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l 2010年(H22)12月21日、第一次訴訟(3世帯)、第23回口頭弁論。
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!(12)
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面、の続きです。
4 将来の予見や予見可能性についても、全く主張が出来ていない。
原告らは、前記準備書面の第4と第5で、平成16年以降の事象について説明した後、同準備書面の第6で被告には「故意・過失」があったと主張するが、その「故意・過失」に関する主張内容は、情緒的、評価的なもので、およそ将来を“予見”する場合に求められる科学的な推論も論理的な推論も何ら試みられていない。結果を指さして、こうなることは分かっていたはずだと言っているに過ぎないのである。むろん、因果関係の主張に必要な化学的、医学的、疫学的な主張も皆無である。
5 科学的な主張が出来ない理由
本件土地の中にある化学物質を、科学的に分析していけば、帰する所、被告が最終準備書面で主張した無害の結果に到達する。原告らが科学的な説明をしないのはそのためだと思われる。
6 不法行為の主張も明確ではない
原告らの言う被告の不法行為も明確とは言い難い。
原告らの言う不法行為が、「本件土地から生ずる臭気を消失させなかった」不法行為を言うのなら、それは不法行為ではない。仮に不法行為だとした場合、この事実は、原告らが本件土地の一部を購入した時点より、原告らには分かっていたのであるから、その時点から3年経過した時点で、不法行為による損害賠償請求権は時効により消滅した。被告はこれを援用する。
原告らのいう不法行為の内容が、土壌汚染対策法に定める環境基準を超える化学物質を土中に存在させる宅地造成をしたというものなら、これら化学物質の存在は何の害ももたらさないものであり、不法行為を構成するものではないこと、また被告にその予見は不可能であったこと、被告の最終準備書面で主張したとおりである。
7 損害の主張の欠落
これは被告の最終準備書面で指摘したことであるが、原告らは損害の内容を何も主張できていない。具体的に主張していけば、損害は何もないことが明らかになるからだと思われるが、損害の主張は、本訴の目的そのものであるのに、それが何ら主張できないのは、結局の所、損害がないからである。
8 主張がないから、立証する事実も特定できず、証拠の提出もできない。
原告らが証拠として提出しているものは、本件土地の土壌調査結果(一部)を除けば、新聞記事の切り抜きなど、およそ証拠になり得ないものがほとんどである。これだけの規模の訴訟になれば、当然、科学者、第三者の証人申請や、鑑定、検証なども必要になるはずだが、原告らはこれらの申請をしないで、原告らの本人尋問で、想像と憶測を交えた意見を陳述させているだけである。
9 原告らの認識と生活の実態
本件土地の造成・分譲後も、平成16年まで、誰も被害を受けているという認識はなかった。生活の実態も普通の生活をしてきているのである。原告らが平成16年になって被害の認識を持つようになったのは、水道管工事の際黒い土が出たという事実からである。
しかしながら、原告らの生活は、それ以前と何ら変わりはない。毎日そこで生活しているのである。土地の無価値化も、健康被害も生じていないのである。
10 結論
本訴提起後3年が経過したが、この間も原告らは損害賠償請求権を発生せしめるだけの要件事実の主張ができてない。よって、本件は、主張自体失当として棄却されるべきである。
平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面は以上。
結
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年2月4日
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!その27(再)
【第一審】
原告;(小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
被告;(両備ホールディングス株式会社)
前回ブログで要点と結果は速報しましたが、今回裁判で提出された原告・被告の最終準備書面を掲載しています。
<提出された準備書面内訳>
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面。
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面。
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面。
2010年12月21日(火)10時00分から岡山地方裁判所( 202号法廷 )で第一次訴訟(3世帯)第23回口頭弁論(公開)が行われました。
裁判長は、原告の一人に対象物件が相続物件になっているための法的整理を指摘し、「裁判所は今日結審しようと思っていたが、次回期日で資料の整合性を取るためにもう一回弁論を入れます。」と発言があり、次回は、2011年2月8日(火)10時40分から第24回口頭弁論(公開)が予定されました。
ブログコメント!
土壌汚染で素人さんを泣かして、こんな主張をすることを両備が承諾しているのですね。
両備の不買・ボイコット運動が起きるのもうなづけます。
2011/2/5(土) 午後 10:57 [ 環境汚染の健康被害防止 ] さん
返信コメント
・・・>こんな主張をすることを両備が承諾しているのですね。<
裁判経過の中で次第に「両備」の方針だと確信するようになりました。
2010年4月19日に行われた第18回口頭弁論準備手続きで、裁判長から「原告・被告の求めるところに大きなくい違いは無いように思うが和解の意向は無いのか」と打診がありました。
もちろん、原告(第1次訴訟住民)は、被告(両備)との間で被害の正当な認識が共有できれば和解のテーブルにつくことに支障はありませんが、被告(両備)弁護士も「検討は拒否するつもりはない」と答弁しました。
しかし、次回5月25日に行われた第19回口頭弁論準備手続きで、裁判長の和解の確認に対して、被告弁護士は「和解は難しい」と答えています。
被告会社(両備)の方針が反映された結果だと思っています。
2011/2/6(日) 午後 0:22 [ 小鳥が丘団地救済協議会 ]
マイホーム土壌汚染被害民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
次回に続く
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!
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