子どもの未来のために ♪ 子育てQ&A〜智頭病院小児科です

子どもたちから学び得たことを糧にご質問にお答えします。byouin@town.chizu.tottori.jp ←相談可能です。

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  おたふくかぜ(=流行性耳下腺炎=ムンプス)の予防接種をした方が良いか、小さい頃に自然感染を受けた方が良いかのご質問をいただきました。
                         
 ♪ 智頭病院(医療圏内)は、一人小児科医であり、かつ、園医もしているので、地域における様々な感染症の流行状況を肌で感じることが日常です。
♪ 智頭病院に移動してから、ムンプスの大流行がありました。これについて、事実確認をしておきますネ。学びが大きいからです。
♪ 当時、小児科医無医医療圏になっていた智頭病院に、2003年11月に異動しましたが、2005年春先から鳥取県東部地域でおたふくかぜ(以下、ムンプスと表記)の流行が大きくなりました。
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 智頭病院では、11月 3日に第1例が、7日(月)に第2例を診断した時点で、啓発文書を作成し、保育園・外来に開示しました。
♪ ムンプスは潜伏期が長く、かつ、症状が出始める直前から(つまり、この時期は保育園などで集団生活をしている時期から)感染力があり、流行の阻止は難しいのです。
♪ 教科書的な間隔を空けて、受診者数が増加しました。
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 潜伏期が長いということは、流行の期間が長いことになります。
♪ 翌年(2006年)1月11日以降診断例が出ていないことの確認をし、保育園・保護者の理解を得て、2月8日から全数調査を行いました。
♪ その結果、国立感染症研究所のデータと異なる、大きな流行・発症率であったことが分かったのです。
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 考察1は、ムンプスの不顕性感染率についてです。
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 病状はどうでしょうか? 決して軽くはありません。かつ、今回の流行では、明らかな(治療を必要とする)髄膜炎・髄膜脳炎などの合併症を来した例はありませんでした。(片側の感音性難聴については不明です。)
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 ムンプスを発症した子どもを診るのは、保護者にとっても大変です。そもそも、就業支援の観点から保育園があるのですが、本来なら予防接種で流行が阻止できるムンプスで困惑するのですから困ります。
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 ムンプスワクチン(=おたふくかぜワクチン)は、定期接種化するのが国の責任です。つまり、接種を受けようとする意志のある場合は無料で、かつ、接種の副作用等の補償が得られる制度は不可欠です。
♪ 実は、子どもたちだけでなく、保護者の発症についても調査を行いました。
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 大変困難な状況に追い込まれた保護者もおられたのです。
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 いかがでしょうか? 予防接種は大切ですネ!
 智頭町は行政の理解・支援があり、自己負担2,000円で接種が可能です。(医療機関に支払った領収証を行政窓口に持参し、差額が戻る制度です。)
 日本の現状は、1歳未満から、多方面からの子どもたちが集まる保育園での生活を強いられています。(3歳未満の免疫能が低い子どもたちは、日常生活地域に近いエリアでの小規模な子育ての場が願いですが・・・。) 
 さて、今回の地域特性を活かした調査結果は、とても貴重でした。
♪ 学びをきちんと記録することは、医師の責任でもあるのです。
智頭病院 小児科 科長 

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