私はこうして生きている

神さまの恵みと憐れみの中で

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イデオロギーを超えて

私たちの国籍が天にあるのならば

私が日本人であるとか中国人であるとかいうことは一切どうでもいいことになる

戦時中の日本人の加害責任は戦後の日本人の責任ではない、という説は一理ある

けれどアダムとイブのなしたことは「私」のなしたことでもあるのだ

その意味で

旧日本軍の兵士のなした南京大虐殺は「私」のなしたことでもあるといえるし

文化大革命のさなかの中国民衆の残虐行為も「私」のなしたことでもあるといえる

聖書の中の登場人物はすべて「私」の分身である

聖書に描かれていることはすべて「現在」である



南京「大」虐殺が本当にあったかどうか

虐殺された中国人の数が何人であったかなどには関心がない

中国政府の失政と残虐行為から中国人の眼をそらすための

プロパガンダの側面もあるだろう

それでも南京大虐殺や沖縄戦で軍隊が民衆を犠牲にしたことや

文化大革命でむきだしにされた人間の残虐さのレポートには

それをリアルに感じさせる「何か」がある

「何か」はプロパガンダなんかではない

人間というものを体験し、私という存在を生きてきた

これまでの人生が

「そういうことは実際ありえたであろう」と感じさせるのだ



最もなされねばならず

ほとんどなされていないことは

罪をおかした人の魂のために祈ることだ

日本人を擁護しようが中国人を擁護しようが

罪をおかした人の魂は救われない

隠蔽しようが相手を非難して責任をなすりつけようが

罪をおかした人の魂は救われない

「謝らなければ許さない」と被害者は言うかもしれない

「謝り方が足りないから許せない」というかもしれない

被害者の立場からすればそうだろう

けれど罪をおかした人の立場に立てば

その人自身が救われ、癒されるために

悔い改めが必要なのだ

裁くのではなく

悔いの涙によって解き放たれるようにと

罪人をさとし、寄り添った人がどれだけいたのだろうか

ウヨクとかサヨクとか

「親日」とか「反日」とかは関係ない

私自身の分身である彼らの魂に寄り添った人はどれだけいたのだろうか

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白く塗りたる墓

●聖書 マタイによる福音書23章25〜36節 

 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。杯や皿の外側はきれいにするが、内側は強欲と放縦で満ちているからだ。 

 ものの見えないファリサイ派の人々、まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。 

 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。 

このようにあなたたちも、外側は人に正しいように見えながら、内側は偽善と不法で満ちている。 

 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正しい人の記念碑を飾ったりしているからだ。 

 そして、『もし先祖の時代に生きていても、預言者の血を流す側にはつかなかったであろう』などと言う。 

こうして、自分が預言者を殺した者たちの子孫であることを、自ら証明している。 

先祖が始めた悪事の仕上げをしたらどうだ。 

蛇よ、蝮の子らよ、どうしてあなたたちは地獄の罰を免れることができようか。 

だから、わたしは預言者、知者、学者をあなたたちに遣わすが、あなたたちはその中のある者を殺し、十字架につけ、ある者を会堂で鞭打ち、町から町へと追い回して迫害する。 

こうして、正しい人アベルの血から、あなたたちが聖所と祭壇の間で殺したバラキアの子ゼカルヤの血に至るまで、地上に流された正しい人の血はすべて、あなたたちにふりかかってくる。 

 はっきり言っておく。これらのことの結果はすべて、今の時代の者たちにふりかかってくる。

 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。人々の前で天の国を閉ざすからだ。自分が入らないばかりか、入ろうとする人をも入らせない。


イエスさまが「偽善者」にどうしてこうまでかみつくのかがずっとわからなかった。

私の考えつく「偽善者」は「酒もタバコも女もやりません」と言って

スモーカーに眉をひそめるお堅いクリスチャンくらいなものだった

いまどきそういうクリスチャンはあんまりいない

一昔前の欧米の映画や小説に出てきたような、メガネをキラリと光らす冷酷な女教師も

今どきの学校では(少なくとも公立学校では)ほとんどお目にかからない

お堅いミッションスクールではいないこともないけど

生徒たちは学校では適当に校則を守り

最寄の駅まで着くとローリングしてスカート丈を短くしていた

それに「偽善」がそんなに悪いことだとも思えなかった

赤い羽根共同募金に硬貨を入れるのは「いい人だ」と思われたいからだとしても

現実にそのお金が困っている人を助けるのならば動機はどうでもいいじゃないか

「やさしい人だ」と思われたくて募金箱に百円玉を入れただけで

「白く塗りたる墓」「マムシの子」とまで呼ばれるんだろうか



そう思っていた、

中国現代史を描いた小説『ワイルド・スワン』を読むまでは。

この小説を読んで、

イエスさまが「偽善者」をなぜこれほどまでに憎み、罵倒(?)したのかがわかった気がした

金持ちの青年をいつくしみ、ご自分を十字架につけた群衆をさえもあわれんだイエスさまが

「偽善者」に対してはあらんかぎりの憎悪を向けているようなのはなぜかが

イエスさまがいう「偽善者」とは、今でいったら毛沢東であり金正日であり、旧日本軍の上級将校だ

(と思う。。。)

毛沢東も金正日も昭和天皇も自分を「神」として人々をひれ伏させようとした

自分を神として崇拝しない者を迫害し拷問し殺した

その権力に怯えた者は毛沢東や金正日や天皇を敬愛していなくとも

またその残虐な本性を内心はっきりと悟っていても

敬愛しているフリをして

正直な人々を迫害し拷問し殺した

めちゃくちゃな戦争、めちゃくちゃな経済政策の中で餓死に直面した人々が

たった一個のサツマイモを盗んだだけで非難罵倒し、拷問し、殺した

そのような人々が極悪非道なな独裁政権を賛美して支え

無数の血が流された

文化大革命はそのようにして数年間続き

北朝鮮の民衆は今なお恐怖と飢餓の中に生きている

かつての日本軍の兵士はジャングルの中を亡霊のようにさまよい

満州の開拓農民は負け戦の中で放置されたまま

関東軍と満鉄の幹部はさっさと帰国して

将校はバターとチーズさえ食べていた



「白米をおなかいっぱい食べたい」という気持ちを神さまは罰したりはしない

「死にたくない」「痛い目に遭いたくない」と思う弱さを神さまはあわれんでくださる

しかし同じ欲求と弱さを持った他人を裁き、非難罵倒し、権力に売り渡し

他人の苦しみを平然と見下ろし

いい気味だとさえ思い

自分だけがそのような欲求や弱さと無縁の人間であるかのような顔をして

ニセの神を賛美することを

イエスさまは憎み、「地獄」に行くとさえ語られた



ユン・チアン『ワイルド・スワン』上・下(講談社)
森島 恒雄『魔女狩り』(岩波新書)

戦慄する書物である

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