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新潟の本屋さんで、何気なく手に取った。
90年発表と言う作品だが、最近読んだ小説でこれほど心を揺さぶられたものはない。
小池さんの作品は、幾つか読んでいあるが洒落たミステリーを
得意としているひとだと思っていた。
これは恋愛小説だ。青春ものと言っても良い。
60年代末から70年初めの、学生運動が盛んだった時代。
仙台の街を舞台に、主人公・響子と友人たちを中心に当時の風俗と
恋や性が描かれている。
響子のヴィヴィットな感性や、残酷とも思える自分本位なものの考え方。
まるで一本の映画を見終えたように感じた。
きっと、もう一度読む事になるだろう。
小池さんは52年生まれと言うので、自分より2歳年上だが、自分とほぼ同世代と
言っても良いだろう。
この世代にとって、60年代末から70年初期と言うのは正に激動の時代であった。
ベトナム戦争、学生運動を核としてファッション、映画、ロックが様々に
変革を遂げていった。
作品の中でも、クラシックの名曲に混ざり、ストーンズのサティスファクションや
アズ・ティアーズ・ゴー・バイ、ジェイムス・ブラウンのマンズ・マンズ・ワールド
ビージーズのワールド、プロコルハルムの蒼い影等の当時を知る者には
涙腺を緩ませるような名曲が、物語に彩を添えている。
あの当時、青春時代を過ごした人々にとっては忘れられない作品ではある。
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2016年05月29日
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