ブックミンの家 -本は、どうして。-

教職7年目。今日も子どもに、自分に勝負。

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『真心なければ姿勢正しからず,姿勢正しからずば円満を欠く。』下巻337頁





教職を得て4年。


前日,勤務校にて研究会の社会科歴史分野の授業提案をさせていただく機会を得た。

小学校3年間,中学校1年間の指導,児童生徒の反応を思い出し,打てる手だては昨年の4月から打ち,生徒と共に10ヶ月かけて作り上げた授業であった。

課題を自分たちで設定し,資料をもとに個人追求を行う。生徒たちは主体的に仲間の意見をつなぎながら,課題解決をしていった。

研究会では,まだまだ教材に対する読みの甘さ等反省も得たが,概ね達成感を得た。
しかし,ひとつどうしても心に落ちない意見があった。

「非常にスマートな授業でした。しかし,泥臭い部分があったらもっとよかった。」

どういうことか訝った。
解らずにいた。スマートの何が悪いのかと,内心苛立たしく思ったのも事実であった。


その時,手に取ったのが本書である。

特に意図した訳でもない。
社会科教師として歴史小説には興味があるし,直木賞をとったと騒がれていたし,少し書道に心得もあったので水墨画の松林図にジャケット買いでもあった。

出会いとは妙なもので,等伯の松林図を完成させる57年を辿りながら,前述の意見にはとてつもない奥深さがあったことに気づかされた。

それは,

「おまえは,よい授業をつくろうとしたのではないか」

という問いかけでもあったのだ。

教材の読みが甘かったのも,
意図的な切り返しの発問がぶれたのも,

「よい授業」に心が向いたためであった。

等伯は,自分が絵師として活躍するなかで常に迷いながらも,「人」を想いながら描き続けた。

しかし,自分の授業は,「人」すなわち「生徒」を想い作り上げたのではなく,よい授業をしようとする我欲によって作り上げたものだった。

まさにその点を指摘して下さったのであった。


読後に松林図を見ながら,その意見を下さった先生への非礼を心から詫びると共に,なにより生徒たちに心から詫びた。

そして,松林図は語りかけてくる。

「生徒のために真心こめて授業をしなさい。生徒より自分に心が向くならば,教師をやめよ。」

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もう4年になりましたか。
教職の道に真摯に向き合われている様子が窺い知れます。
いくつになっても向上心というものは必要ですが、
自分一人で成長するものではありませんからね。
意見して頂く方があるということは、幸せなことです。
教えてもらう方にも謙虚な姿勢が求められるかもしれませんね。

2013/2/12(火) 午後 9:47 なおわん

>なおわんさん
ありがとうございます!4年もやらせてもらえた、という謙虚さが大切ですね。
支えて下さる諸先輩に感謝です。

2013/2/12(火) 午後 10:45 ブックミン


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