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l 2011年(H23)9月14日、第一審「判決」で、原告(住民)が勝訴したあと、被告(両備)が即刻「控訴」したため、原告(住民)も「附帯控訴」を提起し、第二審で争う。
マイホーム土壌汚染被害・民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯被害住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
「附帯控訴」を提起!小鳥が丘土壌汚染訴訟
【第二審】
控訴人・附帯被控訴人 ; (両備ホールディングス株式会社)
附帯控訴人・被控訴人 ; (小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
岡山市「小鳥が丘団地」被害住民が提訴した第1次(3世帯)土壌汚染訴訟・第一審判決で原告(住民)が勝訴し、これを受けて被告(両備)が控訴しました。
控訴人(両備)からの「控訴理由書」を受けて、第1回口頭弁論(2011年9月22日)前に、被控訴人(3世帯住民)からも「附帯控訴」を提起しました。
この3世帯住民提出「附帯控訴状」を掲載します。
附帯控訴状
平成23年9月14日
広島高等裁判所岡山支部 御中
附帯控訴人ら代理人弁護士 河 田 英 正
同 大 本 崇
同 寺 山 倫 代
〒704−8126 岡山市東区西大寺浜×××番×号
附帯控訴人(被控訴人) 藤 原 康
〒704−8103 岡山市東区河本町×××番地×
同 岩 野 敏 幸
〒709−0611 岡山市東区楢原×××番地×
同 ○ ○ ○ ○
〒700−0817 岡山市北区弓之町2−15弓之町シティセンタービル3階
河田英正法律事務所(送達場所)
上記附帯控訴代理人弁護士 河 田 英 正
同 大 本 崇
同 寺 山 倫 代
電話 086−231−2885
FAX 086−231−2886
〒704−8112 岡山市東区西大寺上一丁目1番50号
附帯被控訴人(控訴人) 両備ホールディングス株式会社
上記代表者代表取締役 小 嶋 光 信
損害賠償請求附帯控訴事件
訴訟物の価額 177,883,780円
ちょう用印紙額 831,000円
広島高等裁判所岡山支部平成23年(ネ)第218号事件(初回期日平成23年9月22日)における附帯控訴である。
第1 附帯控訴の趣旨
1,原判決主文1項ないし3項を以下のとおり変更する
一 附帯被控訴人(控訴人)は、附帯控訴人○○○○に対し、5889万7520円及びこれに対する平成16年9月28日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。
二 附帯被控訴人(控訴人)は、附帯控訴人○○○○に対し、5875万9670円及びこれに対する平成16年9月28日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。
三 附帯被控訴人(控訴人)は、附帯控訴人(被控訴人)○○○○に対し、1億1024万1390円及びこれに対する平成16年9月28日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2,訴訟費用は1審、2審を通じ全額附帯被控訴人の負担とする。
との判決を求める。
第2 附帯控訴の理由
1,原判決は、本件造成地に建築した住居はその市場価格は、50パーセントとして、取得価格の50パーセントを損害として認めた。
そして、「健康被害等を理由とする慰謝料については認めることができない」として慰謝料の請求をいっさい認めなかった。
2,現在、本件住宅地を、家族らが団らんの時間を持ち、この場所を起点として働き、やがては終の棲家として平穏な日々を暮らすための住宅物件として購入する者は皆無である。
いくらかの市場価値を有しているとはいえ、住宅地として当たり前に生活する本拠地としての経済的価値はない。
被控訴人らは、このような住宅地にもはや安心して住むことができないが故に、他の地域に住居を求めざるを得ない立場に立たされている。
新たに、本件住宅を購入する際に期待された住宅と同程度の住宅地を確保し、建物を建てなければならない立場に立たされているのである。
こうして、被控訴人らが損害としているのは、新たに他の場所に住居を取得するために必要となった費用である。その意味で、本件住宅の取得費用と同額を損害として計上したのである。
本件損害発生に関して附帯控訴人(被控訴人)らの側に何ら責められるべき事情はない。従って、取得価格の50パーセントのみを損害として認めた原判決は損害額の評価を誤っているものであり、全額が認められるべきである。
3,附帯控訴人(被控訴人)らの損害の内容については原審平成21年6月9日付原告準備書面、平成22年12月17日付原告準備書面14ページ以下に記載したとおりである。
それぞれに、検討を重ねて終生ここで住むことを決断して購入を決断したものであった。
他の購入者もそうであるように、本件団地が「小鳥が丘団地」の名前で示されるとおり、市街地に近い自然環境豊かな物件であることが購入の動機となって附帯被控訴人(控訴人)の説明を信頼して購入した。
しかし、現実には附帯控訴人(被控訴人)らは、激しい土壌汚染の存在する本件団地に居住を続けてきていた。
通常、健康に与える影響から使用されなくなった鉛管からの飲料水をその事実を知らないまま使用せざるをえなかった。
この鉛管が油泥の中で腐食している実態をみてから、水道水を感覚的に使用することができなくなり、飲料水を購入したり、近くの名泉といわれている湧水地から飲料水を確保して飲用するようになった。
ガス機器具からのガス漏れが確認できないのに、地中からのガス発生とみられる影響で家の中のガス漏れ警報機が鳴るなど不自然な現象があった。
団地全体に揮発性の油の臭いが漂うこともあった。
地中からガスが出ていることが確認できる現象も経験していた。
長い間、附帯控訴人らは、こうした土壌汚染物質からの揮発性ガスを吸入し続けてきた。附帯控訴人(被控訴人)らは、有害な物質に低濃度、長期暴露でさらされ続けてきていたといえる。
湿疹などのアレルギー性皮膚炎に悩まされたり、アレルギー性鼻炎症状で治療を受けるようになったりした。
同様の症状は、附帯控訴人(被控訴人)ら以外の本件団地の住民の多くの人に認められ、これらの呼吸器系の症状、アレルギー性皮膚炎などの疾患は、土壌の油分から揮発したガスの影響であると推認される。
附帯控訴人(被控訴人)らは、こうした激しい土壌汚染の存在する住居に住み続けなければならないことによって生じた被害の総体を慰謝料として請求しているのである。これを金銭的に評価するならば1ヶ月あたり10万円をくだらないと思料する。
よって、附帯控訴人(被控訴人)は、付帯請求の趣旨記載のとおりの判決を求める。
以上
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年9月25日
「附帯控訴」を提起!小鳥が丘土壌汚染訴訟
次回に続く
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後8年近く経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われ、判決言い渡しは2012年6月28日に行われます。
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!
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