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[ニューヨーク 29日 ロイター] 米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は29日、格付け基準の変更に伴い、世界上位37の大手銀行のうち、主に欧米の15行を格下げした。
JPモルガン・チェース<JPM.N>、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)<BAC.N>、シティグループ<C.N>、ウェルズ・ファーゴ<WFC.N>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS.N>、モルガン・スタンレー<MS.N>、バークレイズ<BARC.L>、HSBCホールディングス<HSBA.L>、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)<RBS.L><AAHAUS.UL>、UBS<UBSN.VX>などの格付けを1段階引き下げた。 20行の格付けは据え置き、2行は格上げした。また、これら大手行の十数社の子会社の格付けも更新した。 格上げされた2行は中国銀行<3988.HK><601988.SS>と中国建設銀行<0939.HK><601939.SS>。いずれも「Aマイナス」から「A」となった。 S&Pの今回の発表は、欧州債務危機の影響ですでに上昇している金融機関の資金調達コストをさらに押し上げる可能性がある。ただ、S&Pは1年以上前から、格付けの見直しを行っていることを市場に警告してきており、29日の債券・株式市場への影響は緩和されたとみられる。 |
<エアコン我慢して死んだ人どうなるんだ>
就任したばかりの鉢呂吉雄経産相が5日の会見で、今冬の「電力使用制限令」を出さない意向を示した。
早々と制限令を出さなくても計画停電の事態に陥る懸念はないと強調したのだが、そりゃあそうだろう。今夏の制限令だって本当に必要だったのか、極めて怪しいからだ。
東電によると、9月直近の需要見通しは4080万キロワットで、供給力は5510万キロワット。つまり、電力は1500万キロワットも余っているのである。
「原発の発電量が1基平均約100万キロワットとして、現在は原発15基分の電力が余っている計算です。日本にある全原発54基のうち、現在、稼働しているのは11基だから、余力の電力量に相当する。原発ゼロでも全く問題がないことが証明されたのです」(原発問題に取り組む「たんぽぽ舎」の柳田真・共同代表)
そもそも電力は夏場に1000万キロワットも「足りない」はずだった。東電の「7月末の供給電力は4650万キロワット」という数字をメディアがうのみにし、「東電、夏の電力不足必至…供給最大で5千万キロワット」(読売新聞、3月24日)などと報じたからだ。そのため街路灯は消え、駅など公共施設のエレベーターはストップし、通勤電車内は蒸し風呂状態になった。ヒドイことにエアコンを止めて熱中症で死んだ人も10人や20人じゃなかった。しかし、東電の供給力は7月には「5720万キロワット」に増え、あっさりと今夏の“想定”最大需要(5500万キロワット)を上回ったのだ。本来なら政府はこの時点で制限令解除してもいいのに、電力が大量にダブつき始めた途端、慌てて解除するありさまだから呆れる。
前出の柳田共同代表がこう言う。
「東電はもともと供給力を恣意的に少なく見せていたとみています。供給力不足=原発が必要というロジックです。しかし、電力が余り過ぎた。東電にとって1000万キロワットも余る状況は大損でしょう。本当は『電気をどんどん使って』と思っているのだろうが、それは絶対に言えない。電力制限の前倒し解除は国民に対して『節電やめて』という本音の裏返しなのです」
どこまでも困った会社と、それに踊らされているマスコミである。
(日刊ゲンダイ2011年9月6日掲載)








