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環境指標となる生き物 - 土壌にすむ生きもの(どじょうにすむいきもの) > クモ類クモ類ジョロウグモ[静止画/600×400ピクセル/53.4KB]オスよりもメスの方が大きい。頭胸部と腹部の2部に分かれる。体節はない。触角はない。体長5〜8センチメートル。 網を張らずに獲物を捕らえるのが特徴。頭胸部と腹部の2部に分かれる。体節はない。触角はない。体長5〜8センチメートル。 クモがふかしている映像。たくさんの子グモが這い出し、細い糸を出して集団をつくる。子グモは一カ所に集まる習性がある。 関連資料: クモが孵化している様子の600×400の静止画像 http://www2.edu.ipa.go.jp/gz2/f1dou/f10001/f1kumf/IPA-env120.htm ダンゴムシ類オカダンゴムシ丸[静止画/600×400ピクセル/253.8KB]オカダンゴムシが丸まった映像。黒褐色で、身を守るために体を完全に丸くすることができる生き物で、その丸まったものをオカダンゴムシ丸という。体長5〜13ミリメートル。 ワラジムシが活動している様子。触覚をつかい、障害物がないことを確認しながら移動をする。 関連資料: ワラジムシ虫が活動をしている最中の600×400サイズの静止画 日本各地に分布し、海浜から都市など様々なところに姿を見せる。明るい開放的な環境に生息するので、都市緑地のような孤立した環境の自然性を表す指標となる。体長5〜13ミリメートル。 オカダンゴムシが早足で逃げている様子。触覚を利用して障害物をさけるため、触覚を常に動かしながら行動をする。 関連資料: オカダンゴムシの動く様子の600×400サイズの静止画 関連資料: ダンゴムシに似ているが、危険を感じても丸まらず、早足で逃げる。体は褐色で、ダンゴムシよりも淡い色合い。腹端に1対の短い突起を持つ。体長2〜5センチメートル。 アオオサムシ[静止画/600×400ピクセル/210.4KB] 緑があるところを好み、東北から中部にかけて都市部で緑があるところに生息する。肉食であり、カタツムリやミミズを食べる。体は扁平である。体長2センチメートル。 腐葉土などの中で生息する。体長5センチメートルぐらい。幼虫の期間は10ケ月。 本州、四国、九州に分布。5月頃から成虫があらわれ、樹木の花や花壇の白や黄色の花などに多数集まる。幼虫は土中でシバの根などを食べて育つ。卵から成虫までの期間は1〜2年。 人の手が入っていない自然林よりも、人が利用した倒木などがある所を好み、それらの場所に生息する。体長5〜8センチメートル。 クヌギやクリ等の雑木林を好み、それらに生息する。幼虫は、朽ち木の中にすむ。クヌギやクリの木に穴があいていることを見かけたら、カミキリ虫の幼虫が穿孔した跡である。体長2〜5センチメートル。 自然林よりも、人が利用した倒木があるところを好み、生息する。クヌギ・ナラ・ニレ・ヤナギなどの樹液を食物とする。体長5〜8センチメートル。一番下がノコギリクワガタである。 シデムシ類の中では、比較的環境に対応する力がある。森のそうじ屋と呼ばれ動物の死がいに集まる。 http://www2.edu.ipa.go.jp/gz2/f1dou/f10001/f1kmz/IPA-env110.htm ムカデ・ミミズ・ゴキブリ・ヒルヤマトゴキブリ[静止画/600×400ピクセル/256.6KB]里山に生息する。公園のようにきれいにしてある所にはいない。カブトムシと一緒に見つけることが多い。日本の在来種であり、屋外で生息する。家にいるクロゴキブリは、屋外では生きられない。 都市化が進んだ所では、ほとんどみられない。水田にいるヒルとは違い、人の血を吸わない。頭の形がハンマーのようになっているのが特徴である。 関連資料: コウガイヒルの動く様子の600×400サイズの静止画 普通は、自然の豊かなところで生息する。しめった土があれば、都市部でも生息する。虫のフンなどが混じった土を食べ、体の中で分解してよい土に戻してくれる。体長2〜5センチメートル。 体全体をゆっくりと伸ばしたり、縮めたりして活動をする。そのため活動速度は遅い。 関連資料: ミミズの動く様子の600×400サイズの静止画 自然の豊かなところに生息する。神社仏閣の縁の下など、じめじめした所に生息する。夏に活動が盛んになり、小型種は露木にも被害を起こす。体長3〜7センチメートル。 貝類(かいるい)
リクガイ[静止画/600×400ピクセル/238.1KB]
環境の変化に弱く、土地の乾燥などで真っ先にいなくなる。ほとんど移動しないので、各地で進化し種類が多いが、生息数は減ってきている。体長3センチメートルぐらい。 |
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2010年04月10日
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土地取引に有用な土壌汚染情報の提供に関する検討会とりまとめ 目次
はじめに
第1章 土地取引における土壌汚染情報に係る現状 1.1 土地取引における土壌汚染情報の重要性 1.2 土地取引関係者に必要とされる土壌汚染情報 第2章 土壌汚染対策法等に基づく土壌汚染情報の現状
2.1 土壌汚染対策法等に基づく土壌汚染情報の概要 2.1.1 現行土壌汚染対策法に基づく土壌汚染情報 2.1.2 改正土壌汚染対策法に基づく土壌汚染情報 2.1.3 条例等に基づく土壌汚染情報 2.2 自治体の土壌汚染情報の公開状況 2.2.1 土壌汚染情報の公開に係る法的根拠 2.2.2 土壌汚染関連情報の公開状況に関する調査 2.3 土壌汚染情報の公開に関する自治体アンケート調査 2.3.1 アンケート調査の実施概要 2.3.2 アンケート調査の結果(土壌汚染情報の公開について) 2.3.3 アンケート調査の結果(土壌汚染データベースの構築に関する意見) 2.3.4 アンケート調査結果のまとめ 第3章 自然由来特定有害物質情報・土地利用履歴情報等の現状 3.1 土壌汚染リスク検討評価に活用可能な情報の概要 3.1.1 自然由来特定有害物質情報 3.1.2 土地利用履歴情報 3.1.3 地下水(水質)・井戸(位置)情報 3.1.4 盛土区域情報 3.2 データベース掲載に関する保有機関の意向等 第4章 土壌汚染情報のデータベース(案)
4.1 土壌汚染情報データベース構築の意義と想定される利用方法 4.2 データベースの提供により期待される効果 4.2.1 土壌汚染地のスクリーニング効果
4.2.2 詳細調査(デューデリジェンス)の判断材料 4.2.3 土壌汚染調査の効率化 4.2.4 適切な土壌汚染対策の促進 4.2.5 土壌汚染地の管理不備に係るリスク低減 4.2.6 土壌環境に関する知識の普及・啓発 4.3 自治体アンケートに示された論点に対する考え方 4.4 データベースとして提供する土壌汚染情報等 4.5 データベースへの掲載方法 4.5.1 情報の収集・掲載方法 4.5.2 利用上の留意点 4.5.3 更新方法
4.6 データベース(案) 4.7 データベースに係る今後の課題 4.7.1 データベースの信頼性 4.7.2 自主調査情報の取扱い 4.7.3 個人情報についての課題 4.7.4 情報収集に関する自治体との調整 4.7.5 地質データ等の基礎情報の充実
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土地取引に有用な土壌汚染情報の提供に関する検討会
はじめに
国民共通の財産ともいえる限られた国土を、適正かつ有効に利用するためには、土地を有効利用しようとする者が円滑に土地を取得し、利用を開始しやすくすることが必要である。 しかしながら、工場跡地等の用途転換などの局面において土壌汚染の存在が顕在化するケースが増加してきており、有効活用されるべき土地のブラウンフィールド化による全国的な損失が懸念される。
土壌汚染問題に対する社会的関心は高く、このようなリスクを少しでも軽減することにより、ブラウンフィールド化した土地を土地市場に再登場させ、既存ストックの有効活用を図ることは、土地政策上取り組むべき重要な課題であるといえる。
また、コンバージエンスの一環として減損会計の導入など時価会計への一本化が進められている中、 CRE戦略の一環としてのリスクマネジメントは重要性を増しており、企業活動においても土地取引に関するリスクを可能なかぎり軽減することが必要となっている。
国土交通省では、平成14年10月に「宅地・公共用地に関する土壌汚染対策研究会」を設置し、翌年6月、土地取引の安全性と円滑化の確保を目的とした土地売買契約に当たっての留意事項や、宅地建物取引業者の留意事項に関する基本的な事項等を体系的にとりまとめ、公表した。
しかしながら、土壌汚染対策については一般的に多大な費用を要することが多く、今なお土壌汚染問題についての正しい認識が共有されていないことによる過剰な反応・対応が指摘されているところであり、それが土地所有者による汚染事実の公表を消極化させ、市場にそれらの情報が公表・集積されない状況を生んでいる。
さらに、土壌汚染の判明した土地については、依然として土地取引が忌避される事態になっている。
こうした現状を踏まえ、国土交通省においては、土壌汚染地の土地取引の円滑化による土地の有効利用促進等の観点から、具体的な方策につなげることを目的として、土壌汚染地について現状と課題を整理し検討を行ってきた。 また、平成20年度においては、土壌汚染地の有効活用を促進するためには土壌汚染情報の提供を行うことが必要との認識のもと、土壌汚染地の有効利用の促進に資する事業所立地履歴マップ等の作成方法をとりまとめた。
こうした流れの中、平成21年3月31日に閣議決定された「規制改革推進のための三カ年計画」において、平成21年度中に「土地取引に有用な土壌汚染情報を整備し、開示するなど、消費者の負担が増加しないよう合理的で適切な対策が実施されるための対策について、早期に結論を得るべきである。」とされたこと、平成22年4月からの改正土壌汚染対策法の全面施行により、都道府県や土壌汚染対策法上の政令市が保有する土壌汚染の情報量の大幅な増加が見込まれることを踏まえ、本年度においては、土地取引に有用な土壌汚染情報のデータベースの構築に向けた検討を行うこととした。
検討にあたっては、土壌汚染関連の専門家・実務家・自治体関係者などからなる「土地取引に有用な土壌汚染情報の提供に関する検討会」を設置し、4回の会合を開催した。本報告書はその成果であり、データベースを作成・公表することについての意義や課題、データベースの内容等を整理したものである。
土地取引に際しては様々な情報が必要となるが、土壌汚染に関する情報は現在体系的には提供されておらず、土壌汚染に関する情報を提供するデータベースを構築し、充実した情報を提供することにより、多くの土地取引関係者や国民が土壌汚染情報データベースにアクセスし土壌汚染に対する認識が深まるとともに、土地取引に際しての情報収集コストの低下等を通じて土地取引が円滑化・活性化することが期待される。 また、土壌汚染地についての情報が広く共有されることで市場での取引等を考慮して適切に土壌汚染対策を講じようとするインセンティブが生じ土壌汚染対策が促進される効果も期待できる。
本報告書を踏まえた土壌汚染情報データベースの速やかな構築・運用が望まれる。 4.7 データベースに係る今後の課題
4.7.1 データベースの信頼性 データベース情報は、利用者にとって内容が充実しており、より使いやすくしていくことが重要であるが、データベースで提供する土壌汚染情報が網羅的でなく、部分的に欠落があると、欠落に気づかないことで支障が生じたり、また他所で情報を補完する手間が生じたりして、扱いにくく、十分に信頼できない情報となってしまうおそれがある。 データベースで提供する情報については、可能なかぎり網羅的な情報収集に努めるとともに、欠落のある部分は注意書きを加えるなどして、内容の信頼性の向上を図っていくことが重要である。 また、データベースの利用状況等を把握し、利用者のニーズ等を踏まえながら必要な見直しを行い、データベースの信頼性を高めていくことも重要である。 4.7.2 自主調査情報の取扱い
利用者が期待するデータベース情報として、土壌汚染対策法や条例に基づく指定区域やその解除の履歴情報の他に、法や条例に基づく調査や自主調査も含めて土壌汚染調査の実施履歴がわかる情報がある。土地取引においても土壌汚染調査が実施されたかどうかは重要な情報である。 この調査実施履歴情報に関しては、個人の土地資産に係る情報という性格から提供者の了解を得る必要がある。特に自主調査についてはその内容の正確性の担保がないことから、今すぐ提供することは困難な状況にある。 しかしながら、自主調査も公開を前提に受理した情報はホームページで公開している自治体もあることから、改正土壌汚染対策法の施行状況も踏まえつつ公開に向けて検討を進めていく必要がある。
4.7.3 個人情報についての課題
土壌汚染情報は、周辺地域に健康被害、地域イメージの低下、土地資産への影響など、環境的、社会的、経済的な影響が及ぶおそれがあることから、きわめて公益性が高い情報であるが、一方で、個人資産に係る情報でもある。 土壌汚染対策法では、健康リスクの観点から指定区域及びその台帳については公表及び閲覧に供することを規定しているが、その他の情報については公開の取扱いについて規定されていない。自治体によって土壌汚染調査情報等の取り扱いに差異があるが、多くの自治体では情報開示請求により氏名等の個人情報を除いて閲覧又は写しの入手が可能となっている。 データベースで提供していく情報はこれまでに既に公開されている情報を基本としながらも、自主的に情報提供していくことと情報開示請求により開示していくこととは意味合いが異なることから、個人情報に係る土壌汚染情報をどのレベルまで情報提供していくかについて、関係者間で法的にも問題のない範囲で一定のルールについて合意を得てから公開していく必要がある。 4.7.4 情報収集に関する自治体との調整
土壌汚染対策法や条例に係る土壌汚染情報については、個人資産に係る情報であることから、データベースに掲載するかどうかは基本的に土地所有者が判断する事項である。したがって、窓口となっている自治体の協力を得て土壌汚染情報をデータベースに掲載していく仕組みを構築し、土地所有者の了解が得られた情報を掲載していくこととなる。 具体の方法については、引き続き検討を進めることが必要であるが、例えば、自治体が土壌汚染対策法や条例に係る土壌汚染情報の届出を行った土地所有者からのデータベース掲載意向を踏まえて、届出された情報をそのままの内容でデータベース管理者に送付する、といった方法も考えられる。
また、利用者の観点からは最新情報が常に提供されていることが望ましいが、情報の更新頻度を高めることで自治体の負担も増すことになることから、可能な限り自治体の負担の軽減に配慮しながら情報提供の方法を検討し、自治体と調整を図っていく必要がある。 4.7.5 地質データ等の基礎情報の充実
自然由来特定有害物質のバックグラウンド濃度の傾向を把握する上で地質図や土壌図は基礎的なデータとして必要であり、これらのデータも併せて提供していく必要性が高い。 地質図に関しては、1/20万日本シームレス地質図は整備されているが、より詳細な1/5万レベル図面デジタルデータ情報は、東北地方では整備されているものの全国的にはまだ整備されていない状況にある。今後地質図等の基礎的な図面情報の整備の進捗が望まれる。
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3.1.3 地下水(水質)・井戸(位置)情報
土壌汚染は地下水汚染と密接に関連しており、また地下水汚染を介して人の健康に影響を与えることも多いため、周辺における地下水水質情報や地下水の利用に係る情報が重要である。このような地下水に係る既存情報に関して、それぞれの概要を以下に示す。 (1)地下水の「概況調査」、「汚染井戸周辺地区調査」、「継続監視調査」
地下水の概況調査、汚染井戸周辺地区調査、継続監視調査(定期モニタリング調査)は、地下水の汚染状況を把握するために行われており、当該土地の土壌汚染のおそれを推定することができる。 表3.1.10
地下水の「概況調査」、「汚染井戸周辺地区調査」、「継続監視調査」の概要
提供者 全国の各自治体 対象地域・時期 全国の自治体(都道府県及び水質汚濁防止法政令市)が各年実施している。 情報概要 ・国及び自治体が実施した地下水質測定結果を公表(地下水環境基準28項目) ・概況調査(地域の全体的な地下水質の状況を把握するために実施する調査)の結果実施井戸数:4,290本(平成20年度) ・汚染井戸周辺地区調査(概況調査又は事業者からの報告等により新たに発見された汚染について、その汚染範囲を確認するために実施する調査)の実施井戸数:1,434本(平成20年度) ・継続監視調査(汚染確認後の継続的な監視等、経年的なモニタリングとして定期的に実施する調査)の実施井戸数:5,204本(平成20年度) 情報提供方法 印刷物は一部自治体で提供されている インターネットで自治体が無償提供 (注)「定期モニタリング調査」は平成21年から「継続監視調査」に名称変更 (2)水基本調査(地下水調査) 水基本調査(地下水調査)は、全国の井戸に関するデータベースであり、土壌汚染が判明した場合に近隣地域において地下水飲用に係る健康リスクを把握することが可能である。 なお、井戸情報については、全体的に状況を把握して管理する法制度はなく、各自治体においてもきちんとデータ化されていないため、全国網羅的に情報収集してデータベース化するのは困難と考えられる。 表3.1.11 水基本調査(地下水調査)の概要
提供者:国土交通省土地・水資源局国土調査課 対象地域:全国(1952年以降) 情報概要 ・全国の井戸を対象に、井戸施設規模、地下水位等のデータ及び地盤地質情報を収集して全国地下水(井戸)資料台帳を作成 ・1952年以降の全国6.5万件の井戸に関するデータベース ・井戸掘削時の地質情報、帯水層情報、水質検査情報(pH、塩素等) ・削井業者が社団法人全国さく井協会に任意に提供した新規井戸に関するデータベース 情報提供方法 印刷物は提供されていない インターネットで国土交通省土地・水資源局が無償提供 ●全国地下水(井戸)資料台帳の例
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4.1 土壌汚染情報データベース構築の意義と想定される利用方法
土壌汚染情報は土壌汚染による健康被害の防止の観点から公益性が高く、また、第1章で述べたように、土地取引に際しては、多様な主体が土壌汚染の存在等や土壌汚染の可能性に関する情報を必要とすることから、これらの情報の利用価値は高い。 このため、第2章や第3章で整理した情報を、保有・管理する機関の意向等も踏まえつつ、データベースとして集約して電子的に提供することによって、土地取引等の円滑化や土壌汚染地の有効活用促進の効果を期待することができる。 今後、土壌汚染対策法の改正により土壌汚染関連情報は増加していき、社会的にデータベースの形で共有化することへのニーズが高まるものと想定される。以下では、土壌汚染データベースによる、土地取引関係者それぞれにとって想定される活用方法を述べる。
① 買主(個人、企業、開発事業者、行政等)
買主にとっては、土壌汚染の存在等や土壌汚染リスクを概略把握することに活用でき、購入する土地のスクリーニングを行うことが可能となる。また、企業や開発事業者にとっては、売主からの提供情報の検証や専門機関が実施した調査結果の概略検証等に用いることが考えられる。 ② 売主(個人、企業、開発事業者、行政等)
売主にとっては、土地取引に際して、買主に対象となる土地の土壌汚染に関する情報を提供しやすくなり、正確な情報を提供することにより損害賠償等のリスクを回避することが可能となる。また、売却に際しては当該土地の土壌の状況を適切に把握して、その資産価値を把握しやすくなる。 ③ 宅地建物取引業者
取引対象の土地の土壌汚染状況を把握でき、重要事項説明等の際に土壌汚染対策法の区域指定がなされているかどうかの確認が可能となるとともに、その他の参考となる情報の提供が可能となる。 ④ 金融機関・保険会社
金融機関や保険会社は、データベースの情報を活用して土地担保評価に際して土壌汚染の可能性について詳細調査を行う必要があるかどうかのスクリーニング等を行うことが可能となる。また、土壌汚染調査を専門機関に委託して行った際の概略検証に用いることも可能となる。 ⑤ 調査会社
土壌環境を専門とする調査会社は、フェーズⅠ調査(地歴調査)を行う際の土地利用履歴や特定有害物質使用履歴の有無、自然由来の特定有害物質のバックグラウンド濃度状況、埋立て盛土の状況等について、データベースの情報を活用することにより容易に調査把握することが可能となる。 4-1 ⑥ 不動産鑑定業者
不動産鑑定士等は、業務を行う際の参照情報として活用することが可能となる。 4.2 データベースの提供により期待される効果
4.2.1 土壌汚染地のスクリーニング効果 土地利用履歴など土壌汚染の把握とは異なる目的で作成された情報を含め、これまで個別に提供されていた土壌汚染情報をデータベース化し、一括して網羅的に提供することで、土壌汚染情報のアクセス性が改善され、土地取引関係者や国民の多くが情報を参照するようになる。これらの土壌汚染情報をデータベースにより入手することで、対象となる土地や周囲の土地の土壌汚染の状況を把握することが可能となり、複数代替案からの絞込み等、初期の意思決定に資することが期待される。 4.2.2 詳細調査(デューデリジェンス)の判断材料
土地取引に際しては、対象土地についてまず土地履歴調査等で土壌汚染のおそれの有無を把握し、おそれがあると判断した場合は土壌汚染の詳細調査を実施して汚染の存在等を確認していく。データベースで提供される土壌汚染情報は、この土壌汚染のおそれの有無を把握するための基礎資料として活用できるものであり、詳細調査の実施の必要性の判断材料となるものである。 4.2.3 土壌汚染調査の効率化
土壌汚染は土地資産価値に大きく影響するため、土地取引に際しては詳細な土壌汚染調査の必要性の有無等を判断するための土地履歴調査を行う場合が多い。一般に土地履歴調査では、過去における特定有害物質の使用履歴など土地利用履歴に関する資料(登記簿、古地図、空中写真等による)、自然由来特定有害物質のバックグラウンド濃度に関する情報や地形・地質等の特性に関する調査資料、周辺の土壌汚染状況に関する資料(地下水水質、土壌汚染の存在等)を収集して調査し、また併せて現地調査、ヒアリング調査等が行われる。 公的機関等が保有する土地履歴調査に関連する情報の一部を集約し、データベースでまとめて提供することにより、土地履歴調査を効率的に進めることが可能となる。
4.2.4 適切な土壌汚染対策の促進
土壌汚染情報を提供するデータベースの存在が国民や事業者等に広く知られるようになれば、土地取引においてデータベースの情報が頻繁に参照されるようになる。その結果、土壌汚染地の土地所有者は、より良い情報がデータベースに掲載されるように、適切な土壌汚染対策を実施する動機付けが働くものと期待される。 さらには、データベースに情報が掲載されていないことが土壌汚染問題に係る取組不足を示すものとして理解されるようになれば、土壌汚染調査についても実施促進の効果がある。
また、秘匿されがちな土壌汚染情報をデータベースで広く提供することによって、土地取引関係者や国民、あらゆるレベルで土壌汚染に対する関心や認識度が高まるものと考えられる。これにより、当事者が適切な土壌汚染対策とリスク管理を確実に実施し、それを国民が適切に監視する環境の構築が期待される。 4.2.5 土壌汚染地の管理不備に係るリスク低減 改正土壌汚染対策法は、原位置での封じ込め等の掘削除去以外の措置を推奨していることに加え、土壌汚染があっても健康被害の恐れがない「形質変更時要届出区域」の制度も設けている。こうした土壌汚染が残置された土地は、適切に管理される必要がある。 土地所有者による適切な管理を期待するためには、土地取引等に際して、土壌汚染情報が従前の所有者から次の所有者に正しく伝えられなければならない。また、行政が土壌汚染地と、その管理状況を把握することも重要となる。土壌汚染データベースは、土壌汚染地の管理不備に係るリスク低減に寄与するものと期待される。
4.2.6 土壌環境に関する知識の普及・啓発 土壌汚染は、ともすれば秘匿されがちであり、一般の人々の理解が不足している状況もあることから、汚染の程度が重篤でない場合も過剰に反応する傾向が見られる。 健康リスクの観点から舗装や封じ込め程度の措置で十分な低濃度の基準超過であっても、瑕疵と見なして一律的に全部を撤去しなければならないという社会的風潮を改めるために、環境基準の意味や土壌汚染リスクなどについて情報提供に努め、土壌汚染に対する認識や理解を高めていくように努めていく必要がある。
土壌汚染情報データベースを用いて、土壌汚染情報以外に自然由来特定有害物質情報や地下水質情報、地質や土壌など土壌環境に関する基礎的な情報も含めて幅広く提供していくことにより、土壌環境に関して学べる場として利用することも可能である。このことが土壌環境に関する知識の普及・啓発につながるものと期待される。
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