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○伊藤政府参考人 土壌汚染そのものについての定義も土壌汚染対策法上で明確にされているわけではございませんけれども、これまでコメンタール等では、土壌の汚染というものは土壌中に有害物質が持ち込まれることというふうに解釈しております。具体的には、有害物質が一定水準以上のものについて土壌汚染を対策する必要がある区域として指定して、対策をとるという構造になっている次第でございます。 ○伴野委員 多分そのとおりなんですね、定義的には。 ただ、先ほど申し上げましたように、土壌というものはそもそも生き物の一つであるという考え方や、人間も含めて生きとし生けるものはいつかそこに戻っていくんだ、またそこから再生していくんだという思いがあるならば、もっともっと、多分、政府としてある一定の財源で、ある一定のマンパワーでしっかりとしたリスクマネジメントをしていこうと思ったら、それは限度があるということもわからないではありません。しかしながら、国民サイド、あるいは生きとし生けるものサイドからすると、多分それでは不十分なことが今後も出てくるのではないかと思うんですね。 例えば、今回の閣法では、その一定のところで一つの、量的な広さということで線を引かれていますが、それだけではない、本来目的は何なんだと。 もっと言うならば、非常に広大なところであったとしても、そこに生きとし生けるものが余り接触することがない、あるいは、そういった過去の歴史的に、もっと言うならば今までペンペン草も生えたことのないようなところであればそれは一つの考え方なのかもしれませんが、物すごく狭いところであったとしても、そこで例えば幼児が飛散した土粒子さえ日常的に吸い込むことがあるというのだったら、多分、これは対応の仕方が、親御さんの立場、あるいは先生方の立場、そこにいる現場の人の立場からすれば思い入れは随分違ってくるんだと思います。 そういったことも含めて、今後、用途で整理されていくことも含めた、もう少し踏み込んだ、土壌汚染を徹底的に守っていくんだという意気込みも含めて、大臣、お答えいただけませんか。 ○斉藤国務大臣 先ほどの伴野委員の論旨からすると、まさに命が広がっているこの土壌、そういう生物多様性の保全も含めた形でより大きなものを目指すべきではないか、こういう御趣旨かと思います。 今、生物多様性、来年、地元の愛知県で生物多様性条約COP10を開かせていただきますが、三千万種と言われているわけですけれども、実際に確認されているのは二百万種弱、あとの九〇%以上は類推ということだそうです。そのほとんどは土の中にいるものであろうと。 これから生物多様性についても科学的な知見をしっかり固めていく上で土がいかに大事か、土壌がいかに大事かということだと思いますけれども、今回の法改正はまさに人の健康被害ということに着目をして、まず六年前に第一歩、そして今回その改正案ということでございますが、将来的には、今、伴野委員のおっしゃったような、生物多様性という観点も含めて、どう命のゾーンを守っていくかという理念を入れたものになっていくべきだと私自身は思っております。 ○伴野委員 私ごとで恐縮なんですが、今回、土壌ということをこの法案を通して学ばせていただく中で、先ほど申し上げたように、私自身も含めて生きとし生けるものが全部いつかは土に返るんだ、またそこからというような思いをしていく中で、有名な映画の「おくりびと」を見たくなりまして、実は夜中に見に行ったんです。 あの映画を見ることによって、生き物に対する今まで以上にたっとい気持ちというか崇高な思いというか、その対極といいますか、連続の中かもしれませんが死というものがあって、何らかの形で汚染させるということは、そこにいる微生物も含め、小さな生物かもしれません、顕微鏡で見なきゃいけない生物なのかもしれませんが、それを死に至らしめているという思いが今まであったのかどうなのかというところが今人類に問われているような気がいたします。 ぜひ大臣、お忙しいと思いますが、「おくりびと」もごらんになって思いを一緒にしていただけると、今申し上げたいことが少しでも通ずるのかなと思います。余分なことを申し上げましたが。 そうした中で、今回の法案の中を読んでいきますと、国民の健康を保護することを目的にするというのは非常に狭い目的に感じ取れたんですね。ではだだっ広くすればいいかというと、先ほど申し上げたように限られた財源、マンパワーでリスクヘッジしていかなきゃいけないわけですから、どこかでそれは限界はあると思いますが、国民の健康を保護することだけを目的にしているということは裏返しで人類の思い上がりにも感じたところでございますので、少しでも守るべき領域をこれから広げていっていただけるものの回答ということで、次に移らせていただきたいと思います。 続いて、これも先般、参考人の先生方のヒントの中に、お答えとしていただいたんですけれども、何か土壌汚染対策についてドイツの方が日本より進んでいる部分があるということも伺ったんですけれども、事実関係としてあるならば、審議官、お答えいただけますか。 ○伊藤政府参考人 先般の参考人質疑の中でのお話もございましたけれども、ドイツ等におきましてはそもそも土地利用規制のあり方が違うということで、それに応じた、各国に応じた対策がとられているというふうに思います。 私どももいろいろ勉強しておりますけれども、必ずしも、私どもの今回の改正案を含めれば他国より劣っているような状況ではないとは思いますが、いずれにしても、今後とも、他国の状況も含め、また高橋先生の方も各国も今いろいろ改正の途上だというふうなお話もありました。その状況もよくウオッチをしていきたいというふうに考えております。 ○伴野委員 水や空気と違って、土壌はとりわけ地域性があると思いますので、すべからく海外の事情を知っていればいいというものではないと思いますが、いいものがあれば取り入れるという姿勢でぜひこれからもウオッチしていっていただければと思います。 そうした中で、今回、技術管理者の選任という新たな項が出てくるわけなんですが、これはたしか私どもの同僚の田名部議員も随分突っ込んだ質問をしていたと思うんですが、指定調査機関の指定、評価、あるいはそこでの技術力というのが今後問われてくる。 まさにそこに、私の個人的な意見としては、やはり土壌環境学を少なくともかじっているような人に入ってきていただかないと、先ほど申し上げた土質工学的な、応用力学的な見地だけで見ていますと多分見落としが出てくるような気がいたしまして、そういったお話をさせていただきたい一環でまずお聞きしたいと思います。 指定調査機関というのは、今、どのように指定されて、どのような手続が必要となっていて、主にどういうお仕事をされている方がなっているんですか。 ○伊藤政府参考人 指定調査機関は、現行の土壌汚染対策法上における土壌汚染状況調査を行うのは、環境大臣が指定した指定調査機関でなければならないというふうになっております。環境大臣が指定する際には、その技術的な能力あるいは経営上の能力というのを見て、経営上もしっかりしている、それから、これまで調査の実績もあるという観点で指定をしているという状況にございます。 |
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