小鳥が丘団地救済協議会(土壌・地下水汚染公害被害)

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土壌汚染裁判例

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川崎市における土壌汚染財産被害責任裁定申請事件 裁定書(12-2)

第3 公害等調整委員会の判断

http://blogs.yahoo.co.jp/atcmdk/43373080.html
よりつづく

⑺ 禁反言の原則・信義則違反(抗弁)について

 被申請人(川崎市)は,申請人(鉄道会社)がいったんは,申請人の負担で除去工事を行う旨を川崎市に表明したにもかかわらず,本件土壌汚染に対する迅速,かつ,適切な対応を行ってきた被申請人に対して,本件土壌汚染に係る除去工事の費用負担を要求するのは,禁反言の原則・信義則に違反して許されないと主張する。

 しかし,申請人(鉄道会社)がいったんは,被申請人(川崎市)に対し,上申書において,鉄道会社の負担で除去工事を行う旨を表明したのは,沿線住民の環境問題に対する配慮等から,本件土壌汚染の原因者が不明な状態であっても,とりあえずは自己の費用負担で土壌汚染対策工事に着手することを決定したからに過ぎず,原因者が判明した場合に,その要した費用についての損害賠償債務を免除する趣旨を含むものでないことは,その文面から明らかである。

 また,これまで認定してきたとおり,本件土壌汚染の主要な原因は,被申請人(川崎市)の本件土地2への廃棄物の搬入及びAを介した埋立てにあるから,本件土壌汚染の原因者である被申請人に対して,鉄道会社が,本件土壌汚染対策工事に要した費用等の損害賠償請求をしても,何ら禁反言の原則・信義則に反するものではない。

 よって,本件申請が禁反言の原則・信義則に反することをいう川崎市の抗弁は,理由がない。

第4 結論

 以上のとおり,被申請人の本案前の主張はすべて理由がなく,また,被申請人(川崎市)による本件土地2への焼却灰・耐久消費財搬入及びAによるこれらの本件土地への埋立てによって,本件土地2における本件土壌汚染が引き起こされたものと認められるから,被申請人には,遅くとも平成16年8月25日の時点で,自己の先行行為(汚物の搬入,Aを通じての埋立行為及びAが他所より本件土地にごみを埋め立てていた事実を被申請人が知りながらそれを適切に処置しなかったこと)に基づく本件土壌汚染を除去すべき義務(作為義務・結果回避義務)が生じており,これに違反する職務上違法な行為によって,申請人に対して,本件土壌汚染除去に必要な費用支出・債務負担をさせ,損害を与えたものである。

 そして,20年の除斥期間経過及び禁反言の原則・信義則違反をいう被申請人の抗弁は理由がないから,被申請人(川崎市)は,鉄道会社に対し,主文の限度で,国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任を負う。

 よって,本件裁定申請を主文の限度で認容し,その余の申請を棄却することとして,主文のとおり裁定する。

平成20年5月7日

公害等調整委員会裁定委員会


転載元転載元: 大阪ATCグリーンエコ 水・土壌汚染ラーニング

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