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<第5回 環境と安全保障>
3つ目は「気候変動と安全保障」の問題です。安全保障ですから、防衛問題に絡みます。今までにあまりなかった捉え方だと思います。
今回のサミットでも、安全保障について原子力をめぐって議論されていましたが、今回のGLOBEでは環境と防衛との関連を、はっきりと問題提起しました。
最近の事象でも明らかなように、環境の問題と食料の問題は、密接に絡んでいます。バイオ燃料との関連、旱魃、或いは投機筋の動き、等々様々な要因により、小麦が高騰します。そういった事態になりますと、その影響は、世界の弱い部分、例えばアフリカの貧しい国に表れます。食料を求めて暴動が起きたり、テロもあります。すると隣接国との国境が緊張状態になる。というように、環境と安全保障の問題は密接に関連してきます。
また原子力発電はCO2を出さないエネルギーということで、昨今注目を集めています。中国でもかなりの原発を造る計画があります。これらはまさに「核」の問題です。
日本の産業界でもこのことに対応。確か東芝は先行していると聞いていますし、また私の甥も来年理科大の大学院を卒業しますが、三菱重工に就職が決まったと言っていました。詳しく聞いてみましたら、原発スタッフの一期生とのこと。三菱重工も原発に本腰を入れてきたようです。
それに加えて、今世紀最大のテーマになるだろうと言われている「水」の問題があります。水をめぐっては、お互い譲れず戦争になります。
イラクの問題も、山岳地域の水源をめぐるクルド族との争いという側面もあります。日本でも水利をめぐり、隣の部落と血を流した歴史もいくつもあった筈です。
食料、エネルギー、水、等々、それらが環境と安全保障の問題に深く関わっていることがお分かりいただけたと思います。環境が破壊されると、戦争の危険が増します。戦争は最大の環境破壊です。このような悪の連鎖となります。事前に止めなければいけません。
安全保障の問題が、環境の面からも非常に重大です。防衛担当者の会議で環境問題が議論されるということも、これから当然出てくるでしょう。(つづく)
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